冬の乾燥から手肌を守るには?ひび・あかぎれの対策(2020年2月)
気温が低く、乾燥しがちな冬場。この時期は、皮膚の健康にも気を配りましょう。特に、手肌に起こりやすいひび・あかぎれは、悪化すると痛みをともない、日常生活にも支障をきたすことがあります。こまめな保湿で予防をして、健やかに保ちましょう。
◆痛みにもつながるひび・あかぎれの症状
湿度が低い冬は、皮膚が乾燥しやすくなります。そこで注意しておきたいのが、手肌によく起こる「ひび」や「あかぎれ」です。ひびとは、肌の表面に亀裂が生じた状態を指します。それに対してあかぎれは、上記のひびの症状がさらに悪化し、患部の亀裂から血が滲んできたり、割れにともない痛みを感じたりする状態を指します。
ひび・あかぎれが起こりやすいのは、主に手の甲・手の指・かかとなどの部位です。特に手に生じた場合には、日常生活での手洗いや入浴、皿洗いや洗濯などの家事を行うとき、支障をきたすおそれがあります。乾燥しやすい冬は、ひびやあかぎれの予防につとめるとともに、できるだけ症状を悪化させないよう対策を行いましょう。
◆冬場のひび・あかぎれの主な原因
手肌に生じるひび・あかぎれの主な原因は、気温の低下や空気の乾燥だと考えられています。冬場に気温が低下すると、皮膚は汗をかきにくく、皮脂の分泌量が少なくなります。そのうえ、乾燥した空気による影響を受け、皮膚の水分が不足しがちになるのです。こうして皮膚が乾燥すると、関節の動きで引っ張られたときや、体重がかかったときなどに耐えられず、表面に亀裂が生じます。ひびやあかぎれはこのようなメカニズムで起こります。
◆ひび・あかぎれを予防するには?
冬場に起こりやすいひび・あかぎれを予防するためのポイントをご紹介します。
・こまめに保湿を行う
クリームを付けてこまめに手肌の保湿を行いましょう。市販のクリームには、セラミド・ワセリン・ヘパリン類似物質などの保湿成分が配合されています。手肌が水で濡れた後にすみやかに保湿できるよう、キッチン・洗面所・浴室にクリームを用意しておくと安心です。
・水仕事はゴム手袋を付けて行う
皿洗いや洗濯などの家事では、洗浄力の強い洗剤や水が手肌に直接触れないよう、ゴム手袋を付けることをおすすめします。ほかにも、手の油分を奪ったり刺激を与えたりする習慣は乾燥につながりやすいためご注意ください。
・手洗いの方法を見直す
手洗いにお湯を使うと油分が奪われやすいため、水温は高すぎない温度に設定します。タオルを使うときはゴシゴシと手をこするのではなく、優しく押さえて水分を吸い取りましょう。濡れた手から水分が蒸発すると乾燥につながるため、すみやかに拭き取るのが理想です。
◆ひび・あかぎれができたときの対策
もしもひび・あかぎれができてしまったときは、以下の対策を参考にしてみてください。
・幹部を清潔に保ち保湿する
すでにひび・あかぎれができてしまったときも、基本的には手肌の保湿を行います。患部の悪化を防ぐために、常に清潔に保ちましょう。市販されているひび・あかぎれ用の医薬品を使用する方法もあります。患部に痛みが生じているときは、保湿成分が配合され、かつ皮膚への刺激が少ないクリームや軟膏をお選びください。
・医療機関を受診する
ひびやあかぎれの症状が悪化したときや、市販の医薬品を使っても状況が変わらなかったときは、皮膚科の医療機関を受診しましょう。患部が感染したり、別の皮膚炎にかかっていたりする可能性も考えられます。医師の指示にしたがって処方された医薬品を使用するとともに、栄養バランスの良い食事をとり、十分な睡眠時間を確保してください。
冬場の冷えや乾燥が原因で起こりやすいひびやあかぎれ。日常生活に支障をきたすことがあるため、手肌は十分に保湿するとともに、刺激を避けて予防につとめましょう。