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健康まめ知識

今年は過去最多の流行―マイコプラズマ肺炎(2011年12月)

 

     
 
12月のテーマ:
今年は過去最多の流行―マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎の患者が急増しており、今年は過去最多の水準で流行しています。最近では、天皇陛下や皇太子ご夫妻の長女、愛子さまもマイコプラズマ肺炎の感染の可能性があると報じられました。乾いた激しいせきが長く続くのが特徴で、主に飛沫で感染し、市販の薬は効かないため、専門家は注意と予防を呼び掛けています。

 
     

 

マイコプラズマ肺炎とは
 

「マイコプラズマ」とは肺炎を起こす病原菌の名前で、マイコプラズマ肺炎は、細菌の一種であるマイコプラズマによって起こる肺炎です。過去には4年ごとのオリンピックの開催年に流行していたため「オリンピック熱」とも呼ばれていましたが、最近はひんぱんに流行が見られるようになってきました。季節的には風邪の流行する初秋から冬に多発する傾向がみられます。マイコプラズマ肺炎は、肺炎球菌による肺炎とは異なる肺炎であるため“普通とは違う肺炎”という意味で「非定型肺炎」とも呼ばれます。潜伏期間は10日~14日ほどで子供や比較的若い人が多くかかり、風邪と似た症状で重症化することがあまりないため、見過ごされてしまいがちです。

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マイコプラズマ肺炎の症状
 

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マイコプラズマ肺炎の症状は、激しいせき、発熱、頭痛、倦怠(けんたい)感などです。たんの出ない乾いたせきが長く激しく続きます。、肺炎とともに、咽頭炎、気管支炎、耳痛をともなうこともあります。38度以上の高熱も伴いますが、重症化することはあまりありません。1~2週間くらいの通院と投薬で良くなることがほとんどです。ただまれに、心筋炎や髄膜炎などを併発することもありますので注意が必要です。

   
マイコプラズマ肺炎の原因
 

マイコプラズマ肺炎の原因になる「マイコプラズマ」とは、マイコプラズマ・ニューモニエという、ウイルスと細菌の中間ほどの大きさの微生物の名称です。細菌濾過器を通過し、細胞壁が無いために、呼吸器系のウィルスで唯一ヒトに対して病原性があるという特徴があります。主に「飛沫感染」で、くしゃみやせきで飛び散った飛沫を吸い込んでしまうと感染します。インフルエンザのような広い地域での流行ではなく、狭い地域・集団での流行するのが一つの特徴です。幼稚園、保育所、学校などで流行することが多いので、流行している時期に子どもにせきや発熱などの症状がみられたら、早めに呼吸器科や小児科を受診してください。

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マイコプラズマ肺炎の治療と予防
 

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マイコプラズマ肺炎は予防ワクチンがなく、通常用いられる抗生物質では効き目が無いため、マクロライド系の抗生物質で治療を行います。有効な治療法は通院して十分な睡眠と休養を取ることが一番の治療です。

予防は外出後は必ず手洗いとうがいをしましょう。マスクの着用も有効です。子供が幼稚園や学校で感染してくる例が多いので、特にこの季節はお子さんの感染防止を心掛けてください。

 

2012年12月28日