ブロッコリーを食べて健康になろう!(2017年10月)
ブロッコリーは食べやすく、そして季節を問わず手に入れやすいため、普段からよく食べているという方も多いのではないでしょうか?そんな身近な食材であるブロッコリーですが、実は健康に良い成分が豊富に含まれています。最近あまり体調が良くないという方は、食事にブロッコリーをたくさん取り入れてみてはいかがでしょうか。
◆貧血予防に効果的なブロッコリー
ブロッコリーに効果が期待できるのは貧血予防です。貧血は鉄分が不足することで起こります。鉄分は、ヘモグロビンの成分となり酸素の運搬を行う働きがあるため、不足すると血液の巡りが悪くなってしまうのです。ブロッコリーは野菜の中でも特に鉄分が豊富なため、たくさん食べれば鉄分不足の予防につながります。
ブロッコリーに含まれている有効な成分は、鉄分だけではありません。鉄分の吸収率を高めるビタミンCや、造血作用のある葉酸も豊富に含まれています。特にビタミンCはレモンの3倍も含まれていて、2房食べるだけで1日分のビタミン必要量を満たせるといわれています。
ブロッコリーを他の食材と合わせるのもおすすめです。例えば、牛・豚・鶏のレバーや青魚といった食材には、鉄分が豊富に含まれています。しかし、鉄分の吸収を促す栄養素を一緒に摂らなければ、うまく体内で吸収することができません。レバーや青魚を食べる際には、ブロッコリーを取り入れて、健康効果を高めましょう。
◆便秘解消にも役立つ!
ブロッコリーには、食物繊維が100gあたり4.4gと、野菜の中でもトップクラスに多く含まれています。食物繊維には腸内の働きを良くしてくれる働きがあり、便秘の解消に大変効果的です。
食物繊維は、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2つに分けられます。ブロッコリーに含まれる食物繊維は不溶性で、水に溶けません。不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収して膨らみ、便をかさ増しして腸壁を刺激し、蠕動(ぜんどう)運動を促す効果があります。そのため、たくさん摂ることで便通が促進されるのです。
ただし、不溶性食物繊維だけを摂っても、あまり効果が期待できません。不溶性食物繊維には便を固くする作用もあるため、摂り過ぎると便秘を悪化させてしまうおそれもあります。理想は水溶性と不溶性の食物繊維を2:1の割合で摂ることです。水溶性食物繊維には便を柔らかくする働きがあるため、不溶性食物繊維による便を固くする働きを和らげることができます。ブロッコリーを食べるときは、水溶性食物繊維が多く含まれるりんご・にんじん・こんにゃく・海藻類も合わせることをおすすめします。
◆ブロッコリーの栄養をこわさない調理法は?
豊富に栄養を含むブロッコリーですが、調理法によって貴重な栄養素が流れ出てしまうことがあります。ブロッコリーを食べるときは調理のしかたに気をつけておきましょう。
ブロッコリーを茹で過ぎると、水溶性であるビタミンCが失われてしまいます。包丁で茎の部分に切れ込みを入れて茹で時間を短縮するなど、工夫をしてみてください。あるいは、電子レンジでそのまま加熱したり、鍋に少量の水とブロッコリーを入れフタをして蒸したりする調理法も便利です。
また、ブロッコリーをスープに入れると、流れ出た栄養素まで丸ごと摂れるのでおすすめです。例えばシチューのように肉や他の野菜がたっぷり入ったメニューを選べば、バランス良くブロッコリーを食べられます。寒い季節には、ブロッコリーを使った温かいメニューで健康を目指しましょう。
ブロッコリーには貧血・便秘などのさまざまな症状を防ぐ効果があります。ブロッコリーに含まれる栄養素が流れ出てしまわないためにも、調理法にも工夫をしてみてください。健康のために、身近な野菜であるブロッコリーをお役立てください。