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健康まめ知識

”お付き合い”の多い季節、 お酒と上手に付き合おう(2005年3月・4月)

 

     
 
3月・4月の

テーマ:

”お付き合い”の多い季節、

お酒と上手に付き合おう

歓送迎会やお花見など、お酒を飲む機会の多い季節になりました。適度なアルコールは楽しい気分を盛り上げ、会話も弾ませてくれます。しかし、飲み過ぎてしまうと話は別。酔いつぶれて仲間に迷惑をかけたり、次の日二日酔いでダウンしてしまってはせっかくの楽しいお酒が台無し。アルコールと上手に付き合って、楽しく飲みましょう!

 
     

 

お酒の上手な飲み方って?
 
 お酒を飲んだら、アルコールを順調に代謝すること。そのためには丈夫な胃と肝臓が必要です。飲む前、飲んでいる最中、飲んだ後、それぞれに合わせて胃と肝臓をアルコールから守る成分を摂っておきましょう。
 
 

<飲む前には>

効果的な成分:クルクミン
  代表的な食物:ウコン
 

期待できる効果:胆汁の分泌を促進し、肝臓全体の解毒作用を高めるといわれている。サプリメントやお茶など様々な商品が出ているので、普段から摂取し、肝機能を高めておこう。

効果的な成分:セサミン
  代表的な食物:ゴマ
 

期待できる効果:活性酸素を取り除き、肝機能を高めてアルコールの代謝を促すといわれている。サプリメントも活用しよう。

効果的な成分:脂肪
  代表的な食物:ヨーグルト、牛乳など
  期待できる効果:乳製品に含まれる脂肪は胃に膜を張り、アルコールの吸収を穏やかにしてくれる。お酒を飲む 30 分~1時間前に摂取しておくと効果的。
 
 
   
   
 
<飲んでいる最中には>
「飲みながら食べる」のが、飲み過ぎ・二日酔い防止術の鉄則。アルコール代謝を助ける成分をおつまみで補給しましょう。
効果的な成分:たんぱく質
  代表的な食物:肉、魚、チーズ、豆腐、枝豆など
  期待できる効果:動物性・植物性たんぱく質は、肝臓がアルコールを代謝するのに必要な成分。枝豆や冷奴、焼き鳥や刺身などが肴の定番になっているのにも深~い理由があったのです。
効果的な成分:ビタミンB1
  代表的な食物:ネギ、ニラ、にんにくなど
  期待できる効果:こちらも肝臓のアルコール代謝を助ける成分。臭いが気になるという人も、肝臓のために積極的に食べましょう。
効果的な成分:ビタミンC
  代表的な食物:イモ類、小松菜、ブロッコリー、ピーマンなど
  期待できる効果:アルコールの代謝に不可欠なだけでなく、ビタミンCはアルコールによって腸管からの吸収が阻害されてしまいます。しっかり食べて、十分に補いましょう。
効果的な成分:ビタミンE
  代表的な食物:ナッツ類
  期待できる効果:アルコール代謝を促進する働きが。ただし、高カロリーなので食べすぎには注意!
 
<二日酔いになってしまった時は>
二日酔いの時はアルコールの代謝を促進することと、アルコール分解の途中で生じたアセトアルデヒドの分解を促すこと。まずは水分を補給し、食欲が出てきたら栄養を補給しましょう。
効果的な成分:水分
  代表的な食物:スポーツドリンク、ミネラルウォーターなど
  期待できる効果:アルコール代謝で消費された水分をたっぷり補いましょう。ビタミンやミネラルも同時に補給できるスポーツドリンクがおススメ。
効果的な成分:果糖
  代表的な食物:オレンジジュース
  期待できる効果:果糖がアルコールの分解を高め、ビタミンCがアセトアルデヒドの分解を促進してくれる。
効果的な成分:タンニン、カタラーゼ
  代表的な食物:柿
  期待できる効果:タンニンが胃の粘膜を収縮させてアルコールの吸収を穏やかにし、カタラーゼなどの酵素がアルコールの代謝を活発にしてくれる。更に柿はビタミンCも豊富。
効果的な成分:タウリン
  代表的な食物:シジミの味噌汁
  期待できる効果:肝臓の解毒作用を促し、アセトアルデヒドの分解も促進してくれる。
効果的な成分:クエン酸
  代表的な食物:梅干
  期待できる効果:飲んだ後は体の栄養素がアルコール分解に使われ、細胞がエネルギー不足に。クエン酸でエネルギーを生み出す回路(クエン酸回路)を活発にさせましょう。
効果的な成分:カフェイン
  代表的な食物:コーヒー
  期待できる効果:カフェインの覚醒作用で、二日酔いの頭をシャキッとさせましょう。アセトアルデヒドの代謝を促進させたり、利尿作用によって老廃物を体内から追い出す作用もあります。
 
 
二日酔いはなぜ起こる?
 
 
二日酔いの犯人といわれるのが「アセトアルデヒド」。体内に入ったアルコールが酸化され、炭酸ガスと水に分解される過程で生じる猛毒で、これが血液にのって身体中を駆け巡り、脳の血管を刺激して頭痛などの症状を引き起こすといわれています。また、アルコールのもつ脱水作用によって脳の細胞に含まれる水分が少なくなり、細胞や血管が縮むことでも激しい頭痛が起こったり、全身が脱水状態になることで疲労感や脱力感がうまれるといわれます。
二日酔いにならないためには「飲みすぎない」ことが第一ですが、二日酔いになってしまったときには、上に挙げた栄養素や成分を積極的に摂って、早めの回復を心掛けましょう。また、運動はアルコール血中濃度を下げてくれるので、二日酔いだからといっていつまでも寝ていないで体を動かすよう心掛けましょう。ただし、激しい運動や熱いお風呂に入るのは、心臓に負担がかかりすぎるので厳禁。軽いウォーキングや、シャワー程度に済ませましょう。
アルコールの上手な飲み方「 10 カ条」
 
 

社団法人アルコール健康医学協会の定める「適正飲酒10カ条」。

・ 笑いながら、共に楽しく飲もう

・ 自分のペースでゆっくりと

・ 食べながら飲む習慣を

・ (お酒は)自分の適量にとどめよう

・ 週に2日は休肝日を

・ 人に酒の無理強いをしない

・ 薬(睡眠薬、安定剤、糖尿病薬など)と一緒には飲まない

・ 強いアルコール飲料は薄めて

・ 遅くとも夜12時で切り上げよう

・ 肝臓などの定期検査を

盛り上げるためといっても、一気飲みをしたりさせたりも厳禁です。当然ですが、飲酒運転も絶対禁止。楽しく飲んだあとは、タクシーや代行で安全に帰りましょう。酒は別名「百薬の長」。上手に飲めば、心と体の健康に役立つ”薬”になるのです。

 

 

2005年03月28日