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健康まめ知識

梅雨に備えて「カビ」対策をしよう!(2010年5月)

 

     
 
5月のテーマ:
梅雨に備えて「カビ」対策をしよう!
 初夏を迎え、ようやく上着や暖房器具を片付けても安心な気温になりました。暖かいどころか汗ばむほど暑い日もあり、少し早めに衣替えをしてクールビズを始めている企業もあるようです。今年は特に不安定なお天気が続き、爽やかな初夏というよりも降雨で湿気が高く、蒸し暑い初夏の印象ですが、これから梅雨を迎えると更に湿気や不快指数が上がるのは必至。そこで今回は、湿気が引き起こす「カビ」の弊害と、その予防策についてお話します。
 
     

 

「カビ」の正体と害について
 

 
カビは地球上に4~6万種類が存在していると言われ、「胞子」→「発芽」→「菌糸」→「胞子」のサイクルを繰り返しながら繁殖していきます。家庭内で見られるカビは約10~20種類で、畳や押入れなどに繁殖するコウジカビやススカビ、青カビ、浴室や押入れなどに繁殖するクロカワカビなどがあります。カビは温度20~30度・湿度65%以上で発生し、15度以上・湿度75%以上で繁殖しやすくなるため、梅雨時はカビの成長に一番適した環境となり、その数は冬の5~6倍に増えるとも言われています。

カビ

<カビの繁殖条件>

カビは温度・湿度・栄養・酸素の条件がそろうと繁殖をはじめます。特に、「温度15度以上、湿度75%以上」の環境になると繁殖が活発化するため、これからの時期は要注意です。さらに、家の中にはカビの栄養分となる食品や、ホコリ、石けんカスなどが豊富にあるため、大量繁殖の危険があります。

<カビが健康に及ぼす害>

繁殖したカビは空気中に菌糸や胞子をばらまき、これらを体内に吸い込んでしまうと抵抗力の弱い人は内臓にカビが生える内臓真菌症や肺炎にかかったり、アレルギーなど様々な健康被害が起こることもあります。

カビ過敏症や肺炎(夏型過敏性肺炎)

起床時に鼻水、咳、くしゃみ、微熱が出る

健常者は過度の心配は不要ですが、免疫力が落ちている人は要注意。肺炎を放置すれば肺が繊維化して呼吸困難を起こすこともあるので、風邪でもないのに、朝鼻水が出る、くしゃみが出る、咳が出る、熱がある等のアレルギー症状がある時はカビの除去に努め、呼吸器科を受診しましょう。夏型過敏性肺炎の場合はカビや真菌の胞子(トリコスポロン)が原因の場合があり、免疫力に関係なく遺伝的な体質で反応の度合いが違うため、血液検査でトリコスポロンの抗体を測定することをお薦めします。

副鼻腔真菌症

鼻水、鼻づまり、頬の痛み等の症状が出る

カビ(アスペルギルス等)が鼻の奥の副鼻腔に住み着き、起こる症状。通常は初期症状以上に悪化はしませんが、糖尿病等で免疫力の弱い人は症状が悪化することも。鼻水が片側だけ出てなかなか治らないときは耳鼻科を受診しましょう。

アスペルギルス症

咳やタンなどの症状が出る

免疫機能が低下している人がカビを吸い込んで起きる事が多い。健常者でも極度のストレスや寝不足などで抵抗力が落ちると感染してしまう恐れがあり、感染が分かりにくいという問題があります。肺や気管に感染すると点滴治療が必要となります。

 この他アレルギー性の鼻炎や皮膚炎、気管支喘息、水虫やタムシなど、カビが発症の一因となる病気は意外と多く、注意が必要です。

 
「カビ」の発生・繁殖を防ぐには
 

 
前述したように、カビは20~30度・湿度65%以上で発生し、15度以上・湿度75%以上で繁殖しやすくなります。そのため、カビの発生と繁殖を防ぐには室内の温度と湿度の管理がポイントとなります。

換気
風通しをよくする
  雨が降っていない限り窓を開けて空気を通すようにし、換気扇や扇風機で空気を循環させてよどみをなくします。押入には物を詰め込まないようにし、簀の子などを使用して風を通す、湿気取りを使う、ふすまなどを少し開けておくなどの工夫を。また、家具や家電と壁の間にも湿気がこもりやすいため、隙間を広く取る配置を心がけましょう。

窓を開けて換気をするときの注意点
雨の日は窓を開けない(湿気を呼び込むことになります)
窓は2箇所以上開ける(風が家の中を通り、空気の流れがうまれます)
窓は全開にしない(少しだけ開けるほうが空気の流れがよくなり効率的)
除湿機やエアコンを活用する
  エアコンで室温を下げたり、除湿機能を使って湿度を下げることも大変有効です。ただし、フィルターの掃除をこまめにしておかないと、内部に繁殖したカビの胞子を部屋中撒き散らすことになってしますので月に一度はお掃除しましょう。エアコンを運転する前は送風運転を行ってカビ胞子をとばし、スイッチを切る前も送風運転でエアコン内部をよく乾燥させるよう習慣づけましょう。
室内干しに注意する
  洗濯物を室内に干すと、それだけで室内の湿度が10%以上も上がると言われています。梅雨時期は外に干すのは難しいかもしれませんが、乾燥機を利用するなどして室内干しは極力避けましょう。また、室内干しをする際は居間などの換気をしにくい場所は避け、台所や浴室など換気扇のある場所に干すのもひとつのポイントです。
浴室もしっかり防カビ対策
  浴室は、カビが最も繁殖しやすい場所です。入浴後は、栄養分となる石けんカスや垢などを高温のシャワーで洗い流し、その後、冷水に切り替えて水蒸気が壁や天井に付くのを防ぎます。仕上げにタオルなどで室内の水分を軽くふき取り、窓を開けたり換気扇を回したりして湿気を室外へ逃がしましょう。ただし、浴室と隣接する部屋に湿気が行かないよう、浴室のドアを閉めることを忘れずに!
   
 
カビを発生・繁殖させないためには除湿と、こまめな掃除で清潔な環境を保つことが第一です。ただし、すでにカビが発生している場合に掃除機を使うと胞子を撒き散らすことになるのでご注意を!ちなみに、「カビ」として目に見えているのは、成長した菌糸に胞子がついた状態であり、胞子はすでに室内に充満している恐れがあります。わずかでもカビを見つけたら、すぐに対策をはじめましょう!

 

 

2010年05月28日