栄養効果抜群!トマトを食べて夏バテ対策(2017年8月)
夏になるとだるくなったり、食欲が無くなったりしますよね。暑さで何もやる気が起きないという方も多いのではないでしょうか?そんなときは、ぜひトマトをたくさん食べてみてください。トマトは、「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、健康に良い食材です。豊富に含まれる栄養分によって、夏バテの改善が期待できます。
◆夏バテの主な原因は自律神経が乱れること
日本の夏は高温多湿であるため、どうしても体力を消耗しやすくなります。夏バテすると、全身の倦怠感・食欲不振・下痢・便秘・微熱・目まい・吐き気といったさまざまな症状が起こります。
このような夏バテの主な原因は、自律神経が乱れることです。自律神経には、暑いときに汗を出したり、血管を広げたりする働きがあります。しかし、夏場は暑い屋外とエアコンが効いた涼しい室内を頻繁に行き来するため、自律神経のバランスが崩れやすくなるのです。さらに、エアコンが効き過ぎた室内に長くいると、血行不良が引き起こされ、体に栄養が行き渡らず疲れやすくなります。
また、暑さによる寝苦しさで眠りにくくなることから、睡眠不足に陥るケースも多くなります。寝ているつもりでも暑さによって眠りが浅くなり、疲労が回復しきれないということもあるため、注意が必要です。
汗をかいて水分・塩分・ミネラル分が排出されてしまうことも、体力の低下につながります。塩分やミネラルが不足すると内臓の働きが弱くなるため、食欲が落ちます。食欲不振で栄養が摂れないと、なかなか夏バテを治すことができません。このような悪循環に陥りやすいため、体調に異変を感じたら早めに対策することをおすすめします。
◆夏バテ予防に効果的なのはトマト
夏バテを改善するには、たくさん睡眠を取ったり水分補給をしたりという方法がありますが、おすすめなのは食べ物から栄養を摂ることです。特にトマトには夏バテ解消に役立つ栄養素が豊富に含まれているため、おすすめの食材です。
トマトには貧血予防になる「鉄分」や、ナトリウムを排出する「カリウム」、胃の働きを活発にする「クエン酸」が含まれています。さらに、抗酸化作用のある「βカロテン」や「リコピン」も豊富です。抗酸化作用とは細胞を傷つける活性酸素を除去する力のことで、昨今大きな注目が集まっています。人間が呼吸によって酸素を吸ったとき、その一部は活性酸素に変化します。
活性酸素には体内に入り込んだ細菌を駆除する働きがありますが、増え過ぎると血管や細胞を傷つけ、体の中を酸化させることにつながります。体内が酸化すると細胞の老化が早まり、生活習慣病や肌荒れといったさまざまな問題が引き起こされます。さらに活性酸素は自律神経の中枢細胞も錆びさせるため、ふらつきや目まいのような夏バテ特有の症状を引き起こします。抗酸化作用のあるトマトを食べれば、これらのトラブルを軽減することが期待できるというわけです。
◆おすすめのトマトの食べ方
トマトは生で食べても十分に健康への効果を期待できます。しかし、トマトに含まれる「リコピン」は加熱すると2~3倍吸収されやすくなるため、効率的に栄養を摂りたいなら加熱調理して食べるのがおすすめです。
理想的なのは、トマトを肉と一緒に食べることです。トマトに含まれるクエン酸は、胃の働きを強める作用があるため、肉の消化吸収を助けてくれます。牛肉の脂肪にはリコピンの吸収を促す作用があるため、よりトマトの栄養効果を高めることができます。
リコピンには油に溶けやすい性質があるため、油を使った料理もおすすめです。オリーブオイルで炒めてトマトソースにしたり、カレーに入れたりしてみてください。
また、食欲が無い場合はトマトジュースを飲むだけでも効果があります。長時間外を歩く予定があるときは、出かける前と帰ってきた後にトマトジュースを飲みましょう。抗酸化作用を期待できるだけでなく、水分補給ができます。
トマトは食べやすくどこでも買えるため、普段の食事に取り入れやすい食材です。夏場に体の調子が悪いと感じたときは、ぜひトマトをたくさん食べてみてください。