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健康まめ知識

湯船に浸かったほうがいい理由は?お風呂と健康の関係(2021年2月)

日々の忙しさのなかで、お風呂を沸かして湯船に浸かる時間を確保できず、ついシャワーのみで済ませてしまうことがないでしょうか。実は、湯船に浸かって体を温めると、多くのメリットが期待できます。たまにはゆっくりとお湯に入って、疲れた体と心を休められる時間を作れると理想的です。今回は、お風呂と健康の関係についてお伝えします。

 

 

◆湯船に浸かると健康にどんなメリットがある?

毎日の入浴で湯船に浸かると、健康にはどのようなメリットがあるのでしょうか。まずは、入浴に期待されている効果をご紹介します。

 

・体が温まり疲れが取れやすくなる

温かい湯船に全身が浸かると、体が温まって血管が広がり、血行が良くなります。血液には、私たちの体のすみずみまで酸素や栄養を運び、そして二酸化炭素や老廃物を排出する役割があります。血行が良くなると、筋肉の凝りがほぐれ、疲れが取れやすくなるのがメリットです。ほかにも、体を温めることは内臓や自律神経にも良いといわれます。シャワーを浴びる場合と比べて、全身をしっかりと温められるのが大きな違いです。

 

・水圧によって血行が促される

湯船に浸かると、体が水圧による影響を受けます。こうして全身に圧力がかかると、溜まった血液が押し戻されて流れが促されたり、腹部が縮んで呼吸の回数が増えたりするのがメリットです。適度なしめつけによって、滞りがちな血行が促されます。体へのマッサージ効果が期待できるだけでなく、むくみの解消につながると考えられています。

 

・全身のリラックスにつながる

水のなかでは「浮力」と呼ばれる作用がはたらき、自然と体が浮いてきます。実はこの浮力は、お風呂で湯船に浸かっているときにもはたらいているのです。浮力があることで、常に体の重みを支えている筋肉や関節をリラックスさせることにつながります。体の重みから解放されて緊張が減るため、体と心をゆったりと休められるのがメリットです。

 

◆日々の入浴で注意したいポイント

このように多くのメリットが期待できる入浴ですが、いくつか注意しておきたいポイントもあります。最後に、湯船に浸かるうえで気をつけておきたいことを解説します。

 

・お湯の温度は40℃程度が目安

体の疲れを取りリラックスするために、お湯の温度は40℃程度を目安にしましょう。お湯の温度が高すぎると、興奮につながる「交感神経」が活発になりやすく、血圧が上がるおそれがあります。42℃以上の熱いお湯での入浴にはリスクがあるためご注意ください。特に冬場は温かいお湯に浸かりたくなりますが、お風呂を沸かすときは適温を守りましょう。

 

・長風呂をしすぎない

湯船に浸かる時間は、長ければ長いほど良いわけではありません。目安として、入浴時間は40℃程度のお湯の場合で、10~15分に留めましょう。ただし、顔が汗ばんでくるのを感じたら、上記の時間以内であっても湯船から出て休憩を取るようおすすめします。40℃程度のお湯に10~15分浸かると、体温が約1℃上がるといわれます。長風呂には体温が上がりすぎるリスクがあるため注意しましょう。

 

・アルコールを飲むのは避ける

湯船に浸かると多くの水分が失われます。一般的には、入浴により約800mlの水分が失われるといわれるため、水・イオン飲料・麦茶などで水分補給を行うと良いでしょう。このとき、アルコール飲料を飲むと利尿作用により脱水が起こるおそれがあります。お風呂上がりはお酒を飲むのを避けて、まずはしっかりと水分補給を行ってください。

 

今回は、お風呂で湯船に浸かるメリットをご紹介しました。入浴時には、可能であればシャワーよりも湯船に浸かって、体を温めるようおすすめします。冷えやすい冬は、ぜひご紹介した入浴のポイントを参考にしてみてください。

2021年02月05日