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健康まめ知識

「臭うな」と思ったら・・・足のニオイと水虫対策(2015年10月)

 

イラスト足の裏には汗腺が密集しており、季節を問わずたくさんの汗をかきます。それが原因となり「最近、足のニオイが気になる……」という方は多いのではないでしょうか。イヤなニオイはご自身だけでなく、周りの方にも不快感を与えます。また、水虫の兆候とも言えるので注意をしなくてはなりません。今回はそんな、足のニオイと水虫の防止法についてご紹介します。

 

 

◆どうして足が臭くなる?イヤなニオイのメカニズムとは

人の足の裏は個人差こそあるものの、一日でコップ一杯分の汗をかくと言われています。特に湿気の多い季節や夏場になると発汗量が増えるでしょう。しかし、実は汗自体にはニオイはない、ということをご存じでしょうか?

 

足の裏に密集している汗腺は「エクリン腺」と呼ばれています。エクリン腺から出る汗は、脂肪やタンパク質を排出しないため基本的には無臭です。そのため、本来であればいくら汗をかいたとしてもイヤなニオイには結びつきません。

 

イラストそれでも不快なニオイを発するのは「靴」と「雑菌」に原因があります。同じ靴を長時間履き続けると中が蒸れてしまいます。この蒸れが発汗に作用し、靴の中を雑菌が繁殖しやすい不衛生な状態にします。そこに大量の汗と汚れが雑菌の繁殖を促し、イヤなニオイを発するようになるわけです。

 

◆足のニオイを防ぐ対処法

蒸れが原因で足のニオイが発生している場合には、以下のような対処法を試してみましょう。

 

  1. 常に予備の靴下を持ち歩き定期的に履き替える
  2. 学校や職場から帰宅した後はすぐに足を洗う
  3. 履いた靴下には除菌消臭剤をかけておく
  4. 同じ靴を連日履かない

 

イラスト靴下は履き続けると汗で汚れてしまうため、足裏周りが不衛生な状態となってしまいます。定期的に新しい靴下に履き替えることで、常に清潔な状態を保つことができます。

 

また、学校や職場など、長時間外出した後は足裏がとても不衛生な状態になっているもの。帰宅後はすぐに足を洗って生活な状態にしましょう。履いた靴下はすぐに洗うか除菌消臭剤をかけておくようにしてください。これだけでニオイを大幅に抑えることができます。

 

その他、同じ靴はできる限り連続して履かないようにしてください。サラリーマンの方は連日に渡って革靴を履くことになるでしょうが、毎日異なる種類の靴をローテーションで履くことをオススメします。

 

イラストちなみに、足裏にあるエクリン腺はストレスを感じた際に活発になる傾向があります。通勤ラッシュや多忙な仕事、運転、人間関係など、日々多くのストレスにさらされている人は、それだけ足の発汗量が多いと予想されます。上記の方法で適切な対策を行うよう心がけましょう。

 

◆水虫の予防法と対策について

足のニオイに原因は、常在菌と呼ばれる雑菌です。これは誰の皮膚にもあるものなので、前述の方法で対策をすることができます。一方、水虫菌である白癬菌はカビの一種であり、他者によってももたらされ感染します。なお、水虫菌は他の雑菌同様、高温多湿で不衛生な環境で感染しやすくなります。そのため、水虫予防には以下のような対策が必要です。

 

  1. 足を常に清潔にしておく
  2. 身内に水虫感染者がいる場合はスリッパやマットなどを別にする
  3. 身体の抵抗力を高めておく
  4. 水虫が疑われる場合は、できるだけ早く病院にいく

 

水虫になると、足の指に水泡が出来たり、かゆみなどの症状が出るようになります。さらに水虫菌は皮膚の奥に潜んでいる場合が多いので、仮に水泡やかゆみを感じなくても感染している恐れがあるということを覚えておきましょう。何か異変を感じた時は、できるだけ早く皮膚科へ足を運ばれることをオススメします。

 

なお、かゆみが収まったからといって、水虫が完全に治ったわけではありません。比較的再発もしやすいため、完治するまでは薬による治療を続けましょう。

 

いかがだったでしょうか?足のニオイに頭を抱えているあなたは、もしかしたらすでに水虫になっているかもしれません。早い段階で医師の診断を仰ぎ、正常な状態を取り戻しましょう。

2015年10月08日