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健康まめ知識

一年の締めくくりは 人間ドックで健康チェック(2004年11月)

 

     
 
11月12月のテーマ:
一年の締めくくりは

人間ドックで健康チェック

 2004 年も残すところあとわずか。色々あった 1 年を振り返るとともに、自分の身体の状態も今一度見直してみましょう。会社や学校などで定期的に健康診断を受けている人以外は、なかなか自分で受ける機会はないもの。

日ごろ自分では気付かない病気の予兆を発見したり、さまざまな器官の健康状態を確かめるためにも定期的な健康チェックは大切です。「元気だから大丈夫」「面倒くさい」なんて言わずに、この機会に自分の身体を総チェックしてみましょう。

 
     

 

健康診断と人間ドック
 
 

 病気の早期発見・早期治療、病気の予防や生活習慣の改善などに役立つメディカルチェック。代表的なものに「健康診断」と「人間ドック」があります。

 
 
健康診断
 

地方自治体や会社の健康保険組合などで行なわれるものが代表的。主なものに基本健康診査とがん検診があり、他にも骨粗しょう症検診、歯周疾患検診などが実施されることもある。

基本健康診査の主な項目は問診、診察、身体計測、尿検査、血液検査、血圧測定、心電図、眼底検査など。

人間ドック
 

健康診断より検査項目が多く、身体の状態をより総合的にチェックすることができる。数日間入院して内科をはじめ様々な専門医の検査を行う長期ドック、生活習慣病を主とした2~3日の短期ドック、検査から判定までの時間を短縮させた1日ドックや半日ドック
などがある。他にも、婦人病を主としたレディースドックや脳ドック、心臓ドックなど専門的なドックもある。

こんな病気を発見できる
 
 実際に健康診断で発見される病気の種類や発見率は検査の種類、担当医師などによって違いがあるものの、発見される疾患に多いものは糖代謝異常、高血圧、コレステロール高値、肝機能障害など、いずれも生活習慣病。他にも胃潰瘍の疑いや胆のうポリープ、子宮筋腫などさまざまな疾患が発見される。
生活習慣病の対策にも
 
 がん、心臓病、高血圧、糖尿病などの生活習慣病は、ほとんど自覚症状がなく、気が付かないうちに病気が始まってしまうのが怖いところ。自覚症状が出る頃には病気が進行していて、生活習慣の改善や治療で健康な状態に戻すことが難しくなってしまう場合も。

例えば健康診断で自覚症状がない程度の胃がんを早期発見した場合、手術5年後の生存率は83%なのに対し、異変を感じて外来にかかって発見された場合は55%と、かなりの違いが出ることが分かる。

実際、健康診断を行なうと約3人に1人は数値になんらかの異常が見つかるという報告もあり、このことからも生活習慣病の早期発見・生活習慣の改善のためにも定期的な健康診断は重要。

検査値の見方は?
 
 診断結果の数値を見るとき、よく耳にするのが「正常値」「異常値」という言葉。臨床検査ではたくさんの健康人を調べた場合にそのうちの95%の人が示す一定範囲内の値に基づくのが正常値(基準値)。つまり、正常値も異常値もあくまで統計的な数値であり、目安としてとらえる数値。それぞれの数値は気温・運動・食事などの環境因子の影響によって変動することもあり、正常範囲を超えていても健康な場合もある。そのため健康状態を正確に判断する物差しとまではいかないが、自分の検査データは保存しておき、健康時の値を知っておくことは大切。
いざ、人間ドックへ!
 
 健康診断の大切さが分かったら、早速受診を。かかりつけの病院に問い合わせてみましょう。また、茨城県メディカルセンターでも1日人間ドックを実施。80項目以上にわたる精度の高い総合検診で、専門施設ならではの効率的な流れで行なうため、検査にかかるのは3~5時間程度。検査結果は医師から直接説明し、生活面のアドバイスもしています。個人情報をコンピューターで累積管理することで長期的な健康管理のサポートも。
   1年の総決算に、自分の身体を中から総合チェック。生活習慣の改善など、新しい年の目標づくりにも役立てましょう。それでは来年も健康で元気な生活を!

 

 

2004年11月28日