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健康まめ知識

寒い季節、冷え症にご用心(2005年2月)

 

     
 
2月のテーマ:
寒い季節、冷え症にご用心

 朝晩の冷え込みが辛い季節。それでなくても冷え症の人は「手足が冷え切ってなかなか眠れない」という経験もあるのではないでしょうか?

そこで、今回は指先まで暖かい生活がおくれるよう、身体を暖める方法などをご紹介します。

 
     

 

「冷え症」の原因は何?
 
人間の身体には本来体温を一定に保つ機能が備わっているもの。しかしこの体温調節機能にトラブルが起こると「冷え症」になってしまいます。その代表的なトラブルを以下に挙げます。
【皮膚神経の低下

周囲の気温が下がると、皮膚から脳に「寒い・冷たい」という情報が伝達され、体温を調節しようとする。しかし暖房のきいた室内と外との気温差が激しく、そこを出入りする生活が続くことで気温の変化を感じる神経が鈍くなってしまう。また、季節を問わず冷たい飲み物や食べ物をとることで、内臓内の温度調節機能も鈍くなってしまい、体全体で温度を感じる神経の機能が鈍くなる。
【自律神経の機能低下

体温調節は、脳内の自律神経から各器官に指令が送られることで行なわれる。この自律神経は喜怒哀楽などの感情をコントロールする神経中枢(交感神経、副交感神経)の影響を受けているため、強いストレスが続く生活を送っているとうまく機能しなくなってしまうことがある。
【血液の流れの低下

「寒い・冷たい」と感じると、皮膚の毛細血管は一時的に収縮し、皮膚からの放熱を防ぐように働く。しかし血液の流れが悪いと身体の末端まで温かい血液が流れなくなり、指先などが冷えてしまう。また、静脈の流れが悪いと動脈の血液が身体中に行き渡る前に冷えてしまうため、手足だけでなく下腹部も冷え、腰の冷えの原因となる。貧血や低血圧も、温かい血液が毛細血管まで届かないため「冷え」の原因のひとつ。
冷えたら温める
 
 

「冷え」を感じたら、とにかく温めるのが一番。冬場は靴下を2枚履く、重ね着をする、外出時は手袋を着ける、ひざ掛けを持ち歩くなど、身体を温める工夫をしましょう。また、お風呂はシャワーだけで済まさず、湯船につかって身体を温めてあげましょう。

【芯から身体を温める入浴法

 
少しぬるめのお湯にゆっくり入る
 

体温より少し高め、38~40℃くらいのお湯にゆっくりつかる。胸から下だけを湯につける半身浴で20~30分入浴すると効果的。

入浴剤を使う
 

入浴剤を入れると香りや色でリラックス効果もあがり、湯あたりもよくなりお風呂に入るのが楽しみになる。薬用成分が配合されている入浴剤は、湯上りの身体が冷えにくくなるという検証結果もある。

湯船の中でマッサージを
  ただのんびりお湯につかるのもいいが、足指のマッサージをすると血流がさらに良くなる。足の指の付け根には自律神経の通り道があるため、マッサージすることで活性化させることができる。
   
   入浴後すぐは身体中がポカポカと温かく、つい薄着で過ごしてしまいますが、これでは湯冷めのもと。温まった身体が急速に冷えるとかえって冷え症を悪化させてしまうこともあります。特に冷えやすい足元には注意して、お風呂上りにも靴下を履くようにしましょう。お風呂に入れないときは深いバケツなどにお湯をはって足湯をするだけでも温まります。このときは少し熱めの42~43℃くらいのお湯がよいでしょう。

ちなみに、身体を温める食べ物もあります。かぼちゃ、にら、ねぎ、にんじん、みょうが、にんにく、とうがらし、いわし、えびなどが身体を温める食べ物。ビタミン E には血液の流れを良くする働きがあるため、ビタミン E を多く含む食品やサプリメントをとるのも「冷え」対策のひとつに。身体の外と内、両方から温めて「冷え」のない生活を送りましょう!

 

 

2005年02月28日