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健康まめ知識

今年は何型?インフルエンザは予防が肝心!(2006年11月)

 

     
 
11月のテーマ:
今年は何型?インフルエンザは予防が肝心!
 にわかに寒くなり、季節はいよいよ冬めいてきました。秋から冬、この季節の変わり目に注意したいのは、やっぱり「風邪」。なかでも、インフルエンザは普通の風邪とは違う感染症で、特に注意が必要な病気です。国内で毎年約1,000万人がかかるというインフルエンザ。今回は、本格的な流行を前に、インフルエンザの予防についてお話します。
 
     

 

インフルエンザと風邪の違いは?
 

インフルエンザと風邪は、そもそも原因となるウィルスの種類が違います。インフルエンザは高熱が出るだけでなく、筋肉や関節の痛みなど全身に出る症状が強く、気管支炎や肺炎を併発しやすいなどの特徴があり、抵抗力のない乳幼児や高齢者にとっては生命にかかわる危険も。また、突然大流行することもある、恐ろしい病気です。

「普通の風邪と思っていたら、インフルエンザだった」ということのないよう、以下のような症状を感じたら早めに医師の診断を受けましょう。

<チェックポイント>

・地域内、職場・学校などでインフルエンザが流行している。

・一般的な風邪の症状(咳や鼻水など)がなく、突然高熱が出る。

・38℃以上の発熱およびひどい悪寒を感じる。

この他、間接や筋肉の痛み、倦怠感や疲労感、頭痛、寝込んでしまうほどの症状が出た場合も「ただの風邪だから」と見過ごさずにインフルエンザを疑いましょう。

 
インフルエンザの流行型
 

インフルエンザにはさまざまな型があり、原因となるインフルエンザウイルスは大きく分けてA型、B型、C型の3つに分類されます。さらに毎年の流行を経て変異株があらわれ、特にA型ウイルスは多くの変異株があり、世界的な流行を引き起こすこともあります。A型ウイルスは渡り鳥などによって国を越えて運ばれ、どの型が流行するかという予測は、地球規模の動向を解析して行われます。

予測技術が高まり、毎年実際の流行とほぼ一致するため、予防にはその年の予測をもとに作られた混合ワクチンが効果的です。新型ウイルスが出現しないかぎり、ソ連型、A香港型、B型、どの型が流行しても効果があります。ワクチンの効果が出るのは、接種から約2週間後で効果は5ヶ月前後持続します。日本でインフルエンザが流行するのは例年12月~3月で、1月下旬から2月初旬にピークを迎えることが多いといわれるので、流行前のこの時期に予防接種を受けておくのがいいでしょう。

ただし、体調やアレルギーなどの既住症などによって接種できないこともあるので、医師に相談しましょう。

 
日常生活から予防を!
 
インフルエンザ予防のポイントは、体力をつけて体の抵抗力をつけておくことと、ウイルスに接触しないこと。以下にまとめた予防法を、今日から実践してください。

・栄養と休養を十分とる

食事と睡眠をしっかりとり、体力をつけておきましょう。体の抵抗力をつけておくことで感染しにくい体になります。

・人ごみを避ける

感染の原因となるウイルスに接触しないよう、多くの人が集まる場所は極力避けるように。外出時はマスクを着用するのも良いでしょう。

・温度と湿度を適度に保つ

ウイルスが好むのは、低温・低湿の環境。特にインフルエンザウイルスは湿度に弱いため、加湿器などを活用して室内を快適な湿度に保ちましょう。

・手洗いとうがいを励行する

外出後は、手洗いとうがいを必ず行いましょう。手洗いは接触による感染を、うがいはのどの乾燥を防ぎ、ウイルスの感染を予防します。

 
まずは予防が第一ですが、万が一インフルエンザの疑いがあるような症状が出た場合は、早めに診断を受けること。発症から48時間以内であればインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬が処方されるようになり、その服用は早いほど効果的です。ウイルスがのどや鼻の粘膜に広がり高熱が出てしまうと、根本的な治療が間に合わず、長期間休まなくてはならなくなってしまうこともあります。また、乳幼児や高齢者にとっては命にかかわる危険もあるため、できるだけ早く診断を受けるようにしましょう。

とにかく「インフルエンザは普通の風邪と違って恐ろしい感染症」であることを知り、予防に細心の注意を払って冬を乗り越えましょう。

 

 

2006年11月28日