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泳ぐだけがプールじゃない!? |
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夏のレジャースポーツの定番といえば、海やプールでの水遊びです。学校の授業以来、プールから足が遠のいているという方も多いかもしれませんが、ご存知の通り水泳は効率よくエネルギーが消費できるスポーツです。泳ぐのは苦手という方も、ご心配なく。水中で歩いたり体操をしたりして身体を動かすだけでも、実は結構いい運動になるんです。水中でのエクササイズは、水の抵抗があるためどうしてもゆっくりとした動きになりますが、その運動効果は床の上で激しい運動をしたときにひけをとらないほど高いという説も。陸上での運動と水中での運動は、条件がまったく異なるため明確に「どちらがいい」とは言えませんが、同じ酸素消費量の運動を行う場合、水中で行ったほうが脈拍数が少ないというデータがあります。つまり、水中での運動は少ない脈拍数で陸上より多くのカロリーが消費できるのです。 |
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水中ウォーキングの方法 |
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水中でのウォーキングは、先にお話したとおり、水の抵抗があるため陸上と同じ姿勢・ペースでは行えません。正しい姿勢で行うことで運動効果も上がるので、ただ前に進むのではなく、足や腕の動かし方にも注意して歩きましょう。また、プール遊びを楽しんでいる他の人迷惑にならないよう、周りの状況にも気を配って行うことが大切です。
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ウォーキングの姿勢 |
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胸を張り、頭のてっぺんを真上に引っ張り上げるようなイメージでまっすぐ立ちます。前に進むときは下腹部を引き締めながら骨盤を少し前に出すようにして、できるだけ頭が揺れないよう水平な視線を保ち、まっすぐ前を見ながら進みます。速く歩く必要はないので、前かがみになったり上体を反らせたりせず、垂直の姿勢を意識しながら行いましょう。手足はなるべく大きく動かし、ゆっくり水をかくようにして進みます。
足の動きは、かかとから底に着地するようにして、つま先で身体を押し出すように重心を移動させます。プールの底をすべるようなイメージで前に進み、身体を上下動させるのではなく、水平に進むような姿勢で行いましょう。
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アクアビクスの方法 |
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ここでは水中で行うエアロビクスを「アクアビクス」と総称しますが、これも基本的に陸上で行うエアロビクスとは違う運動になります。陸上でのエクササイズを水中で同じように行おうとしても動きづらいだけで、高い運動効果は得られません。水の抵抗や浮力を上手に利用して、水中に適した運動を行いましょう。プールによってはアクアビクスなどの教室を行っているところもあるので、自己流で始めるよりも、まずは教室で正しい方法を学ぶのも良いでしょう。
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アクアビクスの姿勢 |
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プールの深さにもよりますが、水面が胸のあたりまである深さがベストです。手のひらと手首は自然に伸ばした状態で、腕全体で水の抵抗を受け止めるように動かします。腕の動きや角度で水の抵抗を調整し、指を広げないよう、強くゆっくりとした動作で水を大きくかくように動かします。
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プールに入るときの注意 |
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プールに入る前に |
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陸上でのエクササイズと同じく、水中での運動もウォーミングアップが大切です。水中での事故を防止するためにも、まずは陸上でストレッチを。空腹時や満腹時にプールに入るのは避け、プールに入る前や休憩中の喫煙も避けてください。公共の場を利用するマナーとして、身体を清潔にして、水泳キャップの着用が義務付けられていないプールでもなるべく着用するようにしましょう。
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プールからあがるとき |
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ウォーミングアップと同じく、クールダウンも大切です。泳いだ後や運動を終えたあとはすぐにプールサイドに上がらず、そのまま水中でクールダウンして、脈拍が平常脈に落ち着いてから上がりましょう。
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水中で行うエクササイズは、「重力」の面でも陸上での運動と大きく異なります。肥満気味の方など、陸上では膝などに負担がかかりすぎてしまう人でも水中では浮力で体重が軽くなるため、少ない負担で運動が行えます。腰のあたりまで浸かることのできる深さがあれば、水面から出た上体の重さだけを支えるだけで動けるので、腰や膝を痛めている人でも比較的安全に運動できるという利点もあります。「運動するぞ!」と気負って出かけるのではなく、水に涼を求めるくらいの軽い気持ちで出かけるだけでまずはOKです。暑いひこそ、プールで身体を動かしてみませんか?
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