画像

健康まめ知識

紫外線(2004年6月)

 

     
 
6月のテーマ:
紫外線

本格的に日差しが強くなってくる初夏・ 6 月。 7 月 8 月の真夏よりも、実は紫外線量が最も多い季節です。しかも UVA という種類の紫外線は、曇りで日差しの弱い日でも晴れの日とその量は変わりません。そして室内にいたとしてもガラスを通過して肌まで届いてしまいます。

シミやシワの原因となるだけでなく、皮膚がんや白内障といった病気のリスクファクターともなり、美容にも健康にも悪影響を及ぼす紫外線。今のうちからしっかり防いでおきましょう。

 
     

 

紫外線と日焼け
 
 紫外線には3種類あり、最も強力な UVC という紫外線はオゾン層にさえぎられ地上まではほとんど届きませんが、 UVA と UVB という紫外線は私たちの肌まで届き、体に影響を与えています。 UVA はパワーは弱いものの皮膚の奥まで入り込み、シワなどの原因となります。
 細胞の DNA を傷つけ、活性酸素を発生させる紫外線。日焼けという現象は、紫外線に対する自己防衛システムなのです。メラノサイトという細胞が紫外線を防ぐためにメラニンという色素を作り出し、メラニンは紫外線で酸化することによって、皮膚の細胞にダメージが及ぶのを防いでくれます。このメラニンが酸化するとき黒くなるため、日に焼けて黒くなったり、その色素がシミとなって残ってしまうのです。

ちなみに紫外線は DNA を破壊するため、殺菌作用があるという利点も。洗濯物やまな板などを直射日光にあてて乾かすことで衛生管理の面では上手に活用しましょう。

 
コレで完璧・紫外線対策
 
 
ファッション編
 

 紫外線を防ぐには、まず肌の露出を極力抑えること。そして日の高い正午をはさんだ前後2時間はできるだけ外出を避けること。外出する際は、薄手の生地でもいいので長袖のシャツやカーディガンをはおるだけで紫外線を直接浴びなくて済みます。また、生地の色は黒いほうがより紫外線をさえぎる効果が高いということも参考に。そして見落としがちな首元も忘れないよう、外出時のファッションは襟付きのシャツやハイネックのシャツがお勧めです。

また、帽子やサングラス、日傘などのアイテムも活用し、それらは UV カット効果のある素材のものを選ぶなどして工夫を。ちなみに帽子のつばは、 7 cm以上あれば顔が浴びる紫外線の約6割をカットできるといいます。

   
日焼け止め編
 

 服装だけで防ぎきれない紫外線の対策に、日焼け止めも有効に活用しましょう。日焼け止めには子供用、敏感肌用など様々な種類のものが出ています。人によって肌荒れなどを起こす場合もあるため、自分の肌に合ったものを探して使いましょう。

ちなみに日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧品に表示されている SPF ( Sun Protection Factor )と PA ( Proteciton Grade of UVA )という数値はそれぞれ UVB と UVA を防御するレベルを表す指標。

SPF20 と表示のあるものは日焼けするのに素肌の状態より 20 倍時間がかかるという意味。ただし汗などで落ちていくため、なるべくこまめに塗りなおすとより効果的です。そして PA は+の数が多いほど UVA を防止する効果が高く、 PA +なら UVA 防止効果がある、++ならかなり効果がある、最高ランクの+++なら非常に効果がある、ということになります。

SPF 値と PA 値、そして肌に合うかどうか。日焼け止めはこれらを参考に選びましょう。

 

 

2004年06月28日