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健康まめ知識

日焼け後のアフターケア(2004年7月)

 

     
 
7月のテーマ:
日焼け後のアフターケア

いよいよ夏本番。海へ、山へとレジャーに出かけたり、太陽の下で過ごす機会も増える季節です。日に焼けた小麦色の肌は健康の象徴、というのも一昔前の話。紫外線が体に与える害が解明されるにつれ、また美白ブームなども手伝って、日焼けを嫌う傾向が強くなってきました。しかしやっぱり夏は日に焼けるもの。普段からの紫外線対策はもちろんですが、日に焼けてしまった場合の対処法を知り、上手に日焼けと付き合っていきましょう。

 
     

 

日焼けのメカニズム
 

 前回もお話しましたが、日焼けという現象は、紫外線に対する自己防衛システム。メラノサイトという細胞が紫外線を防ぐために作り出したメラニンという色素が、紫外線で酸化することによって、皮膚の細胞にダメージが及ぶのを防ぐという仕組みです。このときメラニンが酸化して黒くなるため、日に焼けて肌が黒くなったり、その色素がシミとなって残ってしまうのです。

 この紫外線によるダメージは、皮膚が老化するにつれて大きくなってきます。皮膚の表面は、少量の汗と皮膚の内部から出る皮脂で作られた「皮脂膜」によって守られ、わずかながら紫外線を反射させる働きもしています。皮脂の分泌量が十分で新陳代謝も活発な子供の肌は、紫外線によるダメージも回復が早く、夏休みに真っ黒に焼けても秋には元の肌に戻ることができます。しかし皮脂の分泌量は肌の老化とともに減り、皮脂組織に含まれる水分が蒸発してカサついたり、外部刺激への抵抗力が弱まって肌トラブルが起こりやすくなります。女性の場合なら 20 代後半から皮脂量の分泌量が下がり始め、 35 歳を境に衰えが目立つようになってきます。いわゆる「お肌の曲がり角」ですね。

 
 
日に焼けてしまったときの対処法
  日焼けは「軽いやけど」と同じもの。放っておかず、アフターケアを心がけましょう。
 
 
皮膚科編
 

 短時間で急激に日焼けした場合、肌が真っ赤になってヒリヒリ痛むときがありますね。ひどいときは炎症を起こしているため、皮膚科での処置を受けた方がいいでしょう。皮膚科ではメラニン色素の生成を抑えるビタミン C の外用薬や塗り薬などを処方してくれます。

自宅ケア編
 

 皮膚科に行くほどでない場合も、日焼けは一種のやけどですから、それなりの手当てをしましょう。まず炎症を抑えるために冷たい水に浸したタオルや、氷をビニール袋に入れたものなどで、ヒリヒリ感がなくなるまで冷やし続けます。その後、例刺激性の基礎化粧品を使い、水分補給と保湿をします。化粧水をたっぷりつけて水分補給と整肌をした後、乳液や美容液でうるおいを与えます。美容液などをたっぷり含ませたコットンでパックをするとより効果的。数日して皮がむけ始めても、無理にはがさないようにしましょう。赤くムラになる原因となるので、自然にはがれるのを待ってください。

食べ物編
   紫外線による皮膚へのダメージを回復させるには、バランスのとれた食生活が必須。新陳代謝を活発にする働きをもつ、ビタミン A 、 C 、 E を多く含む食品を中心にしたメニューをとりましょう。

 
<ビタミン A を多く含む食品>
・うなぎ、卵黄、バター、かぼちゃなど
<ビタミン C を多く含む食品>
・柑橘類、芋類、大根、海苔、緑茶など
<ビタミン E を多く含む食品>
・胚芽米、玄米、植物油、豆類、サンマなど
 

ちなみに、アルコールを飲んだときや体内にアルコールが残っているときは日焼けをしやすくなるので、バーベキューなど、野外でビールなどを飲む時は日焼けに気を付けてください。ビタミンを破壊する、タバコの吸いすぎにも気をつけましょう!

肌を焼きすぎる状態を度々繰り返すと皮膚の修正リズムが崩れ、細胞の異常繁殖、つまり皮膚ガンが発生する危険が出てきます。健康のためにも美容のためにも、過度の日焼けは絶対に避けるようにしてください。

 

 

2004年07月28日