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健康まめ知識

秋の夜長、リラックスしてよい睡眠を(2004年9月)

 

     
 
9月のテーマ:
秋の夜長、リラックスしてよい睡眠を

4年に一度のスポーツの祭典アテネオリンピックが閉幕しました。日本代表選手の活躍に目が離せず、連日にわたる深夜の観戦で寝不足続き…なんて方も多かったのではないでしょうか。それでなくても寝苦しい熱帯夜の続いた今年の夏。生活のリズムが狂ったり、体調を崩したりしていませんか?徐々に秋めいて、過ごしやすくなってくる季節。カラダもココロもほぐしてリラックス、心地よい睡眠をとり、正常な生活リズムを取り戻しましょう。

 
     

 

安眠の大敵・不快ストレス
 
 睡眠不足は脳機能の低下を引き起こし、ストレスへの耐性も弱めてしまいます。そして自律神経やホルモンバランスをも乱し、結果として心身に不調を生じさせる原因となってしまうのです。 

ストレスを受けると分泌される副腎皮質刺激ホルモン( ACTH )には外敵から身を守るため睡眠を抑制させるはたらきがあり、このホルモンのためにストレスを感じるとなかなか寝付けなかったり、浅い眠りしか得られない、といった状態になります。

 しかもこのホルモンの ” 分解 ” は睡眠中に行なわれるため、ストレスを感じる→ ACTH が分泌される→分解するために身体が睡眠を要求する(眠気がおこる)→しかし ACTH のはたらきでよく眠れない…という悪循環に陥ってしまうのです。つまり十分な睡眠と正しい生活リズムを取り戻すには、ストレスを解消することが必要なのです。
上手にストレスを解消しよう
 
 ストレスとは医学的に言うと「なんらかの刺激が身体に加えられた結果、身体が示したゆがみや変調」のこと。窮屈な姿勢を続けていると身体が痛くなってしまうように、ストレスを受けつづけていると心が傷み、身体にまで影響を与えてしまいます。一般的に内気な人や真面目で几帳面な人などはストレスを受けやすく、溜め込みやすいと言われます。ストレスの解消法は人それぞれですが、趣味や好きなことをしたりのんびりすごしたり、自分なりのストレス解消法をみつけておきましょう。
 
ストレッチでストレス解消
 

頭や神経を使うとストレスが起こり、筋肉が緊張状態になります。筋肉をストレッチ( stretch :伸ばす、引っ張る)すると筋肉がほぐれて身体の疲れが和らぐように、ストレスでこってしまった筋肉をほぐすことはストレス解消にも役立ちます。また、軽い運動は眠りを誘う効果も期待できます。

お風呂でストレス解消
 

40 度くらいの少しぬるめのお湯にゆっくりつかると血行がよくなり、首や肩のこりがほぐれて身体が心地よく温まります。入浴後、徐々に身体が冷えていくにつれ眠気が訪れるため、寝る前の入浴は快眠にも効果的。お風呂に入れないときには、 40 度くらいのお湯をはった洗面器などに足を 15 分ほど浸す「足浴」がオススメ。

アロマでストレス解消
  アロマセラピー(芳香療法)で利用されるアロマオイルには、鎮静効果をもつものもあり、ストレスを和らげたり誘眠や睡眠の質を高める効果が期待できます。キャンドルやオイルマッサージ、入浴などに上手く取り入れてみましょう。
  <ストレス解消や安眠に効果のある香り>

ラベンダー:心地よい眠りを誘う

ネロリ:心を穏やかにして安眠を促す

スィートオレンジ:不安や緊張をほぐす

カモミールローマン:ストレスを和らげる

サンダルウッド:緊張を和らげる

フランキンセンス:心を落ち着かせる

クラリーセージ:緊張をほぐす

ゼラニウム:精神を安定させる

ローズ:不安や緊張を和らげる

マージョラム:神経を鎮静する

呼吸法でストレス解消
  ストレスによる緊張状態が続くと呼吸が浅くなり、全身に酸素が行き渡らないため、リラックスしたくてもできなくなってしまいます。そこで、ストレスや緊張を感じたら「腹式呼吸」を。椅子にゆったり腰掛け、お腹を膨らませながら鼻からたっぷり息を吸いこみ、吐く時はお腹をへこませながら口からゆっくり息を吐き出す。これを何度か繰り返すと緊張がほぐれ、心身ともにリラックスできます。
   
 「早寝早起き」ではなく「早起き」が「早寝」につながる、という言葉があります。眠りの浅いときはむしろ「遅寝早起き」と割り切り、同じ時刻に起床して生活リズムを作りましょう。すっきりとした寝覚めは快眠の証拠。気持ちよく起きて、元気な一日を過ごしたいものですね。

 

 

2004年09月28日