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健康まめ知識

免疫力を高めてくれる!発酵食品に期待できる健康効果とは(2019年3月)

 

納豆やヨーグルトといった発酵食品は体に良いとよく言われますが、なぜ発酵食品が健康に役立つのでしょうか?こちらでは発酵食品に期待できるパワーや、体に良い理由をご紹介します。

 

◆発酵食品とは

発酵食品とは、微生物の酵素による働きや、増殖によって生まれる物質を利用して変化させた食材の総称です。代表的な発酵食品には、味噌・ヨーグルト・ぬか漬け・納豆・キムチ・醤油といったものがあります。

 

食材の発酵には、「カビ」「酵母菌」「細菌」の主に3種類の微生物がかかわっています。

 

チーズを発酵させるためには青カビや白カビ、鰹節を発酵させるにはカツオブシカビが必要です。また、醤油や味噌を発酵させるために使われる麹菌もカビの一種です。

 

酵母菌は、酒類・パン・醤油・味噌を発酵させるために使われます。

 

ヨーグルト・漬物・酢・納豆といった食材を発酵させるために使われるのが、細菌です。乳酸菌や酢酸菌、納豆菌といった種類があります。

 

微生物がかかわることで「腐敗」するケースもあります。「発酵」と「腐敗」には厳密な違いはありません。基本的に、人にとって良い働きをする場合は「発酵」、悪い働きをする場合は「腐敗」と呼ばれています。

 

◆発酵食品のパワー

発酵食品は、体内でさまざまな働きをします。菌によって効果が異なるため、欲しい健康効果に合わせて食材を選びましょう。

 

乳酸菌には、便秘や肌荒れを引き起こす悪玉菌を抑え、腸内環境を整える働きがあります。免疫力を向上させたい場合におすすめです。ヨーグルト・チーズ・納豆・漬物に含まれています。

 

麹菌には、必須アミノ酸やビタミンB群が多く含まれており、血行を促進してくれます。代謝を上げる働きがあるため、ダイエットにもおすすめです。

 

酢酸菌にはクエン酸が豊富に含まれており、腸内環境を整えるのに役立ちます。便秘を解消したい方や、食欲を増進させたい方、血液をサラサラにしたい方におすすめです。

 

酵母菌には善玉菌として働き、腸内環境を整える作用があります。さらに、糖分やアルコールをガスに分解する働きがあるため、カロリー吸収も抑えられます。

 

◆発酵食品が体に良い理由

発酵食品はなぜ体に良いのでしょうか? その理由のひとつは、食材の栄養を細かく分解することで、消化吸収しやすくできるからです。たとえば、塩麹を肉にかけると、プロアテーゼが肉のタンパク質を分解します。さらに、ペプチダーゼが分解されたタンパク質の分解を進めるため、栄養を体に取り込みやすくなるのです。

 

また、発酵させることで栄養価が上がる食材も多くあります。たとえば納豆です。煮大豆を納豆菌で発酵させると納豆になりますが、発酵の過程で、大豆には存在しない酵素やナットウキナーゼが生まれます。

 

さらに、発酵食品には腸内環境を整える働きがあります。発酵食品には多くの有用菌が含まれており、腸内の免疫細胞を活性化して、腐敗物質の増加を抑えてくれるのです。このように、発酵食品にはさまざまな体に良い働きがあります。

 

◆健康効果を高める方法

発酵食品の働きを強めるには、できるだけ毎日食べるようにしましょう。腸内で菌が活動できるのは、3~4日です。菌が活動できなくなる前に新しい菌を体内に入れましょう。

 

また、複数の発酵食品を組み合わせるのもおすすめです。菌によって働きが異なるため、さまざまな菌を一緒に摂ったほうが健康効果は高まります。ただし、漬物や味噌汁のような食品は塩分が高いため、同時に1食の中で食べるのは避けてください。

 

また、生のままで食べることもポイントです。微生物の多くは、40度以上に加熱すると死んでしまいます。発酵食品を食べる際はできるだけ加熱しないで食べるようにしてください。ただし、納豆菌は100度の熱でも死滅しないため、加熱しても構いません。

 

発酵食品を食べることで、免疫力が高まったり、腸内環境が整ったりといった働きが期待できます。健康に気をつけたい方は、ぜひ毎日食べる習慣をつけましょう。

 

2019年03月05日