冬場は爪もみで健康対策をしてみよう(2018年1月)
寒い季節になると体が弱りやすくなります。この時期には、風邪を引きやすくなったり、アレルギーを起こしたりと、さまざまな問題が出てくるでしょう。そんな健康に気をつけたい方におすすめのマッサージが「爪もみ」です。1日にたった数分間指をマッサージするだけで、簡単にリラックスできると言われています。ぜひお試しください。
◆爪もみとは?
「爪もみ」とは、爪の生え際をマッサージすることで体内に働きかける、健康法のひとつです。爪の生え際には神経線維が密集しています。そのため、指先を刺激することで自律神経や血流を整えられると考えられています。
自律神経には、体を動かしたときに働く「交感神経」と、体の動きが少ないときに働く「副交感神経」の2種類があります。現代人は生活リズムや環境の影響から、交感神経が優位になりがちです。意識してリラックスするとともに、副交感神経の働きをサポートするようにしましょう。
爪もみは、自律神経を整えたいときにもおすすめの方法です。薬指を除いた4本の爪の生え際部分には、副交感神経が密集しています。そのため、爪もみをすることで副交感神経の働きを高められると考えられています。
また、爪の生え際は動脈と静脈の折り返し地点でもあります。血液は動脈を通って身体を巡った後、指先や足先、頭頂部を折り返し地点として静脈に入ります。このとき、折り返し地点の血管に老廃物が多いと、血液の流れが滞ってしまうのです。爪もみによって指先の血流を良くしておけば、全身の血行促進にもつながると考えられています。
◆指ごとに違う爪もみの効果
ケアしたい場所ごとに、もむ爪は異なります。まずは、どの指がどんな部位と関係しているのかご紹介します。
- 親指……呼吸器(肺など)
- 人差し指……消化器(胃や腸など)
- 中指……耳
- 小指……循環器(心臓や腎臓など)
親指は肺のような呼吸器、人差し指は胃や腸といった消化器、中指は耳、小指は心臓や腎臓のような循環器に対応しています。それぞれの爪をもむと、気になる症状のケアができると言われています。
ただし、薬指だけは、交感神経を活発にするツボがあるため、マッサージには注意が必要です。特に、リラックスを目的として爪もみをするのであれば、薬指だけはもまないのが適切でしょう。ある調査によると、薬指だけをもみ続けた被験者の免疫力が落ちたというデータが出たこともあるようです。マッサージをするのであれば、単独ではなく必ず他の指と組み合わせて行なってください。
また、足の指も合わせて爪もみしてもよいでしょう。足の指先は手の指先と同じように、血流の折り返し地点となっています。マッサージすることで、より血が巡りやすくなるため、よりリフレッシュしやすくなります。
◆爪もみの方法
爪もみでは、爪そのものを上から押すわけではありません。まずは、もみたい指の爪の両脇を、もう片方の手の親指と人差し指で挟みます。それから10~20秒間ぎゅっと押しましょう。力が弱すぎると効果を期待しにくくなるため、やや痛いくらい強めに押してください。指の腹よりも指先を使ったほうが力を入れやすくなります。なお、より副交感神経を優位にしやすくするためにも、腹式呼吸をしながらマッサージしてみてください。
体のどこかに不調がある場合は、その部分と対応している指を長めに押しましょう。1日に行う爪もみの回数は、2~3回が目安です。それ以上はもまないようにしてください。なかなか効果を実感しにくい場合は、回数を増やすのではなく、1回あたりの爪もみの時間を増やしてみましょう。
爪もみはいつでもどこでも簡単に行えるリフレッシュ方法です。寒い冬の季節を健康に過ごしたいという方は、ぜひお試しください。