梅雨の時期の体調不良は「梅雨だる」のせい?原因と解消法を紹介(2023年6月)
日本では、毎年5月から6月にかけて梅雨入りします。じめじめと蒸し暑く、雨が降り続く梅雨どきは、体のだるさや食欲不振、頭痛などに悩まされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。この時期の体調不良は、「梅雨だる」や「6月病」などと呼ばれています。今回は、梅雨どきに起こりやすい体調不良とその原因について解説しながら、体調管理のポイントをご紹介します。
◆「梅雨だる」とは?
長雨が続き、気温も湿度も高い状態となる梅雨。この時期になると、なんとなく頭が重い、体がだるいなどの不調を感じる方が多いといいます。梅雨どきに生じるこのような症状は、総じて「梅雨だる」と呼ばれます。主な症状は、体のだるさや頭痛、頭重感、めまい、肩のコリ、関節痛などです。また、気分が落ち込んで鬱っぽくなったり、イライラしやすくなったり、精神面での不調も起こりやすくなるといいます。
仕事や勉強に集中できなかったり、やる気が起きなかったりする場合は注意が必要です。生活のさまざまな場面で悪影響が及んでしまう前に、梅雨だるの原因について理解を深め、解消に努めましょう。
◆梅雨だるの原因
・低気圧による自律神経の乱れ
脳の中枢にある自律神経は、興奮状態のときに働く交感神経と鎮静時に働く副交感神経があります。通常は、この2つの神経がバランスを取り合いながら気圧の変化に作用しますが、気圧が低いと副交感神経が優位になりやすくなります。梅雨どきは低気圧の状態が続くため、体が休息状態となり、だるさを感じたりやる気が起きなかったりしやすくなるのです。
・気温の急激な変化
梅雨入りすると長雨の影響で気温が下がったり、晴れて真夏日になったり、気温の変化が激しくなります。このような気温差や天気の変化は、知らず知らずのうちに心身へのストレスになってしまうもの。体が疲れやすくなり、自律神経の乱れにもつながるおそれがあります。
・湿度の高さによる水分代謝の低下
雨が降り続く梅雨は、湿度が高くなるため体に残った余分な水分が排出しにくくなります。体のさまざまな場所に必要以上に水分がたまると、むくみや頭痛、食欲不振、下痢などの不調を引き起こすといわれているのです。
◆梅雨だるの予防・解消法
・規則正しい生活で自律神経を整える
気分の落ち込みや体の不調を解消するなら、規則正しい生活を送って自律神経の乱れを整えることが大切です。早寝早起きを心がけ、栄養バランスを考えた食事を1日3食しっかり摂りましょう。
・光を取り入れて気分も明るく
朝目覚めたらカーテンを開けて日光を浴び、体を目覚めさせるのも効果的です。雨が降っている日でも、カーテンを開けたり電気をつけたりして部屋を明るく保ちましょう。部屋が暗いと、気分も落ち込みがちになってしまいます。
・適度な運動と入浴で水分代謝をあげる
梅雨どきは、雨で外出も億劫になってしまいがちになってしまいますが、意識的に体を動かすようにしましょう。外出できないときは、室内でもできるスクワットや踏み台昇降などの運動がおすすめです。ぬるめのお風呂にゆっくり浸かり、体を温めるのも効果的です。できるだけ汗をかいて、体にたまった余分な水分の排出を促しましょう。
また、体が冷えると、さらに水分代謝の悪化を招くおそれがあります。冷房対策としてカーディガンやストールを持ち歩き、冷えを感じたらすぐに羽織れるようにしておきましょう。体を冷やす食べ物や生ものの摂りすぎに注意し、できるだけ温かい食べ物を食べることもおすすめです。
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梅雨時期の体調不良「梅雨だる」の原因や解消法についてご紹介しました。私たちの体調は天気や気圧の変化によって左右されやすく、体にさまざまな不調として現れます。梅雨の時期はとくに、意識的に自律神経を整え、水分代謝をあげる生活を意識しましょう。万一梅雨だるの症状が出てしまった場合は、ご紹介した予防・解消法を試してみてください。