睡眠不足や血行不良につながることも。頭の凝りを解消しよう!(2018年12月)
肩こりに気を使う方は多くいらっしゃいますが、あまり意識されることがない頭の凝りにも注意が必要です。現代人は長時間スマホを触ったり、パソコンを見たりして、頭が凝りやすい生活を送っています。頭が凝った状態が続くと、眠りにくくなったり、血流が悪くなったりといった問題が出てきます。頭が凝っている方は、マッサージやストレッチで改善しましょう。
◆頭が凝ってしまう原因
人間の平均的な頭の重さは、体重の10%ほどだと言われています。体重50kgの方の場合、頭の重さは約5kgで、これは11ポンドのボウリング球に相当します。
頭を支えるために使われるのが首や頭の筋肉です。日常生活では、スマホを見たり、食べ物を噛んだりと、何度も頭を動かしていますが、そのたびに筋肉は使われ続けています。さらに、ストレスによっても頭の凝りは悪化します。現代人は、頭が凝りやすい生活を送っているのです。
◆頭の凝りによる影響
頭が凝ると、健康にさまざまな影響が出ます。そのひとつが睡眠です。人間は十分な睡眠を取ることによって疲労を回復させ、脳を休ませています。しかし、頭が凝っていると、脳が緊張して質の良い睡眠が取れなくなってしまいます。
ぐっすりと眠るためには、副交感神経を優位にしなければなりません。しかし、脳が緊張状態のときは交感神経が優位になっているため、熟睡が難しくなります。この状態が続くと、不眠症につながるおそれもあります。
もうひとつは、脳脊髄液の循環が悪化することです。人間の脳内では、脳脊髄液という体液が生成されており、睡眠中に脳内老廃物を排出したり、全身に栄養を補給したりしています。また、体のポンプ作用をサポートする役割も担っています。頭が凝っていると、脳脊髄液がうまく循環できません。その結果、血流が悪くなったり、脳の疲れが蓄積されたりしてしまいます。
さらに、顔にも影響が出てきます。頭部の血液やリンパの流れが悪いと、くすみや乾燥の原因になってしまうからです。顔色が悪くなり、不健康に見えてしまうことがあります。このように、頭の凝りを放置するとさまざまな問題が出てきます。頭の筋肉が固まっているように感じたら、早めにケアしましょう。
◆頭の凝りを改善するには?
頭の凝りを改善するには、マッサージやストレッチ、ツボ押しがおすすめです。頭のケアをして、健康な体を目指しましょう。
- 首周りのストレッチ
頭の凝りをほぐしたいときは、首周りのストレッチを行うと改善しやすくなります。頭を巡る血液やリンパは、首を通過してくるからです。
まず、首をかしげる側の手を後ろに回し、もう片方の腕を掴みましょう。そして、肩が上がらないように首を傾けて伸ばします。終わったら反対側も行ってください。
次に両手を頭の後ろで組んで、重みをかけます。このとき、顎を引いて首の後がよく伸びるようにしましょう。
それから、天井に向かって円を描くように頭を回します。右と左に10回ずつ回してください。最後に首の後ろと後頭部にあるツボを押して凝りをほぐします。頭を後ろに傾けて行うと、押しやすくなります。
- 頭部のツボ押し
頭部のツボ押しもおすすめです。まずは、指を頭皮に入れるようにして、髪の根元を掴んでください。掴んだ髪を痛くない程度に引っ張りながら揺らしていきます。
次にブラシを使って頭頂部・側頭部・後頭部を刺激しましょう。心地良く感じる程度の強さでリズミカルにツボを押してください。
最後にブラシで髪の生え際から、頭頂部・後頭部・襟足にかけてマッサージします。血や水が流れるイメージで行うのがおすすめです。
頭皮マッサージや首周りのストレッチを行うことで、頭の凝りがほぐれ、血の巡りが良くなります。不眠や血行不良にお悩みの方は、ぜひ頭をほぐしてみてください。