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健康まめ知識

新入社員の健康管理(2005年5月)

 

 
新入社員の健康管理
社団法人茨城県栄養士会
 
 
 
   
 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

社会人としての自覚も新たに、希望に満ちたスタートをした事と思います。職場には慣れましたか?上司や諸先輩に囲まれた中、雰囲気を感じ取りながらの職務遂行は、気遣いも多い事でしょう。環境の変化に対し、上手なコントロール(適応)が出来ず、体調不良になる事も少なくありません。眠い・だるい・気合いが入らない・疲れが抜けないなど、活気のない状態が習慣化していませんか?また、肩凝り・筋肉痛・手足のしびれ・口内炎・肌荒れ・湿疹・貧血に陥っていませんか?

 
   
    ビタミンB群(B1 B2 B6 B12)とビタミンCの役割
   
 健康維持に備えたり、体調不良から身を守るために、体内では吸収された栄養素は、それぞれの役割分担のもとで、様々な生理作用を調整しています。特にビタミンB群とCは、免疫力を高め、ストレスや疲労からの脱出に効果を発揮します。
どのような食べ物に含まれているか
   普段、私たちが口にしている食材の中でビタミンB群の多いものは、肉(特に豚肉)、魚介(特
に青魚)、卵、大豆、緑の野菜、ピーナツに多く、“ビタミンは野菜から”との認識を改めたいところです。ビタミンCは新鮮な植物性食品に多く含まれており、鮮度の良い生野菜をはじめ、特にみかん等の柑橘類、いちごやキーウイなどの果物に含有量は多く、生で食べる食材は優れています。また、熱に強いCの持ち主も存在し、薩摩芋をはじめ、じゃが芋やかぼちゃ、大根には、加熱したことで、食材にしっかり封じ込まれ、破壊されないものもあります。味噌汁やおでん、シチュー、カレーのような、汁も一緒に摂れる献立は他の栄養素も無駄なく取り込む事ができます。貧血改善には、調理法により食べやすい献立を発見することです。カツオやマグロを使ったカルパッチョやひじきと緑菜のミモザサラダ、店頭で焼いている、アツアツの鶏レバーをチョイと1~2本・も良いものです。そこに果物を添えることで吸収力が高まります。
    蛋白質の役割
   
 一般に主菜とされる“おかず”は体内に入ると血や肉となり、元気な細胞の材料として体を構成していく上で欠く事は出来ません。内臓を丈夫にし、免疫力や抵抗力の強さにも関与します。
どのような食べ物に含まれているか
  たんぱく質 卵類、魚介類、肉類、大豆加工品(豆腐・納豆・油揚げ、)ですが、この4種類の中の食材を全
く食べない状態を何日間も続けると、自ら病気を呼び込んでいる状態と変わりません。
1日のスタートとしての朝食は、活力の源としてとても大切ですが、どうしても時間が取れない場合は、乳飲料や野菜・果物のジュースおよび果物、おむすび、調理パン、ゆで卵のような、手軽に口にできるものから補給し、栄養の大切さを認識して下さい。
栄養成分を阻害する食品の多量摂取により、体調不良になる事もある
   特にスナック菓子、炭酸飲料、インスタント食品、ファースドフード、タバコの過剰摂取は、ビタミンB,Cを多量に使い、不足になると機能のメカニズムを狂わせますので注意が必要です。
体内で貯えができません
   各自に適した必要量があり、余分は尿と一緒に排出されてしまいます。効果を期待したサプリメントの利用も一理ありますが、体内で消化、吸収に関与している機能を無駄にしない為にも、先ずは、食べる楽しみを味わいながら食事をし、はつらつした職務に励み、楽しく人生を過ごしましょう。

 

 

2005年05月28日