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健康まめ知識

秋の味覚の代表『サンマ』(2005年9月)

 

秋の味覚の代表『サンマ』
社団法人 茨城県栄養士会

管理栄養士 根本 鈴子

 
 
 
サンマ 『サンマ』がおいしい季節になりました。今年は豊漁でサイズも大ぶりです。よく脂ののった胴が丸々と太ったサンマが手頃な値段で手に入ります。

『サンマ』には、ドコサヘキサエン酸(DHA)に代表される魚油が多く含まれており、心臓病や脳卒中を防ぎ、ストレスを緩和する作用があることもわかってきています。“心”と“体”の両方に効く注目の食材です。

今回は、秋に味覚として古くから愛好されている『サンマ』について紹介します。

『サンマ』の健康効果
心臓病や脳卒中の予防
 
サンマの魚油には、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸が多く含くまれています。DHAやEPAはまとめてn―3系脂肪酸と呼ばれ、血液中の脂肪(中性脂肪)を減らしまた、血小板の凝固を防いで、血液をサラサラにする効果があります。このような効用から心臓病や脳卒中を防ぐといわれています。
ストレスの緩和
 
DHAは精神の安定にかかわる神経細胞を活性化させイライラの解消に効果が高く、特に、うつ病やヒステリー、マタニティーブルー、緊張型の血行不良や頭痛などをやわらげる作用があります。
ビタミンCやビタミンEなど抗酸化作用のある食品と一緒に摂ると、DHAやEPAの効果をより高めます。例えば焼き魚ならば、レモン汁をかけたり、大根おろしを添えるとGood
おいしい『サンマ』の選び方
背中が厚い(脂が乗っている証拠)
サンマ
頭の後ろが背中にかけて盛り上がっている(脂が乗っている証拠)
頭を持ってピンと立つ(死後硬直の関係で鮮度の良いほど垂直に立つ)
トレイに汁がたまっている(鮮度が落ちた証拠)
背中が青黒く、腹がピカピカ光る(鮮度が良い)
ポイント
  • 「クチバシが黄色い物が鮮度がよい」とは言われるが、サンマの成長の段階を示すもので、基準にはならないとうのが最近の定説。
  • 腹を触って固いもの(鮮度は内臓から悪くなるので基準に)
  • 目が濁っていると鮮度が悪い(水揚げや輸送の段階で傷つく場合もある
『サンマ』の焼き方
1.
塩を振るタイミング

焼く直前(10~15分前)がよい。浸透圧の関係でサンマの内部の旨味があまり早く振ると逃げ出すため。

秋の味
2.
皮をきれいに焼く

焼く直前に網を熱して、油か酢を塗っておく、また皮に切れ目を入れておくのも効果的

3.
尾をきれいに焼く

アルミホイルを巻くか、塩を厚めに塗る(化粧塩)

4.
焼き上がりの目安

黒目の部分が白くなる

5.
焼くバランス

最初に焼く面を3~4分、ひっくり返して焼く面を6~7分を基準に

 

 

2005年09月28日