「給食の用意ができました」
「お当番さん、ごくろうさまでした」
「それでは、いただきますをしましょう」
「いただきます」
4月に入学した小学1年生の学校給食が始まってから1か月余り。
ところが、あれあれ、
「ぼく、野菜はダメ」
「魚に骨があるよ」
「豆はきらい、わたし食べない」
と子どもたちの声。箸の持ち方もあやしいようです。ごはんや汁の食器を持たなかったり、おかずやごはんを一品ずつ食べ、食べ終わるとまた次のおかずを食べるという食べ方をし、全体をまんべんなく食べることができない子もいます。食事の様子は、まさに、家庭を写す鏡です。
学校給食は年間約200回実施されています。1年間の食事数にしてみれば6分の1にすぎないのですが、授業日に毎日実施される日常生活に欠くことにできない食事時間ですから、給食の時間の特性を生かした給食指導を実施することが可能です。学校給食は通常、授業日の昼の時間に繰り返し行われるものですから、この時間に繰り返し給食指導をすれば、児童生徒への望ましい食習慣の育成を図ることができることはもとより、準備・会食・後かたづけなど家庭生活では培われなくなりつつある生活体験の一連の実践活動の場ともなります。
毎日の学校給食における実践活動を通して正しい食事のあり方や望ましい食習慣の形成をはかり、将来にわたり健康で生活することができる児童生徒を育てることが学校給食に課せられた大きな役割です。
|