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健康まめ知識

大人の手足口病に注意!症状や治療法、予防策を徹底解説(2024年10月)

「手足口病」は子どもがかかる病気と思われがちですが、実は大人も感染することがあります。とくに免疫力が低下しているときや妊娠中に感染すると、重症化のリスクが高まるため注意が必要です。この記事では、大人がかかる手足口病の症状や治療法、そして予防策について解説します。

◆手足口病とは?

手足口病は、主に夏から秋にかけて流行するウイルス性の感染症で、とくに子どもに多く見られる病気です。原因となるウイルスは、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどで、感染力が非常に強く、保育園や学校などの集団生活の場で広がりやすい特徴があります。感染経路は主に飛沫感染や接触感染で、発症した人の唾液や鼻水、便などを介して広がります。

一般的には、手足や口の中に小さな水疱ができることが特徴で、子どもの場合、症状は比較的軽いことが多いです。しかし、大人も手足口病に感染することがあり、症状が子どもに比べて重くなる傾向があります。

◆大人が手足口病に感染する原因

大人が手足口病にかかる主な原因は、免疫力の低下や過度なストレス、栄養不足です。とくに、育児中の親や保育士など、手足口病に感染した子どもと密に接する機会が多い大人は、感染リスクが高くなります。また、妊娠中の女性は、体力や免疫力が一時的に低下しやすいため、感染すると重症化しやすいと言われています。そのため、日常生活の中での予防対策が重要です。

手足口病は一度かかると免疫がつく場合が多いものの、原因ウイルスが複数種類存在するため、異なるウイルスによって再度感染することもあります。そのため、予防策や早めの対処が大人にとっても大切です。

◆大人の手足口病の症状と治療法

大人が手足口病にかかると、どのような症状が現れるのでしょうか。ここでは、手足口病の症状や治療法についてご紹介します。

◎初期症状

大人が手足口病に感染すると、初期症状としてまず発熱や喉の痛みが現れることが多いです。発熱は38度以上になることもあり、体全体の倦怠感や頭痛、関節痛を伴うこともあります。この段階では、一般的な風邪と似た症状のため、手足口病と気づかないことも少なくありません。

◎手足や口内の発疹や潰瘍

発熱が収まると、数日以内に手のひらや足の裏、口内に小さな水疱や発疹が現れます。大人の場合、これらの発疹や潰瘍は子どもに比べて大きく、痛みを伴うことが多いです。とくに口内にできる潰瘍は食事や飲み物を取る際に強い痛みを感じ、食欲が低下することがあります。また、手足の水疱も痒みや痛みを伴い、日常生活に支障をきたすことがあります。

◎痛みの程度や重症化の可能性

大人における手足口病の症状は、子どもよりも重症化するケースが多いです。免疫力が低下している場合や妊娠中の女性が感染した場合は、症状が長引いたり、合併症を引き起こしたりするリスクが高まります。まれに、手足の皮膚が剥がれ、爪が脱落するケースも報告されています。

◎一般的な治療法

手足口病には特効薬がなく、自然治癒を待つことが基本です。通常、症状は1週間から10日程度で軽減します。この間、発熱や痛みを抑えるために、解熱剤や鎮痛剤の使用がおすすめです。また、口内の痛みがひどい場合には、冷たい飲み物やゼリーなど、刺激の少ない食べ物を取るようにすると症状が和らぎます。

発熱が長引いたり、口内の潰瘍がひどくなったりした場合には、病院での診察を受けることが重要です。

◎妊娠中の感染における注意点

妊娠中に手足口病に感染した場合、母体に大きな負担がかかるため、より注意が必要です。発熱や倦怠感が続くことで、胎児への影響が心配されることもありますが、通常、手足口病自体が胎児に直接影響を及ぼすことは少ないとされています。ただし、発熱が続く場合や脱水症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な処置を受けることが大切です。

◆手足口病の予防策

手足口病の予防のためには、日常生活での基本的な対策が非常に重要です。とくに免疫力が低下している人や、子どもと接触する機会が多い人は、以下の予防策を意識することが感染防止に役立ちます。

◎手洗い・うがいの徹底

手足口病の主な感染経路は、飛沫感染や接触感染です。外出先から帰宅した際やトイレの後、食事前には必ず石鹸で手を洗いましょう。また、うがいをすることで、口内に付着したウイルスを除去できるため、効果的な予防策となります。

◎マスクの着用や消毒の重要性

感染を防ぐためには、マスクの着用も効果的です。手足口病が流行している時期や、感染した子どもと接触する機会がある場合には、しっかりとマスクを着用し、ウイルスの飛散を防ぎましょう。また、ドアノブやスイッチなどの共有部分はウイルスが付着しやすいため、アルコール消毒を定期的に行うことも重要です。

◎免疫力を高めるための生活習慣

手足口病を予防するためには、免疫力を高めることも非常に大切です。栄養バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンやミネラルが豊富な野菜や果物を積極的に摂取しましょう。また、適度な運動や十分な睡眠を確保することで、免疫機能を高め、ウイルスに対する抵抗力を強化できます。さらに、ストレスを溜め込まないことも免疫力維持のカギです。リラックスする時間を設け、心身のバランスを整えることが、感染予防につながります。

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大人が手足口病に感染すると、症状は子どもよりも重症化しやすいため、免疫力が低下している場合や妊娠中は注意が必要です。治療は自然治癒が基本ですが、予防として手洗いや消毒、免疫力を高める生活習慣が重要です。ご紹介した予防策を参考に、適切な対策を取り入れて手足口病を予防しましょう。

2024年10月01日