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健康まめ知識

梅干しの健康効果とは?食べることで得られるメリットと注意点(2024年3月)

梅干しは、日本の伝統的な食品でありながら、その健康効果は近年注目されています。酸っぱい味わいの背後に隠された豊富な栄養素が、体にさまざまな健康効果を与えてくれることがわかってきました。しかし一方で、梅干しは塩分が高い食品としても知られています。健康のためにそこで今回は、梅干しの健康効果と摂取するメリット、食べ方の注意点などをご紹介します。

◆梅干しの効能・効果

・疲労回復効果

梅干しの酸味の正体は、疲労回復効果があるとされているクエン酸です。クエン酸は、疲労の元となる乳酸を体外に排出する働きがあります。そのため、体の疲れや肩こりの解消にも効果的です。クエン酸にはほかにも、細菌の増殖を防ぐ働きや、カルシウムの吸収を促す働きなどもあります。

・食欲増進効果

酸味豊かな梅干しは、唾液の分泌を促すため食欲増進効果があります。夏バテなどで食欲が落ちてしまったときは、梅干しを使った料理を試してみるのがおすすめです。

・動脈硬化予防効果

梅の果汁を長時間煮詰めて作られる「梅エキス」には、血流を改善し、生活習慣病の一環である動脈硬化などを予防する効果が期待されている成分が含まれています。ムメフラールと呼ばれ、平成11年に農林水産省食品総合研究所の研究で発見された注目すべき成分です。梅に豊富に含まれるクエン酸と協力して作用し、相乗効果が期待されるとされています。

・便秘予防効果

梅干しには、植物性乳酸菌も多く含まれています。腸内環境を整える働きがあるため、便秘予防や肥満の抑制、免疫力の向上、抗アレルギー効果などが期待されます。さらに、悪玉菌を抑制する働きのあるカテキン酸というアミノ酸も含まれているため、乳酸菌と相乗効果を発揮して、より高い整腸作用が期待できるでしょう。

・アンチエイジング効果

梅干し1個には、リンゴの33倍にもあたる0.03mgものビタミンEが含まれています。ビタミンEは、高い抗酸化作用を持つことで知られています。「若返りのビタミン」とも呼ばれ、血行を促進させて血管や肌、細胞の老化を防止してくれる働きがあるため、生活習慣病の予防にも効果的です。

◆梅干しを食べるときの注意点

梅干しには豊富な栄養素が含まれており、体にさまざまな健康効果をもたらしてくれます。しかし、塩分が多く含まれるため、摂りすぎには注意が必要です。ここでは、梅干しを食べるときの注意点をご紹介します。

・梅干しは1日1個が目安

文部科学省の食品成分データベースによれば、梅干し1個(可食部20g)には、3.6gの塩分が含まれています。厚生労働省で定められている1日の食塩摂取量の目標値は、男性が7.5g未満、女性が6.5g未満です。高血圧や慢性腎臓病の重症化を予防するなら、男女ともに6g未満に抑えることが推奨されています。梅干しは摂りすぎに注意し、1日1個を目安にしましょう。

参照:「文部科学省 食品成分データベース」
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=7_07022_7

「厚生労働省 e-ヘルスネット ナトリウム」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-024.html

・人それぞれ適量は異なる

たくさん汗をかく夏場や、特定の疾患にかかっている方など、状況次第で塩分の摂取が必要になる場合もあります。その場合、1日1個以上食べても健康への影響は少ないと考えられます。しかし、塩分の摂りすぎは高血圧のリスクが高まるため、摂りすぎには注意しましょう。また、病院から塩分を制限されている方は、かかりつけ医師に相談して、適量を食べるようにしてください。

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梅干しの健康効果や、食べ方の注意点をご紹介しました。「梅はその日の難逃れ」といわれるほど、古くから体にいい食品として親しまれています。体にいい成分を豊富に含む一方で塩分も多く含むため、食べすぎには注意が必要です。適量は人それぞれ異なるため、自分に合った量を心がけながら、毎日の食事に取り入れてみてください。

2024年03月06日