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健康まめ知識

いろいろな症状の改善につながるリンパマッサージ。自分でやるときの注意点とは?(2016年12月)

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テレビや雑誌などでよく取り上げられるリンパマッサージ。しかし、具体的にどういうものなのか分からない人も多いのでは?リンパは老廃物の除去や健康的な肌作りに重要な役割を担っていますが、滞りやすいという欠点も。そこで、リンパの働きをよくするためのマッサージが重要なのです。ここでは、リンパマッサージの詳しい効能と、自宅でやるときの注意点についてご紹介します。

 

 

◆リンパとは?

リンパとは、血液と同じように体中に存在するものです。全身に張り巡らされているのがリンパ管。その中を流れている血しょうの一部で、リンパ管に吸収されたのがリンパ液。そして、全身の要所にある、リンパ管が合流している部分をリンパ節と呼びます。これらを総称したものがリンパです。リンパの働きは、老廃物の回収と排泄、細菌の退治など。また、ウイルスなどへの抗体を作ったり、異物や細菌を除去したり、健康を維持するうえでさまざまな機能を備えています。

 

血管と同じように体中に張り巡らされているリンパですが、その役割は全く異なります。血管が酸素と栄養を運ぶのに対して、リンパ管は不要物を運ぶごみ箱のような存在です。また、血液は心臓をポンプとして自動的に全身に流れてきますが、リンパは筋肉の動きによって自発的に流れています。そのため、リンパの停滞は運動不足の人に多く見られます。

 

リンパマッサージは、溜まった老廃物を流して、体のリンパの流れを改善するマッサージです。不要物がなくなれば、健康や美容にさまざまな効果が期待できます。

 

◆便秘、冷え症、ダイエットに効果を発揮

まずは便秘。痛みがないので油断しがちですが、お通じが悪いと頭痛や食欲不振、肩こりや腰痛の引き金になることがあり、見逃せない症状です。便秘とリンパには密接な関係があるので、マッサージで改善できる可能性があります。腸回りのリンパに刺激を加えると、腸の働きが活性化されて、排便が促されるのです。便秘解消が目的の人は、腰回りと下腹部のマッサージを行いましょう。

 

mame1612_002冷え症の人にもリンパマッサージは効果的です。冷え症は慢性化すると、ホルモンバランスが崩れて老化を早めたり、免疫力を低下させたりするなど、さまざまな問題を起こします。リンパマッサージは、下半身を重点にし、広い範囲で定期的に行うことが有効です。ふくらはぎや足裏、足首などをマッサージしましょう。休憩時間などにぜひ試してみてください。

 

ダイエットにも効果が期待できるかもしれません。リンパマッサージをすると、リンパの流れだけでなく、血液の流れもよくできます。体が活発になり、基礎代謝が上がるので、痩せやすい体が作れるでしょう。また、マッサージでリンパの流れを良くすれば、老廃物が外に流れてむくみを取ることができるので、見た目が痩せて見えることも。体型が気になる方は、ぜひトライしてみましょう。

 

◆セルフマッサージの注意点

mame1612_003リンパの流れはとても穏やかなので、あまり早くマッサージしてはいけません。心臓から出て行ったリンパ液がまた心臓に戻ってくるまでには12~24時間かかります。血液は1周40秒程なので、比べるとリンパの流れはとても遅いことが分かります。リンパ液は1秒で1センチほどしか進まないので、リンパマッサージはゆっくりと一定の速度で行うのが理想的です。

 

また、早く効果を出したいからといって、強くし過ぎてもいけません。リンパ液は皮膚の表面近くを流れているので、くれぐれも強い力で押さないように。あまり強く押しすぎると、逆にむくみや血行障害を引き起こす恐れがあります。1か所の所要時間は10~15分が目安です。一度にたくさんやらずに、こまめに行って毎日続けましょう。

 

リンパマッサージは病院の治療とは違うので、一度に劇的な効果が出るものではありませんが、続けると体質改善につながります。無理せずこまめに続けましょう。あまり力は入れず、さするようなマッサージを心がけてくださいね。

2016年12月05日