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健康まめ知識

なかなか治まらない脚のむくみは病気の兆候?知っておきたいケアの方法(2015年6月)

イラスト脚がむくむ原因にはさまざまなものがあります。一般的には、同じ態勢を長く続けたり、疲れや睡眠不足が蓄積したり、その他加齢による筋力の低下などが挙げられます。とは言え、こうした要因による症状はあくまで一過性のもの。しばらくすれば自然と治まっていきます。

 

しかし、なかなか脚のむくみが治まらない場合には注意が必要です。もしかすると、重大な病気の兆候かもしれません。今回は、脚のむくみの原因となり得るさまざまな病気についてご紹介。併せて、普段から取り組みたい脚のむくみの予防・改善方法についてお伝えします。

 

◆脚のむくみ教えてくれる病気とは?

脚のむくみはさまざまな病気のサインである可能性があります。一過性のものであればほとんど問題ありませんが、いつまでも続くようでしたら一度病院で検査を受けるようにしましょう。

 

○肝臓と腎臓の病気

イラスト血液中に含まれるタンパク質のひとつに「アルプミン」という物質があります。これはアミノ酸などの栄養素を体に運ぶだけでなく、血液の浸透圧(血管に水分を取り込んだり排出したりする圧力)をコントロールしてくれる役割があります。アルプミンの量が低下すると、この浸透圧も一緒に低下してしまうため、水分がたまりやすくなるのです。

 

アルプミンの低下には肝臓や腎臓の障害が大きく関わっていると言われています。その症状を見つけるサインのひとつが脚のむくみと言われています。そのため、もしも脚のむくみがなかなか治まらないのであれば、一度検査を受けてみることをオススメします。

 

○心不全など

イラストつまでも治らない脚のむくみの原因には、心不全や下肢静脈瘤が関係している場合もあります。たとえば心不全は、心臓のポンプ的な働きが弱まってしまい、圧力が下がってしまった状態です。心臓から遠くに位置する脚の血行が悪くなり“むくむ”ということは、それだけ心臓の働きが低下している可能性が疑われる、ということです。その他にも、心不全の原因となる動脈硬化や狭心症、心筋梗塞などが脚のむくみの原因となっている可能性もありますので、少しでも「おかしいな?」と感じたら、早めの受診を心がけましょう。

 

 

 

◆運動やマッサージでむくみを予防・解消

脚のむくみは基本的に一過性のものが多いですが、放置をすると免疫力低下につながる場合もあります。そのため、普段からしっかりと予防・解消を目指したケアを行うようにしましょう。

 

○適度な運動を心がけましょう

イラストむくみの原因はふくらはぎやももの筋肉が弱り、血液の流れが悪くなること。そのため、ウォーキングや散歩などをして、日頃から脚を鍛えるようにしましょう。

 

○積極的に階段を利用しましょう

疲れている時はついついエレベーターやエスカレーターを使いたくなってしまいますが、できれば階段を利用するよう心がけてみてください。階段の上り下りは脚の筋肉がしっかり使われますので、血の巡りを良くしてくれます。ただし、ひざ痛や腰痛がある人はできる範囲にとどめましょう。

 

○脚の先を意識的に動かしましょう

椅子に座った状態でかかとを上下させたり、かかとを床につけてつま先を上げたり伸ばしたりいった運動を行いましょう。脚の先の運動はふくらはぎの筋肉を動かし、血行をよくする効果があります。

 

○マッサージでむくみを解消しましょう

イラストリンパ液の流れ改善を目的としたマッサージも効果的です。この時に注意したいのは“揉む”のではなく“なでる”ように行うこと。ももの表側と裏側、足首からひざ、ふくらはぎからひざ裏、足首から脚の付け根といった部位を、上方向にそれぞれ10回ずつそっとなでてください。この時、床に座って脚を伸ばし、ひざを立てるとマッサージがしやすくなります。

 

脚のむくみというのはさまざまな病気の兆候である可能性があります。普段からケアをしつつ、それでも解消されない場合には一度病院で診てもらうことをお勧めします。健康的な毎日を送るために、ぜひ覚えておきましょう。

2015年06月03日