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まずは保温のポイントを押さえましょう |
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身体を温める(冷やさない)ためには、第一に寒い外気を遮断し、体温を逃がさないことが重要です。例えば防寒・保温に優れているといわれるダウンジャケットは、生地の間に水鳥の羽毛をたっぷり入れることで外気との間に空気の壁を作り、抜群の保温効果を発揮してくれます。重ね着にも同じような効果があり、特に冷えやすいお腹を温める腹巻や下半身をぴったり包む股引(ももひき)は、まさに日本人の知恵から生まれた保温グッズの代表です。 |
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下半身には発熱源となる筋肉や太い血管が集中しているため、下半身を重点的に冷えから守ることで全身を効率よく温めることができます。お腹は腹巻で、足元はタイツや靴下でしっかりカバーし、下半身の冷えを防ぎましょう。 |
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太ももの筋肉量は全身の3分の1から4分の1を占めるといわれ、発熱源である筋肉が最も多い部分。太ももを湯たんぽなどで温めると、温かい血液が全身に行きわたり、効率よく身体を温めることができます。また、腰には体温調節をつかさどる自律神経のスイッチがあるため、湯たんぽやカイロを使うときは太ももと腰を交互に温めると良いでしょう。 |
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首には寒さを感じるセンサーがあり、首を温めると手足の血流量がアップするといわれています。温感・冷感を感じ取るセンサーが集中している首を温めると、脳は「身体が温まった」と判断し、冷えて収縮していた手や足の先の血管が緩んで温かくなります。また、首の後ろには「風門」「風池」「風府」などのツボがあり、このツボを温めると体中がぽかぽかしてきます。 |
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電気を使わない、エコな保温グッズ |
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いつもの洋服の下に、保温効果の高い下着を1枚着るだけでずいぶん暖かく感じることができます。昨年はより保温効果の高いあったか下着が大ブームとなりましたが、腹巻やももひきと聞くと「かっこ悪い」「恥ずかしい」と感じる方も多いかもしれませんが、最近ではオシャレなデザインの商品もたくさん販売されているので、ファッション感覚で楽しんでみてはいかがですか? |
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先にお話したとおり、首の保温は身体全体の保温につながります。オシャレのアクセントとしても活用できるマフラーが1本あると、寒い日の外出も楽しくなりますね。また、冷えてなかなか眠れないという夜には、首周りにタオルを巻くのもおススメです。布団の間から入ってくる冷気を防ぎ、身体を優しく温めてくれます。 |
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湯たんぽやカイロは、身体の一部分を直接温めてくれる即効性のあるアイテム。湯たんぽを太ももの上に置いたり、カイロで腰を温めると、その部分だけでなく全身を温めてくれる効果もあります。外出時に冷えを感じたときは、温かいペットボトル飲料や缶コーヒーなどで代用することもできます。 |
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冷えやすい下半身を温めるのに便利なのが、ひざ掛けやブランケット。職場や車に1枚常備しておくと、足元の冷えを防いでくれます。先にお話したとおり、太ももの保温も全身の保温に効果があります。手元にひざ掛けがないときは、上着などで代用してもOKです。 |
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温性食品で身体を中から温める |
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温性食品とは、その名のとおり身体を温める機能を持つ食品のことで、代表的なものに秋冬が旬の食材(薬味、根菜類)などがあります。例えばニンジンやレンコン、ネギ、ニンニク、タマネギ、ショウガなど。根菜の煮物やショウガ湯などは、身体を中から温めてくれます。中でもショウガとシナモンは特に即効性が高いといわれ、ショウガは漢方の処方にもよく使われる食材です。ショウガはチューブ入りのものでも生と変わらない効果が得られるので、バッグに入れて持ち歩けば外出先でもスープや紅茶などに入れて飲むことができます。また、シナモンも小瓶入りのパウダータイプなら手軽に持ち歩くことができ、コーヒーやココアに入れておいしく身体を温めることができますよ。 |
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寒い季節はついつい暖房器具に頼ってしまいますが、室内と外気の温度差や空気の乾燥が体調を崩す原因となることも。そして何より、CO2の排出を少しでも抑えるために、エコな保温グッズを上手に活用し、身体にも地球にも優しいあったか生活を送りましょう。 |