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健康まめ知識

痛い、かゆい…冬場の悩み「しもやけ」対策(2010年12月)

 

     
 
12月のテーマ:
痛い、かゆい…冬場の悩み「しもやけ」対策
 朝晩の冷え込みだけでなく、昼間の空気も冷たくなりすっかり冬模様になりました。指先がかじかんだり、足がしびれたり、身体の先端は特に寒さを感じやすい場所です。今回は、そんな場所に起こりやすい「しもやけ」についてのお話です。ひどくなると赤く腫れあがり、日常生活にも影響をきたすことがあるので、予防策をしっかり頭に入れて、しもやけ対策をしてください。
 
     

 

しもやけとは
 

 「しもやけ」は、主に冬におこる皮膚のトラブルで、手や指先、鼻、耳、足や足先に、かゆみや痛み等の炎症がおこるものです。最近では建物の気密性が高まったり、暖房設備が整ってきるので、昔に比べると少なくなっていますが、まだまだ冬になるとしもやけになってしまう人も多いようです。同じ環境下でもしもやけになる人とならない人がいるのは体質の違いですが、一般的に冷え性の人や貧血もちの人は血液循環が悪く、しもやけになりやすいと言われています。

しもやけ
   
しもやけの原因
 

 しもやけになりやすい人は、体質や遺伝も関係していると言われますが、一番の原因は気温が下がって血の流れが悪くなることにあります。手の指先や足のつま先など、血管が細い場所は特に、血流が悪くなりやすいため炎症が起こりしもやけになりやすいのです。温まるとしもやけがかゆくなるのは、血流の悪くなったしもやけの部分に急に血液が流れるためだと考えられています。

また、気温だけでなく湿度も関係すると言われ、昼と夜の気温差が激しく、さらに湿気が多い環境下で起こりやすいと言われています。さらに栄養不足、特にビタミンEの不足が大きく影響するようです。

   
しもやけの症状
 

 先にも紹介したように、しもやけは皮膚のトラブルで、患部にかゆみや痛み等の炎症が起こります。その重度にも個人差がありますが、最初はかゆみや軽度の腫れから始まり、ひどくなるにつれて腫れが赤く広範囲になり、さらに悪化すると腫れた皮膚が硬くなり、かさぶたやあかぎれ、ただれなどができてしまうこともあります。こうなると痛みやかゆみも耐え切れない程になってしまうので、早めの対策と治療を心がけましょう。

   
しもやけを防ぐには
 
手袋や靴下、帽子、耳あてなどで防寒対策をする
 

しもやけになりやすい指先や耳などは、なるべく冷たい空気に触れないようカバーしてあげましょう。

帽子と手袋
窮屈な靴や衣服は避ける
 

足元は元々血液の流れにくいものなので、窮屈な靴は更に血行を悪くしてしまいます。

濡れた手足はよく拭く
 

皮膚が濡れていると、表面温度が下がってしもやけになりやすくなります。ブーツは特にむれやすく、手袋をした指先もむれたり汗をかいていることがあるので注意しましょう。

水仕事にはゴム手袋を
 

食器洗いなどの水仕事は、長時間水に触れているので皮膚が乾燥する暇がなく、しもやけになったりしもやけを悪化させる原因となります。また、洗剤やお湯を使うと皮膚の油分がなくなり荒れやすくなるので、面倒でもゴム手袋をつけるようにしましょう。

お風呂でマッサージする
 

しもやけの最大の原因は血行不良なので、血液の流れを良くするためのマッサージも効果的です。入浴時や入浴後に、ふくらはぎから足先、二の腕から指先にかけて、なでるようにマッサージしてあげましょう。

お風呂でマッサージ
食事・栄養管理に注意する
 

身体を冷やすジュースや生野菜などの摂り過ぎに気をつけ、身体を温めてくれる鍋物や煮物などの温野菜、ビタミンEを多く含むバナナやアボカドなどの食品を積極的に摂りましょう。

 
 
しもやけの辛さは、なった人にしか分からないものです。自分で予防できない子どもや赤ちゃんには、ご家族が気をつけてあげましょう。特に赤ちゃんは汗をかきやすく、その汗が冷えてしもやけになりやすいものです。こまめに汗をふき、下着や靴下を取り替えてあげるようにしてください。大人も子どもも、身体の冷えを防ぐこと、そして栄養管理と体調管理が一番の予防策です。

 

 

2010年12月28日