疲れ目、ドライアイ ―「目」のトラブルは現代病!?(2011年3月)
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目の乾き・疲れはパソコンや携帯が原因!? |
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しかし、パソコンのディスプレイや携帯電話の画面を“凝視”する機会・時間の多い現代の生活スタイルによって、まばたきの回数が減少する傾向にあるようです。まばたきの回数が減ると涙の蒸発量も増え、当然目が乾きやすくなります。 目の表面に定着した涙の層が乾き始めるまでの時間はおおよそ10秒ですが、5秒間目を開けていられない場合は、ドライアイの可能性がかなり高いと言われています。 |
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ドライアイとは |
「ドライアイ」とは、涙液の量的不足または質的異常が原因で、様々な自覚症状とともに種々の角結膜上皮障害をきたす状態を総称したものです。ドライアイの原因にはいくつかのタイプがあり、加齢とともに涙の排出機能不全が起こる、自己免疫疾患で涙腺が破壊される、などが挙げられますが、最も多いのはまばたきの減少や涙液成分の異常で角膜表面が乾燥し、目が“肌荒れ”したような状態になる「蒸散型」と言われています。
「蒸散型」のドライアイは中高年の男性にも多く見られ、「目が乾く」「目が疲れる」などの自覚症状から、老眼と思い込んで放っておいてしまう方も多いようですが、ドライアイの場合は治療による症状の改善が可能なので、心当たりのある方は一度専門医の受診をお勧めします。 |
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ドライアイが起こるわけ | ||
| 目の表面を覆う「涙」は3層構造になっていて、一番外側から、被膜として水分の蒸発を防ぐ「油層」、栄養分と水分を含む「水層」、角膜表面に直接触れる「ムチン層」で構成されています。油層の主成分は、まつげの生え際にあるマイボーム腺から分泌されますが、なんらかの原因でこの腺が目詰まりすると、油層の形成が不完全になって水層の蒸発が早まることになります。
一方、ムチン層の主成分はタンパク質で、粘性が高く、涙を目の表面に定着させる働きがあります。この成分は結膜のゴブレット細胞から分泌されていますが、炎症などでこの分泌機能が低下すると、涙の「保持力」が落ちてしまいます。また、それ以外でもコンタクトレンズの長期使用などで角膜表面が荒れている場合も、涙が瞳の表面に定着しにくくなります。 さらに、現代人の多くが抱える「ストレス」もドライアイの原因のひとつと言われ、緊張による交感神経優位の状態によって涙が枯れることもあるそうです。 以下のような症状が現れた場合は、「ドライアイ」の恐れがあります。早めに専門医を受診するようにしましょう。
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ドライアイ・疲れ目を防ぐ「目の体操」 | |||||||
| 目がかゆいからといってこするのは良くありませんが、目の周りのツボ指圧は、目の病気の予防・改善効果が期待できます。自分の指だけで手軽に行えるので、仕事や勉強の合間、起床時などに行ってみてください。 <目の体操(ツボ指圧)>
※眼球を指で押さないよう、十分注意しながら行ってください。 |
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多くの人が、普段あまり意識せずに行っている「まばたき」。通常、人は3秒間に1回まばたきをすると言われています。そして、まばたきをすることで、目の表面が乾き切る前に新たな涙の層が形成され、眼球を乾燥から守っているのです。
「ドライアイ」とは、涙液の量的不足または質的異常が原因で、様々な自覚症状とともに種々の角結膜上皮障害をきたす状態を総称したものです。ドライアイの原因にはいくつかのタイプがあり、加齢とともに涙の排出機能不全が起こる、自己免疫疾患で涙腺が破壊される、などが挙げられますが、最も多いのはまばたきの減少や涙液成分の異常で角膜表面が乾燥し、目が“肌荒れ”したような状態になる「蒸散型」と言われています。
通常は「眼が乾く」という症状をはじめ、「眼がゴロゴロする(異物感がある)」「眼が痛い」「光や風が眼にしみる」などが主体です。しかし、その他にも、「眼が疲れる」「眼がかゆい」「不快感がある」「めやにが出やすい」「すぐ充血する」など、眼精疲労やアレルギー性結膜炎あるいは慢性結膜炎に類似した症状を示すことも少なくありません。さらに悪化してくると、「目を開けていられない」「頭が痛い・重い」「肩がこる」「気分が悪い」などの症状が起こることもある、軽視できない病気なのです。
