「食中毒」に気をつけよう!~食中毒の予防と対策~(2011年6月)
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食中毒の原因と症状 | |
食中毒とは、食中毒の原因物質である細菌やウイルスが付着した食品や、有害・有毒な物質が含まれた食品を食べることによって起こる健康被害のことです。 食中毒にかかると、多くの場合嘔吐や腹痛・下痢など、急性の胃腸障害が起こりますが、ほとんどは軽い症状で済むことが多いと言われています。しかし、中にはO-157やフグ毒のように死に至る食中毒もあります。また、体の抵抗力の弱い子どもや高齢者が食中毒にかかると重症化する傾向があるため、特に注意が必要です。 |
「食中毒三原則」 | |
食中毒を予防するためには、普段から「つけない、増やさない、やっつける」の食中毒三原則を守ることが大切です。
■ポイント1.細菌を「つけない」 手洗いの敢行はもちろん、健康管理にも注意し、調理に関係ない人や物、ペットなどを調理場に入れない(置かない)こと。 まな板や包丁、食器やふきんは常に清潔なものをつかい、調理台やシンク、天井や床なども衛生的な管理を心がけること。 新鮮な材料を使って衛生的な調理を心がけ、生鮮食品はなるべく5℃以下で保存し、早めに使うこと。 加熱調理した食事でも、室温で放置せず、調理したらすぐに食べるよう心がけること。 加熱が必要な食材は、75℃以上で1分間以上加熱し、必ず中心部まで火が通るようにすること。 細菌の繁殖を防ぐため、室温での食品保存は避け、冷蔵庫で保存する際は0℃以下の状態で行うこと。 |
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普段から気をつけたい「食中毒予防」のポイント | |
■キッチン編 調理を始める前、食事の前には必ず手を洗いましょう。(※手の洗い方については次項で詳しく解説します) また、調理の前にキッチンや調理器具をチェックし、清潔な状態であることを毎回確認する習慣をつけましょう。まな板や包丁などは違う食材を調理するごとに洗浄するようにし、特に生ものを調理した後は熱湯消毒を心がけてください。 ■買い物編 食材は新鮮なものを選び、買い置きの際は特に、消費期限に十分注意しましょう。 生ものや冷凍食品など、冷蔵・冷凍が必要な食品は買い物の最後にカゴへ入れ、持ち歩きの時間をなるべく少なくしましょう。また、購入後の車内放置には特に注意し、速やかに帰宅して冷蔵(冷凍)庫へ入れるようにしてください。 ■お弁当編 常温に中~長時間置いてから食べることの多いお弁当は、特に注意が必要です。職場・学校などで冷蔵庫が使えれば活用し、無い場合も直射日光の当たる場所などには絶対に置かないようにしましょう。 ・弁当箱はできるだけ通気性のよいものを使用するか、保冷材などを活用して細菌が繁殖しづらい状態を保つ工夫をすること。 ・レタスやキュウリなど生野菜は避けること。 ・熱い食品(ご飯を含む)を詰めるときは、できるだけ急速に冷ましてから詰めること。 |
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食中毒を予防する、手洗い方法 | |
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食中毒にかかったときの対処法 | |
■早めの受診が第一! 食中毒は、場合によっては死に至ることもあるということを忘れず、決して軽視はせずに早めに医療機関へ行くようにしてください。 また、受診する際、原因と思われる食品やおう吐物、便などをビニール袋などに入れて持参すると、診断の際の重要な手がかりになります。(※二次感染を防ぐため、取り扱いには十分に注意してください!) 食中毒で下痢やおう吐を繰り返すと、水分が不足し、脱水症状を起こす場合があります。 水分補給と適当な塩分、糖分などの補給に気を配りましょう。 (スポーツドリンクなどは手軽に水分・ミネラルが取れるので便利です) 市販の下痢止め薬などは安易に使用せず、まずは医療機関を受診して医師に相談してください。 |
くどいようですが、「たかが食中毒」と軽視は禁物です。「いつも食べているから大丈夫」「加熱したから大丈夫」と油断せずに、清潔・安全を確認してから食事をするようにするだけで、食中毒のリスクは減らせます。清潔な手、清潔な食器で、安心して食事を楽しめるよう普段から気をつけていきましょう。 |