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水泳の健康効果 |
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水中での運動は、陸上とは違った効果が期待できます。まず、水の浮力を利用することで、局所的な身体の負担を避けることができるということ。健康のためにと、いきなりランニングを始めて膝や足に故障を起こしてしまうことがありますが、水泳はこうした危険が少ないといえます。身体にかかる水圧もマッサージ効果をもたらし、全身の血行を良くしてくれますので、疲労回復や肩こりの改善を実感する人も多いことでしょう。何よりも水泳は脂肪を燃焼するために効果的な有酸素運動とされています。しかし期待に反し、水泳を始めてもちっとも痩せないと挫折してしまう人が多いのも事実です。
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有酸素運動とは |
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運動には、大きく分けて短距離をダッシュするような無酸素運動と、長距離をジョギングするような有酸素運動があります。無酸素運動ではグリコーゲンが主に使われ、有酸素運動ではまず血液中の脂肪が使われ、やがて内臓脂肪や皮下脂肪も消費します。脂肪を落として痩せるためには、この有酸素運動が効果的なのですが、水泳でこの有酸素運動を長く続けるというのが意外と難しいのです。向こう側に泳ぎついたところで息が上がって、心臓もドキドキ。数回往復するともう苦しくなってしばらくは泳ぎ出すこともできない。これは、もう立派な無酸素運動の領域です。これを繰り返すのは、インターバルトレーニングと同じ状態で、とても脂肪の効率的な燃焼は望めません。 |
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心拍数を上げないで泳ぐ |
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無酸素運動にならないように泳ぐには、心拍数を上げないで泳ぐ必要があります。しかし、心拍数を上げないようにゆっくり泳ぐのにはかなりの練習が必要です。ゆっくり泳げるようになるまでは、25メートル泳いだら次は心拍数を元に戻すよう、25メートルを歩いて戻ってくるようにしましょう。大抵のプールでは泳ぐコースと歩くコースが隣接されていますから、コースロープをくぐりながら泳ぎと歩きを交互に続けます。これを20分以上続ければ、体脂肪の燃焼が期待できます。 |
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ウオーミングアップが大切 |
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体脂肪はリパーゼという脂肪分解酵素によって分解されて初めて燃焼されます。このリパーゼが働く適温は、体温が1~2度上がった状態だとされます。そこで脂肪を効率よく燃やすには、プールに入る前に、エアロバイクやマシントレーニングで身体を温めておくというのも良いでしょう。さらに長時間泳いでいると、次第に水が冷たく感じられてきます。そうしたときは一時休んで採暖室で暖まり、体温を汗ばむ程度に上げてから水中に戻るようにします。運動を一時休んでも脂肪は燃え続けますので、冷たい水を我慢して、運動強度を上げるより、脂肪燃焼には効果的です。 |
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力まない、足を使わない泳ぎが「痩せる」コツ |
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同じ水泳でも、背泳のように身体の外側に向かって伸びやかに運動するような動きは痩せやすく、クロールで水をかくときに最後のプッシュで力むような泳ぎでは痩せにくいといわれます。また、キックをすると身体の中で最も大きな脚の筋肉を使うことになるので、心拍数が上がり、長く泳ぎ続けることが難しくなります。クロールで泳ぐときは、腕で一回水をかいたら一回キックする2ビートで泳ぐと良いでしょう。 |
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水分補給は忘れずに |
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温水プールでは、自分でも分からないうちに汗をかいています。水分補給をせずに、採暖室とプールを往復しながら泳いでいると、血液の濃度が上がって血管や心臓に負担をかけることになりますので、水分補給は必ず行ってください。 |
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水泳を続けるコツ |
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水泳は、一人でもできるスポーツなので、どうしても一人で泳いでしまいがち。なんとなくクロールと平泳ぎさえできれば満足していまいますが、続けたいのであれば、大人向けのスイミングスクールに入ることもひとつです。自分で泳いでいる姿を自分で見ることができない水泳は、誰かに客観的なアドバイスをしてもらうことがとても大切です。フォームを矯正して楽に泳げるようになるとその楽しさは倍増します。水泳仲間ができれば、情報を交換したり、刺激し合ったりして充実したスイミングライフを送ることができます。マスターズ水泳大会への参加など、きっと楽しい思い出になることでしょう。 |