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健康まめ知識

控えた方が無難?妊娠中・授乳中のサプリメント使用(2015年12月)

イラスト毎日の生活の中で不足しがちな栄養はサプリメントで補う、という方も多いでしょう。サプリメントは上手に利用することで、私たちの健康に良い影響を与えてくれるものです。しかし、それはあくまで一般の方の場合のみ。妊娠中・授乳中の女性は、基本的に摂取しない方が良いとされています。健康をサポートするはずのサプリメントをなぜ摂取してはならないのでしょうか?今回は、その理由などを解説します。

 

 

◆胎児や赤ちゃんはサプリメントの影響を受ける

お腹の中にいる胎児は、お母さんが摂取した食べ物や飲み物に含まれている成分の影響を強く受けます。よく妊娠中の喫煙は厳禁と言われますが、これはタバコに含まれるニコチンが胎児に悪影響を及ぼすからです。それと同じく、サプリメントで摂取した成分の影響が胎児に及ぶ可能性は高いと言えます。

 

たとえば、疲れやすい身体に効果があるとされるサプリメントの亜鉛。これは牡蠣に多く含まれている成分ですが、日常生活で安定して摂取するのは少し難しいものです。そのため、不足分をサプリメントで補う方もいらっしゃるでしょう。

 

しかし、亜鉛は規定の摂取量を越えると毒になると言われています。大人であれば平気な量であっても、胎児や赤ちゃんにとっては健康に害が及ばないとも限りません。完全に安全であることが証明されていない限りは、基本的にサプリメントの摂取は避けておいたほうが良いでしょう。

 

◆摂取するサプリメントの種類にも注意

サプリメントと聞くと、ビタミン剤などの栄養補助食品をイメージする方が多いでしょう。しかしこの中には、脂肪燃焼効果のあるダイエット食品や、美容効果メインのサプリメントも含まれます。こうした食品は身体に必要な栄養素を摂れますが、同時に必要ではない成分も摂取することにつながります。

 

また、こういった美容系・ダイエット系のサプリメントは、複数の成分が混ぜられているものが多く、栄養素の過剰摂取になるケースも考えられます。特に、美容系サプリはお肌に良いとされる成分がたくさん含まれていますが、胎児や赤ちゃんにとっては不要、もしくは有害となる可能性もあると言えるでしょう。

 

◆中には摂取が推奨されるサプリメントもある

イラスト基本的に妊娠中や授乳中のサプリメント使用は控えるべきですが、種類によっては摂取がオススメなものがある、とする専門家もいます。たとえば葉酸は、胎児の大脳や神経を構成するために用いられる成分として有名です。葉酸が著しく不足すると、生まれてくる赤ちゃんに害が及ぶと言われています。葉酸は意識して摂取しないと不足しがちになる成分です。心配な方は、摂取量を必ず守りながらサプリメントを飲んでみるのが良いでしょう。

 

また、ビタミンやミネラルがバランス良く配合されているマルチビタミン、マルチミネラル系のサプリメントをオススメしている専門家もいます。これらは胎児や赤ちゃんはもちろん、お母さんにとっても必要となる成分です。数粒で一日に必要な量を摂取できるので、こちらもやはり摂取量に気を配って飲むようにしてください。なお、実際に摂取をする場合には事前に、「このサプリメントは飲むべきか、控えるべきか」とかかりつけの医師に相談しましょう。

 

◆基本的に栄養の摂取は食品から

イラストいかがだったでしょうか。お母さんにとっては、お腹の中の赤ちゃんや、授乳中のお子様の健康を考えると、いくら慎重になっても足りないくらいです。そのため、妊娠中・授乳中の栄養補給は、基本的に食事で行うべきと言えます。サプリメントに頼るのではなく、食品に含まれている自然な栄養素を、より自然な形で摂取するのが望ましいでしょう。

 

しかし、妊婦さんなどは体調や環境の変化もあり、どうしても栄養が偏ったり、摂りにくくなったりすることもあります。そんな時は、まずは医師に相談をした上で、サプリメントなどの力を借りるのがいいかもしれません。

2015年11月30日