青あざができる原因とは?できるだけ早く治したいときの対処法(2023年3月)
ころんだり体をぶつけたりしたときに、その部分が腫れたり青紫色になったりした経験はだれでも一度はあるのではないでしょうか。このように、皮膚の一部の色がまわりと異なって見える部分を、一般的には「痣(あざ)」と呼びます。あざにはいくつか種類がありますが、打ち身などで青紫色になったあざは「青あざ」と区別して呼ばれることもあります。青あざは、どうしても腕やひざ、顔など、ぶつけやすい場所にできてしまうため、目立ちやすいのが難点です。時間が経てば消えていきますが、少しでも早く治したいもの。
そこで今回は、青あざができてしまうメカニズムを解説したうえで、青あざをできるだけ早く治す方法をご紹介します。
◆青あざができる原因とメカニズム
青あざは、外部からの衝撃によって皮膚の内側で毛細血管に傷がつき、出血が起こることでできます。破れた血管から流れた血液がまわりの組織に広がり、その状態が皮膚の表面では青紫色に見える仕組みです。
皮膚の深部や皮膚の厚い場所で内出血が起きた場合は、表面に広がる前に消えてしまうこともあります。しかし、ぶつけやすい腕や足の皮膚は薄いため、あざが目立ちやすいのです。
青あざの主な原因は、打撲・打ち身・捻挫・骨折・肉離れなど外傷によるものです。直接的な原因ではありませんが、加齢により血管の壁が脆くなり皮膚が薄くなると、ちょっとした衝撃であざができやすくなります。ほかにも、服用中の薬の影響や、特定の栄養素の不足や偏りであざができやすくなることがあるため注意しましょう。
◆青あざを早く治すための応急処置方法【RICE処置】とは?
青あざを早く治すためには、スポーツの現場でも行われている処置方法が効果的です。怪我をした直後に必要な行動の頭文字をとって、「RICE処置」と呼ばれています。ここでは、できるだけ早く青あざを治すためのRICE処置についてご紹介します。
・Rest(安静)
まずは、怪我をした部分は動かさず安静にしておきましょう。無理に動かすと、あざや腫れがひどくなる可能性があります。
・Icing(冷却)
青あざができてすぐは炎症を起こしているため、腫れや熱感を伴っている可能性が高いといえます。あざは皮膚のなかで出血している状態のため、血行を良くすれば早く治ると考える方は多いようです。しかし、熱感のある状態で患部を温めたりお風呂に入って血行を良くしたりしようとすると、かえって直りを遅くしてしまう可能性があります。青あざができてすぐは、炎症を抑えるために、氷やアイスパックなどを使って患部をしっかり冷やすことが大切です。
・Compression(圧迫)
必要に応じて、テーピングや包帯などで患部を圧迫し固定します。怪我をしてしまったら、冷却と合わせてできるだけ早い段階で行うことが大切です。
・Elevation(拳上)
圧迫が済んだら、患部を心臓よりも高く挙げておきましょう。腫れやあざがひどくなるのを防いだり、痛みを緩和させたりすることができます。骨折や肉離れの疑いがある場合は、応急処置が済んだら速やかに病院を受診しましょう。
・RICE処置を行った数日後
数日経って炎症が治まると、青あざは黄色や緑色に変わってきます。熱感がなくなったら冷やすのはやめて、血行を良くするよう努めましょう。患部を温めたりマッサージをしたりして、血の吸収を促せば青あざを早く治すことができます。
青あざができてしまう原因や、早く治すための対処法をご紹介しました。基本的に青あざは、時間が経てば自然と治るために何も対処しないという方も多いでしょう。しかし、少し対処法を変えるだけで、目立つ青あざをより早く治すことができる可能性があります。目立つ場所に青あざができてしまった場合は、ぜひご紹介したRICE処置を行ってみてください。