一般財団法人 茨城県メディカルセンター

屋外で安全に過ごすには?熱中症を防ぐポイント(2020年8月)

 

厳しい暑さが続く時期。屋外での活動には、ますます体調への配慮が必要となります。通勤・通学で炎天下を移動する方や、日中に仕事で屋外作業に従事する方、夏場もスポーツに取り組む方が、多くいらっしゃるのではないでしょうか。それだけでなく、買い出しやお子さんの送り迎えでも、外出する機会があります。日常生活のあらゆる場面で、熱中症を防ぎ安全に過ごすために、ご紹介するポイントを意識してみてください。

 

◆熱中症が引き起こされる仕組み

熱中症になると、めまい・筋肉のけいれん・だるさ・吐き気などの症状が見られ、重度になるとまっすぐに歩けなくなったり、人の呼びかけに反応できなくなったりします。通常、体温が上昇すると汗をかき、汗が蒸発して体温が下がるよう、調整される仕組みになっています。しかし、気温や湿度の高い「環境」や、脱水症状や二日酔いなどの「体調」、運動や作業などの体温が上昇しやすい「行動」が重なると、体温調整ができなくなってしまうのです。体温調整機能がはたらかず、体温が上昇して体に熱がたまると、熱中症が引き起こされます。

 

◆熱中症を防ぐポイント

熱中症が引き起こされる仕組みをお伝えしました。それでは、熱中症を防ぐにはどんなポイントに気をつければよいのでしょうか? まず、大切なのはこまめな水分補給と、適度な塩分補給を行うことです。気温の高い屋外にいるときは、のどが渇いたと感じなくても、水分を摂るよう心がけてください。汗をたくさんかいたら、適量の塩分を摂ります。

 

また、外出するときは体温調整がしやすく、涼しい衣服を身に着けましょう。特に、通気性が良く、かつ汗の吸水と速乾に優れた素材は、屋外でのスポーツや作業に適しています。このように屋外にいるときは決して無理をせず、涼しいところで休憩する時間を設けましょう。空調設備のある屋内や、風通しの良い木陰のように、温度と湿度が低い場所で休みます。

 

体調が悪いときは、気温や湿度の高い場所へ行くのを避けるのも、熱中症を防ぐために必要といえます。睡眠不足の状態にある方や、持病などで体調がすぐれない方は、身の回りの気温と湿度を意識してお過ごしください。このように、屋外での行動や服装に気をつける一つひとつの取り組みが、熱中症のリスクを抑えることにつながります。

 

◆外出に便利な対策グッズ

熱中症を防ぐためには、外出時に日差しを防いだり、体を冷やしたりするグッズを使う方法もあります。日差しを防ぐグッズとして挙げられるのは、帽子や日傘などです。帽子や日傘には、頭や体が直射日光に当たるのを防ぎます。直射日光を避けるだけでも温度に差が出るため、ぜひご活用ください。また、体を冷やすグッズとして、保冷剤や冷却スカーフなどが挙げられます。太い血管が通る首筋を冷やすと、全身を効率よく冷やすことにつながるため、身につけて暑さの対策を行いましょう。

 

◆屋外だけじゃない?屋内の熱中症にもご用心

熱中症は、屋外だけで起こるわけではありません。たとえ屋内であっても、温度と湿度が高くなれば、熱中症になるおそれがあるのです。特に注意しておきたいのは、熱や湿気がこもりやすい浴室の周辺です。入浴時や清掃時には、汗をかいていなくてもこまめに水分を補給し、脱水を防ぎましょう。また、屋内で冷房機器を適切に使用しなかったことが要因となり、熱中症が発生する場合があります。屋内でも暑さを感じる場合には、冷房や扇風機を積極的に使用するよう心がけてください。

 

今回は熱中症を防ぐポイントをお伝えしました。夏の始まりだけでなく、残暑にも厳しい暑さが続くことがあります。屋外で過ごす機会があれば、お伝えしたポイントを参考に、熱中症を防ぐ取り組みを意識してみてください。

 

2020年8月