一般財団法人 茨城県メディカルセンター

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新年度のスタートで健康をそこなわないためのコツ(2014年4月)

 

イラスト4月は、進学や就職、転勤など、新生活に適応するために何かとストレスの多い時期。何事にでも意欲的に取り組むのは素晴らしいことです。しかし、頑張り過ぎてしまうという人もいるでしょう。新しい環境にすんなり適応できる人はよいのですが、物事はなかなか上手く行かない場合も多いものです。俗にいう五月病に取りつかれてしまい、何やら疲れを感じてやる気を失ったりする人もいるのではないでしょうか。

今回は、新年度のスタートで健康をそこなわないためのコツを紹介したいと思います。

 

頑張りすぎないことが大切

異なった環境に適応することが得意な人と、苦手な人がいると思いますが、これは仕方のないことです。新しい環境が仕事場である場合は、頑張らざるを得ないと考えるのは当然かもしれません。しかし、新しい環境に自分を合わせるのが苦手な人は、無理は禁物です。ストレスレベルが許容範囲を超えてしまうと、様々な症状や病気を引き起こすことがあります。

 

その一つが副腎疲労です。朝起きられない程の疲労を感じ、出勤することさえできなくなってしまうことがあります。実は副腎はコルチゾールというストレスに対処するためのホルモンを分泌している大切な臓器なのですが、睡眠不足に加えて糖分やカフェインの摂り過ぎや、感染症などの要因が長く続くとそのストレスに耐えられる限度を超えて副腎疲労を引き起こしてしまいます。

 

最初は自覚症状のないままストレスに対処するコルチゾールの分泌量が増え、そのまま対処のピークに達してもストレスが減らないと副腎が機能低下を起こし、分泌するコルチゾールの量も減って行きます。するとコルチゾールによる身体の修復と調整が間に合わなくなって、様々な身体の不調を感じるようになります。女性の場合は、月経が止まることもあります。

 

イラスト疲れた身体をコーヒーで無理に覚醒させる習慣のある人は要注意。また疲れた時にカフェイン含有量の多いチョコレートを食べると、このカフェインが副腎を刺激してコルチゾールの分泌を促すため、自分を鞭打つ習慣がついてしまいます。結果的にはそれが副腎を疲労させてしまうのです。

 

もし、疲れきって動けないという状況の場合は、医師による診察が必要になります。そうなるまえに、無理は控えて毎日の生活で、食生活を改善し睡眠時間をたっぷりとるなどして疲労回復に努めましょう。カフェインの摂取量を徐々に減らして行くことも大切です。

 

新年度は運動習慣を身に付けるチャンス 

イラスト新しいチャレンジとして、少々増えすぎてしまった体脂肪を落とすことも兼ねてスポーツに取組む人もいると思います。適度な汗をかく運動は、様々な健康効果をもたらしてくれますが、実は副腎のストレスも軽減してくれるのです。副腎から分泌されるコルチゾールは体内に蓄積された重金属が酸化して体内で炎症を起こした場合、対処のために使われます。この水銀などの重金属は、皆さんの大好きなマグロなど大型魚を食べるとそこに多く含まれているのですが、副腎を疲労させる原因の一つになってしまうのです。

 

しかし、この重金属は軽い有酸素運動による発汗や入浴で汗とともに体外に排出することができます。適度な運動習慣を身に付けると、結果的にストレスに強い身体を獲得できるというわけです。
汗をかく運動が身体に良いからといって、普段運動習慣の無い人や、新年度に久しぶりに運動を再開しようという人がいきなり激しい運動をしてはいけません。激しい運動は、筋肉の炎症をもたらし、ここでもコルチゾールが大量に動員されることになるからです。何事も無理は禁物です。

 

2014年4月