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健康まめ知識

パズルや塗り絵が効果的!認知症の予防方法について(2018年6月)

 

 

高齢になるとかかる方が増えてくる認知症。認知症にならないためにはどうすれば良いのでしょうか?こちらでは認知症の原因や対策方法についてお伝えします。

 

 

◆認知症の原因

認知症とは病名ではなく、何らかの原因によって脳の細胞が死んだり、脳の働きが悪くなって障害が起こったりする状態を指します。その原因ははっきり分かっていません。しかし、多くは生活習慣が影響していると考えられています。

 

認知症にはいくつかの種類がありますが、もっとも多いのがアルツハイマー型です。アルツハイマー型認知症の原因も明確になっていませんが、主な原因はアミロイドβタンパクという異常タンパク質であると考えられています。ゆっくりと進行するのが特徴で、大きな症状が出てくる何年も前から、脳が萎縮し始めます。早期のうちに発見して治療することが求められる病気です。

 

アルツハイマー型に次いで多いのが、レビー小体型です。こちらも脳内にレビー小体という名前の異常タンパク質が溜まることで発症します。脳幹の側にレビー小体が蓄積すると、手足の震えといったパーキンソン病に似た症状が出るようになり、大脳皮質全体に蓄積するとレビー小体型認知症を発症すると考えられています。

 

◆認知症の症状

症状の出方は認知症の種類によって異なります。アルツハイマー型認知症にかかると、初期のうちは、忘れたこと自体を忘れてしまう症状が出てきます。夕食に何を食べたのか忘れてしまうのではなく、夕食を食べたこと自体を忘れてしまうといった形です。中期になると、現在と過去の区別がつかなくなっていきます。過去の習慣通りに出社してしまい、途中で目的が分からなくなり、外から帰れなくなってしまうというようなことが起こります。後期になると、だんだんと話が通じなくなっていきます。食事の介助が必要になり、寝たきりになってしまうケースも出てきます。非常に深刻な症状です。

 

レビー小体型認知症にかかると、体の動きが緩慢になり、転倒しやすくなります。また、幻聴や幻視が現れることもあります。認知機能障害が変動しやすいため、調子が良いときには話が通じますが、調子が悪いときは周りの状況も分からなくなるといったように、症状に差が出やすいのが特徴です。

 

◆どんな対策が有効?

認知症を予防するためには、頭を働かせる習慣を作ることが効果的です。以下のような行動をするように心がけましょう。

 

パズルには認知症予防の効果があると言われています。パズルを行うと、色の識別や図形の認識、記憶といったさまざまな能力を使うことになるため、脳のトレーニングになるのです。

 

今までやったことがないことを行うと、脳が活発に働きます。日曜大工や英会話、パソコンといったような、新しく行えそうな趣味を見つけてみましょう。

 

何かを見ながら書いたり、声に出して読んだりすることは脳のトレーニングになります。新聞を音読したり、短い文章を書き写したりしてみましょう。日記を付けるのも効果的です。

 

◆認知症の症状が出てしまったら

すでに認知症の症状が出ている方も、以下のようなトレーニングに取り組んでみましょう。

 

どんな風に色を塗るか考えながら塗ることで、脳に刺激が与えられます。また、折り紙も手先を使うため、脳のトレーニングになります。

 

昔の思い出話をすると、脳が刺激され、精神が安定すると言われています。写真があれば、それを見ながら話すとさらに効果的です。ぜひ思い出を語り合ってみてください。

 

囲碁・将棋・麻雀といったゲームのルールを知っている方は、行ってみましょう。対戦相手がいるゲームをすることで、脳に刺激を与えられます。輪投げのような大勢で行えるゲームもおすすめです。

 

認知症にかかると、ついさっきしたことを忘れてしまったり、言葉が分からなくなったりと、さまざまな症状が出てきます。認知症を防ぐためにも、パズルや塗り絵、読み書きといった、脳の刺激になることを行いましょう。

2018年05月29日