一般財団法人 茨城県メディカルセンター

梅雨シーズン到来!食中毒に気をつけましょう(2020年7月)

 

6月は、全国的に梅雨入りする季節。この時期には、食中毒が増える傾向にあります。安全な食生活を送るためには、予防対策が大切です。そこで今回は、梅雨に食中毒が多い理由や、よくある食中毒の種類、予防のポイント、家庭でできる予防策などをご紹介します。

 

 

 

◆なぜ梅雨の時期に食中毒が増えるか

梅雨の時期に食中毒が増える主な理由は、細菌類の活動が活発になるためです。

 

食中毒を引き起こす原因菌の多くは、暖かい気候を好みます。国内が高温多湿になる梅雨の時期には、原因菌の増殖活動が盛んです。代表的な原因菌のなかでは、腸管出血性大腸菌(O-157など)、カンピロバクター、サルモネラなどの活動が目立ちます。

 

食中毒の増加傾向は、梅雨の時期の食事や体調とも無縁ではありません。一般的に、気温が高くなると冷たいものが美味しく感じられやすく、食品を加熱しないまま食べるケースが増えます。さらに体調面では、厳しい暑さのため体力が低下しがちです。

 

梅雨には、食中毒の原因菌が盛んに増殖するなか、食品を加熱処理せず摂取する傾向があり、食中毒の多発につながっています。

 

◆夏場によくある食中毒

食中毒のピークは8~9月であり、大半は初夏から初秋にかけて発生しています。この時期によくある食中毒は、上述したO-157、カンピロバクター、サルモネラによる事例です。

 

O-157やサルモネラはほかの細菌と比べて感染力が強いといわれ、食品に100個程度しか付着していなくても食中毒を引き起こすと考えられています。これらが付着しやすい食肉や卵を食べるときには、十分に気をつける必要があります。

 

近年、とりわけ注目されているのはカンピロバクターによる食中毒です。カンピロバクターは細菌性食中毒の代表といわれ、O-157と同じく食肉に付着しやすいことで知られます。多くの場合、鶏肉や牛レバーを生や加熱不十分のままで食べると発症します。

 

肉や卵を非加熱の状態で食べると、梅雨の時期には食中毒を引き起こすリスクが高いため、できるだけ食べ方を工夫したほうが良いでしょう。

 

◆食中毒予防のポイントは3つ

梅雨の時期、食中毒を予防する主なポイントは、細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」の3つです。

 

・つけない

私たちの手には、多くの細菌がついています。調理する際、そのまま食品や調理具に触れると、細菌の付着範囲が広がります。調理を始める前や、子どものおむつを交換したり動物に触ったりした後には、丁寧に手を洗いましょう。

 

・増やさない

高温多湿な環境で活性化する細菌は、基本的に10℃以下で増殖しにくくなり、マイナス15℃以下で繁殖を止めます。食中毒の原因菌を増やさないためには、食品を低温で保存することが効果的です。購入した生鮮食品は、速やかに冷蔵庫へ入れてください。

 

・やっつける

そもそも食品に細菌が付着している場合があります。ほとんどの細菌は加熱処理すると死滅するため、食べる前にきちんと火を通しましょう。食中毒が起こりやすい肉料理は、中心まで加熱します。加熱時間の目安は、75℃で1分以上です。

 

参考:政府広報オンライン「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」

 

◆家庭でできる予防策

食中毒予防の3つのポイントを家庭で実践するために、日頃の買い物・調理・食事の方法を見直してみましょう。

 

買い物をするとき、生鮮食品を長時間にわたり持ち歩かず、最後に購入します。消費期限の確認を忘れず、購入品は氷や保冷剤で冷やしてください。

 

調理をするときは、きちんと手を洗ってから下準備を始めましょう。野菜は表面をよく洗い、肉・魚・卵を処理する際もこまめな手洗いが望まれます。使用した調理器具はよく洗い、熱湯で殺菌してください。

 

食事をするときは、忘れずに手を洗いましょう。料理は清潔な食器に盛りつけ、室温で放置せず早めに食べ切るのがポイントです。

 

食中毒の発生件数が増える梅雨の時期には、買い物から食事まで予防策の実践を心がけてください。

2020年07月01日