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まめ知識カテゴリ: 食事

冬の脱水症の予防と対策のために、電解質を意識して水分補給をしよう(2021年12月)

冬は、汗をかく機会があまりなく水分を失っている自覚も少ないため、飲料摂取量が少なくなってしまう傾向にあります。空気の乾燥により体の水分も失われやすく、脱水を引き起こす可能性が高い季節といえます。また、ノロウイルスやインフルエンザなど、感染症にかかりやすい季節でもあるため、下痢や嘔吐で脱水症に陥ってしまう人も珍しくありません。今回は、そんな冬場の水分補給をより効果的にする、「電解質」についてご紹介します。

 

 

◆電解質とは?

電解質とは、水に溶けると電気を通す性質をもった物質のことです。人間の体の水分(体液)には、もともと電解質が含まれています。水中では電解質は電気を帯びたイオンになり、体内の水分量やpHを一定に保ったり、神経細胞や筋肉細胞の働きにかかわったりしています。

電解質はそれぞれバランスを取りながら、生命の維持に重要な役割を果たしています。そのため、バランスが崩れてしまうと腎機能やホルモンの働きが低下し、命にかかわることもあるのです。

 

◆おもな電解質とその役割

おもな電解質は、ナトリウム・クロール・カリウム・マグネシウム・カルシウムの5つです。これらは、5大栄養素のうちのミネラルに属します。こちらでは、それぞれの働きや性質をご紹介します。

 

・ナトリウム (Na)

ナトリウムは、体の水分や浸透圧を調節する働きを持っています。神経伝達や筋肉の収縮にも深いかかわりをもつ成分です。

 

・クロール(Cl)

大部分のクロールはナトリウムとともに存在しており、体の水分量や浸透圧の調節などを行っています。胃酸の分泌や酸塩基平衡の維持にもかかわる成分です。

 

・カリウム(K)

神経伝達や筋肉の収縮、心臓の収縮にかかわります。カリウムが低くなると神経麻痺や摂食障害、高くなると不整脈や腎不全などが起こる可能性が高く、生命維持に大きな役割を果たしている重要な成分です。

 

・マグネシウム(Mg)

マグネシウムは神経や筋肉を正常に機能させ、骨や歯を作る働きをもちます。また、体内にある酵素も、マグネシウムがなければ正常に機能しません。カルシウムやカリウムの代謝にもかかわる成分です。

 

・カルシウム(Ca)

カルシウムは、骨や歯を作ったり、血液を凝固させたりする働きをしています。体内のカルシウムの99%は、骨や歯などに蓄えられており、血中のカルシウム濃度が低下すると、骨から血液中に移動して濃度を保っています。

 

◆より効果的に水分補給するためのポイント

普段の生活をするうえでは、定期的に適量の水分を摂るように心がけていれば何も問題はありません。しかし、大量に汗をかいたときや、風邪や胃腸炎などにかかって嘔吐や下痢の症状があるときなどは注意が必要です。水分とともに電解質も失っていることになるため、水やお茶だけでは適切な水分補給ができているとはいえません。

 

電解質を失った状態で水を飲んだ場合は、一時的に体液が増え、体液における電解質の濃度が下がります。すると体は、電解質の濃度を一定に保とうとして、過剰な水分を尿として排出してしまうのです。結果として体液量が回復できず、水分補給ができていない状態を「自発的脱水」と呼びます。このような場合、電解質を含む飲料で水分補給すれば、体液を薄めずに水分補給ができます。水分とともに電解質を失った場合は、経口補水液やイオン飲料で水分補給することが大切です。

 

脱水症の予防には、塩分濃度が0.1~0.2%のスポーツドリンクなどが有効です。脱水症が発生した場合は、スポーツドリンクに比べナトリウム量が多く水分吸収速度の速い経口補水液が適しています。

 

 

より効果的に水分補給するために、意識しておきたい電解質についてご紹介しました。電解質は、生命を維持するためになくてはならない存在です。感染症にかかりやすく脱水症を起こしやすい冬は、電解質を含む経口補水液やイオン飲料を常備してみてはいかがでしょうか。

旬の食材は健康にいいの?季節の物を食べるメリットとは(2021年1月)

 

よく耳にする「旬の食材」とは、一体どんな食材のことを指すのでしょうか。また、食べ頃の食材を選ぶと、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、季節に合った物を食べるメリットや、冬に旬を迎えるおすすめの食材をご紹介します。ヘルシーで美味しい食事を楽しむために、ご紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。

 

 

◆食卓で季節を感じられる「旬の食材」

季節に関係なく、1年を通して多彩な食材が簡単に手に入る現代。お店に並ぶ食材のバリエーションは、通年でほとんど変わらないかもしれません。しかし、それぞれの食材には、もっとも食べ頃となる“旬”があるのです。食べ頃を迎えた「旬の食材」を使って料理をすると、食卓で季節を感じられて、毎日の食事をさらに楽しめます。そんな旬の食材には、季節感を楽しめる以外にも、たくさんのメリットがあります。日々の健康維持のために、旬の食材を食べるメリットを押さえておきましょう。

 

◆旬の食材を食べる3つのメリット

春夏秋冬、食卓で季節感を楽しめるのが魅力の「旬の食材」。そんな季節の食べ物には、健康や家計にもたくさんのメリットがあるのです。ここでは、3つのポイントでお伝えします。

 

・新鮮で美味しい

旬の食材は、ほかの季節と比べて香りや旨味が豊かに感じられ、美味しいのがメリットです。素材そのものの味わいを楽しみながら食事を摂れます。たとえば、塩分や糖分といった調味料をやや控えめにして、素材の味を生かして調理するのもおすすめです。採れたての新鮮な食材を美味しく味わいながら、ヘルシーに食事ができます。

 

・栄養価が高い

旬の食材は、ほかの季節と比べて栄養価が高いのがメリットです。食材の栄養価は、季節ごとに変化しています。現代は通年で入手できる食材が多くありますが、季節に応じて旬を迎える食材を選ぶと良いでしょう。また、旬の野菜には、その季節に体が必要とする成分が含まれていることが多く、日々の健康を維持するために役立ちます。

 

・価格が安い

旬の野菜は生産量が多く、ほかの季節よりも価格が安くなるのがメリットです。新鮮で美味しく、さらには栄養価の高い食材を、家計にうれしい低価格で入手できます。健康的な食生活は日々続けていくことが大切です。たくさんのメリットがあるリーズナブルな旬の食材を、ぜひ毎日の食生活へ積極的に採り入れましょう。

 

◆今が食べ頃!冬が旬の食材をチェックしよう

最後に、冬に食べ頃を迎える旬の食材をご紹介します。寒い冬を健康に過ごすために、これらの旬の食材を意識して採り入れてみてはいかがでしょうか。

 

・長ネギ

鍋料理や煮物といった、温かい料理によく使われる長ネギ。煮ると独特のとろみのある食感に仕上がり、美味しくいただけます。購入するなら、みずみずしくて固さがあり、葉の先までハリがある新鮮なものを選びましょう。

 

・小松菜

小松菜は冬になると葉が肉厚で柔らかくなります。炒め物やお浸しによく使われる食材です。葉が濃い緑色をしていることや、肉厚でハリがあることが選び方のポイント。傷みやすいため、購入後は数日以内に、葉がしおれる前に食べ切るようにしましょう。

 

・春菊

春菊は鍋料理に入れるほか、生食にも適している食材です。新鮮な春菊は香りが強くなります。葉が濃い緑色をして、みずみずしく、ハリがあるものをお選びください。傷みやすいため早めに食べ切るか、茹でてから冷凍保存しましょう。

 

旬の食材は、食卓で季節を感じられるだけでなく、健康や家計にもたくさんのメリットがあります。お店に並ぶ食材のなかで、食べ頃を迎えたものを積極的に選ぶよう心がけ、日々美味しくてヘルシーな食事をお楽しみください。

梅雨シーズン到来!食中毒に気をつけましょう(2020年7月)

 

6月は、全国的に梅雨入りする季節。この時期には、食中毒が増える傾向にあります。安全な食生活を送るためには、予防対策が大切です。そこで今回は、梅雨に食中毒が多い理由や、よくある食中毒の種類、予防のポイント、家庭でできる予防策などをご紹介します。

 

 

 

◆なぜ梅雨の時期に食中毒が増えるか

梅雨の時期に食中毒が増える主な理由は、細菌類の活動が活発になるためです。

 

食中毒を引き起こす原因菌の多くは、暖かい気候を好みます。国内が高温多湿になる梅雨の時期には、原因菌の増殖活動が盛んです。代表的な原因菌のなかでは、腸管出血性大腸菌(O-157など)、カンピロバクター、サルモネラなどの活動が目立ちます。

 

食中毒の増加傾向は、梅雨の時期の食事や体調とも無縁ではありません。一般的に、気温が高くなると冷たいものが美味しく感じられやすく、食品を加熱しないまま食べるケースが増えます。さらに体調面では、厳しい暑さのため体力が低下しがちです。

 

梅雨には、食中毒の原因菌が盛んに増殖するなか、食品を加熱処理せず摂取する傾向があり、食中毒の多発につながっています。

 

◆夏場によくある食中毒

食中毒のピークは8~9月であり、大半は初夏から初秋にかけて発生しています。この時期によくある食中毒は、上述したO-157、カンピロバクター、サルモネラによる事例です。

 

O-157やサルモネラはほかの細菌と比べて感染力が強いといわれ、食品に100個程度しか付着していなくても食中毒を引き起こすと考えられています。これらが付着しやすい食肉や卵を食べるときには、十分に気をつける必要があります。

 

近年、とりわけ注目されているのはカンピロバクターによる食中毒です。カンピロバクターは細菌性食中毒の代表といわれ、O-157と同じく食肉に付着しやすいことで知られます。多くの場合、鶏肉や牛レバーを生や加熱不十分のままで食べると発症します。

 

肉や卵を非加熱の状態で食べると、梅雨の時期には食中毒を引き起こすリスクが高いため、できるだけ食べ方を工夫したほうが良いでしょう。

 

◆食中毒予防のポイントは3つ

梅雨の時期、食中毒を予防する主なポイントは、細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」の3つです。

 

・つけない

私たちの手には、多くの細菌がついています。調理する際、そのまま食品や調理具に触れると、細菌の付着範囲が広がります。調理を始める前や、子どものおむつを交換したり動物に触ったりした後には、丁寧に手を洗いましょう。

 

・増やさない

高温多湿な環境で活性化する細菌は、基本的に10℃以下で増殖しにくくなり、マイナス15℃以下で繁殖を止めます。食中毒の原因菌を増やさないためには、食品を低温で保存することが効果的です。購入した生鮮食品は、速やかに冷蔵庫へ入れてください。

 

・やっつける

そもそも食品に細菌が付着している場合があります。ほとんどの細菌は加熱処理すると死滅するため、食べる前にきちんと火を通しましょう。食中毒が起こりやすい肉料理は、中心まで加熱します。加熱時間の目安は、75℃で1分以上です。

 

参考:政府広報オンライン「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」

 

◆家庭でできる予防策

食中毒予防の3つのポイントを家庭で実践するために、日頃の買い物・調理・食事の方法を見直してみましょう。

 

買い物をするとき、生鮮食品を長時間にわたり持ち歩かず、最後に購入します。消費期限の確認を忘れず、購入品は氷や保冷剤で冷やしてください。

 

調理をするときは、きちんと手を洗ってから下準備を始めましょう。野菜は表面をよく洗い、肉・魚・卵を処理する際もこまめな手洗いが望まれます。使用した調理器具はよく洗い、熱湯で殺菌してください。

 

食事をするときは、忘れずに手を洗いましょう。料理は清潔な食器に盛りつけ、室温で放置せず早めに食べ切るのがポイントです。

 

食中毒の発生件数が増える梅雨の時期には、買い物から食事まで予防策の実践を心がけてください。

気をつけたい初夏の夏バテ!季節の変わり目の過ごし方(2020年5月)

 

 

季節の変わり目は体調を崩しやすくなりがちですが、特に初夏は真夏並みに気温が高くなる日もあります。
暑さや気温の変化で体調を崩さないよう、健康的にお過ごしください。

 

 

◆気温が高くなる初夏の体調管理

「初夏」とも呼ばれる5月頃は、気温が高まり夏の始まりを感じられる時期です。場合によっては気温が25度を超え、30度近くなることも。その一方で、天気が崩れると半袖ではやや肌寒い日もあり、季節の変わり目は体調管理が難しいといえます。そんな初夏は、夏バテにご注意ください。夏バテといえば夏本番にあらわれる不調のイメージがあるかもしれませんが、実は気温が上がる初夏に生じることもあります。以下でご紹介するような症状があれば、夏バテの可能性を考えて体調管理に取り組みましょう。

 

◆知っておきたい夏バテの症状

夏バテになると、主にだるさ・疲労感・食欲不振などの症状がみられます。これらは夏バテの症状の代表例です。体がだるいと感じる日が続いたり、休んでも疲れが取れにくかったりしたら、夏バテによる不調を疑ってみましょう。また、食欲がわかず食事を摂れないと、栄養不足につながるおそれがあります。消化器の調子もよくご確認ください。

 

ほかにも、夏バテにより体の熱っぽさや頭痛といった症状も起こり得ます。場合によっては無気力のように気分への影響もみられるため、併せて様子をみておきましょう。夏バテの体調不良が悪化すると、夏風邪をひいてしまうおそれがあります。不調が長引くケースでは、別の病気の可能性も考えられますから、早めの医療機関の受診をおすすめします。

 

◆夏バテの主な原因とは?

気温が高いときに起こりやすい夏バテは、どのような原因で生じるのでしょうか。ここでは、初夏にもありがちな原因をご紹介していきます。

 

・睡眠不足

十分に眠れない日や眠りの浅い日が続くと、睡眠不足に陥り疲労を回復しにくくなります。特に、暑さで寝苦しくなる時期は睡眠不足になりがちです。夜間でもほとんど気温が下がらない日も珍しくありません。こうした状況が夏バテの原因となる可能性があります。

 

・自律神経の乱れ

暑い時期は自宅や職場で冷房を使う機会が増えます。室外は温度が高く、室内は温度が低い状態です。このような温度差に対応すると体力が消耗され、ストレスが溜まりやすくなります。温度差の変化が自律神経の乱れにつながり、夏バテを招くおそれがあります。

 

・水分不足

夏場には水分をこまめに補給することが大切ですが、初夏も同様です。体内の水分が不足すると血流が滞り、だるさや食欲不振をはじめとした不調にもつながります。汗をかく量が増えるのに備え、暑さを感じ始める5月頃から意識して水分を摂るよう心がけましょう。

 

◆夏バテを予防するための過ごし方

最後に、夏バテを予防するためのポイントをご紹介します。季節の変わり目の不調を防ぎ健康的に過ごすために、日常生活では以下に配慮してみてください。

 

・疲労回復につながる栄養を摂る

夏バテになると食欲が落ちやすくなりますが、食事を摂らないままでいると栄養不足が懸念されます。食欲があまり出ないときも、工夫して栄養を取り入れましょう。その際は、ビタミンB1が含まれる食品(うなぎや豚肉など)や、アリシンが含まれる食品(ネギやニンニクなど)がおすすめです。ビタミンB1は摂取すると疲労回復につながり、アリシンはビタミンB1の吸収を高めるといわれます。

 

・眠りやすい状態を整える

暑さで眠れないときや、眠りが浅いときは、意識して普段よりも眠りやすい状態を整えましょう。就寝前30~60分に入浴し、ぬるめの温度の浴槽に浸かります。どうしても暑さが気になるときは、入眠時に氷枕や冷房を活用しても良いでしょう。十分な睡眠で疲労を回復して、疲れを残さない習慣をつくれると理想です。

 

真夏並みに気温が高くなることがある5月頃。早くも暑さでこの時期に夏バテが起こる可能性があるため、日々の生活習慣を整えて不調を防ぎましょう。

腸内環境から健康に!お腹を健やかに整えよう(2020年4月)

腸内環境は私たちの健康と深いかかわりがあります。消化や吸収のほかにも、多くの大切な機能がある腸。普段の生活習慣や食習慣によって、腸内環境が乱れないように過ごしましょう。ここでは、腸の役割やお腹を健やかに整えるポイントをお伝えしていきます。毎日の健康維持にお役立てください。

 

◆腸内環境とは?どうして整える必要があるの?

私たちの体にある腸が、食べ物の消化と吸収にかかわる大切なはたらきをしていることは、多くの方がご存知でしょう。しかし、腸の役割はそれだけではありません。

 

実は、腸は自律神経と深いかかわりのある器官です。自律神経には、心身の緊張とリラックスを切り替え、コントロールする役割があります。腸は神経細胞が多い器官であり、私たちの感情とも密接に関係するといわれます。また、人間の体内にある免疫細胞のうち、5割以上が腸に存在するともいわれ、体を守るはたらきを担っているのです。

 

このように、多くの大切な機能を備えている腸。ところが、そんな腸のはたらきは、生活習慣の乱れにより低下してしまうことがあります。腸内環境が悪化すると、便秘や下痢のほか、肥満や肌荒れなどさまざまな不調につながることも。腸内環境を健やかに保つことは、日々の健康維持にも欠かせません。

 

◆腸内フローラのはたらき

人間の腸内には、1,000兆個を超える細菌が住んでいるといわれます。これらの大量の細菌が住む様子が、まるで花畑のように見えることから、腸内細菌は「腸内フローラ」とも呼ばれます。「フローラ(flora)」とは、英語で花畑を意味する言葉です。

 

腸内フローラには、体に良いはたらきをする「善玉菌」、悪いはたらきをする「悪玉菌」、どちらでもない「日和見菌(ひよりみきん)」という種類があります。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち、数が多く優勢なほうの味方となる細菌です。

 

バランスの良好な腸内フローラは、食べ物を栄養のある物質へと作り変えたり、体を守ったりするはたらきがあります。一方で、悪玉菌が増えて腸内環境が悪化すると、お腹の調子が悪くなり便秘や下痢につながります。

 

健康のためには、腸内フローラを善玉菌が多い状態に保ち、お腹の調子を整えることが大切です。ここからは、腸内環境を整える生活習慣や食生活についてご紹介します。

 

◆腸内環境を整える生活習慣

腸内環境を整えるために、朝~昼は活動的に過ごし、夕方~夜はリラックスして過ごしましょう。自律神経が自然と切り替わるような生活リズムが理想です。朝、目が覚めたら1杯の水を飲み、朝食を取ってください。腸に刺激を与えて排便を促しましょう。一方で、交感神経と副交感神経が切り替わる夕方以降には、軽い運動と軽い食事を心がけます。睡眠不足やストレスは、自律神経の乱れにつながるため、できるだけ解消につとめてください。

 

◆腸内環境を整える食生活

食生活から腸内環境を整えるうえでは、善玉菌を含む食品と、善玉菌のエサとなる食品をバランス良く摂ることが大切です。善玉菌を含む食品の例には、ヨーグルト・チーズ・納豆をはじめとした発酵食品が挙げられます。また、乳酸菌やビフィズス菌を含む整腸剤を摂る方法もあります。一方で、食物繊維やオリゴ糖を豊富に含む食品は、善玉菌のエサとなります。野菜類・果物・豆類をはじめとした食品も、併せて取り入れましょう。

 

今回は、私たちの腸内環境を整える大切さや、腸内フローラのはたらきについてご紹介しました。自律神経が自然と切り替わる生活習慣や、善玉菌および善玉菌のエサを取り入れた食生活で、腸内を健康的に保ちましょう。

 

秋の味覚は栄養たっぷり!健康のためにきのこを食べよう(2019年10月)

 

きのこの中には秋に旬を迎えるものが多くあります。たとえば、しいたけ・しめじ・まいたけ・まつたけなどはその一例です。今回は、きのこに期待されている健康効果や、きのこと組み合わせて食べたい旬の食材についてご紹介します。ヘルシーな食材であるきのこを、日々の健康維持にお役立てください。

 

 

◆食欲の秋はきのこの季節

夏の暑さが少しずつ落ち着き、涼しく過ごしやすい気候に変わる秋。そんな秋には、旬の食べ物がたくさんあります。中でも健康のために注目したいのが「きのこ類」です。きのこはミネラルやビタミンといった栄養素のほか、食物繊維がたっぷり含まれ、さらにはカロリーが低い食材として知られています。きのこが食べごろになったら、健康のために意識して毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

◆きのこに期待される健康効果

秋の季節に採れる旬の食べ物のきのこには、さまざまな健康効果が期待されています。ここでは、きのこに期待される健康効果の一例をご紹介します。

 

・免疫力アップ

栄養が豊富に含まれるきのこを食べると、風邪の予防に役立つビタミンを摂取できます。免疫力のアップにかかわる「ビタミンD」のほか、粘膜を強化するといわれる「ビタミンB2」や「ビタミンB6」も含まれているため、風邪をひきやすい季節に摂取すると好ましい食材です。また、きのこには「βグルカン」と呼ばれる食物繊維が含まれています。βグルカンは人間の腸内で働き免疫力を高める働きをするといわれ、寒い時期の体調管理に役立てられます。きのこを食べて風邪予防につなげましょう。

 

・美容やダイエットに

きのこには、美容にうれしいビタミンが含まれています。皮膚や髪の再生にかかわる「ビタミンB2」や、血行の改善にかかわる「ビタミンB3」などを摂取でき、肌のターンオーバーを整える美容効果が期待されています。また、きのこは食物繊維が豊富で、かつカロリーが低いのも注目したいポイントです。噛みごたえがあるため満腹感を得られやすく、たくさん食べても摂取カロリーが過剰になる心配がありません。それだけでなく、食物繊維がダイエット中の肥満を防ぐ働きをしてくれるのも魅力です。

 

・冷え対策

寒い季節には手足の末端をはじめとして、体が冷えやすくなります。そんなときは、きのこを食べて冷え対策をしましょう。きのこに含まれる「葉酸」は、血液中の赤血球の生成とかかわりがあるといわれます。また、「ビタミンB3」は血の巡りを良くするといわれ、冷えやすい体を温めることにつながります。これらのビタミンB群は、体温を上げて代謝をアップさせる効果が期待されており、秋から冬にかけて積極的に摂りたい栄養素だといえるでしょう。冷えが気になる方にもきのこがおすすめです。

 

◆きのこと合わせて食べたい秋の味覚

秋の味覚をきのこと組み合わせて食べることで、日々の健康維持にお役立てください。まずおすすめしたいのはサンマです。サンマに含まれる「DHA」や「EPA」はオメガ3脂肪酸と呼ばれ、コレステロールを押さえて血流を良くする効果が期待されています。サンマにはビタミンCが含まれないため、きのこと一緒に摂取するとバランスが良くなります。

 

また、秋になるとナスが美味しくなるといわれます。ナスは大部分が水分でできている野菜であり、涼しい季節には加熱調理するのがおすすめです。油と一緒に摂ることで、血液中のコレステロールを抑えるといわれています。一方で、ビタミンが少なめであるため、きのこと一緒に調理すると良いでしょう。

 

きのこはビタミンをはじめとした栄養や食物繊維が豊富に含まれる、低カロリーでヘルシーな食べ物です。秋に旬を迎えるきのこが多くあるため、ぜひさまざまな秋の味覚と組み合わせて、毎日の食事に取り入れてみてください。

 

太りにくい食べ方を心がけて健康維持に役立てよう(2019年9月)

 

健康的な食習慣の一環として、食事の内容だけでなく、食べ方にも気を使ってみましょう。早食いが習慣になっていたり、ごはんやパンなどの炭水化物から食べ始めたり、深夜に量の多い食事を摂っていたりする方は、特にお気をつけください。

 

今回は、太りにくい食べ方についてご紹介します。さまざまな病気につながるおそれのある肥満を予防するためにも、ご紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。

 

◆食べ方を改善して太りにくい体に

日頃の食生活で食事の内容に気を使っている方も、「食べ方」にはほとんど注意を払っていないかもしれません。実は、食事を摂るときにいくつかのポイントに気をつけるだけで、より健康的な食習慣につなげられる可能性があるのです。

 

肥満は健康に悪影響を与えると考えられています。たとえば、過度の肥満状態が続くことで、特定の病気のリスクにつながることがあります。糖尿病や高脂血症などはその一例です。ほかにも、肥満による睡眠中の呼吸障害が懸念されるなど、命にかかわるケースも見受けられます。肥満を防ぐためにも、日頃の食習慣を見直してみましょう。

 

(1)よく噛んでゆっくりと食べよう

太りにくい食べ方の基本は、口に入れた食べ物よく噛んで、ゆっくりと時間をかけて食事をすることです。目安としては、一口あたり30回以上噛むように意識してみてください。このようによく噛むことで、食べ物が細かくなったり消化酵素を含む唾液がよく出たりして、体内で食べ物を消化しやすくなります。

 

また、食事にゆっくりと時間をかけることで、満腹中枢と呼ばれる脳の一部が刺激を受けて、食べ過ぎを防ぎやすくなると考えられています。早食いが習慣になってしまっている方は、意識して食事に時間をかけるよう心がけてみてください。

 

(2)食べる順番を工夫しよう

料理を食べる順番によって、食事中の血糖値の上昇を抑えられると考えられています。血糖値が上昇すると、体内でインスリンという物質が分泌されることで、血液中の糖分を脂肪として溜め込みやすくなります。また、食欲の増進につながるとも考えられているため、肥満を予防したい場合には注意が必要です。

 

食事をするときは、食物繊維を含む野菜や、たんぱく質を含む食品を、最初のほうに食べるように意識しましょう。たんぱく質を含む食品とは、肉・魚・卵などのことです。ほかにも、温かい味噌汁やスープなどの汁物も、最初のほうに食べると胃腸の働きをサポートしやすくなります。

 

最後のほうに食べたほうが好ましいのは、炭水化物を含む食品です。ごはん・パン・麺などがこれに該当します。血糖値を上昇させるため、食べ過ぎに注意するとともに、できるだけほかの食品を食べた後に摂取すると好ましいでしょう。

 

(3)食べる時間帯を意識しよう

食事を摂る時間帯も、太りやすさと関係すると考えられています。たとえば、1日の活動に必要なエネルギーは、朝食や昼食で摂取することが大切です。その一方で、就寝後は活動量が少なくなるため、夕食ではそれほど多くのエネルギーが必要とされません。また、内蔵に負担をかけすぎないよう、消化の良い食事を摂るのが好ましいとされています。

 

脂質や糖質を摂るときは、朝食や昼食の時間帯を選ぶと良いでしょう。反対に、夕食の時間帯には食事を軽めに抑え、食後の間食などを抑えるよう工夫してみてください。特に、20時以降に炭水化物を含む菓子類などを摂るのは避けることをおすすめします。どうしても食欲が抑えられないときは、寒天や豆腐などの低カロリーなものを選びましょう。

 

太りにくい食べ方についてお伝えしました。食事の内容に気をつけることも大切ですが、ぜひ食べ方にも意識を向けて、より健康的な食習慣を身に着けていきましょう。

特定保健用食品(トクホ)とは?保健機能食品の基礎知識(2019年8月)

 

健康的な生活習慣を保つために役立てられる保健機能食品。不足しやすい栄養素を補ったり、健康維持の一環として取り入れたりすることで、すこやかなライフスタイルの維持につながるのが特徴です。今回は、よく耳にする「トクホ」をはじめとした、保健機能食品の基本的な情報についてお伝えします。

 

◆保健機能食品とは?

市販されている商品のパッケージで、「血圧が高めの方に」といった表示を見かけたことがないでしょうか?このように、摂取することで何らかの機能が期待できる食品は「保健機能食品」と呼ばれます。

 

保健機能食品には、「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」という3つの種類があります。これらの保健機能食品は、安全性や有効性において国が定めた基準を満たし、国の制度に基づいて表示が行われています。

 

よく「トクホ」と略して呼ばれているのは、特定保健用食品です。国によって商品の審査が行われ、消費者庁の承認を受けられれば、期待できる効果をパッケージに表示することが認められます。人間のイラストのようなマークがつけられているのが特徴です。

 

「栄養機能食品」とは、栄養成分が含まれている食品を指します。トクホのように審査や承認はありませんが、基準を満たしている商品であれば、パッケージに指定された通りの表示ができるようになります。

 

それに対して「機能性表示食品」は、科学的根拠をもとに機能性が表示できる食品のことです。消費者庁に安全性や機能性についての届け出が必要ですが、国による審査は行われません。企業の責任のもとで表示されています。

 

3つの保健機能食品のなかでも、国の審査を受け、かつ消費者庁からの承認を受けているのは、特定保健用食品(トクホ)のみです。パッケージの機能表示をもとに判断しながら、食品を日頃の健康維持にお役立てください。

 

◆保健機能食品の注意点

保健機能食品について注意しておきたいのは、これらが食品であり、医薬品ではないということです。保健機能食品は、病気にかかっていない人が利用することを想定した商品であるため、病気の治癒や予防などの目的で利用されることはありません。

 

すでに医療機関で治療中の病気がある方や、服用している医薬品がある方は、保健機能食品を摂取する前に医師や薬剤師などの専門家への相談が必要となります。医薬品との飲み合わせに影響をおよぼすおそれもあるため、事前に確認しておきましょう。

 

そもそも、このような保健機能食品の制度が定められたのは、あたかも健康効果が得られるかのように表示する食品が流通し、消費者を混乱させるのを防ぐためです。これを踏まえて、特定の機能が期待できる食品を賢く健康に役立てることが大切だといえます。

 

◆保健機能食品の上手な活用方法

健康に対するさまざまな機能が期待されている「保健機能食品」ですが、あくまでひとつの食品として日頃の食生活に取り入れて活用しましょう。健康を保つためには、基本的にすこやかな食生活や運動習慣を徹底することが必要です。

 

たとえば、病気ではない血圧がやや高めの方が、「特定保健用食品(トクホ)」の商品だけで体質の改善につなげようとするのは、適切ではありません。普段の食事で塩分を控えたり、運動する習慣をつけたりしたうえで、トクホの商品を活用しましょう。病気にかかっている方の場合は、医師の指示に従って医薬品を服用したり、トクホの商品を摂取しても問題がないか確認したりと、初めに医療機関で指導を受けることが大切です。

 

また、保健機能食品はたくさん摂取するほど高い効果が期待できるというわけではありません。商品には1日に摂取する量の目安が書かれているため、この範囲内で取り入れることをおすすめします。保健機能食品を活用しながら、健康増進に努めましょう。

 

ダイエットや虫歯予防に!緑茶が持つ健康効果(2019年7月)

 

“緑茶は体に良い”とよく言われていますが、具体的にどのような働きがあるのでしょうか? 緑茶には、歯の健康をサポートしたり、ダイエット効果を高めたり、花粉症のアレルギー症状を穏やかにしたりと、さまざまな働きがあります。より健康を大切にしたいなら、緑茶を飲む習慣を作ってみましょう。こちらでは、緑茶の健康効果についてご紹介します。

 

 

◆歯の健康をサポートする

緑茶の健康効果のひとつとして挙げられるのは、歯の健康をサポートできることです。緑茶を毎日飲むと虫歯予防に役立つと考えられています。緑茶には、歯を強くする働きのあるフッ素が含まれており、虫歯に対する抵抗力を上げられます。また、タンニンの持つ殺菌作用で、虫歯菌を減らす効果も期待されています。

 

緑茶で虫歯予防する場合は、食後に緑茶うがいをしてみましょう。緑茶うがいをすることで、虫歯の原因菌の繁殖を抑えたり、歯の表面に虫歯菌を付きにくくしたり、酸の産生を抑制したりといった働きが期待できます。ぜひ食後に緑茶でうがいをする習慣を作ってみてください。

 

◆ダイエットをサポートする

緑茶に含まれるカテキンは、ダイエットを手助けしてくれます。カテキンはポリフェノールの一種で、抗菌作用や殺菌作用を持っています。さらに、近年は脂肪燃焼効果が期待できることも分かってきました。脂肪の吸収を抑えて排出を促してくれるため、ダイエットを効率的に進められます。また、緑茶には利尿作用があるため、老廃物を排出してむくみを改善する効果も期待できます。

 

ダイエットのために緑茶を飲む際は、タイミングに気をつけましょう。おすすめは、運動前・食前・食事中・食後です。運動前に緑茶を飲むと、カフェインが脂肪を分解してくれるため、効率的に脂肪を燃やせます。食前や食中に飲めば、食欲抑制効果が期待でき、食事量のコントロールが可能です。また、食後にお茶を飲むと、食事で摂った糖質や脂質の吸収を抑える働きが期待できます。適切なタイミングで緑茶を飲んで、ダイエット効果を高めましょう。

 

◆血糖値のコントロールにつながる

緑茶には、血糖値を下げる働きも期待されています。ペンシルヴァニア州立大学農学部の研究チームの調査によると、マウスに緑茶の成分を与えると、糖尿病に関連する検査値が低下することが分かりました。

 

緑茶の成分を糖尿病のマウスに摂取させると血糖値が下がり、体重やインスリン値も減少したという結果が出ています。一方、緑茶の成分を摂取しなかったり、運動をしなかったりしたマウスは、数値に改善が見られませんでした。この実験から、緑茶の摂取と運動を同時に行うことで、血糖値の改善が期待できると考えられています。

 

◆花粉症のアレルギー症状を穏やかにする

緑茶に含まれるカテキンには抗アレルギー作用があり、ヒスタミンの発生を抑えて皮膚や粘膜を保護してくれます。特におすすめなのは「べにふうき」という品種です。べにふうき緑茶を飲むことで、花粉やハウスダストによるアレルギー症状を和らげる効果が期待できます。

 

ただし、花粉症の症状を緩和するほどの高い効果を期待する場合、1日に2リットル近くの緑茶を飲む必要があります。この数値は現実的でなく、緑茶のみで花粉症の症状を抑えるのは難しいため、ほかの花粉症対策と合わせて緑茶を飲むようにしましょう。

 

◆肝臓の健康を守る

緑茶は肝臓の健康を守るのにも役立ちます。肝臓は体内の栄養分を蓄積したり、有害物質の解毒を行ったりする重要な臓器です。しかし、活性酸素に弱いという特徴を持っています。ストレスにも弱く、悩み事があると簡単にALTやASTの数値が上がってしまいます。

 

緑茶に含まれるカテキンには抗酸化作用があり、肝臓を攻撃する活性酸素の抑制が期待できます。さらに緑茶の持つテアニンにはリラックス作用があるため、ストレスの緩和にも効果的です。肝臓の健康が気になる方は、ぜひ緑茶を飲むようにしてみてください。

 

免疫力を高めてくれる!発酵食品に期待できる健康効果とは(2019年3月)

 

納豆やヨーグルトといった発酵食品は体に良いとよく言われますが、なぜ発酵食品が健康に役立つのでしょうか?こちらでは発酵食品に期待できるパワーや、体に良い理由をご紹介します。

 

◆発酵食品とは

発酵食品とは、微生物の酵素による働きや、増殖によって生まれる物質を利用して変化させた食材の総称です。代表的な発酵食品には、味噌・ヨーグルト・ぬか漬け・納豆・キムチ・醤油といったものがあります。

 

食材の発酵には、「カビ」「酵母菌」「細菌」の主に3種類の微生物がかかわっています。

 

  • カビ

チーズを発酵させるためには青カビや白カビ、鰹節を発酵させるにはカツオブシカビが必要です。また、醤油や味噌を発酵させるために使われる麹菌もカビの一種です。

 

  • 酵母菌

酵母菌は、酒類・パン・醤油・味噌を発酵させるために使われます。

 

  • 細菌

ヨーグルト・漬物・酢・納豆といった食材を発酵させるために使われるのが、細菌です。乳酸菌や酢酸菌、納豆菌といった種類があります。

 

微生物がかかわることで「腐敗」するケースもあります。「発酵」と「腐敗」には厳密な違いはありません。基本的に、人にとって良い働きをする場合は「発酵」、悪い働きをする場合は「腐敗」と呼ばれています。

 

◆発酵食品のパワー

発酵食品は、体内でさまざまな働きをします。菌によって効果が異なるため、欲しい健康効果に合わせて食材を選びましょう。

 

  • 乳酸菌

乳酸菌には、便秘や肌荒れを引き起こす悪玉菌を抑え、腸内環境を整える働きがあります。免疫力を向上させたい場合におすすめです。ヨーグルト・チーズ・納豆・漬物に含まれています。

 

  • 麹菌

麹菌には、必須アミノ酸やビタミンB群が多く含まれており、血行を促進してくれます。代謝を上げる働きがあるため、ダイエットにもおすすめです。

 

  • 酢酸菌

酢酸菌にはクエン酸が豊富に含まれており、腸内環境を整えるのに役立ちます。便秘を解消したい方や、食欲を増進させたい方、血液をサラサラにしたい方におすすめです。

 

  • 酵母菌

酵母菌には善玉菌として働き、腸内環境を整える作用があります。さらに、糖分やアルコールをガスに分解する働きがあるため、カロリー吸収も抑えられます。

 

◆発酵食品が体に良い理由

発酵食品はなぜ体に良いのでしょうか? その理由のひとつは、食材の栄養を細かく分解することで、消化吸収しやすくできるからです。たとえば、塩麹を肉にかけると、プロアテーゼが肉のタンパク質を分解します。さらに、ペプチダーゼが分解されたタンパク質の分解を進めるため、栄養を体に取り込みやすくなるのです。

 

また、発酵させることで栄養価が上がる食材も多くあります。たとえば納豆です。煮大豆を納豆菌で発酵させると納豆になりますが、発酵の過程で、大豆には存在しない酵素やナットウキナーゼが生まれます。

 

さらに、発酵食品には腸内環境を整える働きがあります。発酵食品には多くの有用菌が含まれており、腸内の免疫細胞を活性化して、腐敗物質の増加を抑えてくれるのです。このように、発酵食品にはさまざまな体に良い働きがあります。

 

◆健康効果を高める方法

発酵食品の働きを強めるには、できるだけ毎日食べるようにしましょう。腸内で菌が活動できるのは、3~4日です。菌が活動できなくなる前に新しい菌を体内に入れましょう。

 

また、複数の発酵食品を組み合わせるのもおすすめです。菌によって働きが異なるため、さまざまな菌を一緒に摂ったほうが健康効果は高まります。ただし、漬物や味噌汁のような食品は塩分が高いため、同時に1食の中で食べるのは避けてください。

 

また、生のままで食べることもポイントです。微生物の多くは、40度以上に加熱すると死んでしまいます。発酵食品を食べる際はできるだけ加熱しないで食べるようにしてください。ただし、納豆菌は100度の熱でも死滅しないため、加熱しても構いません。

 

発酵食品を食べることで、免疫力が高まったり、腸内環境が整ったりといった働きが期待できます。健康に気をつけたい方は、ぜひ毎日食べる習慣をつけましょう。