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まめ知識カテゴリ: 風邪・インフルエンザ

風邪予防の基本をおさらい!秋~冬の体調管理のポイント(2020年9月)

 

秋~冬になると、毎年のように風邪をひいている――そんな心当たりがないでしょうか? 気温と湿度が低い季節には、ウイルスや細菌が活動しやすくなります。風邪をひく原因について理解するとともに、ウイルスや細菌に感染しにくい習慣を作ることが大切です。風邪予防の基本を守り、大量を崩さず健やかに過ごしましょう。今回は、意外と忘れがちな風邪予防についてお伝えします。

 

◆風邪をひく原因は?

気温が下がる秋~冬にかけての時期は、風邪をひいて体調を崩すことがあります。そんな身近な病気である風邪ですが、一体どのような原因で起こっているのでしょうか。そもそも私たちが「風邪」と呼んでいる病気は、上気道(鼻からのどまで)がウイルスや細菌に感染することで起こります。しかし、風邪の原因となるウイルスや細菌は種類が多く、はっきりと原因を特定するのは難しいのです。また、一度風邪をひいた後に、別のウイルスや細菌による風邪に感染することも珍しくありません。できるだけ風邪をひかずに秋~冬を過ごすために、以下でご紹介する方法で風邪を予防しましょう。

 

◆風邪予防のポイント

秋~冬の時期は風邪の予防につとめ、自分で自分の体を守ることが大切です。ここでは、風邪予防のポイントをお伝えします。すでにご存知の方も、改めて基本をご確認ください。

 

・手洗い+うがいを徹底する

風邪の原因はウイルスや細菌による感染です。ウイルスや細菌は、私たちの手に付着し、そこから目や鼻などの粘膜を通して感染します。また、咳やくしゃみなどの飛沫に含まれるウイルスや細菌が、のどを通して感染する可能性もあります。手やのどに付いたウイルスや細菌を洗い流すためには、手洗いとうがいが有効です。日常生活では手洗いとうがいを実施し、ウイルスや細菌が体に侵入するのを防ぎましょう。

・こまめな水分補給を行う

私たちの体にある粘膜には、体の外からのウイルスや細菌の侵入を防ぐ役割があります。粘膜のはたらきを保つには、体内に十分な量の水分が必要です。ウイルスや細菌の侵入を防ぎ、排出しやすくするために、こまめな水分補給を行いましょう。また、空気が感染すると粘膜も乾燥しやすくなります。風邪予防に適した湿度は60~80%といわれます。乾燥しやすい秋~冬は、加湿器を使用してお部屋の湿度を高めに保ちましょう。

・規則正しい生活を送る

栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動といった規則正しい生活は、風邪予防の基本といえます。特に、疲労がたまると風邪をひきやすくなります。風邪が流行る時期には、普段から体力を保つよう心がけてください。また、風邪予防では体を温めることも大切です。ウイルスや細菌は、低温低湿の環境を好みます。衣服や暖房により保温を行い、体から熱が奪われすぎないよう調整しましょう。

 

◆風邪をひいたら休養をとって治す

一般的に、風邪の症状はきちんと休養をとれば1週間程度で治ることがほとんどです。そのため「少しくらい体調が悪くても、普段と同じように活動できる」と、つい風邪による体調不良を軽視してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、風邪を治すためにはしっかりと体を休める必要があります。自己判断により解熱剤で熱を下げて無理に活動するのは、体への負担が大きくなりますから避けておきましょう。また、身の回りの方へ風邪をうつしたり、症状が悪化して二次感染や合併症などを引き起こしたりするリスクもあります。風邪を早く治したいときは、休養をとるよう心がけてください。

 

秋~冬にかけて注意したい、風邪の予防についてお伝えしました。日々の生活のなかで予防の基本を守るとともに、体調を崩したら休養をとって早めに治しましょう。

寒い時期も水分補給が大切!水を飲んで冬の脱水予防(2020年3月)

 

脱水といえば夏の健康被害というイメージがないでしょうか? 実は、寒い季節にも脱水は起こります。健康維持や風邪予防につなげるために、こまめな水分補給を心がけましょう。

 

 

◆水分補給は寒い冬にも必要です

まだ寒い日が続いています。主に手足や体の冷えが気になるこの時期、つい忘れがちになるのが水分補給です。暑さからたくさんの汗をかく夏には、多くの方が脱水予防に努めているのではないでしょうか。その一方で、冬の脱水は見落とされやすいといえます。

 

たとえ寒くて汗をかかないとしても、冬場は排泄にともない水分が失われています。特に、暑さが去ってから水を飲む量が極端に少なくなった方は要注意。引き続き積極的に水分補給を行ってください。ここからは、冬の水分補給の重要性についてお伝えしていきます。

 

◆寒い時期に起こる脱水とは?

もともと空気が乾燥しやすい冬。さらには、使用している暖房器具の影響でさらに湿度が低くなることがあります。このような環境で生活を続けていると、体の表面にある皮膚や粘膜、そして呼気から水分が失われてしまうのです。

 

また、夏と比べて自然と水分を摂取しにくいのも、冬に脱水が起こる要因となります。寒いと喉が渇いたのを実感しにくく、水分補給を怠りやすいためです。ほとんど汗をかかないため、あまり水を飲みたくないと感じる方もいらっしゃるでしょう。

 

それだけでなく、冬に流行する風邪や感染症で体調を崩して下痢・嘔吐・発熱などの症状が出た場合も、多くの水分が失われます。このように、体から失われる水分が多いにもかかわらず水分補給を行わないと、脱水が起こるおそれがあります。

 

水分が不足すると、血行が悪くなり冷えにつながったり、血液の粘度が高まり脳卒中や心筋梗塞といった病気のリスクが高くなったりすることも。寒い時期でも体が必要とする水分を積極的に摂り入れて、健康的な生活を続けたいですね。

 

◆風邪予防にも水分補給が大切

冬場のこまめな水分補給が推奨されるのには、実はほかにも理由があります。それは、風邪予防とかかわりがあるためです。ウイルスが私たちの喉の粘膜に付着すると、風邪を引き起こします。このとき、水を飲むことでウイルスが胃に流れると、風邪予防につながります。

 

人間の胃袋には、強力な酸性の胃酸があります。胃に流れたウイルスは、その後に胃酸で死滅します。こまめに水分を摂れば、その分ウイルスが喉の粘膜に付着したままになりにくいというわけです。目安としては、30分間に1回の頻度で一口の水を飲みましょう。

 

また、気道の壁にある「線毛」は、喉から入った異物が肺に侵入するのを防ぐ役割があります。この線毛の弱点は乾燥です。乾燥により線毛が本来の働きをしにくくなると、ウイルスが体内に入り込みやすくなってしまいます。

 

線毛の乾燥を防ぐためには、マスクをしてのどの乾燥を防ぎ、こまめな水分補給を行うことが大切です。風邪や感染症が流行する冬は、日々の健康維持のために水を飲みましょう。

 

◆冬におすすめしたい水の飲み方

寒い冬には、冷たい水を飲みにくいといえます。そのため、水分補給では温めた水である「白湯(さゆ)」を摂るのがおすすめです。お湯を沸かしたり、高温の水が出るウォーターサーバーを利用したり、温かくて飲みやすい温度の水を用意すると良いでしょう。

 

1日に摂取する理想的な水の量は2.5Lといわれます。このうち、飲み水から取り入れる分は2Lが目安です。一度に2L近くの水を摂るのは難しいため、コップ1杯の水をこまめに摂るイメージをしましょう。夏場と同様に、意識して水分補給を行ってください。

 

冬におろそかになりがちな水分補給。水不足は冷えや病気のリスクにかかわるため、寒い日には温かい水を飲んで健康にお過ごしください。

ピリッと辛い生姜のパワー!身近な食材で冷え対策(2020年1月)

 

気温が下がり肌寒くなると、温かいものを食べたくなりますよね。そんな冬の食卓に欠かせないのが生姜です。スープや鍋料理をはじめとして、美味しく食べられるレシピがたくさんあります。今回は、美味しくてかつたくさんの健康効果が期待されている生姜のパワーについてお伝えしていきます。

 

 

◆冬の冷え対策には生姜がおすすめ

幅広い料理に使える生姜は、毎日の食卓に並ぶことの多い、身近な食材のひとつです。ピリッとした独特の辛味があり、食べると体がポカポカと温まる感じがあることから、冬が近づくと生姜を食べたくなる方も多いのではないでしょうか。

そんな生姜には、気温の低い時期に嬉しい健康効果のほかに、ヘルスケアに役立つさまざまな効果が期待されています。食物繊維が豊富に含まれ、低カロリーな食材であるため、肥満が気になる方にもおすすめです。ぜひ冬の食事に取り入れましょう。

 

◆人類と生姜の歴史

古くから私たちの暮らしとともにあった生姜。人類と生姜の歴史の始まりは、なんと人類が狩猟生活をしていた頃にまで遡ります。生姜は当時から、肉や魚の防腐剤や調味料として用いられていたと考えられているのです。

日本では、中国を経由して生姜が伝わったといわれており、古くから医薬品として暮らしに役立てられてきました。中華料理における生姜といえば、ネギやニンニクと並んで重要な食材のひとつ。また、多くの漢方薬にも生姜が配合されています。

現在は食材として一般家庭の食卓に並ぶイメージのある生姜ですが、かつては医薬品として重宝されていた歴史があります。気軽に購入しやすい食材でありながら、豊富な健康効果が期待されており、日々の健康維持におすすめです。

 

◆生姜に期待される冬の健康効果

生姜の味わいの特徴でもあるピリッとした辛味は、「ジンゲロール」「ショウガオール」という2つの成分から生じています。

このうちジンゲロールは、特に生の生姜に多く含まれる成分です。強い殺菌力を持つといわれ、風邪予防に役立ちます。ほかの食材の生臭さを消したり、食中毒を予防したりするために生姜が使われるのはこのためです。

ジンゲロールを加熱すると、ショウガオールに変化します。ショウガオールには血行促進作用が期待されています。さらには、血液の流れが良くなることで鎮痛作用も期待されるため、風邪や冷えによる関節の痛みにもおすすめの食材です。

生姜を食べたときにポカポカと体が温まる感じがするのは、これらの成分の働きによるもの。スープや鍋料理など、冬の料理を美味しく引き立ててくれる生姜ですが、冷えや風邪の対策としても役立てられます。

 

◆冷え対策だけじゃない!生姜のパワー

冬に嬉しい健康効果が期待できる生姜ですが、食べることでほかにもたくさんのメリットが得られます。古くから人類とともにあった生姜のパワーを、ぜひ理解しておきましょう。

まず、生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールは、消化吸収を助けるといわれています。胃液の分泌を促すことで、胃腸の健康にも役立てられます。食べたあとの胃もたれが気になる方も、生姜のパワーをぜひお役立てください。

また、生姜の成分により血流が促されると、代謝がアップすると考えられています。豊富に含まれる食物繊維には、腸内での糖分や脂肪の吸収を抑える働きが期待されています。肥満でお悩みの方は、ダイエット中のおやつを生姜に置き換えてみてはいかがでしょうか?

血行促進の効果が期待されている生姜は、肌荒れを防ぐともいわれています。血の巡りが良くなると、お肌の新陳代謝も促されるため、美肌を目指す方に嬉しい効果がたくさん。食物繊維によるお通じの改善も含めて、女性におすすめの食材といえるでしょう。

 

このように、生姜には冷え対策のほかにもさまざまな健康効果が期待されています。寒い季節に美味しく食べられて、さらにヘルスケアにもおすすめの一石二鳥の食材です。生姜を日々の健康維持にお役立てください。

 

お部屋の乾燥は風邪や肌荒れの原因になるので注意しよう!(2017年12月)

 

寒い季節になるとお部屋が乾燥しやすくなりますが、空気が乾いていると、健康にさまざまな問題が生じてしまいます。湿度の下がり過ぎには気をつけましょう。お部屋の空気が乾燥することで起こるトラブルと、乾燥させない方法をご紹介します。

 

◆お部屋が乾燥すると起こるトラブル

お部屋の空気が乾燥することで起こる代表的なトラブルは、肌荒れです。湿度が低い部屋に長時間いると、皮膚の中の水分が奪われ、お肌がカサカサになります。水分がなくなると肌のバリア機能が低下するため、外部からの刺激に弱くなります。結果、ヒビ割れしたりかゆみが出たりというように、お肌が荒れてしまうのです。

 

また、乾燥によって風邪を引きやすくなります。風邪の原因であるウイルスや細菌は1年中存在していますが、温度や湿度が高い季節は活動が鈍るため、風邪を引くことは少なくなっています。しかし、寒くなり空気が乾燥してくると、これらの動きが活発化するため、風邪を引きやすくなるのです。乾燥による健康トラブルを防ぐためにも、部屋の湿度を下げないようにしましょう。

 

◆乾燥予防のために加湿器を置こう

部屋の乾燥を予防するためには、加湿器の設置がおすすめです。加湿器には「スチーム式」「気化式」「超音波式」「ハイブリット式」の4種類があります。

 

スチーム式は、蒸気を出して湿度を上げるタイプの加湿器です。即効性があり、加湿機能が高いですが、火傷の危険があるというデメリットもあります。小さな子どもがいる場合には注意しましょう。

 

気化式は、水分を含ませたフィルターを蒸発させて加湿します。熱を使わないため、小さな子どもがいるご家庭でも安心できる方式です。しかし、冷たい風が出てくることで、部屋の温度を下げてしまいます。また、フィルターを定期的にメンテナンスする必要があります。

 

超音波式は、超音波で水を蒸気に変える加湿器です。気化式と同じく熱くならないため、安全に使えます。さらに本体もコンパクトです。しかし、加湿器のタンク内に雑菌が増えると、雑菌がお部屋全体に振りまかれるおそれがありますからご注意ください。こちらのタイプを使う場合には、小まめなメンテナンスが必要です。

 

ハイブリット式は、スチーム式と気化式の良いところを合わせた加湿器です。加湿器でお湯を沸かし、それをフィルターに含ませることで、水分を室内に送ります。吹き出し口が熱くならないため安全で、電気代も安く済みます。ただし、本体価格は高めです。

 

◆加湿器を置く以外の部屋を乾燥させない方法

加湿器を置くほどでもないけれど、部屋の乾燥が気になるという方は、家にあるものや簡単に用意できるものを使って湿度を上げてみましょう。

 

1つ目の方法は、部屋に水を入れたコップを置くことです。コップの中の水が蒸発することによって、部屋の湿度が上がります。即効性はありませんが簡単にできるためおすすめの方法です。

 

また、観葉植物を置くのも効果的です。観葉植物には根っこから吸収した水分を葉っぱから空気中に放出する働きがあり、部屋を潤わせてくれます。霧吹きで水をかければより加湿効果が高まります。小さめのものなら手軽に用意できるため、ぜひ部屋に置いてみてください。

 

他にも、洗濯物を部屋干しして加湿する方法があります。洗濯物の水分が室内で蒸発することで、部屋の湿度が上がるのです。部屋の乾燥が気になるときは、あえて洗濯物を部屋の中に干してみてください。雨が降っているわけでもないのに部屋干ししたくないという方は、濡らしたタオルを干しておくことでも同じ効果が得られます。ただ、あまり湿度を上げすぎるとカビの原因になるため、丁度良い湿度を保ちましょう。

 

お部屋の湿度は、少しの工夫で上げられます。乾燥対策をして、寒い季節も健康に過ごしましょう。

防寒対策をしっかり整え、冬のスポーツ観戦を楽しもう(2016年11月)

mame1611_001ッカーにラクビー、マラソンと、冬はスポーツ真っ盛りのシーズンでもあります。体を動かす選手達には必要なくても、観戦する側が心がけたいのが、防寒対策。心は熱い気持ちでぬくもっても、体は冷たい空気と風にさらされて、体温の低下を招きます。そこで今回は、冬のスポーツ観戦で体を壊さないための防寒対策をご紹介します。

 

◆冬のスポーツ観戦で気をつけたいこと

冬といえば、空気が乾燥して寒気が一段と厳しくなるため、感染症の原因となるウィルスが活発になるシーズンです。ウィルスは乾燥した空気を好むといわれますが、それは湿度が低くなるとウィルスの水分が蒸発して軽くなり、空気中に浮いて大量に飛散してしまうからです。

 

気温が下がると人の体温も低下し、ウィルスに対する抵抗力もダウンしてしまいます。風邪を引いた1人がくしゃみや咳をして空気中に大量のウィルスを飛散させると、周囲にあっという間に伝播してしまいます。小中学校や高校、職場など、人が多く集まる環境ではとくに注意が必要なのです。

 

スポーツ観戦の場所も、不特定多数の人たちが集まり、気づかないうちにウィルスを吸い込んだり、拡散させたりする怖れがあります。例えばサッカーなどの野外スポーツは2時間近く、寒風の中同じ場所に着席して観戦する必要があります。しっかり身を守るための防寒対策・風邪予防対策を事前に準備することが大切です。

 

◆晴れの日の防寒対策

冬の野外スポーツを観戦するときの防寒3点セットは、「帽子」「耳当て」「マスク」です。肌が露出してしまいがちな顔や頭部などをしっかり防御する上で、帽子と耳当ては必須アイテムですね。また、マスクは風邪をうつしたり、うつされたりしないための風邪予防対策用のものを使用するようにしましょう。

 

mame1611_002また、首周りをしっかりガードするためのマフラーやストールなども、防寒対策として効果的。首や手首、足首を温めるだけで、体感温度が4度もあがるといわれています。首が冷えてしまうと周囲の筋肉へも悪影響が出ますので、厚手のマフラーもまた欠かせない防寒アイテムです。

 

首から上の部分をしっかり温めることが防寒上の大切なポイントですが、全身の着こなしに気を配ることも忘れてはいけません。

 

・上半身はとにかく厚着で守る

おすすめは、ヒートテックなど機能性に優れた上着を着ることです。その上は、風を通さないポリエステル素材のオーバーなどでしっかり防御します。インナーは、ハイネックのロングTシャツなどを最低1枚は合わせ着したいですね。屋根の付いたスタジアム観戦でも、冬場は相当気温が下がりますので、ちょっと暑いくらいの着こなしでのぞむのがベストです。

 

・下半身は、インナー準備がポイント

下半身も2重・3重の防寒対策をしてのぞんでください。こちらもヒートテックなどの機能性インナーは欠かせません。冷え症の多い女性は、膝掛け用のブランケットなどを準備しておくとなおいいですね。履物はブーツなど、しっかり足元がカバーできるものがおすすめ。できれば靴用カイロなども準備して、冷えやすい足先を温めるようにしましょう。

 

◆雨・雪の日の防寒対策

mame1611_003サッカーの試合などは、雨や雪が降っても中止になることはありませんので、天候に左右されない防寒を心がけることも大切です。気をつけて欲しいのが、サッカー観戦での傘使用。基本的に、スポーツ観戦での傘の利用は周りの迷惑となり、マナー違反にあたります。天候が思わしくないときは、レインコートの持参を忘れないようにしましょう。

 

また、フード付きジャンパーやコートなどがあると、冷たい雨から頭部を守ることができます。仮に頭が濡れたとしても、タオルなどを準備して水分が残らないようにしっかり拭き取るようにしてください。

 

冬のスポーツ観戦も、健康な体あってこそはじめて楽しめます。好きなスポーツを見て充実した1日を過ごした後も、元気に学校や職場に行けるよう、万全の防寒対策を心がけてくださいね。

ホコリのたまったエアコンには喘息のリスクも。冬に備え、しっかり対策を(2016年10月)

mame1610_001冬になり、寒さが厳しくなると、風邪やインフルエンザなど怖い病のリスクが高まります。喘息もその中の一つ。喘息といえば、乾燥した空気が大敵ですが、警戒すべきはそれだけではありません。“エアコンの汚れ”という意外なところにも注意する必要があるのです。

 

◆冬に注意したい咳喘息

単なる風邪とも思えないような咳が続くと、それは咳喘息かもしれません。喘息は、気道が狭くなり、外部からのさまざまな刺激に対して敏感になることで、炎症や咳の発作を引き起こす症状です。

 

喘息持ちの方も、風邪を引いたことがきっかけで体調を崩し、喘息の症状を悪化させる人もいます。喘息持ちでない方でも、ダニやホコリなどを吸い込んだことがきっかけで喘息を引き起こすこともあります。症状がひどくなる気管支喘息を発症するケースもあるので、注意が必要です。

 

急激な気温の低下や、空気の乾燥だけでなく、ダニやホコリの原因となる不衛生な環境にも気を配る必要があるでしょう。

 

◆手入れをしないエアコンはこんなに危険!

mame1610_002夏になると、急激に増えるといわれるカビ肺炎。これは、手入れをしないエアコンのカビが原因で咳の症状に悩まされ、発熱や倦怠感も伴う病気です。エアコンのカビが原因で起こる症状はそれ以外にも、アレルギー性鼻炎や気管支喘息などが挙げられます。

 

秋が終わり、暖房に切り替えるタイミングにも気をつける必要があるでしょう。使わなくなった暖房の裏側は自然とホコリがたまり、不衛生な状態になっています。そのままの状態で作動させると、部屋中にホコリやダニが蔓延し、それを吸い込んだ喘息持ちの子どもが気管支喘息を発症させる危険性も考えられるのです。

 

◆家庭でもできるエアコン掃除

エアコンのホコリによる喘息を防止するには、できる範囲でエアコンのクリーニングをするのが効果的です。「フィルター」と「吹き出し口」の清掃は、家庭でも簡単にできるので、その方法を紹介します。

・フィルターの掃除法

フィルターを掃除する前に、フィルター回りやエアコンのパネル部分のホコリを掃除機で吸い取ります。ホコリが降ってくるかもしれませんので、マスクを着用してしっかり防護しましょう。ホコリはフィルターの外側についているので、外側に掃除機をかけて重点的にホコリを吸い取ります。内側からかけてしまうと逆にフィルターの目にホコリが詰まってしまいますので、必ず外側から掃除機をかけるようにしてください。その後、シャワーできれいに水洗いして日陰干しにします。

・吹き出し口の掃除方法

吹き出し口が汚れていてはここから出てくる風に汚れた空気やホコリが乗って部屋中に蔓延してしまいます。手順としては、吹き出し口のルーバーを外した後、中性洗剤を染みこませたタオルで中をしっかり拭いていきます。届かないときは、細長い棒にタオルを絡ませて奥まできれいに磨きましょう。その後、きれいなタオルで拭き上げるようにしてください。

 

気をつけて欲しいのは、市販のスプレー。市販の洗浄スプレーは、間違って使うとエアコンの故障にもつながります。使用方法を確認したうえで、注意して使うようにしてください。

 

◆プロに任せる方法もアリ

mame1610_003最近では、家庭用のエアコンも、自分で無理に行わず、エアコンクリーニングの専門業者に任せるという人もいます。電気製品であるエアコンを掃除中に壊してしまうといったトラブルは少なくありません。とくに、吹き出し口のルーバーを外す操作が分からず、無理をして外すと故障にもつながります。自信のない方はプロに任せるのがベストです。

 

また、プロであれば手の届かない場所でも専用の器具を用いてしっかり洗浄してもらえます。きちんとホコリや汚れが取り除かれないまま、エアコンを動かして喘息を悪化させてしまえば元も子もありません。万全を期したい方は、無理をせずプロの業者に任せることをおすすめします。

感染症への備えと予防(2014年11月)

 

図人類の歴史は、ウイルスとの戦いの歴史だとされます。一説によると美男や美女が異性にモテるのは、ウィルスに負けない免疫機能を持っている人が、左右シンメトリーな身体や美しい容姿を有するからだと言われます。美しい容姿を持つ人ほどウイルスに負けない健康な子孫を残す確率が高いので、自分の子孫を残そうという本能によって、そうした伴侶が求められるというわけです。

 

天然痘というウイルスによって、顔に痘痕(あばた)を残すということも一昔前までは珍しくありませんでした。歴史上の人物では、戦国大名の伊達政宗は天然痘で右目を失い独眼竜と呼ばれ、吉田松陰やモーツァルトにも痘痕があり、夏目漱石は痘痕のため自分の容姿に劣等感を抱いていたといいます。この天然痘を根絶させたのが「近代免疫学の父」ジェンナーが考え出した種痘法というワクチン療法でした。この天然痘に対するワクチンは改良されて世界中で使用され、ついに1980年には根絶が宣言されました。

 

しかし、人類は、毎年のように新たなウイルスの脅威にさらされ、今年猛威を振るうエボラ出血熱のように効果的なワクチンが未開発な病気も少なくありません。

 

今回は、こうした様々な感染症からできるだけ身を守るために心がけておくべきことを紹介します。

 

新型インフルエンザ

毎年寒い時期になると流行する季節性のインフルエンザの他に、遺伝子組み換えなどによって発生する新型インフルエンザというものがあります。これは本来、動物にしか感染しないインフルエンザの遺伝子が変異しヒトに感染するようになったものです。誰も免疫をもっていないので、感染が急激に拡大することもあります。過去には世界中で6億人も感染し、4000万人もが亡くなったスペインインフルエンザ(1918年)や死者200万人のアジアインフルエンザ(1957年)、死者100万人の香港インフルエンザなどがあります。

 

図これらは、それぞれ別の型の遺伝子のインフルエンザですが、1977年に流行したソ連インフルエンザは、1918年に流行したスペインインフルエンザと同じものです。このように、いったん終息してもまた流行するものや、さらに抗インフルエンザ薬の効かない遺伝子への変異が懸念される恐ろしいものもあります。

 

世界的な大流行(パンデミック)が怖れられている高病原性鳥インフルエンザもその一つです。鳥インフルエンザは、ニワトリやウズラ、アヒル、七面鳥など人間が飼育する家禽がもっているA型インフルエンザウイルスによる感染症で、ヒトの季節性のインフルエンザとは感染症法上で区別されています。このうち鳥に対する病原性の強いものが高病原性とされます。

 

この高病原性ウイルスのヒトへの感染は、家禽との濃厚な接触によっておこり、高病原性H5N1ウイルスの場合は、致死率が60%といわれる恐ろしいものです。このウイルスが突然変異によりヒトからヒトへ感染するようになることが最も懸念されているのです。

 

パンデミック時の備えをしよう

図こうした、ウイルスによるパンデミックが起こった場合、自衛手段としてもっとも有効なのは、なるべく外出を避け感染者との接触を極力減らすということになります。特に発生した直後は、医療体制や対処法などが確立されていないということを想定して、不要不急な外出を控えるということが必要になります。しかし、外出を控えるとすぐに日常生活に支障をきたすことになります。そうした場合に備え、必要最小限の備蓄をしておくことが大切です。何をどれぐらいというものについて、4人家族が2週間生活をするための備蓄品のリストが農林水産省のホームページで紹介されていますので参考にしてください。最低限必要になるカロリーから割り出した食材の量等が目安として紹介されています。

 

これらのいざという時の備えは、地震などの災害時にも同様に必要なものです。

下記は、その一部ですが、このような品目を表にして、在庫数や、保存期限などを一目で分かるようにしておくといざというときに大変役立ちます。

 

●衛生用品
  • 常備薬(胃薬、痛み止め、その他持病の処方薬など)
  • 絆創膏(大・小)
  • ガーゼ・コットン(減菌のものとそうでないもの)
  • 解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)
    ※薬の成分によっては、インフルエンザ脳症を助長する可能性があります。
     購入時に医師・薬剤師に確認のこと。
  • マスク、ゴム手袋(破れにくいもの)
  • 水枕・氷枕(頭や腋下の冷却用)
  • 漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)
  • 石けん、消毒用アルコール、うがい薬、体温計

 

●日用品
  • 懐中電灯
  • 乾電池
  • 手動式充電器
  • 携帯電話充電キット
  • 携帯ラジオ・携帯テレビ
  • カセットコンロ・ガスボンベ
  • トイレットペーパー
  • ティッシュペーパー
  • キッチン用ラップ
  • アルミホイル
  • 缶きり
  • 紙食器
  • ロウソク・マッチ
  • 洗剤(衣類・食器等)
  • シャンプー・リンス
  • ウェットティッシュ
    (アルコール含有とそうでないもの)
  • 生理用品
  • 紙おむつ
  • ビニール袋(汚染されたごみの密封に利用)

 

食糧(長期保存可能なもの)

【主食類】

  • 乾類面(そば、ソーメン、うどん等)

  • 切り餅

  • コーンフレーク・シリアル類

  • 乾パン

 

【その他】

  • 各種調味料
  • レトルト・フリーズドライ食品
  • 冷凍食品
    (家庭での保存温度ならびに停電に注意)
  • インスタント食品(ラーメンなど)
  • 缶詰
    (肉、魚、果物、野菜、豆、スープなど)

  • 菓子類(クッキー、キャンディーなど)

  • ミネラルウォーター

  • ペットボトルや缶入りの飲料

 

その他必要な食料(介護食、ベビーフード、粉ミルク、サプリメント、ペットフードなど)

 

予防-生活の中で気をつけたいこと
図外から帰ったら「手洗い」「うがい」をするということを日本人は子供の頃から躾けられていますが、海外では意外に「うがい」は一般的ではないようです。その効果の検証が十分されていないということがあるようですが、日本では神社にお参りするときに行う「手水」(てみず)が手や口を清める作法としてあるように美しい文化の一つとして継承したいものです。

 

ただ、ウイルス対策としては、手水のように水をかけただけでは役に立ちません。しっかり洗剤と流水を使って洗う必要があります。正しい方法は、やはり農林水産省のホームページでも紹介されています。

 

●正しい手の洗い方

  1. 流水で汚れを簡単に洗い流す。
  2. せっけんをつけて十分に泡立てる。
  3. 手のひらをあわせてよくこすり、次に手のひらと手の甲をあわせてよくこする。
  4. 両手を組むようにして指の間をよく洗いましょう。
  5. 爪の間も十分に洗う。
  6. 親指は、反対側の手でねじるようにして洗う。     
  7. 手首も忘れずに、反対側の手でねじるようにして洗う。     
  8. 洗った手が再び汚れないように、蛇口をせっけんで洗い流してから水を出し、流水でせっけんと汚れを十分に洗い流す。      
  9. 清潔な乾いたタオルなどで水気を拭きとる。

 

感染症が流行する寒いこの時期、当たり前の健康法ですが、正しい手洗いでウイルスの侵入を防ぐこと、暴飲暴食を避け、免疫機能を落とさないように睡眠と休息をしっかりとること、栄養バランスに留意し、軽い有酸素運動を習慣づけるなど、日々の正しい生活習慣に気を配り工夫して過ごしましょう。

 

風邪、肌荒れ…“乾燥注意報”にご用心!(2011年2月)

 

     
 
2月のテーマ:
風邪、肌荒れ…“乾燥注意報”にご用心!

新しい年が始まって1ヶ月が経ちました。年始に立てた”一年の計”は実行できていますか?健康維持のためには正しい生活リズムや食生活、毎日の運動が大切と分かっていても続けるのはなかなか難しいものです。特に今年の冬は寒く、外へ出るのもためらってしまうほどですが、室内でのエクササイズなど、工夫して身体を動かすよう心がけていきましょう。さて、この”寒さ”に大きく関係するのが、空気の”乾燥”です。今回はこの”乾燥”についてお話します。

 
     

 

乾燥注意報とは
 

 テレビのニュースや天気予報などで、最近よく耳にする「乾燥注意報」。地域によっては、消防隊が火の用心のお知らせに回っている光景をよく目にするという方も多いのではないでしょうか。この乾燥注意報は、” 空気の乾燥による火災発生”の注意を促すものとして気象庁が発表するもので、首都・東京においては今年に入って連日この乾燥注意報が発表され続け、歴代の連続記録に迫る勢いだそうです。

乾燥注意報の基準となるものは「実効湿度」と「最小湿度」です。実効湿度とは、その日の空気の乾き具合を示すのではなく、数日前からの空気の状態を考慮して計算したもので、日本の家屋に多く使われている” 木材の乾燥具合”を示しています。 また、最小湿度は文字通り1日の中で最も低い湿度のことで、数字が低ければ低いほど空気が乾燥していることになります。どれくらいになると注意報が発表されるのかは地域によって多少の違いがありますが、平均的に” 実効湿度が50パーセントから60パーセント以下”になると火災の危険性が高まるので、各地とも50パーセントから65パーセントで、ほぼ一律に発表されます。

しかし、もう一つの基準である最小湿度は地域によってばらつきがあり、南の沖縄では50パーセント、札幌では30パーセントが基準となっています。東京ではさらに低く、最小湿度が25パーセントにならないと発表されません。これは空気中に含まれる水蒸気の量に関係しています。(ちなみに東北地方は実効湿度と最小湿度だけでなく、風速も考慮にいれて乾燥注意報が発表されます)

   
冬はなぜ空気が乾燥するのか
   ではなぜ冬場は空気が乾燥するのでしょうか。それは”飽和水蒸気量”に関係します。小学校の理科で習うものですが、改めて解説すると、飽和水蒸気量とは空気中に溶け込める最大の水蒸気量のことで、空気中にふくまれる水蒸気の量は「その空気1m3中に含まれている水蒸気の質量」で表されます。この飽和水蒸気量は気温が下がると低下するため、気温の低い冬場は空気が乾燥するのです。例えば、気温30℃では飽和水蒸気量は30g/m3ですが、気温0℃では、5g/m3までしか溶け込めません。そのため、気温が低いほど空気は乾燥していくのです。

また、太平洋側は冬になると季節風(北西の風)が吹きますが、この風は大陸性高気圧より噴出し、日本海を渡るとき大量に水蒸気を吸収し日本の山に当たり日本海側に雪を降らせます。雪を降らせた後の風は水分が少なく乾燥しているので、その風が太平洋側に吹きますのでその地域はさらに乾燥することになります。

ちなみに、冬に白い息が良く見られるのは、呼気に含まれる水蒸気が空気中に溶け込めずに空中で結露して見えるからです。

   
冬場に乾燥肌が多い理由
 

 このように、冬場は空気が乾燥するためどうしても肌の水分が失われてしまい、乾燥肌になる人が増えます。また、冬は運動量が低下しがちで、皮脂も汗も分泌量が少なくなるため、肌を保湿から守る“天然の保湿クリーム”が少なくなるのも乾燥肌を引き起こす原因のひとつです。

さらに、冬は気温が低くて血流が悪くなったり新陳代謝が低下するため、肌のターンオーバー(肌が生まれ変わる周期)も遅れがちになります。肌の表面に粉が吹いたようになったり、フケが増えたりするのは、古い角質が肌の表面にカラカラに乾いたまま残ってしまうためだと考えられます。

また、冬に使う暖房器具も肌を乾燥させてしまう大きな原因です。特にエアコンによる暖房や、燃焼をしない電気暖房器具を使っている場合の室内の湿度は驚くほど少なくなっているのです。乾燥した室内にいると肌表面の角質層から蒸発する水分量が増えるため、当然お肌も乾燥していきます。他にも、寒い日は熱いお風呂に入りたくなるものですが、熱いお湯につかると皮脂の油分が奪われてしまい、これもお肌の乾燥を招くのです。

   
手軽にできる乾燥対策
   空気が乾燥する冬は、お肌の乾燥だけでなく、ウイルスが繁殖しやすくなるため風邪やインフルエンザにも注意が必要です。乾燥を抑えるためには”加湿”が一番。家庭や職場などで気軽にできる乾燥対策をご紹介します。

加湿器を活用する
 

この季節は家電量販店などにも加湿器コーナーが設置され、様々なタイプの加湿器が並びます。パソコンにつないで使うUSB電源のものや、自動車のシガーソケットにつないで車内で使えるもの、ペットボトルに水を入れて使えるもの、アロマ機能のついたものなどもあるので、使う場所に合わせて選んでみましょう。

濡れタオルを干す
 

洗濯物の部屋干しも、室内の湿度をあげてくれる手軽な加湿方法です。職場で行う場合や、においや見た目が気になるという場合は、塗らしたフェイスタオルを下げておくだけでも十分加湿効果があります。その場合、たたんで干したり置いておくのではなく、広げた状態でハンガーなどに下げておきましょう。空気にあたる表面積が増えることで空気中に水分が含まれやすくなります。

お風呂場のドアをあけておく
  入浴したあとのお風呂場は、湯気がたちこめて湿度がとても高くなっています。普段はカビ対策のためにドアを閉めて浴室乾燥機を回すというご家庭も、冬場はドアを全開にして、湿気を家中に逃がしてみてはいかがでしょうか。脱衣所などお風呂から近い場所で扇風機やサーキュレーターを回せば、一部にだけ湿気がこもりすぎる心配もなくなります。
観葉植物を置く
 

植物は” 蒸散効果”で葉から水蒸気を放出してくれるだけでなく、鉢の土からも水分が蒸発するので、室内の加湿にはもってこいです。これらは加湿器のようにただ水分を出すのではなく、乾燥しているときには多く、十分なときには少なく蒸発するので、うまく部屋の湿度を調節することができます。

 
 
冬場は空気が乾燥するということを体感的に分かっているという方も、乾燥の原因を改めて知ることで、“冬場は空気が乾燥する”ことをより実感していただけたのではないでしょうか?風邪を予防するためにも、美容のためにも、上手に加湿して乾燥を防ぎましょう。もちろん、火の用心もお忘れなく!

 

 

風邪をひかない体を作る(2012年1月)

 

     
 
1月のテーマ:
風邪をひかない体を作る

寒さが厳しくなると風邪をひきやすくなります。風邪は万病のもと。新年を明るく健康に過ごすために、風邪やインフルエンザにかからないようにすることがポイントです。
イラスト風邪にかからないためには、日常生活の中でかぜの原因となるウイルスの感染から身を守ること、そして抵抗力・免疫力をつけておくことが大切になります。風邪をひきやすい人とひきにくい人の違いは何でしょうか?それには生活環境や規則正しい生活、そして食生活が大きく関わっています。

 
     

 

規則正しい生活を心掛ける
 

休みだからといってダラダラと遅くまで起きている生活は身体を疲れさせ、抵抗力を弱めます。睡眠をしっかりとり、規則正しい生活を心掛けましょう。日頃から適度な運動をし、汗をかくことで新陳代謝も良くなります。軽い体操やウォーキングを続けることは自身の抵抗力を高め、風邪をひきにくい健康な体を作ります。太陽の日差しを浴びることも有効ですので、天気の良い日はなるべく外に出て身体を動かしましょう。

イラスト

   
風邪を予防する環境づくり
 

寒い冬は締め切った部屋でストーブやエアコンをつけるために室内の換気が十分出来ず、空気も乾燥しがちです。空気が乾燥すると鼻やのどの粘膜も乾燥してウィルスに感染しやすくなります。加湿器を使用したり、濡れたタオルを室内にかけて保湿に務めるようにすること、室内では、温度20~25℃、湿度60~80%を保つように心がけましょう。

ホコリやカビも抵抗力を弱めます。適度に換気をして空気を入れ替え、掃除をまめにしてホコリをためないようにしましょう。また、外から帰ったらうがいや手洗いを忘れずにすること。石鹸を使って指の間や腕もしっかり洗うようにしてください。なるべく人ごみに近寄らないようにする、やむをえない時はマスクを携帯するなど予防に努める心掛けも大切です。

   
風邪を予防する食事
 

バランスの取れた栄養価の高い食生活は風邪の予防の基本です。ビタミンA,Cを多く含む食品を摂りましょう。ビタミンAは風邪のウィルスが侵入してくる粘膜を強くする働きがあり、免疫力を強化します。ビタミンCはコラーゲンを生成、不足すると身体の抵抗力が弱まるため風邪をひきやすくなります。また、寒い冬は鍋やシチューなどの食品を取って身体を内側から温めるよう努めましょう。食べる時間を一定に保ち、規則正しい食生活をすることで太りにくい身体を作り、抵抗力を高めます。忙しい人はサプリメントや健康食品で足りない栄養を補いましょう。サプリメントには免疫力をアップしたり、体内環境を整える働きがあります。

 

冷え込む季節は「重ね着」を上手に活用!(2010年11月)

 

     
 
11月のテーマ:
冷え込む季節は「重ね着」を上手に活用!
 記録的な猛暑から一転、朝晩の冷え込みが厳しい季節になりました。真冬並みの寒さになる日もあるかと思えば、天気の良い日中は暖かかったり、お出かけの際の服装に悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。急激な気温の変化は、風邪や体調を崩す原因となります。そこで今回は、重ね着を上手に使った体温調整についてアドバイスします。
 
     

 

重ね着のポイント
 
「空気の層」を意識しよう
 

 
体にぴったりとした衣服のほうが保温効果があると感じてしまいがちですが、実は体を締め付ける窮屈な衣服は、血行が悪くなり、冷え性の原因となるなど逆効果になってしまうことが多いのです。理想的な肌着や洋服は、「サイズにゆとりがあり、体と衣類の間に空気の層ができるもの」です。とはいえ、着膨れしてしまうのは動きづらく見た目も格好悪くなってしまいます。伸縮性に優れ、体の動きに合わせてほどよくフィットするものを選び、上手に重ね着をして暖かく過ごしましょう。

あせも
3つの「首」を温める
 

 
衣服で効果的に体を温めるポイントは、“3つの首”の保温、すなわち、首、手首、足首の保温です。首は、頭を支えているために筋肉が緊張していて血液の流れが悪くなりやすいものですが、マフラーやハイネックの肌着・洋服で首周りを温めると全身の血流が良くなります。手首、足首も同様で、いずれの部位も皮膚が薄いため、そこを温めると皮膚下を流れる血液も同時に温まり、その血が流れることで体全体が温まると考えられています。

あせも
「煙突効果」を上手に使う
 
  重ね着をすることで空気の層が作られると、体温で温まった空気は下から上へとあがっていき、襟元から出て行きます。これが「煙突効果」です。衣服の重ね着で温かく過ごす秘訣は、襟元から出て行こうとする、この温かい空気を出さないようにすること。しかし、襟元を安易にふさぐと湿気がこもってしまい、ムレることになります。これを解消するには、保温性と通気性を兼ねたシルクのスカーフやマフラーが最適です。スカーフは室内でも利用しやすいファッションアイテムなので、熱は出さずに適度に湿気を保ってくれるシルクを上手に活用してみましょう。
   
下半身の保温について
 
冷え対策のポイントは、下半身を温めること
 

 衣服での寒さ対策といえばコートやジャンパーの利用ですが、上半身だけ温めるのは効果的な重ね着とはいえません。冷え対策のポイントは、下半身を温めることなのです。実は、冷えを感じる時は上半身よりも、お腹や下半身のほうが冷えているのです。体の中の血液は、重力のために約70パーセントが下半身に集中しているため、寒さ対策や冷え性の改善には、下半身を温めることが重要です。上半身に厚手のコートをはおるより、まずは下半身に気を配り、靴下やタイツ、腹巻などを使って温めるようにしましょう。

<下半身を保温するポイント>
「腰」を温める
 

 
寒さを敏感にキャッチする腰を温めると、脳が「あまり寒くないかな」と判断し、手足の血管を拡張して多くの血液を手足まで送ります。血流が良くなると熱も同時に伝わることになり、手足も温かくなります。女性は生理中、腹部に血液が集まって手足が冷たくなってしまいますが、腰を温めると手足が温まり、生理痛の予防にもなります。カイロを使ったり、腰まで覆う発熱素材のスパッツなどを上手に利用しましょう。

「お腹」を温める
 

 お腹は内臓に近く、お腹を冷やすということは、内臓を冷やすことと同じです。腸などが機能低下すると便秘や下痢の症状が出てきてしまいますし、また、女性の場合は生理痛、不妊症や生理不順などにもつながってしまいます。最近ではオシャレな腹巻も多く出回っているので、お腹周りの保温に活用しましょう。

「足」を温める
 

 足は、体の中でも血液の巡りがとても悪く、冷えやすい場所です。足先は、保温性のある靴下やタイツ、足首やふくらはぎを足首ウォーマーやレッグウォーマーなどで温めましょう。膝は痛みの出やすい箇所でもあるので、冷える前に保温性のあるタイツやサポーターなどで予防すると良いでしょう。また、ひざの裏は皮下脂肪が少なく、血管が皮膚の表面近くを通るため血液が冷やされやすい場所なので、ひざの裏を蒸しタオルなどで温めると足全体が温まります。

   
重ね着を上手に活用するテクニック
 

 重ね着の利点は、「暑ければ脱げる」ところです。そのため、気温差に合わせての脱ぎ着が難しい「肌着の重ね着」はNG。しかも、暖房などで汗をかいたまま濡れた肌着を身に着けていると、かえって体が冷えてしまいます。肌着、シャツ、セーター、コートと重ね着の基本を守って空気の層をつくり、室内や車内の温度に合わせて脱ぎ着しやすいファッションで過ごしましょう。

 
おススメの重ね着
 

 お腹を冷えから守るための腹巻や通気性のよい素材のタイツ、スパッツをズボンやスカートの下に身につけましょう。天然素材や発熱素材のものを身につけると良いです。また、熱伝導率が低く保温性が高い化学繊維は、吸湿性が低いので汗を吸わず中でムレてしまいます。このムレが冷えの元になってしまうので、シルク・綿・ウールなどの天然素材のものを選ぶようにしましょう。
<上手な重ね着のポイント>

1.暑いと感じたときや汗をかいたときに、脱ぎ着で調節できることを考える

2.「空気の移動をさせない」ことをイメージしながら重ね着の素材に気をつける

3.天然素材のものを利用して、同じ素材が重ならない工夫をする
<着膨れしないポイント>

1.吸湿発熱繊維のインナーを上下で着る

(※肌に直接触れるものはピッタリサイズのインナーで体温を逃がさないこと)

2.首、手、手首、足首に冷気が直接触れない様に、マフラー、帽子、手袋、靴下を使用する

3.コートやジャケットは、生地の織りが密でしっかりとしているもの、厚地の裏地が付いている物を選ぶ

   
 
最近では「ウォームビズ」という言葉もすっかり定着し、室内の暖房だけにたよる防寒対策は時代遅れになりました。保温性に優れた素材を使った衣類、中でも肌着の開発は目覚しく、近年では抗菌効果、ドライ効果、薄さ・軽さなど、様々な機能を併せ持つアイテムが次々と発売されています。これらの機能性下着も上手にとりいれ、オシャレに重ね着を楽しんでみてはいかがですか?