風邪や花粉症で大量の鼻水が出ると思っていたら、粘り気のある鼻水や鼻づまりが長引いたり、匂いが分からなくなったりした経験はございませんか? つらい鼻の症状が長引く場合は、副鼻腔炎(ふくびくうえん)を起こしてしまっている可能性があります。放っておくと慢性化し、治療が困難になるため注意が必要です。今回は、副鼻腔炎の基礎知識や、予防法などをご紹介します。
◆副鼻腔炎とは?
副鼻腔炎は風邪や花粉症と併発することも多く、見分けるのが難しいため、自分が副鼻腔炎に罹患していることに気づかない人も多いといいます。まずは、副鼻腔炎の原因と症状を確認してみましょう。
・副鼻腔炎の原因
副鼻腔とは、鼻の穴(鼻腔)と小さな穴でつながる形で顔の左右に広がる、4対(計8つ)の空洞のことを指します。眉間あたりにある「前頭洞(ぜんとうどう)」、目の間の「篩骨洞(しこつどう)」と、その奥あたりに位置する「蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)」、頬に広がる「上顎洞(じょうがくどう)」です。
副鼻腔炎は、副鼻腔に何らかの原因で細菌やウイルスが入り込むことで起こります。副鼻腔炎のもっとも多い原因は、細菌やウイルスの感染によるものです。風邪などによって鼻腔が炎症を起こし、副鼻腔につながる穴が塞がってしまうと、副鼻腔内の粘液の排出が困難になります。そうすると副鼻腔内で炎症が進み、粘膜が腫れたり膿が溜まったりしてしまうのです。
・副鼻腔炎の症状
副鼻腔炎の主な症状は、鼻水や鼻づまり、鼻水が鼻の奥からのどに垂れ落ちる後鼻漏などです。透明のサラサラした鼻水ではなく、濁ったドロドロした鼻水が特徴です。風邪の症状と似ているため判別が難しく、副鼻腔炎になっていることに気づかない人も多いといいます。副鼻腔のある両目の奥の方や頬に痛みを感じる、匂いがわかりにくいといった症状がある場合は、副鼻腔炎を併発しているおそれがあります。
発症から4週間以内の副鼻腔炎は「急性副鼻腔炎」、3カ月以上長引くと「慢性副鼻腔炎」と診断されます。慢性副鼻腔炎になると、鼻の中に鼻茸(はなたけ)と呼ばれるポリープができることがあります。薬治療で直らない場合は、入院を伴う手術が必要になるため注意が必要です。ドロドロした鼻水が長引き、嗅覚に異常を感じた場合は早めに病院を受診し、適切な治療を受けましょう。
◆治りにくい慢性副鼻腔炎に注意!
近年、細菌感染による慢性副鼻腔炎とは異なるタイプの、「好酸球性副鼻腔炎」が増えてきています。こちらは好酸球という白血球の一種がかかわる、難治性の慢性副鼻腔炎です。好酸球が副鼻腔内で過剰に活性化することが一つの要因と考えられていますが、その原因ははっきりとはわかっていません。
好酸球性副鼻腔は鼻の中に鼻茸が多くできやすく、嗅覚障害が起こったり、粘度の高い鼻水が出たりするのが特徴です。治療ではステロイドが処方されるほか、鼻茸を除去する手術が必要になる場合があります。症状が悪化する前に、早めに医療機関の受診を検討しましょう。
◆副鼻腔炎の予防法と注意点
副鼻腔炎を予防するためには、大前提として風邪を引かないように心がけることが大切です。万が一引いてしまった場合は、十分な睡眠と休養をとり、早めの回復に努めましょう。
鼻づまり解消のために市販の点鼻薬などを使用すれば、一時的に鼻づまりは解消されます。しかし、原因が取り除かれないまま使い続けると、症状の悪化にもつながりかねません。長期的な使用は控えて、医師にご相談ください。
副鼻腔炎の原因や症状、予防法などをご紹介しました。副鼻腔炎を放置すると慢性化し、治療が長期化したり手術が必要になったりする場合があります。副鼻腔は目や脳に近い部位で、まれに重篤な合併症を引き起こすこともあるため注意が必要です。鼻水・鼻づまりが長引いたり、嗅覚に異常を感じたりした場合は放置せず、病院で正しい治療を受けましょう。
職場でテレワークが導入されたり、学校がオンライン授業に切り替わったりと、2020年以降ライフスタイルに大きな変化があった方もいらっしゃるでしょう。今回は、そんなオンライン化で注意したい目の疲れと、対策についてお伝えします。PCやスマートフォンの活用が必須のオンライン時代、大切な目の健康を守りましょう。
◆オンライン化で実感する目の疲れ
多くの企業でテレワーク(リモートワーク)が導入され、会議やミーティングなどもオンラインで行われるようになりました。また、プライベートでもオンライン上での交流が増えて、PCやスマートフォンの画面を見る時間が増えたと感じる方も多いでしょう。一方で、社会のオンライン化にともない注意したいのが目の疲れです。ライフスタイルが変わって以降、これまで以上に目の疲れを実感することがないでしょうか。特に、デスクワークで長時間にわたり画面を見続けている方は、改めて目の健康に注目してみてください。
◆気をつけたい「VDT症候群」とは?
日常的にPCやスマートフォンのディスプレイを見続けることが多い現代。そんな画面の見すぎによって起こる目の症状は、「VDT症候群(Visual Display Terminal)」と呼ばれています。VDT症候群は、目を酷使することで起こり、慢性化すると全身に症状が見られるのが特徴です。目の疲れや肩こりから始まり、しだいにだるさや背中の痛みが生じ、さらには精神的な症状をまねくと懸念されています。お仕事で画面を見る時間が長い方は、今日から取り組める簡単な対策で、少しでも目の疲れを防ぐ工夫をしてみましょう。
◆目の疲れを防ぐ3つの対策
画面の見すぎで目の疲れを感じるときは、以下の3つの対策をお試しください。今日から自分で取り組める、簡単な対策をご紹介します。
・正しい姿勢を保って作業する
仕事などで長時間にわたり画面を見続けるときは、正しい姿勢を保って作業しましょう。まず、イスに座った状態でディスプレイとは40~50cm程度の距離をとります。背筋を伸ばして画面を見たら、視線の向きをやや下方向にするのが疲れを防ぐポイントです。机とイスの高さを調節して、適切な姿勢でいられるよう作業環境を整えましょう。このとき、視線が上向きのまま画面を見続けると目の緊張や乾燥につながるためご注意ください。
・作業中はこまめに休憩を取る
PCを使って作業をするときは、定期的に休憩を取るよう推奨されています。1時間の作業につき10~15分間の休憩を取るのが目安です。休憩時間には、簡単なストレッチや体操で体を動かしたり、目の周りをやさしくマッサージしたりすると良いでしょう。また、目薬をさしたり、ホットアイマスクで目を温めたりする方法もあります。作業に集中していると、つい休憩がおろそかになるため、意識して目を休める時間を作りましょう。
・画面の明るさや色味を調節する
PCのディスプレイは、設定によって自分で明るさや色味を調節することができます。目の負担を抑えたいときは、画面の明るさを下げるとともに、「ブルーライト」と呼ばれる青色の光を下げて対策します。昨今では、多くの端末に「夜間モード」が搭載されており、簡単な操作でブルーライトを調整できるようになりました。ほかにも、画面にブルーライト対策フィルムを貼る方法や、ブルーライトカットのメガネを使う方法があります。
VDT症候群や目の疲れを防ぐ対策についてお伝えしました。オンライン化にともない、ライフスタイルに大きな変化があった方は、改めて目の健康を見直してみましょう。機器の設定を見直したり、市販のアイテムを活用したり、できることから対策を始めてみてください。
つい口呼吸が癖になっているために、鼻から自然と息を吸えない状態になっていないでしょうか? 口呼吸には、虫歯のリスクを高めたり、歯並びを歪ませたりと、さまざまなデメリットがあります。健康のためにも鼻での呼吸を心がけましょう。こちらでは、口呼吸の危険性や鼻呼吸のメリットについてご紹介します。
◆口呼吸のデメリット
無意識に口で息を吸ってしまうことがある方は、健康のためにも意識して鼻呼吸を続けましょう。口呼吸にはさまざまなデメリットがあります。
たとえば、虫歯や歯周病のリスクが上がることです。唾液には、口内の細菌を殺したり、汚れを洗い流したりする働きがあります。しかし、口呼吸をすると口の中が乾燥してしまい、虫歯や歯周病の原因となる菌を取り除きにくくなります。歯の健康を守るためにも、口での呼吸は避けましょう。
また、子どもの場合、口呼吸によって歯並びが悪くなるケースがあります。歯並びは、内側からの圧力と外側からの圧力の均衡が保たれるように形成されます。しかし、口呼吸を続けていると、唇や頬の筋肉といった外側からの圧力がかからず、歯並びが歪みやすくなるのです。子どものうちは、特に口呼吸に気をつけましょう。
さらに、風邪やアレルギーのリスクも高まります。鼻から呼吸する場合は、呼吸時に細菌やウイルスを排除して空気を取り込めますが、口呼吸ではそのまま吸い込んでしまいます。健康のためには、できるだけ口で呼吸することを避けてください。
◆口呼吸チェックリストで確認してみよう
自分が口呼吸をしているかどうか判断できないという方もいらっしゃるかもしれません。口呼吸しているか分からないという方は、以下の点を確認してみましょう。
- 唇がよく乾燥する
- 上唇が富士山型をしている
- 唇を閉じようとすると、顎に力が入ってしわができる
- いびきをかくことが多い
- 鼻炎
- 鼻の穴を意識して動かせない
- 上下の唇の厚さが異なり、下唇のほうが厚みがある
- への字口になっている
- 意識していないと口が開いてしまう
ここで挙げた内容に当てはまる項目が多い方ほど注意が必要です。
◆鼻が持つさまざまな機能
人間の体は、本来鼻で呼吸するようにできています。そのため、鼻には呼吸にかかわるさまざまな機能があります。
まず挙げられるのは、取り込んだ空気を加湿する機能です。鼻の中にある鼻水は、入ってきた空気に湿り気を与えるために使われています。このような機能があることから、鼻呼吸により入ってくる空気は湿度が高められた状態になっています。
空気中の細菌やウイルスを殺菌できるのも、鼻呼吸の特徴です。鼻粘膜に生える線毛と粘液層により、入ってきた異物の多くを除去できます。
加えて、鼻の機能によって空気を暖めることも可能です。口呼吸では冷たいままの空気が肺まで届けられますが、鼻呼吸をすれば空気が35~37度まで温まります。そのため、肺の免疫力が低下するリスクを抑えられるのです。
今まで口呼吸をしていた方は、鼻呼吸に切り替えるよう心がけてみてください。
◆口呼吸から鼻呼吸に切り替える方法
長い間口呼吸を続けていた方にとって、鼻呼吸に切り替えるのは簡単ではありません。
中には鼻が詰まっていて、鼻で息を吸えないという方もいらっしゃいます。そのような場合は、まず耳鼻科に行って鼻詰まりを改善してから口呼吸に挑戦しましょう。一時的な鼻詰まりの場合は、鼻の血流が悪くなっている可能性があります。鼻を温めて血行を促進し、呼吸がしやすくなるかどうかをお試しください。
鼻詰まりのような問題がない場合、口周りの筋肉が緩んでいたり、口で呼吸するのが癖になっていたりする可能性があります。癖を治したい場合は、テープを使って口周りの筋肉を鍛えましょう。寝る前に鼻呼吸用のテープで唇を固定しておけば、睡眠中に自然と鼻呼吸ができるようになります。
鼻呼吸には多くのメリットがあるため、慢性的な口呼吸の方はぜひ練習してみてください。日々の健康を守るためにも、できるだけ意識をして鼻呼吸へと切り替えましょう。
パソコンやスマートフォンのディスプレイを長時間眺めることが多い現代は、ドライアイになる方が増えています。ドライアイになると、目がしょぼしょぼしたり、眩しく感じたりといった不快な症状がみられます。目の乾きによる不快感を和らげるには、何をすれば良いのでしょうか?
◆目の乾きに目薬は逆効果?
目が乾燥してきたら、うるおいのために目薬を差す方が多いかもしれません。しかし、目薬でドライアイを改善するのは難しいと言われています。なぜなら、涙の成分と目薬の成分は違うからです。
涙はムチン層・涙液層・油層の3層構造になっていて、それぞれに重要な働きがあります。
- ムチン層:粘液で涙と角膜を結びつける
- 涙液層:目にうるおいを与え、汚れや細菌を除去する
- 油層:目を覆うことで涙の蒸発を防ぐ
このような働きがあるため、涙は目から流れ落ちにくくなっていますが、目薬の場合はすぐに流れ落ちてしまいます。うるおいの持続時間は5分程度です。
その上、目薬にはもともと目にあった涙を洗い流す作用もあります。目薬を差すことで涙の量が減り、再び目が乾いてしまうという悪循環に陥るのです。さらに、防腐剤の入った目薬だと目を傷つけるおそれもあります。目の乾きが気になる場合は、防腐剤の入っていない目薬を選びましょう。
◆目を温めれば水分を増やす手助けに
目の乾きを感じたときは、1回10分間を目安に、40度の蒸しタオルで目を温めましょう。まつ毛の内側には「マイボーム腺」という皮脂腺があります。マイボーム腺は、涙の層のうち油層を作り出すという重要な役割を担っています。こちらが詰まってしまうと、涙に油分がなくなり、うるおいを保つのが難しくなります。
そんなマイボーム腺の詰まりを和らげる手助けになるのが、目を温めることです。油は温めると溶け出す性質があります。油が溶け出して目の表面を覆ってくれれば、目のうるおいをより健康的に保つことが期待できます。
蒸しタオルは、濡らしたタオルを電子レンジで温めるだけで、簡単に作れます。外出中などで電子レンジを使えない場合には、専用のグッズがおすすめです。ドラッグストアでは、使い捨てのアイマスクや充電式のホットアイマスクといった便利な商品が販売されています。目が乾いたときのために用意しておきましょう。
◆目を温める際の注意点
目を温めるときにはいくつか注意点があります。まず、温度に注意しましょう。電子レンジでタオルを温めると、やけどしてしまうほど熱くなってしまうことがあります。レンジを利用する場合は、必ずタオルを手で触れても熱くない温度まで冷ましてから使用してください。
また、ホットアイマスクの代わりにカイロを当てるのは避けましょう。カイロは当てっぱなしにするとやけどするおそれがあり、目に使うのは危険です。蒸しタオルか専用のホットアイマスクを使うようにしましょう。
目が充血している場合は、温めることで却って炎症を悪化させてしまうおそれがあるため、注意が必要です。白目が赤くなっているときやかゆみがあるときには、温めるよりも冷やすようにしましょう。
目の充血は、白目の下にある毛細血管が膨張することで起こります。冷やして膨張した血管が縮小すれば、充血を和らげる手助けになります。ただし、あまりに冷たすぎると目に負担がかかってしまいますから、氷を直接当てるなどの冷やし方は避け、冷水に浸したタオルを使うようにしてください。
ドライアイを治すには、目薬を差すよりも目を温めた方が健康的です。ぜひ、1日の終わりに蒸しタオルやホットアイマスクで目を温めてみてください。お仕事や勉強で長時間ディスプレイを見て疲れた目を、ゆっくりと休ませてあげましょう。
目がしょぼしょぼしたり、鼻がむずむずしたり、春は花粉症持ちの人にとって辛いシーズン。しかし、花粉症がつらいのは、目と鼻だけではありません。花粉の影響で肌荒れがひどくなる“花粉症皮膚炎”にも要注意。今回は、増加傾向にある花粉症皮膚炎の原因と症状、その対策についてご説明します。
◆花粉症皮膚炎の原因と症状
花粉症皮膚炎とは、花粉が付着することで肌がかぶれて、炎症を引き起こす症状です。ご存知のとおり、春になると空気中を舞う花粉の量が増加します。通常、皮膚にはバリア機能があって花粉が付着してもブロックしてくれます。ところが、花粉症の人は目をこすったり鼻を何度もかんだりするため、皮膚が摩擦で荒れてしまいがち。そうするとバリア機能も低下して花粉の浸透を許し、かぶれや炎症、湿疹などを引き起こしてしまうのです。
花粉症皮膚炎にはそれ以外にも、顔全体がかゆくなる、腫れぼったくなる、肌が乾燥して粉っぽくなるなど、さまざまな症状が出てきます。花粉が多くなった時期に「肌がヒリヒリする」「ニキビのような赤いブツブツが出てきた」などの症状に悩まされたら、花粉症皮膚炎を疑ってみる必要があります。
◆花粉だけじゃない? 春の肌荒れの原因
春は花粉以外にも肌荒れの原因となる要素がたくさんあります。まず、低気圧と高気圧が行ったり来たりすること。人間は高気圧のときは交感神経優位で、低気圧のときは副交感神経優位になります。気圧が入り乱れると自律神経が乱れてホルモンバランスにも影響し、肌を弱らせてしまうことがあるのです。そして自律神経の乱れは血行不良も招きます。血液には栄養を行き渡らせる役目があるため、血流が悪いと肌になかなか栄養が届きません。そして肌のターンオーバーも滞らせてしまいます。
乾燥も肌に悪影響を及ぼします。冬の方が乾燥は厳しいと思われていますが、実際は春も同じくらい乾燥しているのです。しかも湿度は低いままなのに気温は上がるため、肌の温度が上昇。そうすると肌周りの空気が乾燥して水分が奪われ、場合によっては冬よりもひどい乾燥肌に悩まされるでしょう。このような悪条件が重なって肌が弱っているときに花粉が付着すると、過剰に防御しようとして炎症を起こし、肌荒れを引き起こしてしまうのです。
◆花粉症皮膚炎の対策は?
花粉症皮膚炎を予防するうえで必要なことは、肌を弱らせないこと。そのために、以下の対策を心がけてください。
・メイクは刺激を与えない範囲で
花粉の季節は肌が弱りやすいので、化粧品の成分でヒリヒリしてしまうことがあります。そういう場合は化粧下地を兼ねたオールインワンゲルにミネラルパウダーだけにしておくと、肌への刺激を減らせるでしょう。日焼けが気になるときは、低刺激の日焼け止めをオールインワンゲルの後に塗ると効果的。また、化粧を落とす際にも注意が必要です。肌のバリア機能が低下しているときに強力なクレンジング料を使ってしまうと、皮脂が減りすぎてパサパサになってしまう恐れがあります。春先はぜひ、低刺激のものを使いましょう。それでもしみるという場合は、お湯だけで落とせる化粧品に変えてみてください。
・食生活の改善
肌のバリア機能を強化するには、食生活からのアプローチも欠かせません。ビタミンB群には代謝を良くする効果、ビタミンC,Eには弱った肌をサポートする効果があります。肌を生まれ変わらせるのにはビタミンHが有効です。これらの成分が含まれている食材を積極的に摂取しましょう。
・ストレスを軽減する
春は何かと環境が変わりやすく、ストレスも溜まりやすい時期です。ストレスによる血行不良でお肌を弱らせないためにも、ストレスの少ない生活を心がけましょう。十分な睡眠を取ることで、ストレスの軽減につながります。休養もしっかり取れて免疫力もアップするなど、一石二鳥の効果が期待できるでしょう。
花粉症の人も、そうでない人も、春は肌荒れを起こしやすい季節。日ごろのケアをしっかり行い、健康的な肌を保ちましょう。
楽しかった夏のあとは、スポーツと食欲の秋の到来です。いつもより食欲が進む分、ダイエット目的で颯爽とランニング、という方も多いでしょう。そこで気をつけたいのが、屋外での運動に欠かせない紫外線対策。直射日光は肌に悪いばかりか、さまざまな病や症状のリスクも考えられます。そこで今回は、紫外線から目を守ることの大切さと、スポーツに適したサングラス選びのポイントを説明します。
◆紫外線対策は目を守ることから
紫外線対策といっても、「帽子や日焼けクリームがあるから大丈夫」と思っていませんか?欧米では紫外線カットが目的で使われるサングラスも、日本ではまだ“ファッション目的”というイメージが抜けきれません。目を日光から守ることには、どんな意味があるのでしょうか?
お肌の大敵ともいえるシミやソバカス。これは、角膜を通して吸収された紫外線によって脳が反応し、メラニン色素の形成を促すことで発生します。メラニンは紫外線から肌を守ってくれる大切な物質ですが、嫌なシミを作り出す原因にもなるのです。
そして、目を守る組織である角膜や水晶体が紫外線を浴びると、「目の日焼け」とよばれる症状を引き起こします。具体的には、目の充血や乾燥、涙の分泌、目の異物感など。日常的にそんな状態が続けば、長期にわたって有害な成分が水晶体に蓄積され、白内障の原因にもなるのです。重度の病のリスクから身を守るためにも、スポーツ中のサングラス着用は大前提といえるでしょう。
◆UVカットのサングラスを選ぼう
目に紫外線を当て続けることによって、白内障の他、黄斑変性(おうはんへんせい)や瞼裂班(けんれつはん)、翼状片など、さまざまな眼病のリスクも高まります。つまり、サングラスを使用することで、シミやソバカス、日焼けを防ぐばかりか、深刻な眼病を防止することにもつながるのです。
しかし、サングラスであればどれでもいいというわけではありません。紫外線カットに効果のあるレンズでなければ、角膜や目の周囲の肌を紫外線から守ることはできないでしょう。では、どのようにして紫外線カットにすぐれたサングラスを選べばいいのでしょうか。それは、紫外線を吸収する割合を示した「紫外線透過率」で判断します。
この透過率が低ければ低いほど、そのサングラスはUVカットの性能にすぐれたレンズということになるでしょう。紫外線透過率が1.0%以下であれば、紫外線は99%カットできるといわれます。UVカットのサングラスの中には、紫外線透過率を表示したものも販売されていますので、ランニングなどのスポーツ用には透過率の低いサングラスの使用をお勧めします。
◆スポーツに適したサングラスの条件
スポーツにふさわしいサングラスの条件として、UVカットに効果のあることの他、以下のポイントを抑えると、より快適にランニングなどのスポーツに専念できるでしょう。
・顔にフィットしている
体を動かしている最中にグラグラとサングラスが動いては運動に集中できないでしょう。顔にフィットしたサングラスであれば、ストレスを感じることなく、心地よい気分でスポーツに専心できます。顔のサイズや骨格に合ったサングラスをチョイスするようにしましょう。
・黒いレンズは避けよう
真っ黒なレンズのサングラスはいかにもおしゃれで格好良い印象を与えますが、黒いレンズは透過率も悪く、紫外線対策として適当ではありません。また、目の瞳孔が広がったり、視界が悪くなったりと、目にも負担がかかります。ファッション性や好みにこだわりすぎず、黒いものや色の濃いレンズのサングラスは極力避けるようにしてください。
スポーツをするにも、まずは準備が大切です。まだまだ強い直射日光も残る秋の始まりの中、ランニングや球技をするときは、目を守ってくれるUVカットのサングラスを選ぶのが大切。それをスタートに、スポーツの秋を満喫しましょう。
若い女性を中心に大人気のアイメイク。鮮やかで華やかなその姿からは、目の周囲をきれいに、またはかわいらしく魅せるための工夫と努力が垣間見られます。しかし、その方法には危険な落とし穴も隠れていることを知らなければなりません。そこで今回は、行きすぎたアイメイクがもたらす病や症状と、その具体的な対策、また目の性質と周辺部分の働きについて詳しくご説明します。健やかな生活の中で気持ちよくメイクを続けていただくためにも、ぜひご一読ください。
◆目の周りのメイクには、こんな危険がある
目の縁を際立たせるアイライン。その手法は、アイシャドーを目の内側に深く濃く入れ、美しさを引き立たせるといったものです。特に、目をぱっちり大きく魅せるためのアイラインは、「インサイドライン」と呼ばれ、まつ毛の生え際の奥や、粘膜の部分まで色をつけていきます。ここまで深くラインを入れると、化粧品の成分が目に入ったり、粘膜に付着したりするなどのリスクも考えられます。
また、まつ毛の上から人工のまつ毛を付け足していく「まつ毛エクステンション(まつ毛エクステ)」にも、トラブルの元になるリスクが潜んでいるので注意が必要です。まつ毛エクステとは、美容師の資格を持つ施術者が専用の接着剤を使ってまつ毛を貼り付けていく手法のこと。経験のある女性ならこの施術がいかに高度な技術が必要か、お分かりでしょう。
まつ毛エクステは、まぶたから1~2ミリの間隔でまつ毛を取り付けていきますので、難易度の高さから施術の失敗による被害やトラブルなどが多数報告されています。国民生活センターによると、まつ毛エクステを経験した女性のうち、4人に1人が目やその周辺などに痛みやかゆみなどの異常を訴えたとのことです。
◆アイメイクするときに注意したいマイボーム腺
次に、目の周辺にある機能やその働きについてご説明します。私たちの目は、通常、油脂成分の保護膜がかかっており、この機能が涙の蒸発を防ぎ、一定の水分を保っているといえます。
この眼球を覆う保護膜は、マイボーム腺とよばれるまつ毛の生え際にある器官によって形成されます。マイボーム腺には数十個の分泌腺があり、そこから油脂成分が分泌されるという仕組みです。
しかし、この部分に不純物などが入って穴がふさがれると、涙の蒸発を防ぐ油脂の供給がストップしてしまいます。これがドライアイの原因となり、目の渇きや充血などの症状に見舞われるのです。
アイメイクでまつ毛の内側にアイラインやアイシャドーを施すと、マイボーム腺に化粧品の成分が付着し、油分を分泌するという重要な働きが損なわれることになってしまいます。ドライアイから目を守るには、まつ毛の内側までメイクを施すようなきわどい手法は避け、できるだけ外側部分にとどめるよう注意してください。
◆誰でも簡単にできる目のケア
最後に、手軽にできる目のケアについてもお伝えしておきましょう。目の働きに重要なマイボーム腺のケアポイントは、目を温め、清潔を保つことです。この方法は、入浴の際のシャワーを浴びるときに試すと効果的。目を閉じて、まぶたの上から適温のシャワーをあててください。温めた後、軽くまぶたをマッサージするとより効果的です。この際、目を痛めないようやりすぎには注意して、やさしくほぐすようにしましょう。
◆アイメイクは、目を痛めない範囲で
目とはとてもデリケートで、過敏な器官です。そこに化粧品など、化学成分の入った異物が混入すれば、大変な事態になることは想像に難くありません。美しいメイクも、健康な体があってこそ生きるもの。目の働きと病のリスクに留意して、健全なメイクアップを心がけましょう。
今や誰もが利用するようになったスマートフォン。機能が豊富で本当に便利ですし、ゲームやネットサーフィン、動画など楽しいコンテンツが盛りだくさんで、私たちの暮らしには欠かせないものとなりました。しかし、このスマートフォンが原因で肩こりが酷くなったり、老け顔になってしまったり。こんな悪影響が出てしまう可能性についてご存じですか?今回は、スマホを使うことによって起こり得るさまざまなリスクについてお伝えしましょう。
◆スマホのせいで肩がこる?寝違える?お腹がぽっこりする?
スマートフォンを使っている時、あなたはどんな姿勢でいますか?シチュエーションにもよりますが、多くの方がうつむき加減で画面を操作していることが多いと思います。実は、これによって起こるのがストレートネックという症状。これは猫背が続くことで頸椎(けいつい)が不自然に湾曲した状態のことを指します。
猫背の姿勢が腰痛や肩こりに悪影響を及ぼすのは有名な話ですが、ストレートネックも同じように頭痛や肩こりといった症状につながります。その他にも、首や腕の痛み・しびれ、寝違えと言った症状を引き起こすこともあるのだとか。
また、猫背の状態が続けば骨盤の歪みにも影響が出ます。そのせいで下半身がむくんでいくと、お腹が“ぽっこり”の原因にもなることも。このように、スマホを使う姿勢というのは基本的に体に良いとは言えません。普段から長時間使い続けている方は、気をつけるようにしましょう。
◆シワや二重顎もスマホのせい?
スマホの過度な使用は体だけでなく、実は美容にも悪影響が及ぶことも。たとえば、うつむいたまま画面をのぞく姿勢を続けて行くと、顔の筋肉のたるみにつながり、シワができてしまうことがあります。さらに、口角が下がってほうれい線が出てきたり、首の筋肉のしまりがなくなって二重顎になることもあるのだとか。
さらに、長時間スマホを使用するということは、目を酷使するということ。そのせいでドライアイや疲れ目になると、クマや充血の原因になる可能性もあります。なお、ドライアイは視界の不調や眼球の違和感だけでなく、頭痛や肩こりにつながることもあります。美容だけでなく、体調不良にも結びつく可能性があるのでご注意ください。
◆その朝寝坊は、寝る前のスマホいじりが原因かも?
昼夜関係なく働く現代人の中には、「概日リズム睡眠障害」という不眠症に悩まされている方も少なくありません。これは昼に寝て夜に起きるといった生活が続き、常に時差ボケが治らないような状態のことを指す症状です。
夜勤がメーンのお仕事に就かれている方であれば、これは仕方がないと言えるでしょう。しかし近年、スマホの普及によって、昼に働く人でもこの症状に悩まされるケースが増えてきていると言います。
その原因は、就寝前のスマホ習慣。「その日一日の疲れを癒やすために床につき、電気を消す。しかし、なんだか寝付けないからスマホをちょっとだけいじってみた」。こんな経験をお持ちの方も多いのでは?
前述の習慣が良くないのは、スマホが放つ光に原因があります。夜中であっても、太陽のような明るい画面を目が視認することで、脳は「朝が来たのかな?」と勘違いを起こします。そのせいで睡眠サイクルが崩れてしまい、夜に眠れなくなってしまうのだとか。睡眠時間が減れば体の疲れが取れないのはもちろん、万病の元とも言われるストレスがどんどん蓄積されてしまい、最終的には体を蝕んでいくことは明らかです。
◆スマホ依存症にならないために、使い方を見直しましょう
いかがでしたか?思い当たる節を見つけた方もきっと多いことでしょう。ちなみに、現在、スマートフォンを手放せなくなってしまう「スマホ依存症」という病気が新たに出現してしまっているようです。「どんなに自制しようとしても、気がつけばスマホを手にとってしまっている」「スマートフォンのせいで遅刻や欠勤が増えた」といった症状が出ていたら、それはもうすでにスマホ依存症にかかっているのかもしれません。
その場合は、ネット依存に詳しい病院や精神科、カウンセリングクリニックなどへ早めに相談をするようにしましょう。また、そこまで言っていなかったとしても、「最近スマホばっかり触っている」と思ったら、一度適切な使い方について考え直してみた方が良いかも知れません。
近年、中年男性などの間でよく話題となる「メタボリックシンドローム(以下、メタボ)」。そして、歯ぐきの炎症である「歯周病(歯槽膿漏)」。一見何の共通点もなさそうな両者ですが、実は最近の研究で密接な関係があることが判明しています。そして、歯周病を予防・改善することは、メタボにも良い影響があることもわかってきました。今回は、なぜ歯周病がメタボに影響を与えるのか? といった部分についてご紹介します。
◆健康な体をつくるためには、健康なお口から
メタボの予防・改善に必要なことはさまざまありますが、その中でも基本となるのが食生活です。規則正しい時間に食事を摂るのはもちろんですが、しっかり食べものを噛むことも非常に重要。これは、消化吸収を助けるのもそうですが、よく噛むことにより満腹中枢が刺激され、少量でも満腹感を得られることが目的です。
食べものをしっかり噛むためには、健康なお口でなくてはなりません。そのためには、歯周病などの口腔内トラブルが起きていないことが大切です。さらに言えば、歯周病は日本人が歯を失う原因第一位になるほど、健康な歯との関わりが大きい病気。欠損歯が多ければ多いほど、食べられるものは制限がされてしまうでしょう。また、入れ歯などになってしまっては、そもそも噛むこと自体が困難になってしまう場合もあります。バランスの取れた献立を、しっかりと噛んで食べるためには、歯の健康が非常に重要なのです。
◆データから見る歯周病とメタボの関係
歯周病の原因菌は、歯ぐきだけででなく全身に悪影響を与えることがわかっています。その中でも「LPS」という毒素によって作り出される「TNF-α」は、脂肪組織や肝臓のインスリン抵抗性を増加させるため、メタボの原因のひとつである血糖値の上昇につながると言われています。また、重度の歯周病は慢性的な炎症です。炎症によって合成される「CRP」というタンパク質が高くなると、将来的に動脈硬化や心筋梗塞のリスクも高くなるという報告もあります。
逆に、メタボの判定基準の対象となる項目が多い人ほど、歯周病のリスクが高くなるという研究結果も報告されています。原因はさまざまですが、ここでも脂肪組織から分泌される「TNF-α」が関わっているのだとか。具体的には、歯槽骨吸収が促されてしまい、歯周組織が破壊されてしまうのが原因だそうです。その他にも、糖尿病にかかった患者は歯周病の発生率が2.6倍になる、といったデータも発表されています。こうしたことからも、歯周病とメタボには相互に深い関わりがあると言えるのです。
◆歯周病予防がメタボ予防につながります
メタボを予防するには、健康なお口であることが重要。そのため、歯周病対策が重要なことは前述した通りです。しかし、歯周病というのは「静かな病気」と呼ばれるほど、自覚症状に乏しいのが特徴。そのため、歯ぐきの出血や腫れに気づいた時には、すでにある程度症状が進行してしまっているケースが非常に多いです。
改善をするためには早期発見・早期治療が大切ですが、それ以上に普段からの予防がもっとも重要です。毎日の歯みがきはもちろんのこと、デンタルフロスなどを使ったセルフケアを行うようにしましょう。また、歯医者に定期的に通院し、検診や歯石取りなどのクリーニングを受けるのもオススメです。
その他、喫煙者の場合には禁煙も非常に大切です。これは、タバコに含まれる有害物質が口腔内にさまざまな悪影響を及ぼし、歯周病を悪化させる原因となるからです。また、お口だけでなく動脈硬化など全身に引き起こす悪影響もわかっているため、早めにやめておくことがメタボの改善・予防につながるでしょう。
歯周病とメタボは、一見何の関係もなさそうに見えますが、実は相互に関連し合い、体に悪影響を与えていると言えます。「歯みがきをしたら歯ぐきから血が出た」といった自覚症状が同時に起こった場合は、同時にお腹周りなどについても気にしてみましょう。そして、メタボを進行させないためにも、早めに歯周病治療を行うことが大切です。
新年度が始まり、小学校~高校では視力検査があります。視力異常に気づく人が多いこの時期。遠視、近眼、乱視などが見つかった場合、眼鏡やコンタクトなどでの視力矯正をしての生活となります。今回は視力についてふれてみましょう。
視力低下を防ぐには
普段感じやすい視力の低下として、眼を酷使しがちな現代人は、夕方や週末になると、パソコン画面の文字が読み取りにくくなったり、遠くのものが見えにくくなったりする人が多いことがあげられます。これは夕方・週末老眼化現象といいます。こうした「ぼやけ」は、ほとんどの場合、眼のレンズの厚さを調節して焦点をあわせる筋肉の調整機能の一時的低下によるものです。また、パソコン画面など近距離を眺め続けることは、この調整筋肉がいつも緊張状態になっていることなので、長時間続けると疲労し、うまく調整ができなくなるのです。
1日のうち、朝はモノや文字がハッキリ・クッキリ見えますが、夕方になるとそうでもないことがあり、パソコン画面の細かい文字が読み取りにくくなったり、見るのに苦労したり、時間がかかったりなど、このような現象を夕方老眼化現象といいます。
月曜の朝は、モノや文字がハッキリ・クッキリ見えますが、木曜や金曜になると、パソコン画面の細かい文字が読み取りにくくなったり、見るのに苦労したり、時間がかかったり、より緊張したりします。木曜や金曜になると、近くや遠くなど、どこを見てもぼやけているような現象を週末老眼化現象といいます。
視力検査の受け方
視力検査で、実際より低く判断されないために前日は、翌日良いコンディションで検査を受けられるように気をつけましょう。体調不良や睡眠不足は、視力結果にも悪影響があります。視力検査はそれほど頻繁に行うものではないのですから、体調を整えて、スッキリとした視界で受けることが大切です
日中の疲れを翌日に持ち込まない工夫をし、やさしく目を労わって上げましょう。検査前日には次のようなことを心がけてください。
- 暗いところで、本などを読まない
- 就寝2時間前からはパソコン・ゲーム控える
- 蒸しタオルなどで目を温めて癒す
- 入浴時に浴そうにつかり、リラックスする
- 深く考えすぎない、悩まない
- 心が落ち着く音楽を聴く
- 就寝前に、軽くストレッチをして体をほぐす
- コンタクトレンズなど、夜は早めにはずす
- ビタミンやアントシアニンを含む果物・野菜・サプリメントを摂取
- 睡眠不足にならないように、早めに寝る
- 仰向けで眠る
など、体と心をリラックスさせ、翌日の検査に備えましょう。
視力低下を防ぐコツ
一時的調整機能の低下を感じた時は、無理を重ねないことです。それが月曜の夕方でも、金曜の午後でも、ちょっとしたケアを取り入れて、その場で目を癒してあげてください。こうした日常的なちょっとした維持・管理が、長期的な視力低下を防ぐことにもつながります。
- ちょっとした休止、休憩をはかる
- 5m以上遠くを20秒間以上眺める
- 瞼を閉じて、少し保つ
- 眼精疲労の回復に役立つ目薬を活用する
- 蒸しタオルを目にあてて、癒す
- スチーム・ホットアイマスクをする
- 目の周りのツボ刺激などで血行をよくする。
どれも、習慣化すれば簡単にできるはずです。そうすることで、いつもよいコンディションに視力を保つことができ、パソコンワークなどの作業効率も落とすことなく、1週間バリバリ働けるでしょう。
自分でできる目のケア
目を洗う薬剤は薬局で売られています。目に入った異物を除去する、花粉を除去するためには有効と思われますが、普段は涙が目を洗ってくれています。目を洗う薬剤は目の表面の涙まで除去してしまうので、異物や花粉を除去する目的以外には使用することは控えたほうがよいでしょう。目にとって一番良い目薬は涙です。涙が正常に出ている限りは、特に何もしなくても良いのです。
点眼薬も、病気というほどではなくとも、ドライアイや眼精疲労の強い方は手放せないでしょう。使用される場合には、あまり刺激の強いものは避けられることをお勧めします。最近はルテインやブルーベリー(アントシアニン)のサプリメントが流行しています。これらの成分は、臨床の現場でも加齢性黄斑部変性症*などには一定の効果がありますので、網膜に良いことは間違いないと考えられています。加齢性黄斑部変性症の予防や改善のために内服する、というのがもっとも理にかなった使用法です。
*加齢性黄斑部変性症は、年を取るとともに黄斑の働きに異常が起こり、視力が低下する加齢が原因で起こる眼の病気です。欧米では成人の失明原因の第1位、日本では第4位となっています。早い方では40代でも発症します。黄斑(おうはん)とは網膜の中央にある、ものを見るために一番重要な部分です。ものの形、大きさ、色、立体性、距離などの光の情報の大半を識別しています。この部分に異常が発生すると、視力が低下したり、ものの見え方に支障をきたすようになります。