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まめ知識カテゴリ: 肌・日差し

屋外で安全に過ごすには?熱中症を防ぐポイント(2020年8月)

 

厳しい暑さが続く時期。屋外での活動には、ますます体調への配慮が必要となります。通勤・通学で炎天下を移動する方や、日中に仕事で屋外作業に従事する方、夏場もスポーツに取り組む方が、多くいらっしゃるのではないでしょうか。それだけでなく、買い出しやお子さんの送り迎えでも、外出する機会があります。日常生活のあらゆる場面で、熱中症を防ぎ安全に過ごすために、ご紹介するポイントを意識してみてください。

 

◆熱中症が引き起こされる仕組み

熱中症になると、めまい・筋肉のけいれん・だるさ・吐き気などの症状が見られ、重度になるとまっすぐに歩けなくなったり、人の呼びかけに反応できなくなったりします。通常、体温が上昇すると汗をかき、汗が蒸発して体温が下がるよう、調整される仕組みになっています。しかし、気温や湿度の高い「環境」や、脱水症状や二日酔いなどの「体調」、運動や作業などの体温が上昇しやすい「行動」が重なると、体温調整ができなくなってしまうのです。体温調整機能がはたらかず、体温が上昇して体に熱がたまると、熱中症が引き起こされます。

 

◆熱中症を防ぐポイント

熱中症が引き起こされる仕組みをお伝えしました。それでは、熱中症を防ぐにはどんなポイントに気をつければよいのでしょうか? まず、大切なのはこまめな水分補給と、適度な塩分補給を行うことです。気温の高い屋外にいるときは、のどが渇いたと感じなくても、水分を摂るよう心がけてください。汗をたくさんかいたら、適量の塩分を摂ります。

 

また、外出するときは体温調整がしやすく、涼しい衣服を身に着けましょう。特に、通気性が良く、かつ汗の吸水と速乾に優れた素材は、屋外でのスポーツや作業に適しています。このように屋外にいるときは決して無理をせず、涼しいところで休憩する時間を設けましょう。空調設備のある屋内や、風通しの良い木陰のように、温度と湿度が低い場所で休みます。

 

体調が悪いときは、気温や湿度の高い場所へ行くのを避けるのも、熱中症を防ぐために必要といえます。睡眠不足の状態にある方や、持病などで体調がすぐれない方は、身の回りの気温と湿度を意識してお過ごしください。このように、屋外での行動や服装に気をつける一つひとつの取り組みが、熱中症のリスクを抑えることにつながります。

 

◆外出に便利な対策グッズ

熱中症を防ぐためには、外出時に日差しを防いだり、体を冷やしたりするグッズを使う方法もあります。日差しを防ぐグッズとして挙げられるのは、帽子や日傘などです。帽子や日傘には、頭や体が直射日光に当たるのを防ぎます。直射日光を避けるだけでも温度に差が出るため、ぜひご活用ください。また、体を冷やすグッズとして、保冷剤や冷却スカーフなどが挙げられます。太い血管が通る首筋を冷やすと、全身を効率よく冷やすことにつながるため、身につけて暑さの対策を行いましょう。

 

◆屋外だけじゃない?屋内の熱中症にもご用心

熱中症は、屋外だけで起こるわけではありません。たとえ屋内であっても、温度と湿度が高くなれば、熱中症になるおそれがあるのです。特に注意しておきたいのは、熱や湿気がこもりやすい浴室の周辺です。入浴時や清掃時には、汗をかいていなくてもこまめに水分を補給し、脱水を防ぎましょう。また、屋内で冷房機器を適切に使用しなかったことが要因となり、熱中症が発生する場合があります。屋内でも暑さを感じる場合には、冷房や扇風機を積極的に使用するよう心がけてください。

 

今回は熱中症を防ぐポイントをお伝えしました。夏の始まりだけでなく、残暑にも厳しい暑さが続くことがあります。屋外で過ごす機会があれば、お伝えしたポイントを参考に、熱中症を防ぐ取り組みを意識してみてください。

 

すっきり飲める青汁に期待される健康効果とは(2018年5月)

 

青汁には、ケール・大麦若葉・明日葉・にんじん・レタス・セロリ・ほうれん草といった、栄養豊富な食材が含まれています。飲むだけでさまざまな健康効果が期待できるのが魅力です。こちらでは、青汁を飲むとどのようなメリットが得られるのかお伝えします。青汁は飲むタイミングによって効果に違いがあるため、目的に合わせていつ飲むべきかを決めてみてください。すっきり飲める青汁を食生活に取り入れて、健康を心がけましょう!

 

◆足りない栄養を補える青汁

青汁には栄養が豊富に含まれているため、不足しがちな栄養を補うのに役立ちます。普段から野菜をあまり食べていない方は、ぜひ青汁を飲んで栄養を補給してみてはいかがでしょうか? 1日に必要な野菜をすべて食べ物から摂るのは難しいですが、青汁ならばコップ一杯を飲むだけで気軽に摂取できます。また、高齢者や妊婦は、食欲不振に悩まされることがありますが、青汁は食欲が出ない場合にもすっきり飲めるのがメリットです。

 

栄養補給を目的に取り入れるなら、青汁を朝一番に飲むのがおすすめです。人間は睡眠中にたくさんの汗をかくため、朝起きてすぐのときは体が栄養を吸収しやすい状態になっています。このタイミングで青汁を飲むと、体の隅々まで栄養を行き渡らせられると考えられているのです。さらに、青汁に含まれるビタミンCやビタミンEには、活性酸素を取り除く働きがあるため、体の疲れを軽減することにもつながります。

 

◆青汁は美肌を作るのに役立つ

青汁には、ビタミンC・ビタミンA・葉酸が豊富に含まれています。

 

「ビタミンC」はコラーゲンを作るために必要となる上、メラニンの生成を抑える働きがあります。お肌に潤いがほしい方や、シミやそばかすにお悩みの方におすすめです。「ビタミンA」は、お肌の潤いを保つ働きを持っています。レバーやうなぎにも多く含まれている成分ですが、これらの食材を毎日食べるのは簡単ではありません。しかし、青汁を飲めば栄養を無理なく摂取できます。「葉酸」はタンパク質の生成や合成に関わる成分です。新陳代謝が活発になることで、お肌を若々しく保つ効果が期待できます。

 

このほかにも、ビタミンK・カルシウム・ビタミンB1といったように、青汁にはお肌に良い成分が多く含まれています。人間のお肌は、眠ってから3時間後に成長ホルモンが分泌されて、新陳代謝が活発になります。そのため、美肌を目指して青汁を飲むのなら、夜に飲むのがおすすめです。ぜひ眠る前に飲んでみてください。

 

なお、お肌のターンオーバーは約28日周期となっています。そのため、青汁の効果は1カ月ほど飲み続けることで実感できると考えられます。飲み始めてすぐは効果をなかなか実感しにくいかもしれませんが、1カ月を目安に続けてみましょう。

 

◆青汁は便秘解消にも効果的

食物繊維が腸内環境を整えてくれるため、青汁は便秘の改善にも役立つと考えられています。青汁によく含まれる大麦若葉や明日葉は、食物繊維が豊富なことで有名な食材です。

 

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。水溶性食物繊維は腸内の善玉を増やし、腸内環境を整える働きを持っています。一方、不溶性食物繊維は水分を含んで膨らむという特徴があり、腸のぜんどう運動を高めてくれます。食物繊維を摂るときは、水溶性のものと不溶性のものを両方取り入れるのが理想です。青汁には、これらの成分がバランス良く含まれています。

 

便秘解消のために青汁を飲むなら、就寝前に飲むのがおすすめです。眠っている間に食物繊維により腸内環境が整えられるため、起床時に排便しやすくなります。便秘にお悩みの方はぜひ寝る前に飲んでみてください。

 

青汁を飲むことで、さまざまな健康効果が得られます。ただし、青汁だけで栄養補給をすると栄養が偏ってしまうため、あくまでも普段の食事の補助として飲むことをおすすめします。青汁を飲む習慣をつけて、健康な体を目指しましょう。

花粉が原因で肌に異常も!春先に起こる花粉症皮膚炎とは?(2017年3月)

 

目がしょぼしょぼしたり、鼻がむずむずしたり、春は花粉症持ちの人にとって辛いシーズン。しかし、花粉症がつらいのは、目と鼻だけではありません。花粉の影響で肌荒れがひどくなる“花粉症皮膚炎”にも要注意。今回は、増加傾向にある花粉症皮膚炎の原因と症状、その対策についてご説明します。

 

 

◆花粉症皮膚炎の原因と症状

花粉症皮膚炎とは、花粉が付着することで肌がかぶれて、炎症を引き起こす症状です。ご存知のとおり、春になると空気中を舞う花粉の量が増加します。通常、皮膚にはバリア機能があって花粉が付着してもブロックしてくれます。ところが、花粉症の人は目をこすったり鼻を何度もかんだりするため、皮膚が摩擦で荒れてしまいがち。そうするとバリア機能も低下して花粉の浸透を許し、かぶれや炎症、湿疹などを引き起こしてしまうのです。

 

花粉症皮膚炎にはそれ以外にも、顔全体がかゆくなる、腫れぼったくなる、肌が乾燥して粉っぽくなるなど、さまざまな症状が出てきます。花粉が多くなった時期に「肌がヒリヒリする」「ニキビのような赤いブツブツが出てきた」などの症状に悩まされたら、花粉症皮膚炎を疑ってみる必要があります。

 

◆花粉だけじゃない? 春の肌荒れの原因

春は花粉以外にも肌荒れの原因となる要素がたくさんあります。まず、低気圧と高気圧が行ったり来たりすること。人間は高気圧のときは交感神経優位で、低気圧のときは副交感神経優位になります。気圧が入り乱れると自律神経が乱れてホルモンバランスにも影響し、肌を弱らせてしまうことがあるのです。そして自律神経の乱れは血行不良も招きます。血液には栄養を行き渡らせる役目があるため、血流が悪いと肌になかなか栄養が届きません。そして肌のターンオーバーも滞らせてしまいます。

 

乾燥も肌に悪影響を及ぼします。冬の方が乾燥は厳しいと思われていますが、実際は春も同じくらい乾燥しているのです。しかも湿度は低いままなのに気温は上がるため、肌の温度が上昇。そうすると肌周りの空気が乾燥して水分が奪われ、場合によっては冬よりもひどい乾燥肌に悩まされるでしょう。このような悪条件が重なって肌が弱っているときに花粉が付着すると、過剰に防御しようとして炎症を起こし、肌荒れを引き起こしてしまうのです。

 

◆花粉症皮膚炎の対策は?

花粉症皮膚炎を予防するうえで必要なことは、肌を弱らせないこと。そのために、以下の対策を心がけてください。

 

・メイクは刺激を与えない範囲で

花粉の季節は肌が弱りやすいので、化粧品の成分でヒリヒリしてしまうことがあります。そういう場合は化粧下地を兼ねたオールインワンゲルにミネラルパウダーだけにしておくと、肌への刺激を減らせるでしょう。日焼けが気になるときは、低刺激の日焼け止めをオールインワンゲルの後に塗ると効果的。また、化粧を落とす際にも注意が必要です。肌のバリア機能が低下しているときに強力なクレンジング料を使ってしまうと、皮脂が減りすぎてパサパサになってしまう恐れがあります。春先はぜひ、低刺激のものを使いましょう。それでもしみるという場合は、お湯だけで落とせる化粧品に変えてみてください。

 

・食生活の改善

肌のバリア機能を強化するには、食生活からのアプローチも欠かせません。ビタミンB群には代謝を良くする効果、ビタミンC,Eには弱った肌をサポートする効果があります。肌を生まれ変わらせるのにはビタミンHが有効です。これらの成分が含まれている食材を積極的に摂取しましょう。

 

・ストレスを軽減する

春は何かと環境が変わりやすく、ストレスも溜まりやすい時期です。ストレスによる血行不良でお肌を弱らせないためにも、ストレスの少ない生活を心がけましょう。十分な睡眠を取ることで、ストレスの軽減につながります。休養もしっかり取れて免疫力もアップするなど、一石二鳥の効果が期待できるでしょう。

 

花粉症の人も、そうでない人も、春は肌荒れを起こしやすい季節。日ごろのケアをしっかり行い、健康的な肌を保ちましょう。

スポーツの秋は、サングラスで目を守る紫外線対策から(2016年9月)

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楽しかった夏のあとは、スポーツと食欲の秋の到来です。いつもより食欲が進む分、ダイエット目的で颯爽とランニング、という方も多いでしょう。そこで気をつけたいのが、屋外での運動に欠かせない紫外線対策。直射日光は肌に悪いばかりか、さまざまな病や症状のリスクも考えられます。そこで今回は、紫外線から目を守ることの大切さと、スポーツに適したサングラス選びのポイントを説明します。

 

 

◆紫外線対策は目を守ることから

紫外線対策といっても、「帽子や日焼けクリームがあるから大丈夫」と思っていませんか?欧米では紫外線カットが目的で使われるサングラスも、日本ではまだ“ファッション目的”というイメージが抜けきれません。目を日光から守ることには、どんな意味があるのでしょうか?

 

お肌の大敵ともいえるシミやソバカス。これは、角膜を通して吸収された紫外線によって脳が反応し、メラニン色素の形成を促すことで発生します。メラニンは紫外線から肌を守ってくれる大切な物質ですが、嫌なシミを作り出す原因にもなるのです。

 

mame1609_002そして、目を守る組織である角膜や水晶体が紫外線を浴びると、「目の日焼け」とよばれる症状を引き起こします。具体的には、目の充血や乾燥、涙の分泌、目の異物感など。日常的にそんな状態が続けば、長期にわたって有害な成分が水晶体に蓄積され、白内障の原因にもなるのです。重度の病のリスクから身を守るためにも、スポーツ中のサングラス着用は大前提といえるでしょう。

 

◆UVカットのサングラスを選ぼう

目に紫外線を当て続けることによって、白内障の他、黄斑変性(おうはんへんせい)や瞼裂班(けんれつはん)、翼状片など、さまざまな眼病のリスクも高まります。つまり、サングラスを使用することで、シミやソバカス、日焼けを防ぐばかりか、深刻な眼病を防止することにもつながるのです。

 

しかし、サングラスであればどれでもいいというわけではありません。紫外線カットに効果のあるレンズでなければ、角膜や目の周囲の肌を紫外線から守ることはできないでしょう。では、どのようにして紫外線カットにすぐれたサングラスを選べばいいのでしょうか。それは、紫外線を吸収する割合を示した「紫外線透過率」で判断します。

 

mame1609_003この透過率が低ければ低いほど、そのサングラスはUVカットの性能にすぐれたレンズということになるでしょう。紫外線透過率が1.0%以下であれば、紫外線は99%カットできるといわれます。UVカットのサングラスの中には、紫外線透過率を表示したものも販売されていますので、ランニングなどのスポーツ用には透過率の低いサングラスの使用をお勧めします。

 

◆スポーツに適したサングラスの条件

スポーツにふさわしいサングラスの条件として、UVカットに効果のあることの他、以下のポイントを抑えると、より快適にランニングなどのスポーツに専念できるでしょう。

 

・顔にフィットしている

体を動かしている最中にグラグラとサングラスが動いては運動に集中できないでしょう。顔にフィットしたサングラスであれば、ストレスを感じることなく、心地よい気分でスポーツに専心できます。顔のサイズや骨格に合ったサングラスをチョイスするようにしましょう。

 

・黒いレンズは避けよう

真っ黒なレンズのサングラスはいかにもおしゃれで格好良い印象を与えますが、黒いレンズは透過率も悪く、紫外線対策として適当ではありません。また、目の瞳孔が広がったり、視界が悪くなったりと、目にも負担がかかります。ファッション性や好みにこだわりすぎず、黒いものや色の濃いレンズのサングラスは極力避けるようにしてください。

 

スポーツをするにも、まずは準備が大切です。まだまだ強い直射日光も残る秋の始まりの中、ランニングや球技をするときは、目を守ってくれるUVカットのサングラスを選ぶのが大切。それをスタートに、スポーツの秋を満喫しましょう。

若者も要注意!スポーツ中に襲いかかる労作性熱中症のリスクと対策(2016年7月)

mame1607_001激しい日照りが降り注ぐこの時期、特に注意したいのが熱中症。水分を奪われ急激な体調不良に襲われるこの症状は、幼児や高齢者などの年齢層が多くかかると言われています。しかし、最近では野外で部活動に励む中高生が熱中症で倒れ、救急車で搬送されるという事例も。熱中症は、暑い夏では誰にでも起こりえる症状だと用心し、必要な対策を立てるようにしましょう。

 

◆「古典的熱中症」と「労作性熱中症」

熱中症とは、体内外の熱の影響により、体温調節や発汗量のコントロール機能が失われ、めまいやけいれん、顔面蒼白、失神など、さまざまな体の不調を引き起こす症状です。その熱中症は、大きく分けて2つに分けられます。

・古典的熱中症

体の外からの熱によって体調不良が起きる熱中症です。夏になると気温が上昇し、体内温度にも影響をおよぼします。猛暑の期間が何日も続くと、熱波とよばれる現象が起き、高齢者や乳幼児が発症しやすくなります。その中でもなりやすいのは、心臓病・腎臓病・糖尿病などの持病を持っている方など。また、野外の車の中で乳幼児が発症するケースもこれにあたります。

・労作性熱中症

暑い環境の中で激しく体を動かしたり、太陽の降り注ぐ中で作業や労働に従事したりした時に起こりやすい熱中症です。若くて健康な人でも、一度に大量の汗をかいて水分が失われると臓器障害などを引き起こします。

 

最近とくに多くなったのが、後者の労作性熱中症です。ラクビー選手など、屈強な体格を持つ若者ですら、熱中症にかかって死亡するという例が増えています。労作性熱中症は、その多くがスポーツ・労働する環境や、その方法が原因で発生しているといえます。酷暑の中で体を動かす際は、環境面やルール作りなどを重視し、熱中症対策を立てる必要があります。

 

◆スポーツ環境で注意したいこと

野外でスポーツする場合、どんな環境でのぞめばいいのでしょうか。以下にまとめてみましたので、参考にしてください。

・常に温度計を準備し、35℃以上になれば屋内へ

mame1607_00235℃以上で体を激しく動かすことは熱中症のリスクを高めるため、基本的には避けましょう。そのため、指導者の方は常に温度計をにらみながら管理することを怠らないでください。また、1日の中でも比較的涼しい朝や夕方でも熱中症は発症します。日照りの強い日中の時間だけ注意するのではなく、朝練習や日の沈んだ時間帯でも運動量と温度には気を配るようにしましょう。

・急激な温度差に注意

熱中症の多くは、7・8月をピークに発生します。しかし、体が暑さに馴れきっていない梅雨明けや、暑さのぶり返しのある9月など、意外な時期に体調の変化を訴えるケースも目立ちます。それまでと比べ温度差を実感したときは、急激な運動は避け、徐々にペースを上げていくのがポイントです。

 

◆スポーツ中に気をつけること

次に紹介するのは、スポーツ中に心がける注意点。いずれも簡単に始められることなので、忘れずに実行するように努めてください。

・水分をしっかり補給

mame1607_003「水分が足りてないな……」と自分の中で感じたら、無理をせず水分を補給するようにしましょう。その時、微量の塩分を含ませると回復に効果的です。スポーツドリンクの飲料でも適度の糖分を含ませるなど、成分含有量にも気を配ってください。ちなみにスポーツドリンクは100ml中40~80mlのナトリウムが適量といわれます。

・いきなりハードに動かない

運動に慣れた選手でも、急に体を動かすのはよくありません。熱中症が危ぶまれる中でのスポーツは特に、「体を暑さに慣らす」ことを意識するようにしてください。体力差や運動能力には個人差がありますので、周囲のペースについて行けない場合は、無理をせず申告してできるだけ自分のペースでトレーニングを行うようにしましょう。また、暑さに体が慣れてくると水分も多く失われるため、スポーツドリンクなど補給は多めに取るのが肝心です。

 

運動中に起きる労作性熱中症は、暑さと体力、運動量の管理をしっかり行えば防げます。若いからといって油断せず、対策をしっかり立てて心置きなく好きなスポーツに励みましょう。

その肩こりはスマホのせいかも?スマートフォンが引き起こす健康・美容への悪影響とは(2016年2月)

図

 

今や誰もが利用するようになったスマートフォン。機能が豊富で本当に便利ですし、ゲームやネットサーフィン、動画など楽しいコンテンツが盛りだくさんで、私たちの暮らしには欠かせないものとなりました。しかし、このスマートフォンが原因で肩こりが酷くなったり、老け顔になってしまったり。こんな悪影響が出てしまう可能性についてご存じですか?今回は、スマホを使うことによって起こり得るさまざまなリスクについてお伝えしましょう。

 

 

◆スマホのせいで肩がこる?寝違える?お腹がぽっこりする?

スマートフォンを使っている時、あなたはどんな姿勢でいますか?シチュエーションにもよりますが、多くの方がうつむき加減で画面を操作していることが多いと思います。実は、これによって起こるのがストレートネックという症状。これは猫背が続くことで頸椎(けいつい)が不自然に湾曲した状態のことを指します。

 

図猫背の姿勢が腰痛や肩こりに悪影響を及ぼすのは有名な話ですが、ストレートネックも同じように頭痛や肩こりといった症状につながります。その他にも、首や腕の痛み・しびれ、寝違えと言った症状を引き起こすこともあるのだとか。

 

また、猫背の状態が続けば骨盤の歪みにも影響が出ます。そのせいで下半身がむくんでいくと、お腹が“ぽっこり”の原因にもなることも。このように、スマホを使う姿勢というのは基本的に体に良いとは言えません。普段から長時間使い続けている方は、気をつけるようにしましょう。

 

◆シワや二重顎もスマホのせい?

図スマホの過度な使用は体だけでなく、実は美容にも悪影響が及ぶことも。たとえば、うつむいたまま画面をのぞく姿勢を続けて行くと、顔の筋肉のたるみにつながり、シワができてしまうことがあります。さらに、口角が下がってほうれい線が出てきたり、首の筋肉のしまりがなくなって二重顎になることもあるのだとか。

 

さらに、長時間スマホを使用するということは、目を酷使するということ。そのせいでドライアイや疲れ目になると、クマや充血の原因になる可能性もあります。なお、ドライアイは視界の不調や眼球の違和感だけでなく、頭痛や肩こりにつながることもあります。美容だけでなく、体調不良にも結びつく可能性があるのでご注意ください。

 

◆その朝寝坊は、寝る前のスマホいじりが原因かも?

図昼夜関係なく働く現代人の中には、「概日リズム睡眠障害」という不眠症に悩まされている方も少なくありません。これは昼に寝て夜に起きるといった生活が続き、常に時差ボケが治らないような状態のことを指す症状です。

 

夜勤がメーンのお仕事に就かれている方であれば、これは仕方がないと言えるでしょう。しかし近年、スマホの普及によって、昼に働く人でもこの症状に悩まされるケースが増えてきていると言います。

 

その原因は、就寝前のスマホ習慣。「その日一日の疲れを癒やすために床につき、電気を消す。しかし、なんだか寝付けないからスマホをちょっとだけいじってみた」。こんな経験をお持ちの方も多いのでは?

 

前述の習慣が良くないのは、スマホが放つ光に原因があります。夜中であっても、太陽のような明るい画面を目が視認することで、脳は「朝が来たのかな?」と勘違いを起こします。そのせいで睡眠サイクルが崩れてしまい、夜に眠れなくなってしまうのだとか。睡眠時間が減れば体の疲れが取れないのはもちろん、万病の元とも言われるストレスがどんどん蓄積されてしまい、最終的には体を蝕んでいくことは明らかです。

 

◆スマホ依存症にならないために、使い方を見直しましょう

いかがでしたか?思い当たる節を見つけた方もきっと多いことでしょう。ちなみに、現在、スマートフォンを手放せなくなってしまう「スマホ依存症」という病気が新たに出現してしまっているようです。「どんなに自制しようとしても、気がつけばスマホを手にとってしまっている」「スマートフォンのせいで遅刻や欠勤が増えた」といった症状が出ていたら、それはもうすでにスマホ依存症にかかっているのかもしれません。

 

その場合は、ネット依存に詳しい病院や精神科、カウンセリングクリニックなどへ早めに相談をするようにしましょう。また、そこまで言っていなかったとしても、「最近スマホばっかり触っている」と思ったら、一度適切な使い方について考え直してみた方が良いかも知れません。

熱中症の予防と対策(2014年6月)

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毎年この季節になると、必ず話題になる脱水症状や熱中症。近年では家の中にいても熱中症の危険があると言われています。昨年も猛暑日が続きました。特に幼児や、危険な症状を認識しにくい高齢者には注意が必要です。今回は、この脱水症状や熱中症の予防についてご紹介します。

 

 

人間のカラダは水でできている!?

人間の身体に占める水の割合はどのくらいなのかご存知ですか?実は胎児は身体の約90%が水でできています。新生児で約75%、子供で約70%、成人では約60~65%と言われ、これが老人になると50~55%にまで下がります。

 

これは、老化現象の一つで細胞内の水分の低下が原因とされています。また、成人になって水分の割合が低くなる原因の一つは、体脂肪率の増加にあります。そのため、女性の方が水分量の割合が低い傾向にあるとされます。

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この水分量がどれだけ、私たちの生存にとって大切かというと、体重の約2%の水分が失われただけで、喉や口が渇き食欲が減退するなどの不快感に襲われます。約6%が不足すると眠気や頭痛、脱力感が生じ、約10%が不足すると循環不全、腎不全、筋肉の痙攣などの症状を起こし、それ以上不足すると意識を失い、約20%が不足すると死に至ることになります。

 

私たちの身体の水分は、約100兆個もある細胞内に3分の2、残りは細胞と細胞の間にある細胞間液と血液中にあります。生命を維持するために大切な役割を果たしているわけです。

 

水分不足がもたらすさまざまな危険

炎天下のスポーツやイベントなどで、脱水症状を起こし倒れた人が病院に搬入されるというニュースが毎年聞かれます。本来人間がもっている体温調節機能が働かない状態になったときに、熱中症に陥ってしまいます。熱中症と総称される日射病や熱射病で死亡者がでる程深刻な状態になることもあります。

 

日射病は全身の倦怠感、吐き気、欠伸から始まって、酷くなると頭痛や意識障害まで引き起こします。炎天下で激しい運動などをしたときに、汗を大量にかいて身体の中の水分が不足すると心臓に戻る血液の量が減ってしまい、脱水状態に近づくと意識を失います。そのまま死亡することもあるのです。

 

また、熱射病とされるのは高温多湿の状況で長時間身体を動かしたとき、大量の汗とともに体内の塩分や水分が流失し、体温の調節が効かなくなって起こる症状です。温度を感じ取る力が衰え、高い室温に気付かない高齢者が、室内でこの熱射病の症状を起こすということもあるのです。

 

それ以外に、熱失神と呼ばれるのは、暑さで血管が拡張して血圧が下がり、めまいや失神が起こる状態。熱けいれんと呼ばれるのは、大量の発汗で汗とともに塩分が体外に流出し、血液中の塩分濃度が低くなっておこる筋肉のけいれん。熱疲労というのは、大量の発汗で脱水症状を起こし、倦怠感やめまい、頭痛、脱力感、吐き気などを起こすものです。

 

最高気温が30度を超えると、こうした症状の重くなる人が増え、さらに気温が上がると死亡者数も急激に増える傾向にあります。

 

熱中症を防ぐには

イラスト炎天下での長時間の活動は、避けてください。亜熱帯化が進んでいると言われる日本では、最近35度を超える気温になることもあります。ご存知のようにこの気温35度というのは、日差しを遮ったところで計る温度です。アスファルトなどの照り返しを受ける炎天下の道路などは、さらに高い温度になっているのです。

 

また、熱中症は気温が上がる10時から16時の間に多く発生していますが、幼児や高齢者は、これ以外の時間でも十分注意しましょう。服装も大切です。発汗性や吸湿性、通気性の良い素材の服を身に着け、屋外ではつばのある帽子を着用します。

 

暑い時間帯は、全国で電気の使用量が急激に増え、節電が望ましいとされますが、健康を害しては何もなりません。エアコンと扇風機、窓の開け閉めによる上手な換気などを心がけて熱中症を予防しましょう。特に幼児や高齢者には、保護者や周囲の人が十分配慮することが大切です。

 

熱中症の対処

イラスト先ほど紹介した「熱けいれん」の場合は、けいれんしている箇所を軽く伸ばし、マッサージをします。また、「熱疲労」の場合は、心臓よりも足を高くして仰向けに涼しいところに寝かせます。スポーツ飲料を少しずつ飲ませましょう。

 

「熱射病」の場合は、身体の下に当て物などをして、上半身をすこし立てて涼しいところに寝かせ身体を冷やします。首や、脇の下、足の付け根などにビニール袋に氷水を入れたものをあてます。身体の表面を冷やすことが大切です。

 

また、熱中症が重篤な状態で意識がはっきりしないような場合は、すぐに救急車を呼びます。車が到着するまで、吐いた場合に気管を詰まらせてないように、涼しいところに横向きに寝かせます。
熱中症は、回復したと思っても一度病院で診察してもらうようにしましょう。

風邪、肌荒れ…“乾燥注意報”にご用心!(2011年2月)

 

     
 
2月のテーマ:
風邪、肌荒れ…“乾燥注意報”にご用心!

新しい年が始まって1ヶ月が経ちました。年始に立てた”一年の計”は実行できていますか?健康維持のためには正しい生活リズムや食生活、毎日の運動が大切と分かっていても続けるのはなかなか難しいものです。特に今年の冬は寒く、外へ出るのもためらってしまうほどですが、室内でのエクササイズなど、工夫して身体を動かすよう心がけていきましょう。さて、この”寒さ”に大きく関係するのが、空気の”乾燥”です。今回はこの”乾燥”についてお話します。

 
     

 

乾燥注意報とは
 

 テレビのニュースや天気予報などで、最近よく耳にする「乾燥注意報」。地域によっては、消防隊が火の用心のお知らせに回っている光景をよく目にするという方も多いのではないでしょうか。この乾燥注意報は、” 空気の乾燥による火災発生”の注意を促すものとして気象庁が発表するもので、首都・東京においては今年に入って連日この乾燥注意報が発表され続け、歴代の連続記録に迫る勢いだそうです。

乾燥注意報の基準となるものは「実効湿度」と「最小湿度」です。実効湿度とは、その日の空気の乾き具合を示すのではなく、数日前からの空気の状態を考慮して計算したもので、日本の家屋に多く使われている” 木材の乾燥具合”を示しています。 また、最小湿度は文字通り1日の中で最も低い湿度のことで、数字が低ければ低いほど空気が乾燥していることになります。どれくらいになると注意報が発表されるのかは地域によって多少の違いがありますが、平均的に” 実効湿度が50パーセントから60パーセント以下”になると火災の危険性が高まるので、各地とも50パーセントから65パーセントで、ほぼ一律に発表されます。

しかし、もう一つの基準である最小湿度は地域によってばらつきがあり、南の沖縄では50パーセント、札幌では30パーセントが基準となっています。東京ではさらに低く、最小湿度が25パーセントにならないと発表されません。これは空気中に含まれる水蒸気の量に関係しています。(ちなみに東北地方は実効湿度と最小湿度だけでなく、風速も考慮にいれて乾燥注意報が発表されます)

   
冬はなぜ空気が乾燥するのか
   ではなぜ冬場は空気が乾燥するのでしょうか。それは”飽和水蒸気量”に関係します。小学校の理科で習うものですが、改めて解説すると、飽和水蒸気量とは空気中に溶け込める最大の水蒸気量のことで、空気中にふくまれる水蒸気の量は「その空気1m3中に含まれている水蒸気の質量」で表されます。この飽和水蒸気量は気温が下がると低下するため、気温の低い冬場は空気が乾燥するのです。例えば、気温30℃では飽和水蒸気量は30g/m3ですが、気温0℃では、5g/m3までしか溶け込めません。そのため、気温が低いほど空気は乾燥していくのです。

また、太平洋側は冬になると季節風(北西の風)が吹きますが、この風は大陸性高気圧より噴出し、日本海を渡るとき大量に水蒸気を吸収し日本の山に当たり日本海側に雪を降らせます。雪を降らせた後の風は水分が少なく乾燥しているので、その風が太平洋側に吹きますのでその地域はさらに乾燥することになります。

ちなみに、冬に白い息が良く見られるのは、呼気に含まれる水蒸気が空気中に溶け込めずに空中で結露して見えるからです。

   
冬場に乾燥肌が多い理由
 

 このように、冬場は空気が乾燥するためどうしても肌の水分が失われてしまい、乾燥肌になる人が増えます。また、冬は運動量が低下しがちで、皮脂も汗も分泌量が少なくなるため、肌を保湿から守る“天然の保湿クリーム”が少なくなるのも乾燥肌を引き起こす原因のひとつです。

さらに、冬は気温が低くて血流が悪くなったり新陳代謝が低下するため、肌のターンオーバー(肌が生まれ変わる周期)も遅れがちになります。肌の表面に粉が吹いたようになったり、フケが増えたりするのは、古い角質が肌の表面にカラカラに乾いたまま残ってしまうためだと考えられます。

また、冬に使う暖房器具も肌を乾燥させてしまう大きな原因です。特にエアコンによる暖房や、燃焼をしない電気暖房器具を使っている場合の室内の湿度は驚くほど少なくなっているのです。乾燥した室内にいると肌表面の角質層から蒸発する水分量が増えるため、当然お肌も乾燥していきます。他にも、寒い日は熱いお風呂に入りたくなるものですが、熱いお湯につかると皮脂の油分が奪われてしまい、これもお肌の乾燥を招くのです。

   
手軽にできる乾燥対策
   空気が乾燥する冬は、お肌の乾燥だけでなく、ウイルスが繁殖しやすくなるため風邪やインフルエンザにも注意が必要です。乾燥を抑えるためには”加湿”が一番。家庭や職場などで気軽にできる乾燥対策をご紹介します。

加湿器を活用する
 

この季節は家電量販店などにも加湿器コーナーが設置され、様々なタイプの加湿器が並びます。パソコンにつないで使うUSB電源のものや、自動車のシガーソケットにつないで車内で使えるもの、ペットボトルに水を入れて使えるもの、アロマ機能のついたものなどもあるので、使う場所に合わせて選んでみましょう。

濡れタオルを干す
 

洗濯物の部屋干しも、室内の湿度をあげてくれる手軽な加湿方法です。職場で行う場合や、においや見た目が気になるという場合は、塗らしたフェイスタオルを下げておくだけでも十分加湿効果があります。その場合、たたんで干したり置いておくのではなく、広げた状態でハンガーなどに下げておきましょう。空気にあたる表面積が増えることで空気中に水分が含まれやすくなります。

お風呂場のドアをあけておく
  入浴したあとのお風呂場は、湯気がたちこめて湿度がとても高くなっています。普段はカビ対策のためにドアを閉めて浴室乾燥機を回すというご家庭も、冬場はドアを全開にして、湿気を家中に逃がしてみてはいかがでしょうか。脱衣所などお風呂から近い場所で扇風機やサーキュレーターを回せば、一部にだけ湿気がこもりすぎる心配もなくなります。
観葉植物を置く
 

植物は” 蒸散効果”で葉から水蒸気を放出してくれるだけでなく、鉢の土からも水分が蒸発するので、室内の加湿にはもってこいです。これらは加湿器のようにただ水分を出すのではなく、乾燥しているときには多く、十分なときには少なく蒸発するので、うまく部屋の湿度を調節することができます。

 
 
冬場は空気が乾燥するということを体感的に分かっているという方も、乾燥の原因を改めて知ることで、“冬場は空気が乾燥する”ことをより実感していただけたのではないでしょうか?風邪を予防するためにも、美容のためにも、上手に加湿して乾燥を防ぎましょう。もちろん、火の用心もお忘れなく!

 

 

冬本番を前に!お肌の乾燥対策(2011年11月)

 

     
 
11月のテーマ:
冬本番を前に!お肌の乾燥対策

秋は春から夏にかけて浴び続けた紫外線のダメージが肌にダイレクトに現れる季節です。秋の肌は紫外線に加え、乾燥した空気にさらされ、肌の再生もしにくくなります。

冬本番を前にお肌の乾燥対策を取りましょう。「洗顔後、肌がつっぱるような感じがする」「うるおいやしっとり感が無くなってきた、毛穴が目立ってきた」「口元や頬、目の下など、カサカサする所が増えたかも?」そんな変化に気づいたらもう乾燥は始まっています。

 
     

 

まずは日頃の洗顔から
 
まずは日頃の洗顔から

秋は今までの季節とは違い、皮脂の分泌が低下して肌が乾燥してきます。

洗顔料を使用する場合は肌に合ったものを選んで、しっかりと汚れを落とすように洗い上げます。洗うときは、36~38度位のぬるま湯がいいでしょう。熱いお湯だと皮脂が流れ落ちますし、逆に冷たい水だと毛穴が開かないので、汚れが肌に残ってしまいます。

乾燥や紫外線のダメージにより保湿機能が失われやすくなっているので、洗顔後は化粧水や乳液、美容液を使ってうるおいを回復させましょう。また、洗顔後に蒸しタオルを30秒ほど顔に乗せることで血行やリンパの流れがよくなり肌の再生を促します。

   
身体の内側からも対策を
 

外側からだけでなく、ビタミン、コラーゲン、CoQ10、ヒアルロン酸、セラミドなどを含んだサプリメントなどを取り入れることで、内側からも夏のダメージ回復に効果てきめんです。

ビタミンをたっぷりふくんだ野菜や果物のジュースを飲んでもいいでしょう。食事をきちんと取ること、肌は眠っている間に生まれ変わりますので、十分な睡眠も乾燥肌を改善するには欠かせません。

また水をたっぷり飲むようにすることも体内にきれいな水が循環し、肌の水分量が増えてみずみずしい肌になるための大切なポイントです。

身体の内側からも対策を
   
適度な運動で美肌をキープ
 

ウォーキングや体操、ストレッチなどで適度に身体を動かし、汗をたっぷりかくことも肌の健康のために大変よい効果を生み出します。

運動して基礎代謝量を上げ、新陳代謝を活発にすることで体内の老廃物を吐き出し、皮膚のターンオーバーをスムーズに行い、綺麗で清潔な肌を保つことができるのです。

運動の後はゆっくりと入浴して心身ともにリラックスしましょう。ストレスの無い状態が美肌を生み出す源、心と肌は繋がっています!

適度な運動で美肌をキープ
   
暖房器具の使いすぎに注意
 

エアコンは部屋の湿度を低下させ、肌の乾燥を確実に招きますので、季節に関係なく、エアコンの使用を最低限に抑えましょう。

風が直接あたる場所にいると、余計に肌が乾燥してしまいますので注意してください。また、ただでさえ乾燥してしまう冬にエアコンや電気の暖房器具を使うと湿度が低下し肌の保湿に大敵です。ストーブなど燃焼系の暖房器具を使用した方がいいでしょう。

加湿器を使用して部屋の湿度を上げたり、濡れたタオルや洗濯物を部屋にかけておく、洗面器に水を入れて部屋に置くなどして手軽に加湿することもできます。

 

省エネもいいけれど…気をつけたいのは熱中症~熱中症の予防と対策~(2011年7月)

 

     
 
7月のテーマ:
省エネもいいけれど…気をつけたいのは熱中症~熱中症の予防と対策~

全国で30度以上の真夏日を記録した6月29日、各地で熱中症による救急搬送が相次いだ。千葉、長野、愛知、奈良で計4人が死亡。18都県で少なくとも309人が搬送され、14人が重症と診断された。(6/29・毎日新聞ニュースより) 東京電力福島第1原発事故の影響で省エネが叫ばれ、クールビズなど冷房を控える動きもありますが、35度以上の極度の猛暑では「熱中症」にかかってしまう方も増えているようです。最悪の場合、命が奪われることもある怖い「熱中症」とは一体どんな症状なのでしょうか?

 
     

 

熱中症の原因と症状
 

 熱中症とは、外気の高温多湿等が原因となって起こる身体の症状の総称のことをいい、軽い症状から重い症状へと症状が進行します。特に怖いのは熱射病(日射病)で高齢者や乳幼児ほど重症化の傾向があります。10代は運動中、20~50代は仕事中、60代以上は日常生活の中で発症するケースが目立ち、特徴的なのは「高温化した室内や車の中」での発症が目立ちます。

[上から軽度→重度の順]
●熱痙攣・・・・・・・体力のある人が汗を多量にかき、水分を補充するが塩分を摂らず、低ナトリウム血症を起こしている場合に生じる。突然のけいれん、激しい痛みと手足痙縮が起こる。

●熱失神・・・・・皮膚の血管が拡がることにより血流量の減少、血圧の低下、脳へ送られる血液量が減少するために起こる。いきなりバタンと倒れる一過性の意識消失がみられることが多い。

●熱疲労・・・・・・・暑さによって塩分(電解質)と水分が過剰に失われる状態で、血液量が減少する。頭痛やめまい、吐き気や脱力感、失神や虚脱がみられることもある。脱水症状ともいう。

●熱射病(日射病)・・・夏の暑い日差しを浴びて歩き回ったときに体温調節機能が失われ、身体がオーバーヒートして起こる。顔が赤くなって息遣いが荒くなる。発汗もみられなくなり、目まいや頭痛、吐き気などの重い症状があり、ひどいときは意識不明になり死亡することもある。

●意識不明、死亡も?

   
熱中症の予防
    熱中症は乳幼児や高齢者などがかかりやすいとされています。また下痢等をしやすいなどの脱水傾向にある方、発熱のある方、また肥満気味や睡眠不足の場合にかかりやすくなります。体調だけでなく、気温や湿度、日差しの強さなどさまざまな気象条件が重なって影響するので注意が必要です。一人で運動や作業をしている場合には熱中症の症状発見が遅くなり危険です。

  1. 発汗によって失った水分と塩分の補給をこまめに行う。スポーツドリンクなど塩分と糖分を飲みやすく配合した飲み物がよい。
  2. 睡眠を十分に取り、運動や作業前には内臓の負担にならない程度に出来るだけ多くの水分を摂取する。十分に休憩を取りながら作業・運動を行うようこころがける。
  3. 直接の日射を防ぎ、風通しの良い場所にいるようにする。風を身体にあてたり、また水をかぶったり、濡れタオルなどで熱を気化させて体温を下げるなどの工夫も必要。
  4. 外出時は日傘・帽子を持参する。吸湿性の良いゆったりした服装をし、太陽光線を吸収する黒や紺など濃い色や長袖は避ける。
  5. 日中は高温になる室内や車中にいるのを避け、室内は窓を開けて風を入れる。(特に体力的に弱い高齢者や乳幼児は注意が必要)気温30度以上、湿度70-80%、風の弱い時等は、特に熱中症が起こりやすいので、時々室温を測ったり、気温に常に気を配る。携帯型の熱中症計などを持ちあるくのも有効。
   
熱中症の治療
 

 おかしいな?と思ったら、まずは体温を下げる事が必要です。木陰や庇、冷房の効いた室内など、涼しい場所で休み、安静にします。そのような場所がない場合には、うちわなどで扇いでなるべく早く体を冷やすようにします。特に氷やアイスノンなどで対処する場合は、脇の下、首、足の付け根など太い血管のある部分を冷やすようにすると効果的です。

 その他の応急処置としてはスポーツドリンクや塩分(塩、塩飴、梅干し、昆布等)を含んだ水分などを飲ませます。その際、冷えすぎた飲料を大量に摂取すると胃痙攣を起こす場合がありますので注意が必要です。また水だけを大量に摂取すると、血中食塩濃度が薄くなり、さらに水分を欲するようになり、余分な水分を尿として排泄する作用が起こって結果として体液の量を回復出来なくなります。

 目まいや筋肉痛など熱中症の軽い症状があれば、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

意識がなく、心停止状態にある場合は、[1]救急車を呼ぶ、[2]心臓マッサージを行う、[3]救急車到着前にもAED(自動対外式除細動器)を探して応急処置を取ります。

熱中症は症状によっては死に至る怖い病気であるを十分に認識し、予防する観点からも、暑い日には気温をチェックし、適切な水分補給と体調管理に努めていきたいものですね。