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まめ知識カテゴリ: 肌・日差し

ウォームビズで 低温やけどを予防しよう!(2006年1月)

 

     
 
1月のテーマ:
ウォームビズで

低温やけどを予防しよう!

 新年明けましておめでとうございます。今年も一年、家族揃って健康で元気な生活を送れるよう、日ごろから体に気をつけていきましょう。さて、今回は寒い季節に大活躍のカイロやコタツについてのお話を。この時期手放せないあったかアイテムも、使い方を誤ると重症な低温やけどの原因となることもあるのでご注意を!
 
     

 

低温やけどとは?
 
 

人間が快適で暖かいと感じる温度を放出する熱源でも、それが同じ部位に長時間接触することによっておこるやけどのこと。 60 ℃前後で約 1 分、 50 ℃前後で約 3 分、 45 ℃前後でも約 6 時間同じ部位に接触していると起きるといわれています。熱湯などによる高温やけどの場合は、「熱い」と感じてすぐに熱源から離れることができ、対処もできますが、低温やけどの場合は低い温度でゆっくりとやけどが進行するため、自覚することが遅れ、症状も重くなってしまいます。熱源に長時間触れていなければ何の問題もありませんが、「熱い」と感じる温度ではないため、普段何気なく使っている温熱器具が低温やけどの原因となることも。温熱器具を日常的に使用する冬場こそ、日ごろの注意が必要なのです。

 
低温やけどの原因と症状
 
■ 低温やけどの原因となる温熱器具のベスト 5

1.使い捨てカイロ

2.湯たんぽ

3.あんか

4.電気コタツ

5.ホットカーペット

使い捨てカイロやホットカーペット、湯たんぽなど直接体に触れる物の他、あんかや電気コタツなど体に直接触れない器具でも低温やけどの原因になるのです。

また、低温やけどは、表面上それほどひどくないように見えても症状が重いケースが多い、恐いやけどです。通常やけどの程度は症状によって3段階に分けられ、表皮のみのごく軽いやけどを指す「1度熱傷」、表皮の下にある真皮まで達してしまい水疱ができてかなりの痛みを伴う「2度熱傷」、そして。真皮の下の皮下脂肪までに及ぶ相当重い「3度熱傷」となります。

なんと、低温やけどは内部では2度熱傷や3度熱傷にまで達してしまう場合が非常に多いのです。ちなみに3度熱傷まで達すると再生可能な細胞組織がすべて壊死してしまい、痛みは感じず皮膚も再生してきません。そのため、やけどの面積が広いと皮膚移植が必要になります。また、皮膚組織が壊死してしまった場合、感染症にかかりやすくなるので注意が必要なのです。

低温やけどの治療と予防
 
 温熱器具を使っているときに、皮膚が赤くなっていたら低温やけどを起こしている可能性があります。低温やけどになってしまった場合は、水で冷やしても効果はありません。そのため、たとえ患部が狭くても速やかに病院へ行き診察を受けましょう。先に書いたとおり、感染症の予防のためにも必ず医師の処置が必要なのです。また、低温やけどが広い範囲に及ぶようなら、皮膚移植が必要になってしまうこともあるので、自分で判断せず、必ず病院へ行くこと!
低温やけどを防ぐには
 

・使い捨てカイロは肌に直接貼らない。

・湯たんぽはタオルなど布にきちんとくるんで使う。

・暖房器具の温度は低めに設定する。

・コタツや、ホットカーペットの上で眠らない。起きているときもクッション等を使って、熱源が肌に直接触れないように気をつける。

   
 

以上、日ごろから注意できることばかりです。疲れているときやお酒を飲んだ後などは、熱さに気付かない場合が多いので特に注意しましょう。また、乳幼児やお年寄り、思うように動けない病人へは周りの家族が注意して配慮してあげる必要があります。

ちなみに、かかとやくるぶし、すねなどは皮膚のすぐ下に骨があるため、毛細血管が圧迫され、やけどをしやすい部位といわれています。

 

 最近では、ノートパソコンで低温やけどをしたという事例も出ています。熱を持ちやすいノートパソコンは、キーボードの上も熱くなりやすく、長時間手を置いて作業していたために手のひらが低温やけどになってしまったそうです。また、靴(靴下)用カイロの使用にも注意が必要。これは酸素の少ない靴の中での使用を目的として製造されているので、腰やお腹などに使用した場合酸化反応が過剰に起こり、高温になることがあります。これは靴を脱いだあとに貼り続けていても同じ状態になります。これらの事例も踏まえ、使用法にはくれぐれも注意しましょう。

近頃叫ばれている「ウォームビズ」。低温やけど防止のためにも、温熱器具の使用を控え、重ね着やブランケットなどを活用して体に優しい温かさを得る工夫をしましょう。

 

 

空気の乾燥する季節。 乾燥肌対策を万全に!(2005年11月)

 

     
 
11月のテーマ:
空気の乾燥する季節。

乾燥肌対策を万全に!

 今年も残すところあと2ヶ月、そろそろ冬めいて空気が冷たくなるとともに乾燥してまいります。寒い季節になると、腕や足、背中がカサカサ乾燥してかゆくなってしまう人も多いのではないでしょうか?そこで、今回は乾燥肌を防ぐ対策法をご紹介します。乾燥は美容の大敵でもあるので、女性のみなさんもしっかり乾燥対策&保湿をして潤いのあるお肌を手に入れてください。
 
     

 

乾燥肌とかゆみのメカニズム
 
 乾燥肌には生まれつきの肌質も関係していますが、日ごろの生活や肌のお手入れによって乾燥しやすくなってしまうケースも多く見られます。人間の肌は何層にも分かれていて、一番上の層、外気と接する層が「角質層」です。角質層には外界の刺激物質や細菌から皮膚を守る役目と、肌の潤いを保つという役目がありますが、その厚さはわずか2,000分の1mmしかありません。その薄さの中に、15~40%の水分を含んでいます。角質層の水分が少ない状態が乾燥肌ということになります。

かゆみを感じる神経線維は、肌の奥にある真皮から表皮に向かって伸びています。皮膚が乾燥してくると、皮膚の基底層の細胞から神経を伸ばす作用のある神経成長因子(NGF)という物質が放出され、角質層のすぐ真下までかゆみ線維を成長させてしまいます。つまり、皮膚の一番表面に近いところまでかゆみを感じる神経線維が伸びてくるため敏感に反応しやすくなってしまうのです。また、身体を洗うときにナイロンタオルでこすったり、かみそりでむだ毛を処理したりすることで角質層が必要以上にはがれてしまうと、角質層を保護するセラミド(角質細胞間脂質)や天然保湿因子(NMF)が失われ、敏感肌の原因にもなります。さらに冬は皮脂の分泌量が減るため、皮膚を保護する油分が不足してますます乾燥しやすくなってしまいます

乾燥肌対策いろいろ
 
 それでは、家庭で行える乾燥肌対策をご紹介します。乾燥を防ぐ=保湿。今日から実践して、潤いのあるお肌を手に入れましょう。
お風呂編
 

・摩擦の多いナイロンタオルは使わない。

身体を洗うときは石鹸をよく泡立て、手で洗うようにしてみましょう。もしくは、敏感肌用のボディタオルなどを利用し、石鹸など洗浄料をつけないで軽くこすり洗いするのもおススメです。お湯につかって体温が上がると毛穴が開き、皮脂や汗と一緒に老廃物などが浮き上がってくるため、洗浄料なしでも汚れは落ちます。

・入浴剤を利用する。

市販されている入浴剤のほとんどは乾燥肌に効果がありますが、保湿効果と水分揮発防止効果(素肌に膜をはり、集めた水分を逃さない作用)の2つの効果を併せ持った入浴剤がベストです。

・湯船の湯気を有効活用する。

まず、熱すぎない湯船に浅めにつかり、頭からタオルをかぶります。次に顔をお湯に近づけて1分間くらい湯気を顔にあてます。身体を起こして少し休憩し、再びタオルをかぶってまた1分。これを5回ほど繰り返すと、スチーム効果でお肌がしっとりすべすべになります。

・かみそりでのむだ毛処理は、入浴中にしない。

入浴中にかみそりを使うと、角質層が必要以上にはがれてしまいます。むだ毛をかみそりで処理する場合は、お風呂上りの清潔な状態で、かみそりとの摩擦を防ぐために保湿剤を塗った状態で行うようにしましょう。

・熱いシャワーは避ける。

必要以上に熱いシャワーは、直接肌を傷める原因となり、乾燥を悪化させます。冬場は冷えますが、ぬるめのお湯にゆっくりつかる入浴が一番。洗顔のときも、シャワーを直接顔にかけるのは刺激が強すぎるのでやめましょう。

・お風呂あがりにはたっぷり保湿する。

お風呂上りの身体は、内側からも乾いています。たっぷり水分をとり、体内から真皮へ、そして表皮へと潤いをあたえましょう。また、入浴で失われたお肌の水分や皮脂分は、乳液やクリーム、ボディローションでしっかり補うこと。ひじやかかとなどがガサガサしている場合は、ホホバオイルなどを塗るといいでしょう。

生活編
 

・部屋の湿度に気を配る

エアコンの使用は、部屋の湿度を低下させて肌の乾燥を招きます。エアコンの使用は最低限にし、加湿器を使用するなどして部屋の湿度を保ちましょう。加湿器がない場合は、濡れたタオルを室内にかけておくだけでも加湿効果が得られます。

・身体を動かして、血行をよくする

肌をつくる栄養素を運んでいるのは、身体中を巡る血液です。血行が悪くなると栄養が行き届かなくなるため、皮膚の生まれ変わり(ターンオーバー)が遅れ、肌の乾燥につながります。肌へとつながる血管の末端部分には、心臓のポンプの圧力が届かないため、身体の筋肉を動かすことでしか血液を行き届かせることができないのです。毎日少しでも身体を動かし、血行をよくすることを心がけましょう。

・規則正しい生活と食事を心がける

健康な肌を作るには、規則正しい生活と十分な睡眠時間が欠かせません。また、肌を作る栄養素は、食べ物から摂取するので、バランスよい食事をとることも忘れずに。規則正しい生活と食事が、肌の細胞分裂を活発にし、健康で瑞々しい肌を保ってくれます。

 

・化粧品にも気を配る

毎日のお化粧も、肌の乾燥を招きます。特にパウダリーファンデーションや粉おしろいは肌の潤いを取ってしまうので注意が必要。お化粧前には「つけすぎかな」と思うくらいたっぷりの美容液(セラミドなどの保湿成分を含んだものがベター)や乳液をつけ、少し時間をおいてからメイクします。保湿効果のある化粧下地を使うのもよいでしょう。

・日焼け止めの使用にも注意する

日焼け止め用の化粧品などに含まれている紫外線散乱剤は、紫外線対策には欠かせない成分ですが、同時に肌の乾燥を招いてしまいます。冬場はあまり使用する機会はないかもしれませんが、使うときは量や時間に気をつけ、乾燥しやすい目元・口元への使用は最低限にしましょう。

   私たちの肌に含まれる水分量は、赤ちゃんのときがピークで、20歳を過ぎた頃から急激に減少します。さらに40代にさしかかる頃には、肌表面の油分も失われてくるため肌の乾燥はより加速してしまします。化粧品のCMなどで、よく「アンチエイジング」という言葉を耳にします。しかしどんなに気をつけても肌の老化は進み、乾燥しやすくなっていきます。ハンドクリームやボディクリーム、そして保湿化粧品などを積極的に使うとともに、普段の生活でも乾燥対策を万全にして乾燥する季節をのり越えましょう。

 

 

夏の日差しにご用心。 熱中症に気をつけよう!(2005年7月)

 

     
 
7月のテーマ:
夏の日差しにご用心。

熱中症に気をつけよう!

すっかり日が長くなり、日差しも日々強くなってきました。子供たちにとっては待ちに待った夏休みの季節。海や山、プールやキャンプに出かけたりと、野外で遊ぶ機会も自然と多くなってきます。そこで心配なのが、強い日差しによる日射病などの熱中症。症状が重い場合は意識障害を起こしたり、さらには命にも関わる危険性も。防止策をしっかりと、かかってしまった場合の処置についても知っておきましょう。

 
     

 

熱中症とは
 
 

 読んで字のごとく、「熱に中(あた)る」という状態を表し、体の中と外の「暑さ」によって引き起こされる、様々な体の不調を熱中症といいます。高い気温に長時間さらされたり、激しい運動などで体内でたくさんの熱が発生することが原因でおこり、発汗による放熱機能が追いつかず、体温を調節する生理機能が失調して体温が40℃を超える異常高熱となる状態をいいます。

ここでは熱中症のひとつ日射病と、熱射病についてご紹介します。

 
日射病
 
日射病の原因
 

夏、気温の高い中で長時間活動したときや、炎天下でスポーツをした時などに起こる。

主な症状
 

体温は正常かやや低く、皮膚は冷たく汗ばんでいます。血圧は低下し脈は速く、めまい・頭痛・吐気などを伴い、ひどい場合には痙攣・失神などの意識障害をおこしてきます。

対処法
 

風通しのよい木陰に横たわらせ安静にします。スポーツドリンクなど水・塩分・糖を含んだ飲み物を少しずつ飲ませ、吐気がある場合は顔を横に向かせておく。
<注意!>

熱い飲み物や、アルコール類は飲ませないこと!

防止策
 

頭、特に後頭部と首に直射日光が当たらないようにすること。帽子をかぶるのが一番効果的な防止策です。

熱射病
 
原因
 

高温多湿の環境下で長時間過ごしたときに起こる。体内の塩分や水分がいちじるしく不足し、体温の調節が効かなったために体内に熱がこもってしまった状態のこと。

主な症状
 

症状は日射病と類似し、呼吸は速く頻脈で、口渇・頭痛・吐気を訴え痙攣・視力障害なども生じてきます。日射病と異なるのは体温が上昇し、皮膚が熱いことです。進行すると呼吸抑制・ショック状態となり、死亡する危険性の高い病態です。

対処法
 

一刻も早く体温を下げることが肝要。涼しい木陰に寝かせ、ボタンをはずし衣服をゆるめ、湿ったタオルで首筋や脇の下などを冷やし、あおいだりして風を送ってください。41度以上の高体温になると全身の臓器が障害されてきますので、できるだけ早く救急医療施設に移送する必要があります。

防止策
 

高温多湿の環境下に、長時間いないようにする。真夏、炎天下の車中はまさにこの状態。また、子供と出かけるときも、アスファルトや地面から近い子供のほうが照り返しで熱を受けやすいため注意が必要。ベビーカーに乗せている場合も同様。服の着せすぎにも注意しましょう。

子供や老人は身体の予備力が少なく熱負荷に敏感、症状も進行しやすいので、予防と早めの対応が大切です。激しい肉体労働や、急性・慢性の病気にかかっている人も熱中症にかかりやすいので注意してください。

熱中症はこんなときになりやすい
 
気温が高く日差しの強い真夏以外にも、熱中症を起こりやすくする状況はいくつかあります。

梅雨明けをしたばかりの頃

前日までに比べ、気温が急にあがった時

気温はそれほど高くなくても、湿度が高い時

アスファルトやコンクリート、砂地など草の生えていない場所

身体に疲れがたまっていたり、急に激しい運動をしたとき

 

これらの状態にあてはまる時は、熱中症にならないよう炎天下と同様注意が必要です

とにかくこまめに水分補給を!
 
一般的に、体重の3%以上の水分が失われると体温調節に影響がでると言われています。喉が渇いていると感じた時には既に脱水症状が起きている場合が多いので、喉が渇いたと感じる前に水分補給を心掛けましょう。炎天下でスポーツするときなどは、時間を決めて定期的に給水すると良いでしょう。また、より効果的に水分補給をするには、身体の給水スピードを考えたスポーツドリンクが最適。汗をかくと水分と一緒に塩分も失われ、運動によってカロリーも消費しています。これを補給することを目的に作られたスポーツドリンクは、水に適度の塩分と糖分を含んでいるのです。
  このように、気をつけていれば日射病・熱射病は防げます。出かけるときは、帽子と飲み物を忘れずに。夏を楽しく過ごしましょう!

 

 

夏バテ防止(2004年8月)

 

夏バテ防止
社団法人 茨城県栄養士会
茨城県栄養士会 管理栄養士 廣木 智子
 
 
 
    快適な夏を過ごすには、どのような工夫をされますか?
    からだがだるい!疲れやすい!やる気がない!など症状がでるのは、残暑が厳しくなる8月下旬ごろ。夜更かしや(暑くて眠れない、テレビやパソコンに夢中)食欲が低下、暴飲暴食がつづいたりし、生活のリズムが崩れると「夏バテ」の原因となります。
夏バテ防止のために
 
【生活習慣】
1.
 
規則的な食生活習慣にしましょう。(3食/1日)
2.
 
充分な睡眠を確保し、寝不足にならないようにしましょう。夜更かしは疲労の原因になりますので注意しましょう。
3.

冷房のかけすぎに注意しましょう(外気温の差は5~6度が望ましい)。

からだを冷やしすぎないようにしましょう。

冷たいもののとり過ぎは胃腸の働きが弱くなり、食欲を低下させます。

4.
適度な運動にこころがけましょう。
   
夏バテ予防にはこんな食事
 
 
さっぱりとした食事は栄養不足。
 
タンパク質やビタミン・ミネラルの補給にこころがけましょう。
 
献 立
ひと工夫
栄養効果
そうめん・冷麦
そうめん
焼き豚・ロースハム・焼きピーマン・トマト・青シソをトッピングしましょう 豚肉にビタミンB1が多く疲労回復効果があります。焼き豚や豚しゃぶを添えましょう。
バーベキュー
バーベキュー
夏野菜を串に刺して焼いてはいかがでしょう。食欲がないとき、工夫してみましょう。

(カボチャ・ナス・ピーマン・豚肉・鶏肉・レバー)

夏は食欲が低下するためFe(鉄分)が不足がちです。

レバー・ホタテ貝も使用してみましょう。

抹茶ミルクの

ゼリーフロート

抹茶ミルクのゼリーフロート
Ca不足に牛乳は最も身近な食品です、葉酸の多い抹茶を入れ、フルーツゼリーを荒砕きしたものを混ぜるとちょっとおしゃれな飲み物になるでしょう。 夏は緑の多い野菜が少ないので、抹茶を20mlのお湯で溶いて牛乳を入れて飲んでみては。

骨租しょう症の予防にもなります。

冷たい

ポタージュスープ

冷たいポタージュスープ
カボチャ・人参・ホーレンソウ・さつま芋・ジャガイモ・そら豆をベースにタマネギ・人参などをコンソメで煮込み、ミキサーにかけ牛乳を混ぜて冷たく、もちろんホットでもおすすめです。 食欲低下、野菜不足に簡単ポタージュです。

脂肪の気になる方へもこれなら安心。

   
 
     
     

 

 

日焼け後のアフターケア(2004年7月)

 

     
 
7月のテーマ:
日焼け後のアフターケア

いよいよ夏本番。海へ、山へとレジャーに出かけたり、太陽の下で過ごす機会も増える季節です。日に焼けた小麦色の肌は健康の象徴、というのも一昔前の話。紫外線が体に与える害が解明されるにつれ、また美白ブームなども手伝って、日焼けを嫌う傾向が強くなってきました。しかしやっぱり夏は日に焼けるもの。普段からの紫外線対策はもちろんですが、日に焼けてしまった場合の対処法を知り、上手に日焼けと付き合っていきましょう。

 
     

 

日焼けのメカニズム
 

 前回もお話しましたが、日焼けという現象は、紫外線に対する自己防衛システム。メラノサイトという細胞が紫外線を防ぐために作り出したメラニンという色素が、紫外線で酸化することによって、皮膚の細胞にダメージが及ぶのを防ぐという仕組みです。このときメラニンが酸化して黒くなるため、日に焼けて肌が黒くなったり、その色素がシミとなって残ってしまうのです。

 この紫外線によるダメージは、皮膚が老化するにつれて大きくなってきます。皮膚の表面は、少量の汗と皮膚の内部から出る皮脂で作られた「皮脂膜」によって守られ、わずかながら紫外線を反射させる働きもしています。皮脂の分泌量が十分で新陳代謝も活発な子供の肌は、紫外線によるダメージも回復が早く、夏休みに真っ黒に焼けても秋には元の肌に戻ることができます。しかし皮脂の分泌量は肌の老化とともに減り、皮脂組織に含まれる水分が蒸発してカサついたり、外部刺激への抵抗力が弱まって肌トラブルが起こりやすくなります。女性の場合なら 20 代後半から皮脂量の分泌量が下がり始め、 35 歳を境に衰えが目立つようになってきます。いわゆる「お肌の曲がり角」ですね。

 
 
日に焼けてしまったときの対処法
  日焼けは「軽いやけど」と同じもの。放っておかず、アフターケアを心がけましょう。
 
 
皮膚科編
 

 短時間で急激に日焼けした場合、肌が真っ赤になってヒリヒリ痛むときがありますね。ひどいときは炎症を起こしているため、皮膚科での処置を受けた方がいいでしょう。皮膚科ではメラニン色素の生成を抑えるビタミン C の外用薬や塗り薬などを処方してくれます。

自宅ケア編
 

 皮膚科に行くほどでない場合も、日焼けは一種のやけどですから、それなりの手当てをしましょう。まず炎症を抑えるために冷たい水に浸したタオルや、氷をビニール袋に入れたものなどで、ヒリヒリ感がなくなるまで冷やし続けます。その後、例刺激性の基礎化粧品を使い、水分補給と保湿をします。化粧水をたっぷりつけて水分補給と整肌をした後、乳液や美容液でうるおいを与えます。美容液などをたっぷり含ませたコットンでパックをするとより効果的。数日して皮がむけ始めても、無理にはがさないようにしましょう。赤くムラになる原因となるので、自然にはがれるのを待ってください。

食べ物編
   紫外線による皮膚へのダメージを回復させるには、バランスのとれた食生活が必須。新陳代謝を活発にする働きをもつ、ビタミン A 、 C 、 E を多く含む食品を中心にしたメニューをとりましょう。

 
<ビタミン A を多く含む食品>
・うなぎ、卵黄、バター、かぼちゃなど
<ビタミン C を多く含む食品>
・柑橘類、芋類、大根、海苔、緑茶など
<ビタミン E を多く含む食品>
・胚芽米、玄米、植物油、豆類、サンマなど
 

ちなみに、アルコールを飲んだときや体内にアルコールが残っているときは日焼けをしやすくなるので、バーベキューなど、野外でビールなどを飲む時は日焼けに気を付けてください。ビタミンを破壊する、タバコの吸いすぎにも気をつけましょう!

肌を焼きすぎる状態を度々繰り返すと皮膚の修正リズムが崩れ、細胞の異常繁殖、つまり皮膚ガンが発生する危険が出てきます。健康のためにも美容のためにも、過度の日焼けは絶対に避けるようにしてください。

 

 

紫外線(2004年6月)

 

     
 
6月のテーマ:
紫外線

本格的に日差しが強くなってくる初夏・ 6 月。 7 月 8 月の真夏よりも、実は紫外線量が最も多い季節です。しかも UVA という種類の紫外線は、曇りで日差しの弱い日でも晴れの日とその量は変わりません。そして室内にいたとしてもガラスを通過して肌まで届いてしまいます。

シミやシワの原因となるだけでなく、皮膚がんや白内障といった病気のリスクファクターともなり、美容にも健康にも悪影響を及ぼす紫外線。今のうちからしっかり防いでおきましょう。

 
     

 

紫外線と日焼け
 
 紫外線には3種類あり、最も強力な UVC という紫外線はオゾン層にさえぎられ地上まではほとんど届きませんが、 UVA と UVB という紫外線は私たちの肌まで届き、体に影響を与えています。 UVA はパワーは弱いものの皮膚の奥まで入り込み、シワなどの原因となります。
 細胞の DNA を傷つけ、活性酸素を発生させる紫外線。日焼けという現象は、紫外線に対する自己防衛システムなのです。メラノサイトという細胞が紫外線を防ぐためにメラニンという色素を作り出し、メラニンは紫外線で酸化することによって、皮膚の細胞にダメージが及ぶのを防いでくれます。このメラニンが酸化するとき黒くなるため、日に焼けて黒くなったり、その色素がシミとなって残ってしまうのです。

ちなみに紫外線は DNA を破壊するため、殺菌作用があるという利点も。洗濯物やまな板などを直射日光にあてて乾かすことで衛生管理の面では上手に活用しましょう。

 
コレで完璧・紫外線対策
 
 
ファッション編
 

 紫外線を防ぐには、まず肌の露出を極力抑えること。そして日の高い正午をはさんだ前後2時間はできるだけ外出を避けること。外出する際は、薄手の生地でもいいので長袖のシャツやカーディガンをはおるだけで紫外線を直接浴びなくて済みます。また、生地の色は黒いほうがより紫外線をさえぎる効果が高いということも参考に。そして見落としがちな首元も忘れないよう、外出時のファッションは襟付きのシャツやハイネックのシャツがお勧めです。

また、帽子やサングラス、日傘などのアイテムも活用し、それらは UV カット効果のある素材のものを選ぶなどして工夫を。ちなみに帽子のつばは、 7 cm以上あれば顔が浴びる紫外線の約6割をカットできるといいます。

   
日焼け止め編
 

 服装だけで防ぎきれない紫外線の対策に、日焼け止めも有効に活用しましょう。日焼け止めには子供用、敏感肌用など様々な種類のものが出ています。人によって肌荒れなどを起こす場合もあるため、自分の肌に合ったものを探して使いましょう。

ちなみに日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧品に表示されている SPF ( Sun Protection Factor )と PA ( Proteciton Grade of UVA )という数値はそれぞれ UVB と UVA を防御するレベルを表す指標。

SPF20 と表示のあるものは日焼けするのに素肌の状態より 20 倍時間がかかるという意味。ただし汗などで落ちていくため、なるべくこまめに塗りなおすとより効果的です。そして PA は+の数が多いほど UVA を防止する効果が高く、 PA +なら UVA 防止効果がある、++ならかなり効果がある、最高ランクの+++なら非常に効果がある、ということになります。

SPF 値と PA 値、そして肌に合うかどうか。日焼け止めはこれらを参考に選びましょう。