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健康診断でコレステロール値が気になったら?知っておきたい対策法(2023年11月)

コレステロールは、私たちの健康に大きな影響を及ぼす物質の一つです。コレステロール値が気になる方、あるいは高いと診断された方々にとって、その役割や対策法について知っておくことは非常に重要です。この記事では、コレステロールの種類や役割について解説したうえで、コレステロール値を下げる方法や対策法をご紹介します。

◆コレステロールの種類

コレステロールは一つの単語で表されますが、実際には2つの主要なタイプがあります。それぞれ役割や健康への影響も異なるため、しっかり把握しておきましょう。

◎HDLコレステロール:

HDLコレステロールは「高密度リポプロテインコレステロール」の略で、通常「善玉コレステロール」と呼ばれます。血管の中から余分なコレステロールを回収し、肝臓に戻す働きをします。HDLコレステロールが正常に働くと、血管の詰まりを予防し、心臓疾患のリスク低減に有効です。

◎LDLコレステロール:

一方、LDLコレステロールは「低密度リポプロテインコレステロール」の略で、「悪玉コレステロール」とも呼ばれます。LDLコレステロールの主な働きは、肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶことです。しかし、LDLコレステロールは、過剰になると血管の内壁に沈着し、プラーク(動脈硬化)の形成を促進します。このプラークが成長すると、血管が狭くなり、血液の流れが阻害され、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めてしまうのです。

◎コレステロール値が高くなるとどうなる?

コレステロール値が高い状態、とくにLDLコレステロールが過剰に存在する場合、心臓疾患や血管疾患のリスクが高まります。これは、血管の内壁にコレステロールが蓄積してしまうことにより、動脈硬化が進行するためです。結果として、心臓への酸素供給が制約され、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を引き起こす可能性が増加します。コレステロール値の高さは、高血圧や糖尿病といった他のリスク要因と相まって、心臓疾患の危険性を増加させるため注意しましょう。

◆コレステロールの役割

コレステロールは体に悪いイメージをもたれている方も多くいますが、それぞれ体内で重要な役割を果たしており、一概に「体に悪い」とはいい切れません。

LDLコレステロールは、通常細胞内に取り込まれ、細胞膜の形成やホルモンを生み出す役割があります。

HDLコレステロールの役割は、組織に蓄積した余分なコレステロールを肝臓に戻すことです。コレステロールの代謝を調整し、体内のコレステロールバランスを保つ重要な働きを持っています。

コレステロールが不足すると、肌や髪の潤いや艶が失われたり細菌に感染しやすくなったりするおそれがあります。さらに血管の細胞が脆くなり、脳内出血などのリスクが高くなるため注意が必要です。

◆コレステロール値を下げる対策法

コレステロール値を正常な範囲に保つためには、食生活と生活習慣の見直しが必要です。以下は、コレステロール値を下げるための対策法です。

◎健康的な食事

飽和脂肪酸を制限し、トランス脂肪酸を避けることが重要です。これは、加工食品やファーストフードに多く含まれています。1日3食バランスの取れた食事を心がけ、間食や夜食は控えるようにしましょう。魚、大豆製品、野菜、果物、全粒穀物、ナッツ類、健康的な油(オリーブオイルなど)を中心とした食事がおすすめです。

◎適度な運動

週に150分以上の有酸素運動を行うのが望ましいとされていますが、まずは少しずつ習慣化していくことが大切です。運動はHDLコレステロールを増加させ、LDLコレステロールを減少させる効果が期待できます。早歩きのウォーキングやヨガなど、有酸素運動と呼ばれる運動から始めてみましょう。

◎喫煙とアルコールの制限

喫煙をやめ、アルコール摂取を適度に制限することで、コレステロール値の改善が期待できます。喫煙や過度なアルコール摂取は、動脈硬化を高める要因になるといわれています。

◎薬物療法:

高コレステロール症の治療には、医師の指導のもとでコレステロール降下薬が使われることがあります。これは、食事療法と運動だけでは効果が不十分な場合に選択されます。

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コレステロールは私たちの体にとって欠かせない物質です。HDLコレステロールとLDLコレステロールの適切な管理は、心臓疾患や血管疾患のリスクを軽減するのに効果的です。健康診断や血液検査でコレステロール値に問題がある場合は、ご紹介した方法でコレステロール値を下げる対策を行うことをおすすめします。バランスの良い食事と規則正しい生活習慣を維持し、コレステロール値を適切な範囲に保ちながら健康な毎日を送りましょう。

突然めまいに襲われたら?めまいの種類と原因、対処法について(2023年10月)

近年、突然のめまいに襲われ、医療機関を受診する人が増えているといいます。誰にでも起こるおそれがあるめまいですが、症状や原因によって種類があることはご存知でしょうか? めまいの種類によっては早期治療が必要になることもあるため、いざというときのために、原因や対処法を把握しておくことが大切です。そこで今回は、めまいの主な種類とその原因、効果的な対策法について説明します。めまいに対する知識を深め、その症状に臨機応変に対処する方法を学びましょう。

◆めまいの種類

めまいは、その症状や原因に応じて異なる種類に分類されます。ここでは、主要な3つのめまいの種類に焦点を当て、それぞれの特徴や主な症状について紹介します。

・回転性のめまい

回転性のめまいとは、まるで自分や周りの物体がぐるぐると回転しているように感じる症状です。このめまいは、主に内耳のバランス感覚に関連する異常が原因とされています。そのほかにも睡眠不足やストレス、加齢など、さまざまな原因があるため、めまいの症状だけで原因の特定はできません。

典型的な症状には、ふらつき、吐き気、嘔吐、平衡感覚の喪失が含まれます。良性発作性頭位めまい症候群(BPPV)やメニエール病など、さまざまな疾患が回転性のめまいを引き起こす原因となることもあります。

・浮動性のめまい

浮動性のめまいは、自分や周りの環境が揺れているように感じる症状が特徴です。「地に足がつかない感覚」や、「足元がフワフワする感覚」と表現されます。このめまいは、脳梗塞や脳腫瘍、脳出血などの脳の病気が原因となる場合があるため注意が必要です。ストレスによって交感神経が低下すると脳の血流が悪くなり、めまいが生じる可能性もあります。

・立ちくらみのようなめまい

立ちくらみのようなめまいは、立ち上がった瞬間や急激な体位変更時に起こることがあります。これは一時的なめまいであり、通常は一過性の問題です。主な原因は、一時的な血圧の変動や脱水症状です。症状には立ち上がった瞬間にふらつきやふらつきを感じることが含まれ、通常、数分から数十秒で自然に収まります。ただし、持続的な立ちくらみのようなめまいが繰り返し起こる場合は、病院を受診しましょう。

◆めまいを伴う病気と対処法

めまいは、さまざまな疾患や病気の症状として現れることがあるため、正確な診断と適切な対処法が重要です。以下では、めまいを伴う主な病気とそれに対する対処法について説明します。

・良性発作性頭位めまい症候群(BPPV)

良性発作性頭位めまい症候群(BPPV)は、内耳から剥がれ落ちた耳石が、三半規管に入り込むことが原因で引き起こされる病気です。主な特徴は、急激な頭部の動きや体位変化によって、めまいやふらつきが引き起こされることです。回転性のめまいが1分程度持続し、安静にしていると治まりますが、再度頭部を動かすとめまいが起こります。

通常2週間から1カ月で自然治癒しますが、対処法としては耳鼻咽喉科医が行う浮遊耳石置換法と呼ばれる特殊な体位法が一般的です。耳石が正常な位置に戻るのを助け、めまいの症状を軽減します。

・メニエール病

メニエール病は、内耳に関連した慢性的な疾患で、回転性のめまい、難聴、耳鳴りなどの症状を引き起こします。内耳にあるリンパ液が増えむくんだ病態を指しますが、むくみの原因は不明です。めまい発作は突然現れ、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。めまいも数十分から数時間続くのが特徴です。

メニエール病の対処法は、点滴や服薬などの薬物療法で一時的に回復します。しかし、繰り返し起こるため、症状の重さなどに合わせて薬物療法や食事療法で対処するのが一般的です。

・脳疾患

まれに、脳卒中、脳腫瘍、脳出血などがめまいの原因となることがあります。こうした場合、早急に神経科や脳神経外科の受診が必要です。めまい以外にも手足のしびれや脱力感、ろれつが回らないなどの症状がある場合は、脳卒中の疑いがあります。 めまいが脳疾患と関連する場合、原因となる病気に応じた治療が必要です。病院を受診後、手術や薬物療法、リハビリテーションなどが必要となる場合があります。

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めまいの種類や原因、突然のめまいに襲われたときの対処法などをご紹介しました。強いめまいが頻繁に起こる場合や症状が悪化する場合は、医師の診察を受けることが重要です。めまいを伴う病気にはストレスや加齢、更年期などさまざまな原因があり、症状の重症度や持続期間も異なります。慢性的なめまいに悩まされている場合は、早期の医師の診察と適切な治療を受けることが、病気の進行を抑える鍵となります。自己診断や自己治療は避け、専門医の指導を受けましょう。

旅行シーズンに気をつけたい「エコノミークラス症候群」とは?(2023年9月)

旅行シーズンには、飛行機に乗って国内外を旅するという方も多いでしょう。旅行に行くときは、旅先を訪れる楽しみとともに、長時間の飛行による健康リスクも念頭に置く必要があります。そのなかでも、「エコノミークラス症候群」は、知っておくべき重要な問題です。エコノミークラス症候群は、血流の滞りや血栓の形成など、深刻な健康問題を引き起こす可能性があるため注意が必要です。今回は、エコノミークラス症候群の症状や原因について解説したうえで、予防法をご紹介します。

◆エコノミークラス症候群とは?

エコノミークラス症候群(Economy Class Syndrome)は、長時間の飛行などで狭い座席に長時間座り続けることによって引き起こされる病気です。足や下腹部の血流が悪くなることで静脈のなかに血栓ができてしまう病気で、正式名称は「深部静脈血栓症」といいます。血栓が肺の血管に詰まってしまうと、急性肺血栓塞栓症を引き起こすおそれがあります。

飛行機のエコノミークラスの座席のような、狭い空間に長時間座り続けることで起こることから、エコノミークラス症候群と呼ばれるようになりました。とくに、4時間以上の長時間フライトになる場合は注意しましょう。

「旅行者の血栓症」と称されることもありますが、エコノミークラス以外でも発症する可能性はあります。飛行機で発祥するケースが一般的ですが、車や電車、デスクワークなど、長時間同じ姿勢で座り続けるときは注意が必要です。

◆エコノミークラス症候群の具体的な症状

エコノミークラス症候群の初期症状として、足のむくみ、痛み、赤み、熱感などがあります。これらの症状は、静脈の血流が滞っていることによるものであり、もっとも深刻な合併症としては、肺血栓症が挙げられます。血栓が肺に移動して血管を詰まらせ、呼吸困難や胸痛を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもある恐ろしい病気です。旅行中、または旅行後に、これらの症状が現れた場合は、早急に医師の診察を受けましょう。

◆エコノミークラス症候群の原因

エコノミークラス症候群の主な原因は、長時間同じ体勢のまま座りっぱなしになり血流が滞ることです。エコノミークラスの座席は、足を伸ばすスペースが限られているため血液の循環が悪化しやすくなります。さらに、飛行機内は空気が乾燥しているため、血液がドロドロになりやすい環境といえます。血液がドロドロだと、血栓ができやすくなるためエコノミークラス症候群が発症しやすくなってしまうのです。

また、エコノミークラス症候群になりやすい人の特徴として、肥満の方や生活習慣病がある方、下肢静脈瘤がある方、妊娠中または出産直後の方などが挙げられます。心配される場合は、事前に医師に相談したうえで予防法を試してみてください。

◆エコノミークラス症候群の予防法

エコノミークラス症候群を予防するためには、以下のポイントに注意することが重要です。

・適度な運動

長時間同じ体勢でいることを避けるために、フライト中に座席を立ち上がり、通路を歩いたり足首を回したりしましょう。また、座席でできる足のエクササイズやストレッチも有効です。

寝ているときに体が冷えすぎると、体調不良を招くほか、眠りが浅くなってしまう可能性があります。また、血行不良が引き起こされることにより、寝起きの体が重くだるく感じることもあります。エアコンの風が体に直接当たらないように、風向きを床と平行にしておくのがおすすめです。

・圧迫ストッキングの着用

専用の圧迫ストッキングは、足の血液循環をサポートし、血栓形成のリスクを軽減します。飛行中に着用することで、血流改善に役立ちます。

・十分な水分摂取

飛行中は十分な水分を摂ることが大切です。水分不足が血液のドロドロ化を引き起こす可能性があるため、定期的に水分補給しましょう。ただし、アルコール類は利尿作用があり、脱水を起こしやすくなるため注意が必要です。

・座席の変更

予約時に通路側の座席を選ぶことで、座席を立ち上がる回数が増えて血流が改善されます。また、座席の傾斜や位置を変えることも血液の滞りを防ぐ助けになるためおすすめです。

・適切な服装

窮屈な服装やタイトな靴は血液の循環を妨げることがあります。ゆったりとした服装と、足先に余裕のある靴を選ぶよう心がけましょう。

・栄養バランスのとれた食事

飛行中の食事は、塩分摂取が増える傾向があります。塩分を控えめにし、フルーツや野菜を含むバランスのとれた食事を選ぶことで、血液の循環を促進できます。

エコノミークラス症候群は、長時間の飛行に伴うリスクとして注意が必要です。適切な予防策を講じることで、安全かつ快適に旅行を楽しむことができます。長時間の座り姿勢に不安のある方は、旅行前に医師のアドバイスを受けることもおすすめです。健康的で快適な旅行のために、エコノミークラス症候群の予防法をぜひ試してみてください。旅行の思い出を心地よいものにするために、健康を第一に考えた行動を心がけましょう。

寝苦しい熱帯夜を快適に過ごすためのエアコン活用術(2023年8月)

気温も湿度も高く、ムシムシとした暑さで寝苦しい熱帯夜。何も対策せずに寝ようとすると、なかなか寝つけなかったり、脱水症状を引き起こして熱中症になったりする危険性を伴うことがあります。寝苦しい熱帯夜は、エアコンを使って快適に眠るのがおすすめですが、エアコンをつけたまま寝ると体調を崩してしまう人も。そこで今回は、エアコンの上手な活用術や、熱帯夜でも快適な睡眠環境を作る方法をご紹介します。

◆熱帯夜とは?

熱帯夜とは、夏の夜間に気温が高いまま下がらず、熱さが持続する気象現象のことです。具体的には、日が落ちたにもかかわらず最低気温が25℃を超える夜を指します。

高温多湿の夜は睡眠の質に悪影響を与えるため、熱帯夜が続くと体力や集中力の低下、イライラなどの問題が生じる場合があります。また、汗をかくことで体内の水分が大量に失われ、脱水症状になる可能性もあるため注意が必要です。

◆快眠しやすい温度と湿度

快適な睡眠環境を作るためには、適した温度と湿度が重要です。一般的には、室温が28℃以下、湿度は50~60%程度が適しているといわれています。ただし、過ごしやすい温度には個人差があるため、自分に合った温度と湿度を見つけることが大切です。エアコンを上手に活用して、理想の睡眠環境を整えましょう。

◆熱帯夜におすすめのエアコン活用術

熱帯夜を快適に過ごすためには、エアコンの活用がおすすめです。ここでは、熱帯夜でも快眠を得るためのエアコン活用術をご紹介します。

・一晩中つけたままにする

熱帯夜でも快適な睡眠環境を整えるなら、エアコンは一晩中つけておくのがおすすめです。タイマーをかけると、エアコンが切れたタイミングで室温がぐっと高くなり、寝苦しくなったり目が覚めてしまったりする可能性があります。エアコンをつけたまま寝ると風邪を引いたり、寝起きの体がだるく感じたりする場合は、設定温度や風向きを見直しましょう。

寝ているときに体が冷えすぎると、体調不良を招くほか、眠りが浅くなってしまう可能性があります。また、血行不良が引き起こされることにより、寝起きの体が重くだるく感じることもあります。エアコンの風が体に直接当たらないように、風向きを床と平行にしておくのがおすすめです。

・理想の室温と湿度を保つ

一般的には、室温28℃以下、湿度50~60%の環境であれば快眠できるといわれています。ただし、体感温度や快眠できる温度は人によって異なります。エアコンの設定温度は26~28℃を目安に、自分に合った温度を探してみてください。

・タイマーを活用する方法

エアコンを一晩中つけたままにしておくことに抵抗がある方は、エアコンのタイマー機能を活用しましょう。ただし、寝室の壁や天井には熱が溜まっているため、エアコンが切れるとすぐに室温が上がってしまいます。そのため、タイマーを使用する場合は、寝る1時間前にはエアコンをつけ、寝室をしっかり冷やしておくことがポイントです。

また、人は睡眠時に、深い眠りのノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠を交互に繰り返しています。快適な睡眠のためには、眠り始めに深い眠りに入ることがとくに大切です。平均的な睡眠周期は一周90分とされているため、深いノンレム睡眠が2周確保するために、3時間はエアコンをつけておいた方が良いとされています。タイマーを活用するときは、就寝後3時間以上後に切れるように設定しておきましょう。

◆まとめ

暑い熱帯夜でも快適に眠るための、エアコンの上手な活用術をご紹介しました。睡眠時の脱水症状や熱中症を防ぎながら心地よい睡眠環境を作るためには、エアコンの活用が欠かせません。適切な温度や使い方を理解し、自身に合った方法で、熱帯夜でも快適に眠れる環境を整えてみてください。

夏野菜で夏バテ予防!優れた栄養成分を効率よく摂取するには?(2023年7月)

高温多湿となる日本の夏。暑さや湿気による疲労や、栄養不足から身を守るためには、夏野菜がおすすめです。夏野菜には、夏バテ予防に役立つ栄養成分が豊富に含まれており、旬である夏にはもっとも栄養価が高くなります。今回は、代表的な夏野菜とそれぞれの栄養成分、そして効率よく栄養を摂取する方法をご紹介します。

◆夏野菜の特徴と効果

夏野菜とは、夏に収穫時期を迎える野菜のことで、水分と栄養素を豊富に含んでいます。水分補給やビタミン摂取に効果的で、夏の脱水症状や夏バテ防止に役立ちます。

免疫力向上や肌の健康促進に効果が期待できるビタミンCやビタミンAなどの栄養が豊富です。また、抗酸化物質が多く含まれている傾向にあり、細胞の老化や疾病予防に効果的とされています。

◆代表的な夏野菜と栄養成分

夏野菜の中でも、とくに代表的な野菜とその栄養成分についてご紹介します。栄養成分と効果を理解することで、より効果的に夏バテ予防や栄養補給ができるでしょう。

・トマト

夏野菜の代表格トマトには、リコピンという抗酸化物質が多く含まれています。抗酸化作用によって体内の活性酸素が除去されるため、免疫力向上や細胞の健康維持などに効果的です。

・キュウリ

キュウリは水分補給に優れており、デトックス効果が期待できます。ビタミンCや、汗とともに失われがちなカリウムも多く含まれています。

・ナス

ナスにはポリフェノールが多く含まれており、抗酸化作用や血圧の調整に役立ちます。また、食物繊維も豊富に含まれているため、腸の健康促進にも効果的です。

・パプリカ

パプリカにはビタミンCやカプサイシンが含まれており、免疫力向上や代謝促進に寄与します。さらに、ビタミンEやβ-カロテンも豊富で、肌の健康維持に効果的です。

・ゴーヤ

ゴーヤには血糖値の調整や、ダイエットなどに効果的なビタミンやミネラルがバランス良く含まれます。カリウムも多く含まれるため、むくみの解消や代謝の促進に役立ちます。

・ピーマン

ピーマンにはビタミンCが多く含まれ、免疫力の向上や疲労回復効果が期待できます。また、新陳代謝を促進する効果があるカプサイシンも含まれています。

◆夏野菜の栄養を効率よく摂取する方法

夏野菜を積極的に食卓に取り入れ、夏バテ予防をしましょう。ここでは、夏野菜の栄養を効率よく摂取する方法をご紹介します。

・油を使って調理する

夏野菜の多くは、脂溶性のビタミンやカロテノイドを含んでいます。これらの成分は油との相性が良いため、油を使って調理することで栄養素の吸収が高まります。たとえば、トマトを使ったトマトソースやパプリカを使った炒め物など、オリーブオイルやアボカドオイルを加えた料理がおすすめです。

・皮をむかずに調理する

夏野菜の多くは、皮に栄養が集中しています。とくにキュウリやゴーヤの皮にはビタミンが多く含まれているため、効率よく栄養を摂取するためには皮をむかずに調理することが大切です。キュウリは薄切りにしてサラダやスムージーに、ゴーヤはスライスして炒め物やスープに入れるのがおすすめです。

・加熱調理は短めに

夏野菜の多くは生でも食べられますが、一部の野菜は加熱することで栄養素の吸収を助けます。ただし、熱に弱い栄養素もあるため、蒸す・炒めるなど、加熱時間が短い方法を選びましょう。食材ごとに調理方法を変えるなど、工夫することでさらに効率よく栄養を摂取できます。

◆まとめ

夏野菜の栄養素や、効果的な摂取方法についてご紹介しました。夏に旬を迎える夏野菜は、夏バテや脱水予防、栄養補給に効果的な食材といえます。油を加えて短時間で加熱調理したり、皮をむかずに食べたり、食べ方を工夫することで、さらに夏野菜の栄養を効率的に摂取できます。積極的に食事に取り入れ、夏の暑さを乗り切りましょう。

梅雨の時期の体調不良は「梅雨だる」のせい?原因と解消法を紹介(2023年6月)

梅雨

日本では、毎年5月から6月にかけて梅雨入りします。じめじめと蒸し暑く、雨が降り続く梅雨どきは、体のだるさや食欲不振、頭痛などに悩まされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。この時期の体調不良は、「梅雨だる」や「6月病」などと呼ばれています。今回は、梅雨どきに起こりやすい体調不良とその原因について解説しながら、体調管理のポイントをご紹介します。

◆「梅雨だる」とは?

長雨が続き、気温も湿度も高い状態となる梅雨。この時期になると、なんとなく頭が重い、体がだるいなどの不調を感じる方が多いといいます。梅雨どきに生じるこのような症状は、総じて「梅雨だる」と呼ばれます。主な症状は、体のだるさや頭痛、頭重感、めまい、肩のコリ、関節痛などです。また、気分が落ち込んで鬱っぽくなったり、イライラしやすくなったり、精神面での不調も起こりやすくなるといいます。

仕事や勉強に集中できなかったり、やる気が起きなかったりする場合は注意が必要です。生活のさまざまな場面で悪影響が及んでしまう前に、梅雨だるの原因について理解を深め、解消に努めましょう。

◆梅雨だるの原因

・低気圧による自律神経の乱れ

脳の中枢にある自律神経は、興奮状態のときに働く交感神経と鎮静時に働く副交感神経があります。通常は、この2つの神経がバランスを取り合いながら気圧の変化に作用しますが、気圧が低いと副交感神経が優位になりやすくなります。梅雨どきは低気圧の状態が続くため、体が休息状態となり、だるさを感じたりやる気が起きなかったりしやすくなるのです。

・気温の急激な変化

梅雨入りすると長雨の影響で気温が下がったり、晴れて真夏日になったり、気温の変化が激しくなります。このような気温差や天気の変化は、知らず知らずのうちに心身へのストレスになってしまうもの。体が疲れやすくなり、自律神経の乱れにもつながるおそれがあります。

・湿度の高さによる水分代謝の低下

雨が降り続く梅雨は、湿度が高くなるため体に残った余分な水分が排出しにくくなります。体のさまざまな場所に必要以上に水分がたまると、むくみや頭痛、食欲不振、下痢などの不調を引き起こすといわれているのです。

◆梅雨だるの予防・解消法

規則正しい生活
・規則正しい生活で自律神経を整える

気分の落ち込みや体の不調を解消するなら、規則正しい生活を送って自律神経の乱れを整えることが大切です。早寝早起きを心がけ、栄養バランスを考えた食事を1日3食しっかり摂りましょう。

・光を取り入れて気分も明るく

朝目覚めたらカーテンを開けて日光を浴び、体を目覚めさせるのも効果的です。雨が降っている日でも、カーテンを開けたり電気をつけたりして部屋を明るく保ちましょう。部屋が暗いと、気分も落ち込みがちになってしまいます。

・適度な運動と入浴で水分代謝をあげる

梅雨どきは、雨で外出も億劫になってしまいがちになってしまいますが、意識的に体を動かすようにしましょう。外出できないときは、室内でもできるスクワットや踏み台昇降などの運動がおすすめです。ぬるめのお風呂にゆっくり浸かり、体を温めるのも効果的です。できるだけ汗をかいて、体にたまった余分な水分の排出を促しましょう。

また、体が冷えると、さらに水分代謝の悪化を招くおそれがあります。冷房対策としてカーディガンやストールを持ち歩き、冷えを感じたらすぐに羽織れるようにしておきましょう。体を冷やす食べ物や生ものの摂りすぎに注意し、できるだけ温かい食べ物を食べることもおすすめです。

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梅雨時期の体調不良「梅雨だる」の原因や解消法についてご紹介しました。私たちの体調は天気や気圧の変化によって左右されやすく、体にさまざまな不調として現れます。梅雨の時期はとくに、意識的に自律神経を整え、水分代謝をあげる生活を意識しましょう。万一梅雨だるの症状が出てしまった場合は、ご紹介した予防・解消法を試してみてください。

唐辛子の辛み成分・カプサイシンの効果と摂取時の注意点(2023年5月)

唐辛子と聞くと、真っ赤な細長い果実と、刺激的な強い辛みをイメージする方も多いでしょう。辛みが苦手で、唐辛子を敬遠されている方もいるかもしれません。しかし、唐辛子の辛みの主成分である「カプサイシン」は、体内に入るとさまざまな効果を発揮し、健康をサポートしてくれるといわれています。今回は、カプサイシンの主な効果と、唐辛子を摂取するときの注意点などをご紹介します。

◆唐辛子とは?

唐辛子とは、南アメリカ原産のナス科の野菜です。強い辛みを感じる辛味種と、辛みが少ない甘味種の2種類に大別されます。唐辛子は世界に100種類以上あるといわれており、品種や栽培地域によって形状や味、カプサイシン量なども多種多様です。

◆カプサイシンの特徴

唐辛子の辛みの主成分であるカプサイシンは、主に唐辛子の胎座(実のなかのわたの部分)や種に多く含まれています。舌の痛覚神経を刺激し、摂取すると油や酢には溶けやすく水に溶けにくいという性質があります。カプサイシンを効率よく摂取するなら、生で食べるよりも調理して食べるのがおすすめです。

また、熱によって構造が変化しないため、加熱調理しても辛みは損なわれません。

◆カプサイシンの効果

・冷え性やむくみの改善

カプサイシンを食べると、体がポカポカと温まります。これは、カプサイシンが脳神経に作用し、血行が促進されているためです。全身の血流が良くなり体が温まれば、冷え性の改善にもつながるでしょう。それと同時に、冷えが大元の原因であるむくみの改善も期待できます。

・食欲増進や便通改善

カプサイシンは適量を摂取すれば、胃腸の適度な刺激になります。胃液や唾液の分泌を活発にしたり、蠕動運動を促したりするため、食欲増進や便通の改善にも役立つでしょう。

・疲労回復やアンチエイジング

カプサイシンを摂取すると体が温まるため、新陳代謝が上がったり発汗したりします。老廃物が排出されやすくなれば、疲労回復効果やストレス解消にもつながるでしょう。また、唐辛子にはビタミンCやビタミンA、ビタミンEなども豊富に含まれています。これらの成分には抗酸化作用があるため、疲れにくい体や美肌づくりに効果が期待できるでしょう。ただし乾燥唐辛子になると、ビタミンCがほとんど含まれません。

◆唐辛子を食べるときの注意点

・食べすぎに注意する

唐辛子は、食べすぎると胃腸の粘膜が傷つき、炎症を起こしてしまう可能性があります。吐き気や嘔吐、下痢、高血圧につながることもあるため注意しましょう。カプサイシンの摂取目安量は、体重1kgに対して5mgとされています。体重50kgの方であれば250mgが目安です。日本でポピュラーな鷹の爪であれば、1本あたりのカプサイシン量は1mg程度のため、通常の摂取においては心配無用です。

・唐辛子に触れた手で目や肌をこすらない

唐辛子を触った手で目や肌をこすると、触れた部分に痛みや灼熱感が生じます。唐辛子を採取・調理をする場合は、ビニール手袋を着用するようにしましょう。素手で触れてしまったときは、水道水と石鹸でよく洗い流してください。

・好みに応じて辛みを調節する

人によって辛みの感受性の強さは異なるため、自分の適量や好みの辛さを把握しておくことが大切です。また、体調を崩している場合は、普段よりも辛みの感受性が強くなっている場合もあります。体調を考慮して辛いものを食べるのを控えたり、辛みを調節したり工夫しましょう。

唐辛子の辛み成分であるカプサイシンの効果や、摂取時の注意点をご紹介しました。カプサイシンは、適量を摂取すると食欲増進や血行促進など、健康に嬉しい効果が期待できます。しかし、食べすぎてしまうと、かえって体に負担をかけてしまう恐れがあります。適量を心がけながら、おいしくカプサイシンの効果を取り入れてみてください。

実は猫背になっているかも?長時間のデスクワークの方は要注意!(2023年4月)

自分は大丈夫と思っていても、長時間のデスクワークやスマホ操作で、いつの間にか猫背になってしまっている可能性があります。猫背は見た目が良くないことはもちろん、体にさまざまな悪影響を及ぼすおそれがあります。「たかが猫背くらいで」と軽視せず、早めの改善が大切です。そこで今回は、簡単な猫背のセルフチェックの方法や、猫背改善をサポートする体操などをご紹介します。デスクワークなどで長時間同じ体勢をとる機会が多い方は、ぜひ取り入れてみてください。

 

◆猫背の原因と体への悪影響

猫背にはさまざまなタイプがありますが、近年は首に引っ張られるように背中が前傾してしまうタイプの猫背が増えているといいます。このタイプの猫背は、デスクワークやスマホ操作などで、長時間座りっぱなしになる生活習慣が主な原因とされています。

楽な姿勢をとるために前かがみに座ったり、背もたれにもたれかかったまま作業を続けたりする方はとくに注意が必要です。このような姿勢を長時間続けると、骨盤のゆがみや筋肉の固まりにつながり、猫背になりやすくなります。

 

猫背の姿勢は肺を圧迫して深い呼吸の妨げになり、体に十分に空気を取り込めなくなります。呼吸が浅くなると、臓器の働きが鈍くなったり代謝の低下を招いたりするため、さまざまな体の不調につながってしまうのです。肩こりや腰痛などの身体的な不調はもちろん、自律神経の乱れや気分の落ち込みなど、メンタルの不調にもつながるため注意しましょう。

◆猫背のセルフチェックの方法

自宅で簡単にできる、猫背のセルフチェックの方法をご紹介します。道具などはとくに必要ないため、ぜひ一度試してみてください。

 

Step1. 壁を背にして立つ

Step2. 頭・背中・お尻・かかとを壁につける

 

この姿勢をとったときに壁から頭やお尻が離れてしまった場合、すでに猫背である可能性が高いです。また、頭やお尻が壁から離れずに立てるものの、どちらかが離れていた方が楽に立てる場合は、猫背予備軍といえるでしょう。猫背由来の体の不調につながる前に、猫背を改善することをおすすめします。

◆猫背の改善方法

猫背の改善をサポートする、簡単な体操をご紹介します。寝る前やデスクワークの合間などに手軽に試せるため、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。

・猫背改善ストレッチ
  1. バスタオルを2~3枚重ねて筒状に丸めたもの、またはストレッチポールなどを用意します。
  2. 仰向けになり、「1」を肩甲骨の下あたりにセットしましょう。
  3. 両手をあげて頭の後ろにもっていき、バンザイのような体勢をとります。このとき、無理のない程度に顎を引くとより効果的です。
  4. この状態のまま、1~2分間キープしましょう。痛みを感じる場合は無理をせず、すぐに中止してください。慣れてきたらキープする時間を延ばしていきましょう。ストレッチは1日1回を目安に、お風呂上りなどに行ってみてください。

・猫背改善筋トレ
  1. 顎を引いて背筋を正し、椅子に座ります。
  2. 頭を下に向け、手のひらを下に向けた状態で両手を肩と同じ高さで前に伸ばしていきましょう。肩甲骨周りの筋肉を伸ばすイメージで、10秒間キープします。
  3. 頭をあげて、肘を体の後ろに向けて引いていきます。肘の高さが肩より下がらないように注意しながら10秒間キープしましょう。
  4. 次に、肘の高さを保ったまま、手のひらを上にあげて正面に向けて10秒間キープします。椅子に座ったままできるため、デスクワークの合間に1日3回程度を目安に行ってみてください。

心身ともに不調を招いたり老けてみられたり、猫背でいることはデメリットばかりといえます。毎日を健康的に過ごすためにも、正しい姿勢を心がけて猫背を予防しましょう。すでに猫背にお悩みの方や猫背予備軍の方は、ご紹介した体操を普段の生活に取り入れてみてください。なかなか改善されなかったり、猫背由来の腰痛や頭痛があったりする場合は、骨盤や背骨がゆがみ、筋肉が凝り固まってしまっている可能性があります。整骨院などに相談し、体の状態をチェックしてみてください。

 

青あざができる原因とは?できるだけ早く治したいときの対処法(2023年3月)

ころんだり体をぶつけたりしたときに、その部分が腫れたり青紫色になったりした経験はだれでも一度はあるのではないでしょうか。このように、皮膚の一部の色がまわりと異なって見える部分を、一般的には「痣(あざ)」と呼びます。あざにはいくつか種類がありますが、打ち身などで青紫色になったあざは「青あざ」と区別して呼ばれることもあります。青あざは、どうしても腕やひざ、顔など、ぶつけやすい場所にできてしまうため、目立ちやすいのが難点です。時間が経てば消えていきますが、少しでも早く治したいもの。
そこで今回は、青あざができてしまうメカニズムを解説したうえで、青あざをできるだけ早く治す方法をご紹介します。

 

◆青あざができる原因とメカニズム

青あざは、外部からの衝撃によって皮膚の内側で毛細血管に傷がつき、出血が起こることでできます。破れた血管から流れた血液がまわりの組織に広がり、その状態が皮膚の表面では青紫色に見える仕組みです。

皮膚の深部や皮膚の厚い場所で内出血が起きた場合は、表面に広がる前に消えてしまうこともあります。しかし、ぶつけやすい腕や足の皮膚は薄いため、あざが目立ちやすいのです。

 

青あざの主な原因は、打撲・打ち身・捻挫・骨折・肉離れなど外傷によるものです。直接的な原因ではありませんが、加齢により血管の壁が脆くなり皮膚が薄くなると、ちょっとした衝撃であざができやすくなります。ほかにも、服用中の薬の影響や、特定の栄養素の不足や偏りであざができやすくなることがあるため注意しましょう。

 

◆青あざを早く治すための応急処置方法【RICE処置】とは?

青あざを早く治すためには、スポーツの現場でも行われている処置方法が効果的です。怪我をした直後に必要な行動の頭文字をとって、「RICE処置」と呼ばれています。ここでは、できるだけ早く青あざを治すためのRICE処置についてご紹介します。

 

・Rest(安静)

まずは、怪我をした部分は動かさず安静にしておきましょう。無理に動かすと、あざや腫れがひどくなる可能性があります。

 

・Icing(冷却)

青あざができてすぐは炎症を起こしているため、腫れや熱感を伴っている可能性が高いといえます。あざは皮膚のなかで出血している状態のため、血行を良くすれば早く治ると考える方は多いようです。しかし、熱感のある状態で患部を温めたりお風呂に入って血行を良くしたりしようとすると、かえって直りを遅くしてしまう可能性があります。青あざができてすぐは、炎症を抑えるために、氷やアイスパックなどを使って患部をしっかり冷やすことが大切です。

 

・Compression(圧迫)

必要に応じて、テーピングや包帯などで患部を圧迫し固定します。怪我をしてしまったら、冷却と合わせてできるだけ早い段階で行うことが大切です。

 

・Elevation(拳上)

圧迫が済んだら、患部を心臓よりも高く挙げておきましょう。腫れやあざがひどくなるのを防いだり、痛みを緩和させたりすることができます。骨折や肉離れの疑いがある場合は、応急処置が済んだら速やかに病院を受診しましょう。

 

・RICE処置を行った数日後

数日経って炎症が治まると、青あざは黄色や緑色に変わってきます。熱感がなくなったら冷やすのはやめて、血行を良くするよう努めましょう。患部を温めたりマッサージをしたりして、血の吸収を促せば青あざを早く治すことができます。

 

青あざができてしまう原因や、早く治すための対処法をご紹介しました。基本的に青あざは、時間が経てば自然と治るために何も対処しないという方も多いでしょう。しかし、少し対処法を変えるだけで、目立つ青あざをより早く治すことができる可能性があります。目立つ場所に青あざができてしまった場合は、ぜひご紹介したRICE処置を行ってみてください。

 

 

一刻も早く楽にしたい!足の疲れやだるさの原因と解消法(2023年2月)

 

たくさん歩いた日やスポーツを楽しんだ日など、1日の終わりに足が重く、だるく感じてしまうことがあります。お風呂に入ってもマッサージをしても疲れが取れず、翌朝までだるさや重さが残ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。また、足を使った日だけではなく、長時間座りっぱなしだった日にも疲れを感じることがあります。足の疲れとは、どんなことが原因で引き起こされるものなのでしょうか。今回は、足の疲れやだるさを感じる原因と、効果的な解消法をご紹介します。

 

◆足の疲れ・だるさの原因

足の疲れやだるさを感じるケースは、多種多様です。たくさん足を使った日や長時間立ちっぱなしだった日はもちろん、座りっぱなしで足を使わなかった日も疲れを感じることがあるでしょう。つらい足のだるさに悩まされるケースは多くありますが、これらはすべて血流が原因で引き起こされるといいます。

 

足は体の中でも心臓から一番遠く、もっとも重力の影響を受けやすい場所にあります。そのため血行不良が起こりやすく、長時間同じ体勢のままでいると足先から血流が滞っていってしまうのです。

 

足の血流を滞りなく循環させるためには、心臓の力だけではなく、ふくらはぎの筋肉が活躍しています。ふくらはぎの筋肉がポンプ代わりとなり、静脈を圧迫することで心臓に血液を押し戻しています。そのため、立ちっぱなしや座りっぱなしの状態が続くと血流が滞り、足がむくんだり疲れやだるさを感じたりする原因になってしまうのです。

 

◆足が疲れやすい人の特徴

・足の筋肉が少ない人

ふくらはぎの筋肉は、足の血液を心臓に送り返すポンプのような役割があります。足の筋肉が少ない人は、ポンプ機能も弱くなってしまうため血流が滞りやすく、結果的に足が疲れやすいといえます。男性よりも女性の方が、足がむくみやすかったり疲れやすかったりするのは、筋肉量の違いが影響しているのです。

・足の筋肉が硬い人

ふくらはぎの筋肉が硬くなると、足の血液をポンプのように押し戻す力が弱くなってしまいます。血流やリンパの流れが滞ると、老廃物が足先に蓄積していくため足に疲れやだるさを感じてしまいます。長時間の立ち仕事や、悪い姿勢のまま座りっぱなしの状態が続いた場合、疲労がたまって筋肉が硬くなる恐れがあるため注意しましょう。

 

◆足の疲れやだるさを解消する方法

ふくらはぎは第二の心臓といわれるほど、血流に大きく関係する部位です。足の疲れやだるさを解消するためには、ふくらはぎのポンプ機能を回復させ、足の血流を正常に戻すことが大切です。ここでは、足の疲れ解消に効果的な方法をご紹介します。

・ストレッチやマッサージ

ふくらはぎのアキレス腱を伸ばすストレッチや指圧マッサージなどは、ふくらはぎの血流改善に効果的です。仕事で長時間立った状態や座った状態が続く人は、定期的にかかとの上げ下げや屈伸運動、リンパマッサージなどを取り入れてみてください。省スペースで簡単に行えるため、足に疲れを感じたときや1時間に1度程度、定期的に行いましょう。

・足を高くして寝る

足の血液のうっ滞を取り除くためには、足を心臓より高くしておくことが大切です。就寝するときには、足の下に枕などを置いて足を高くしておきましょう。就寝前に仰向けで寝転んだ状態で両足を上にあげ、ブラブラと足全体を揺らす運動もおすすめです。

・弾性ストッキングを着用する

圧迫力の強い弾性ストッキングを着用する方法です。弾性ストッキングは、足首から上にかけて徐々に締め付けが弱くなるよう設計されています。下から上に血管を圧迫することで、ふくらはぎのポンプ機能を助ける働きがあるのです。

 

足の疲れやだるさを感じる原因や、解消方法などをご紹介しました。体の中で心臓からもっとも遠い場所にある足は、血流が滞りやすい部位といえます。足の疲れを解消するためには、ふくらはぎのポンプ機能を回復させ、血流を改善させることが大切です。ぜひ、ご紹介した解消法を日々の生活に取り入れてみてください。