睡眠は、私たちが健康的な生活を営むうえで欠かせない生活習慣の一部です。しかし、睡眠に関する悩みを抱えている方は多いといいます。たくさん眠ったのに朝に疲れがとれていないと感じたり、日中に頻繁に眠気やだるさを感じたりするときは、質の良い睡眠がとれていない可能性があります。睡眠の質が悪いと、健康や仕事へのパフォーマンスに悪影響を及ぼす恐れがあるため注意が必要です。そこで今回は、質の良い睡眠に関する基礎知識や、睡眠の質を上げるコツをご紹介します。
◆質の良い睡眠とは?
睡眠は、肉体疲労はもちろん、脳の疲労も回復させる重要な生活習慣です。疲れがたまると、脳から発せられる睡眠欲求が強くなり睡眠へと誘われます。
質の良い睡眠とは、「スムーズな入眠」「朝までぐっすり眠れる」「スッキリ目覚められる」などが当てはまる睡眠のことです。眠りが浅く夜中に何度も目が覚める、眠っても疲れがとれない、などの悩みを感じている方は、質の良い睡眠がとれていない可能性があります。睡眠の質の向上に努め、毎日を快活に過ごしましょう。
質の良い睡眠は心身の疲労回復はもちろん、ストレス解消や健康維持、肥満防止など、さまざまな効果が期待できます。
◆睡眠の質を上げるコツ
睡眠の質を上げるためには、睡眠環境と生活習慣、食生活で気をつけたいポイントがあります。睡眠に関して悩んでいる方は、心当たりのあるところから少しずつ、日々の生活に取り入れてみてください。
◎睡眠の質を上げる睡眠環境
・自分に合った寝具を使用する
寝具は、吸湿性・放湿性に優れ、寝心地が良いと感じるものを選ぶことが大切です。起きたときに首や肩にコリを感じる場合は、枕の高さやベッド(敷き布団)の硬さなどが合っていない可能性があります。体型や好みに合わせ、適切なものを選びましょう。
・気持ちが落ち着くアロマや音楽を取り入れる
リラックス効果のあるアロマや、ヒーリングミュージックを取り入れるのもおすすめです。安眠効果があるとされるラベンダーやカモミールなど、お気に入りの香りを探してみてください。また、ヒーリングミュージックは、副交感神経が優位になる作用があります。リラックス効果が期待できるため、心が落ち着き、心地よい眠りに導いてくれるでしょう。
◎睡眠の質を上げる生活習慣
・起床後は自然の光を浴びる
体内時計は、朝起きて日光を浴びることでリセットされます。朝起きたらカーテンを開け、自然の光をしっかり全身に受けましょう。また、目覚める時間を毎日同じ時刻にすると、体内時計のリズムが整いやすくなります。休日もできるだけ同じリズムで過ごすのがおすすめです。
・ぬるめのお湯にゆっくり入浴する
ぬるめのお風呂は副交感神経を優位にさせるため、睡眠の質の向上が期待できます。人は、深部体温が下がると自然に入眠しやすいとされています。入浴後すぐは深部体温が高い状態のため、就寝の1時間前を目安に入浴しておくのがおすすめです。
◎睡眠の質を上げる食生活
・食事は就寝の3時間前までに済ませる
寝る直前に食事をすると、寝ている間も消化吸収が必要となり、睡眠の質の低下を招くおそれがあります。胃腸を休ませるためにも、食事は就寝する3時間前までに食べ終えるのが目安です。食事は1日3食、規則正しくバランスよく食べるのが基本ですが、夕食が遅くなる場合は消化のいいものを心がけましょう。
・カフェインの摂取は控える
カフェインは、眠るために必要な副交感神経の働きを鈍らせる作用があります。また、覚醒作用もあるため、眠る前はカフェインの摂取は控えましょう。一方で、温かい飲み物はリラックス効果が期待できます。眠る前は、温かいハーブティーなど、ノンカフェインの飲み物がおすすめです。
***
質の良い睡眠に関する基礎知識や、睡眠の質を高めるコツをご紹介しました。睡眠の質を上げるためには、睡眠環境や生活習慣、食生活などの見直しが大切です。1日の終わりには質の良い睡眠で心身の疲れを回復し、健康で快活な毎日を過ごしましょう。
最近、うまく噛めない食べものが増えたり、滑舌が悪くなったように感じたりすることはございませんか? このような症状は、もしかすると「オーラルフレイル」の前兆かもしれません。高齢になり、心身の活力が低下した状態を「フレイル」と呼びますが、オーラルフレイルは、全体的なフレイル進行の前兆になると考えられています。今回は、オーラルフレイルについての基礎知識や、口腔機能を維持するための予防・対策法をご紹介します。
◆オーラルフレイルとは?
オーラルは「口」、フレイルは「虚弱」という意味を持つ言葉です。オーラルフレイルとは、噛む・飲み込む・話すなどの口腔機能が衰えることを指します。
オーラルフレイルは、早期の老化現象を示唆する重要なサインであるといわれています。また、噛む力が衰えることで食の偏りが起きたり、滑舌が悪くなることで他者との関わりの減少を招いたりするため、フレイルとの深い関係性が指摘されています。オーラルフレイルの進行が、身体的・精神的・社会的な健康に悪影響を及ぼすと考えられているのです。
オーラルフレイルは早期発見および適切な対応を行うことで、元の健康な状態に戻すことができるという大きな特徴があります。ただし、オーラルフレイルの始まりは、食べこぼしや少しのむせ、滑舌の低下、口の乾燥など、些細で見逃しやすいため注意が必要です。
◆オーラルフレイルの予防法
オーラルフレイルが進行すると、筋力や認知機能など、心身の活力が低下したフレイル状態に陥りやすくなるといえます。要介護のリスクを減らすためにも、オーラルフレイルの予防に努めましょう。
・口腔内を清潔に保つ
オーラルフレイルは段階的に進行し、虫歯や歯周病がその第一段階といわれています。虫歯や歯周病が進行すると、口腔機能が低下し、食べることや話すことに支障が出てきてしまいます。虫歯や歯周病のリスクを減らすために、口腔内の清潔を保ちましょう。毎日の歯磨きやフロス、歯間ブラシに加え、かかりつけの歯科で定期的に検診を受けることをおすすめします。
・口腔機能維持のためのトレーニング
口腔機能とは、食べる機能や会話をしてコミュニケーションをとる機能など、日常生活に欠かせない大切な機能といえます。食べるためには、歯で食べものを口に取り込み(捕食)、飲み込む(嚥下)という一連の動作(咀嚼)を行う必要があります。また、人との会話を楽しむためにも、発音したり表情を作ったりなど、喉や唇、舌、口周りの筋肉を多く使用していることがわかります。口腔機能の衰えを予防するために、以下にご紹介するトレーニングを、ぜひ試してみてください。
◆オーラルフレイルの対策トレーニング
オーラルフレイルは進行してしまっても、適切な対策をとることで改善する可能性があります。ここでは、オーラルフレイルの予防・改善に役立つ、トレーニング法をいくつかご紹介します。
・口周りや舌の筋力をアップさせるトレーニング
唇をすぼめて「う」の発音、唇を横に開いて「い」の発音を繰り返すことで、唇や口の動きがスムーズになります。また、うがいするように頬を膨らませたりすぼめたりする動きを繰り返せば、頬の体操になります。どちらも、気がついたときにいつでも行えるトレーニングです。
・嚥下機能をアップさせるトレーニング
大きく口を開けて10秒間保持した後、しっかり口を閉じて10秒間休みます。朝晩2セット行いましょう。また、舌先を少し出したまま、口を閉じてつばを飲み込むだけでも嚥下機能アップ効果が期待できます。
・咀嚼機能をアップさせるトレーニング
ガムを噛むだけでも咀嚼に必要な筋肉を鍛えることが可能です。片側のみで噛まず、唇を閉じて左右両側で均等に噛むようにしましょう。食事の際も、ひと口で30回以上噛んだり歯ごたえのある食材を選んだりすることで、咀嚼のトレーニング効果が期待できます。
***
オーラルフレイルの基礎知識や、予防・対策法などをご紹介しました。オーラルフレイルは、可逆的であるという特徴があるため、早めに気づいて対策をとることで改善が望めます。オーラルフレイルは全体的なフレイルと深い関わりがあると考えられます。今回ご紹介したトレーニングなどを日常生活に意識的に取り入れ、予防に努めましょう。
年齢を重ねるごとに、髪に関する悩みは増えるもの。なかでも白髪は、身近な老化現象の一つとして知られています。加齢のサインというイメージが強いため、男女を問わず、白髪を気にする人は多いのではないでしょうか。しかし昨今は、20代でも白髪に悩んでいる人も多いといいます。今回は、白髪が生えるメカニズムと原因、おすすめの対策法などをご紹介します。
◆白髪が生えるメカニズムとは?
髪の色は、毛根部分にあるメラノサイト(色素細胞)から作られるメラニン色素によって決まります。メラニン色素は、「ユーメラニン(真メラニン)」と「フェオメラニン(亜メラニン)」の2種類に分けられます。アジア人の髪が黒色なのは、ユーメラニンが多いためです。メラニンが少ないとブロンドの髪色になり、フェオメラニンが多いと黄赤色系の髪色になります。
白髪は、どちらのメラニンもほとんど含まない状態を指します。もともと毛根で作られたばかりの髪の毛は白髪であるため、メラノサイトの機能が衰えたり、メラニン色素が作られなくなったりすると、白髪のまま生えてくるのです。
◆白髪の原因とは?
白髪になる原因はいくつかありますが、断定するのは難しいといわれています。主な原因としては、以下のものがあげられます。
・加齢
白髪になる最も大きな原因は、加齢です。年齢とともにメラノサイトの機能が衰え、メラニン色素が作られなくなってしまうため白髪になります。また、メラノサイトがメラニン色素を作る際に必要なチロシナーゼという酵素は、加齢によって減少することが明らかになっています。白髪の生え始めの時期や量には大きな個人差があるため、一概に何歳以上になると白髪が生え始めるとはいい切れません。
・栄養不足
髪の毛は「ケラチン」という、数種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質によって構成されています。また、メラニン色素を黒い色に変えるメラノサイトの働きを活性化させるのは、ミネラルの役目です。そのため、タンパク質やミネラルが不足すると、白髪や抜け毛などにつながる恐れがあります。
・ストレス
心身的にストレスがかかると、毛細血管が収縮した状態になります。それが頭皮の毛細血管にまで及ぶと、毛根に酸素や栄養が行き届きにくくなります。すると、白髪など髪のトラブルにつながってしまうのです。ストレスと白髪の関係は長年注目されており、科学的に解明されつつあります。
・遺伝的な要因
白髪は、遺伝的な要因も関係していると考えられています。そのため、同じ年齢の人が同じ環境で過ごしたとしても、白髪の生えやすい人と生えにくい人がいます。とくに若白髪に関しては遺伝的な要因が考えられ、親が若白髪の場合、その子どもも若白髪になる可能性があるようです。
◆おすすめの白髪対策法
白髪を減らしたり予防したりできる特効薬などは、未だ作られていません。白髪を防ぐためには、原因として考えられるものを取り除く必要があるといえます。たとえば、ストレスによってメラノサイトの働きが妨げられている場合、ストレスを取り除くことで黒い髪の毛が生えてくる可能性もあると考えられています。
タンパク質やミネラルを意識して栄養バランスのとれた食事を摂り、十分な睡眠を心がけましょう。また、日々の生活に適度な運動や趣味を楽しむ時間を取り入れるなど、ストレスをためない生活を送ることも大切です。
白髪は抜くと増えるという噂もありますが、科学的な根拠はありません。気になる場合は白髪を抜かずに、カットするか染めて対処することが望ましいといえます。
白髪は加齢の影響もあり、誰もが避けては通れない老化現象の一つです。一本でも見つけると気になってしまうものですが、白髪を気にすること自体がストレスになってしまうこともあります。可能な限り白髪を増やさないよう規則正しい生活やバランスの良い食事を心がけ、頭皮・毛髪の健康にも気を配りましょう。
風邪や花粉症で大量の鼻水が出ると思っていたら、粘り気のある鼻水や鼻づまりが長引いたり、匂いが分からなくなったりした経験はございませんか? つらい鼻の症状が長引く場合は、副鼻腔炎(ふくびくうえん)を起こしてしまっている可能性があります。放っておくと慢性化し、治療が困難になるため注意が必要です。今回は、副鼻腔炎の基礎知識や、予防法などをご紹介します。
◆副鼻腔炎とは?
副鼻腔炎は風邪や花粉症と併発することも多く、見分けるのが難しいため、自分が副鼻腔炎に罹患していることに気づかない人も多いといいます。まずは、副鼻腔炎の原因と症状を確認してみましょう。
・副鼻腔炎の原因
副鼻腔とは、鼻の穴(鼻腔)と小さな穴でつながる形で顔の左右に広がる、4対(計8つ)の空洞のことを指します。眉間あたりにある「前頭洞(ぜんとうどう)」、目の間の「篩骨洞(しこつどう)」と、その奥あたりに位置する「蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)」、頬に広がる「上顎洞(じょうがくどう)」です。
副鼻腔炎は、副鼻腔に何らかの原因で細菌やウイルスが入り込むことで起こります。副鼻腔炎のもっとも多い原因は、細菌やウイルスの感染によるものです。風邪などによって鼻腔が炎症を起こし、副鼻腔につながる穴が塞がってしまうと、副鼻腔内の粘液の排出が困難になります。そうすると副鼻腔内で炎症が進み、粘膜が腫れたり膿が溜まったりしてしまうのです。
・副鼻腔炎の症状
副鼻腔炎の主な症状は、鼻水や鼻づまり、鼻水が鼻の奥からのどに垂れ落ちる後鼻漏などです。透明のサラサラした鼻水ではなく、濁ったドロドロした鼻水が特徴です。風邪の症状と似ているため判別が難しく、副鼻腔炎になっていることに気づかない人も多いといいます。副鼻腔のある両目の奥の方や頬に痛みを感じる、匂いがわかりにくいといった症状がある場合は、副鼻腔炎を併発しているおそれがあります。
発症から4週間以内の副鼻腔炎は「急性副鼻腔炎」、3カ月以上長引くと「慢性副鼻腔炎」と診断されます。慢性副鼻腔炎になると、鼻の中に鼻茸(はなたけ)と呼ばれるポリープができることがあります。薬治療で直らない場合は、入院を伴う手術が必要になるため注意が必要です。ドロドロした鼻水が長引き、嗅覚に異常を感じた場合は早めに病院を受診し、適切な治療を受けましょう。
◆治りにくい慢性副鼻腔炎に注意!
近年、細菌感染による慢性副鼻腔炎とは異なるタイプの、「好酸球性副鼻腔炎」が増えてきています。こちらは好酸球という白血球の一種がかかわる、難治性の慢性副鼻腔炎です。好酸球が副鼻腔内で過剰に活性化することが一つの要因と考えられていますが、その原因ははっきりとはわかっていません。
好酸球性副鼻腔は鼻の中に鼻茸が多くできやすく、嗅覚障害が起こったり、粘度の高い鼻水が出たりするのが特徴です。治療ではステロイドが処方されるほか、鼻茸を除去する手術が必要になる場合があります。症状が悪化する前に、早めに医療機関の受診を検討しましょう。
◆副鼻腔炎の予防法と注意点
副鼻腔炎を予防するためには、大前提として風邪を引かないように心がけることが大切です。万が一引いてしまった場合は、十分な睡眠と休養をとり、早めの回復に努めましょう。
鼻づまり解消のために市販の点鼻薬などを使用すれば、一時的に鼻づまりは解消されます。しかし、原因が取り除かれないまま使い続けると、症状の悪化にもつながりかねません。長期的な使用は控えて、医師にご相談ください。
副鼻腔炎の原因や症状、予防法などをご紹介しました。副鼻腔炎を放置すると慢性化し、治療が長期化したり手術が必要になったりする場合があります。副鼻腔は目や脳に近い部位で、まれに重篤な合併症を引き起こすこともあるため注意が必要です。鼻水・鼻づまりが長引いたり、嗅覚に異常を感じたりした場合は放置せず、病院で正しい治療を受けましょう。
正月太りとは、年末年始の休暇明けに、急激に体がむくんで見えたり体重が増えたりする現象のことです。年末年始には、太りやすいとされる明確な理由があります。正月太りで後悔しないために、原因をしっかり把握し対策しておきましょう。万一太ってしまった場合は、早めに解消へ向けて取り組めると理想的です。今回は、年末年始に太りやすい原因や解消法をご紹介します。
◆正月太りの原因とは?
年末年始は、忘年会や新年会、帰省・旅行などでご馳走を食べる機会が増えるもの。お祝い事が重なり、お酒やスイーツの摂取量も増える時期といえます。長期休みで生活習慣が乱れやすい時期に、短期間で何度も暴飲暴食を繰り返すことが正月太りの主な原因といえるでしょう。
また、年末年始は冬の寒さの真っただ中にあるため、外に出て体を動かす機会も減ってしまう時期といえます。普段なら歩いていくような場所へも、乗り物に頼ってしまうという方も多いのではないでしょうか。冬の寒い気候も、正月太りを助長する原因のひとつと考えられます。
◆お正月料理のカロリーについて
お正月に食べる食事の定番「おせち料理」は、保存が効くように糖分や塩分の高いものが多い傾向にあります。少量でも意外と高カロリーなものも多いため、食べすぎには注意しましょう。たとえば、お正月によく食べる「お餅」は、100gあたり223kcalとなっています。市販されている切り餅は1個あたり約50gのため、111.5kcalが目安です。
比較的低カロリーとされるかまぼこや数の子、ごまめなども、塩分は高いため注意が必要です。おせちやお雑煮は控えめに、フレッシュな野菜サラダなどをプラスしてバランスの良い食事を心がけましょう。
◆正月太りの解消法
たった数日間の暴飲暴食を繰り返したとしても、ただちに太ってしまうことはありません。短期間で体重が急増して「正月太りしてしまった」と感じても、多くの場合は水分か便が溜まっているだけだと考えられます。不規則な食生活が定着しないよう、正月太りは早めに解消しましょう。ここでは、正月太りの解消法をご紹介します。
・胃腸を休ませる
暴飲暴食した次の日は、できるだけ胃腸を休ませるようにしましょう。食欲がなければ、朝食は常温の水か白湯、お茶のみで過ごす方法もあります。何か食べるときは炭水化物と脂質は避け、野菜や果物を中心に摂りましょう。何も食べない時間が長いほど胃腸を休ませることができるため、夕飯はできるだけ早めに、かつ軽めに摂ることをおすすめします。
・適度な運動を心がける
寒いからと家に閉じこもってばかりいると、運動不足になってしまいます。冬は体温を上げるために基礎代謝が高くなるといわれますが、運動不足によって筋肉量が減ってしまうと代謝が落ちやすくなります。また、体を動かさないと、うまく寝つけずに生活リズムが崩れてしまったり睡眠の質が落ちてしまったりする可能性があります。初詣や初売りに出かけたり、親戚の子どもと凧あげや羽子板で遊んだりと、積極的に体を動かすように心がけましょう。
・生活リズムの改善
年末年始は深夜まで夜更かししたり昼間で寝たりと、生活リズムが崩れがちです。生活リズムの乱れは、睡眠不足やストレスによる過食を引き起こす恐れがあるため注意しましょう。十分な睡眠、規則正しい生活は健康の基本です。正月太りを解消し、代謝を高めて痩せやすい体を手に入れるためにも、生活リズムの改善を心がけましょう。
正月太りの原因や解消法をご紹介しました。年末年始はイベントごとが重なるため、ついつい暴飲暴食してしまいがちです。食べすぎてしまったときは、規則正しい生活とバランスの良い食事を心がけ、早めに生活リズムを整えて正月太りを解消しましょう。
冬は、汗をかく機会があまりなく水分を失っている自覚も少ないため、飲料摂取量が少なくなってしまう傾向にあります。空気の乾燥により体の水分も失われやすく、脱水を引き起こす可能性が高い季節といえます。また、ノロウイルスやインフルエンザなど、感染症にかかりやすい季節でもあるため、下痢や嘔吐で脱水症に陥ってしまう人も珍しくありません。今回は、そんな冬場の水分補給をより効果的にする、「電解質」についてご紹介します。
◆電解質とは?
電解質とは、水に溶けると電気を通す性質をもった物質のことです。人間の体の水分(体液)には、もともと電解質が含まれています。水中では電解質は電気を帯びたイオンになり、体内の水分量やpHを一定に保ったり、神経細胞や筋肉細胞の働きにかかわったりしています。
電解質はそれぞれバランスを取りながら、生命の維持に重要な役割を果たしています。そのため、バランスが崩れてしまうと腎機能やホルモンの働きが低下し、命にかかわることもあるのです。
◆おもな電解質とその役割
おもな電解質は、ナトリウム・クロール・カリウム・マグネシウム・カルシウムの5つです。これらは、5大栄養素のうちのミネラルに属します。こちらでは、それぞれの働きや性質をご紹介します。
・ナトリウム (Na)
ナトリウムは、体の水分や浸透圧を調節する働きを持っています。神経伝達や筋肉の収縮にも深いかかわりをもつ成分です。
・クロール(Cl)
大部分のクロールはナトリウムとともに存在しており、体の水分量や浸透圧の調節などを行っています。胃酸の分泌や酸塩基平衡の維持にもかかわる成分です。
・カリウム(K)
神経伝達や筋肉の収縮、心臓の収縮にかかわります。カリウムが低くなると神経麻痺や摂食障害、高くなると不整脈や腎不全などが起こる可能性が高く、生命維持に大きな役割を果たしている重要な成分です。
・マグネシウム(Mg)
マグネシウムは神経や筋肉を正常に機能させ、骨や歯を作る働きをもちます。また、体内にある酵素も、マグネシウムがなければ正常に機能しません。カルシウムやカリウムの代謝にもかかわる成分です。
・カルシウム(Ca)
カルシウムは、骨や歯を作ったり、血液を凝固させたりする働きをしています。体内のカルシウムの99%は、骨や歯などに蓄えられており、血中のカルシウム濃度が低下すると、骨から血液中に移動して濃度を保っています。
◆より効果的に水分補給するためのポイント
普段の生活をするうえでは、定期的に適量の水分を摂るように心がけていれば何も問題はありません。しかし、大量に汗をかいたときや、風邪や胃腸炎などにかかって嘔吐や下痢の症状があるときなどは注意が必要です。水分とともに電解質も失っていることになるため、水やお茶だけでは適切な水分補給ができているとはいえません。
電解質を失った状態で水を飲んだ場合は、一時的に体液が増え、体液における電解質の濃度が下がります。すると体は、電解質の濃度を一定に保とうとして、過剰な水分を尿として排出してしまうのです。結果として体液量が回復できず、水分補給ができていない状態を「自発的脱水」と呼びます。このような場合、電解質を含む飲料で水分補給すれば、体液を薄めずに水分補給ができます。水分とともに電解質を失った場合は、経口補水液やイオン飲料で水分補給することが大切です。
脱水症の予防には、塩分濃度が0.1~0.2%のスポーツドリンクなどが有効です。脱水症が発生した場合は、スポーツドリンクに比べナトリウム量が多く水分吸収速度の速い経口補水液が適しています。
より効果的に水分補給するために、意識しておきたい電解質についてご紹介しました。電解質は、生命を維持するためになくてはならない存在です。感染症にかかりやすく脱水症を起こしやすい冬は、電解質を含む経口補水液やイオン飲料を常備してみてはいかがでしょうか。
次第に日が落ちるのが早くなり、秋の深まりや冬の訪れを感じる季節になりました。日照時間は、12月の冬至が1年でもっとも短いとされています。もっとも長い6月の夏至と比べると、日の出から日の入りまで約5時間も差があるのです。
そんな日照時間の短い季節になると、憂鬱な気分になったり気分の落ち込みを感じたりすることはありませんか? 今回は、日照時間の短い季節に気をつけたい、季節性うつ病(季節性情動障害)についてご紹介します。
◆季節性うつ病とは?
季節性うつ病とは、季節性情動障害(SAD)と呼ばれることもある病気で、毎年決まった時期に症状が現れるという特徴があります。日照時間と深いかかわりがあるといわれており、緯度の高い地域ほど多く見られる病気です。日照時間の短くなる秋口から症状が現れ始め、日の長くなる春先になると自然に回復します。このような特徴から「冬季うつ病」と呼ばれることもありますが、雨で日照時間が短くなる梅雨時に発症する場合もあるようです。おもな症状は、気分の落ち込み・体のだるさ・無気力・過眠・過食などが挙げられます。
◆季節性うつ病の原因とは?
季節性うつ病には、日照時間が深く関係していると考えられています。人間は日光に当たると、セロトニンという脳の神経伝達物質が合成されます。セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれており、集中力が増して気持ちが明るくなるなど、精神面に好影響を与えるホルモンです。一方、セロトニンが不足すると、気分の落ち込みや疲労感、意欲低下など、うつ症状が発現するといわれています。
また、日光浴を浴びると、体内でビタミンDも作られます。ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進したり免疫機能を調整・維持したり、多彩な働きを担う栄養素です。ビタミンDの欠乏もまた、季節性うつ病と関連しているといわれています。
◆季節性うつ病の予防法
日照時間の少なくなる冬場は、意識的に季節性うつ病の予防に努めましょう。暖かい部屋に閉じこもりがちな冬場だからこそ、気をつけたいポイントをご紹介します。
・日光を浴びる
季節性うつ病は、日照時間と深いかかわりのある病気です。セロトニン不足、ビタミンD不足を防ぐためにも、意識的に日光を浴びるようにしましょう。屋内で働いている方や外に出る機会の少ない方は、可能な限り窓辺で過ごし、日光に当たるようにするだけでも良い影響が期待できます。
・バランスの良い食事を心がける
冬場は、年末に向けて仕事が忙しくなったり飲み会が増えたり、食生活が乱れる可能性が高い時期といえます。肉や魚などのたんぱく質やビタミン、ミネラルを意識的に摂り、栄養バランスのいい食事を心がけましょう。バランスのいい食生活は、セロトニンの生成を促します。また、ビタミンDは、食事から摂取することも可能です。魚、卵、キノコ類に多く、しらす、アンコウの肝、干しシイタケに多く含まれています。意識的に食事に取り入れてみてください。
・適度な運動
適度な運動は、気持ちが前向きになったりストレス解消になったりする効果が期待できます。外に出る機会の少ない方は、できるだけ運動を習慣化してみましょう。特に、太陽の光を浴びながらできる、ウォーキングなどの運動がおすすめです。
日照時間が短くなる冬場こそ気をつけたい、季節性うつ病についてご紹介しました。日光浴は、セロトニンを分泌させ、ビタミンDを生成するなど、季節性うつ病を予防する効果が期待できます。冬場の日照時間を変えることはできませんが、晴れた日は意識的に日光浴を取り入れてみてください。冬になると気分の落ち込みや集中力の低下を感じるという方は、無理はせず、心療内科や精神科に相談しましょう。
気温がぐんと下がり、どんどん寒くなるこれからの時期は、冷え性に悩まされる方も多いでしょう。冷え性は、「全身型」「内臓型」「四肢末端型」「下半身型」と、大きく4つのタイプに分けられます。今回は、冷え性のタイプ別に、より効率的な対策・改善法をご紹介します。さまざまな対策法を試しても冷え性が改善しないと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
◆全身型
全身型の特徴は、常に体温が低く、気温の変化に関わらず一年を通して寒さを感じるタイプです。ストレスや生活習慣が乱れている若者や高齢者など、基礎代謝が低下している方に多く見られます。冷えが慢性化しているため、自覚症状がない人が多いのも特徴的です。倦怠感や疲労感を感じやすく、食欲や気力の低下などの症状が出るケースもあります。甲状腺機能の低下によって引き起こされる可能性もあるため、あまりにも症状が改善されない場合は病院に受診しましょう。
・全身型の対策・改善法
全身型冷え性の主な原因は、基礎代謝の低下にあります。適度な運動を取り入れたり、規則正しい生活を心がけたりして、基礎代謝を上げるよう努めましょう。靴下や腹巻などを活用し、できるだけ体を冷やさないようにすることも大切です。冷たい飲食物を避け、ショウガやネギなど、体を温める性質をもつ食品を積極的にとりましょう。
◆内臓型
内臓型は、手足や体の外側などは温かいのに内臓だけが冷えてしまうタイプで、別名「隠れ冷え性」とも呼ばれています。胃腸が弱く、筋肉の少ない方に多く見られるタイプです。冷たい飲食物を好んで摂取する方や、全身に汗をかきやすい方も内臓型冷え性の可能性が高いといえます。冷えを自覚しづらいため、知らず知らずのうちに内臓に負担をかけてしまっているかもしれません。
・内臓型の対策・改善法
内臓型冷え性は、ストレスなどで自律神経が乱れると引き起こされやすくなります。ストレスをため込まないよう適度に発散したり、規則正しい生活で睡眠不足を解消したりして、自律神経を整えましょう。薄着は避け、腹巻やカイロで積極的にお腹を温めるのも効果的です。冷たい飲み物や生野菜の摂取を控え、温かいものをとりましょう。
◆四肢末端型
四肢末端型は、手先や足先が冷える典型的な冷え性タイプです。食事量が少ないダイエット中の方や、運動不足によって筋力が低下してしまっている方に多く見られます。体を温めるためのエネルギーが不足しているため末端まで血液が巡らず、手先足先から冷えてしまうのです。しもやけや肌荒れ、月経トラブルを引き起こすことがあります。
・四肢末端型の対策・改善法
四肢末端型冷え性の主な原因は、運動不足による筋力の低下です。体の中でもっとも多くの熱を生み出す筋肉をつけるために、毎日の生活に運動やストレッチを取り入れましょう。また、しっかり食事をとることも大切です。特にたんぱく質は、食事誘発性熱産生の高い栄養素のため、積極的に摂取することをおすすめします。お風呂はシャワーだけで済まさず、湯船にしっかり浸かるようにしましょう。
◆下半身型
上半身は温かいのに、お尻や太もも、足など、下半身が冷えてしまうタイプです。加齢によって血管が細くなったり筋力が衰えたりすることで、下半身の血行が悪くなると起こりやすくなります。また、むくみやすい方、デスクワークなどで長時間同じ体勢でいる方なども起こりやすいタイプです。下半身は冷えているのに上半身は血が巡るため温かく、「冷えのぼせ」の症状が出ることがあります。
・下半身型の対策・改善法
下半身型冷え性は、下半身の血行不良が原因となって起こります。スクワットやかかとの上げ下げ運動、階段の上り下りなどを積極的に行いましょう。また、マッサージやストレッチも効果的です。デスクワークなどで長時間同じ体勢をとる方は、定期的に立ち上がったり下半身のストレッチをしたりして、血液を循環させるように心がけましょう。
冷え性を4つのタイプに分け、タイプごとの対策と改善法をご紹介しました。自分の冷え性タイプと原因をしっかり把握し、より効果的な対策をとりましょう。冷えは、さまざまな体の不調を引き起こす原因にもなります。より健康的に冬を過ごせるように、冷え性を改善しながら寒さに備えましょう。
新型コロナウイルス感染拡大の防止策として、自宅でのテレワークを導入する企業が増えました。会社に通勤する手間が省けるため楽になったという人がいる一方で、新しい勤務形態に疲労を感じている人も多くいるといいます。今回は、コロナ禍におけるテレワーク疲れの原因や、予防法についてご紹介します。
◆テレワーク疲れの原因とは?
テレワーク疲れの主な原因として、以下が考えられます。疲れている自覚がなくても、疲れをため込んでしまっている可能性もあるため注意しましょう。
・同居人のストレス
家に同居人がいて仕事専用のスペースなどがない場合、同居人の存在がストレスになってしまうことがあります。仕事に集中できなくなったり、電話やオンライン会議中に移動を余儀なくされたり、お互いの生活に支障が出てしまうためです。
・自己管理の難しさ
自宅で仕事をするためオンとオフの切り替えが難しく、生活習慣が乱れてしまうことがあります。また、外に出る機会が大きく減ってしまうため、運動不足による肩こりや腰痛など体の不調が出ることも多いようです。
・リフレッシュできない
通勤途中にお気に入りのコーヒーショップに寄ったり、仕事帰りにジムに通ったりしていた人の場合、通勤がなくなることでリフレッシュできず、かえってストレスになってしまうことがあります。
・業務内容の変化
テレワークに合わせて業務を簡素化したりテンプレート化したりすると、個々のクリエイティビティが発揮されにくくなってしまいます。仕事にやりがいを感じられず、疲れを感じてしまう人も多いようです。また、褒められたり認められたりする承認の不足も大きな原因の1つといえるでしょう。
◆テレワーク疲れに注意したいシーン
仕事へ真面目に取り組むのは大切ですが、頑張りすぎてしまうとテレワークによる疲れを感じてしまうことも。集中しにくい環境に焦りをおぼえて、仕事を抱え込みすぎてしまったり、就業時間外にも仕事をしてしまったりすることがないでしょうか。なかには上司や同僚とのコミュニケーション不足から、不安や孤独を感じてしまう人もいるようです。
また、普段から友人との外食やショッピングなどでストレスを発散していた人は、外出の機会が大きく減ってしまうと、テレワークによる疲れを感じる場合があります。意識してテレワーク疲れの対策に取り組みましょう。
◆テレワーク疲れの予防法
テレワーク疲れを放置すると、身体的にも精神的にも悪影響を及ぼすと考えられます。リモート疲れを蓄積させないために、意識的に予防しておきましょう。
・生活習慣の見直し
生活習慣の乱れは自律神経の乱れにつながります。通勤がなくても、夜更かししたり朝ギリギリまで眠ったりせず、いつもと同じ時間に起きて身だしなみを整えるようにしましょう。仕事のオン・オフの切り替えにもなり、メリハリがつきやすくなります。
・適度な休息と運動を取り入れる
長時間作業を行うときは、1時間に1回は席を立ち、適度な休憩を取りましょう。トイレに行ったり、飲み物を取りに行ったりするだけでもいい気分転換になります。簡単な体操やストレッチを行えば、肩こり予防やストレスの解消にも効果的です。
・積極的にコミュニケーションを取る
業務的なやり取り以外にも、気軽にコミュニケーションが取る環境を作りましょう。コミュニケーションツールを利用し、相談用や雑談用の部屋などを作るのもおすすめです。業務以外の話ができる機会を設けることで、ストレス緩和や孤独感からの解放などの効果が期待できます。
テレワーク疲れを予防するためには、バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動も必要不可欠です。通勤がないからとだらけるのではなく、意識的に仕事のオン・オフを切り替えられるようにしましょう。また、コミュニケーションの重要性も見直されてきています。職場のコミュニケーション不足を感じている人は、話し合いの場を整える提案をしてみてください。
夏は食欲不振や体のだるさなど、暑さが原因で引き起こされる体調不良、いわゆる「夏バテ」に悩まされる方も多いのではないでしょうか。冷房で涼しい屋内と猛暑の屋外、気温差の激しい場所を何度も行き来して自律神経が乱れたり、冷たい飲み物や食べ物を摂りすぎて胃腸を冷やしたりすると夏バテの原因になってしまう可能性があります。そこで今回は、夏バテの予防にぴったりな食材、「スパイス」についてご紹介します。
◆スパイスの効用
スパイスが夏バテ予防に効果的なのは、以下のような効用があるためです。日ごろから食事にうまく取り入れ、体の内側から夏バテ予防に努めましょう。
・発汗作用
気温の高い夏は体に熱がこもりやすいため、汗でうまく熱を発散して体温を調整する必要があります。しかし、加齢や運動不足などによって発汗機能が低下していると、発散できずに熱がこもったままの状態になってしまいます。発汗作用のあるスパイスを摂取することで発汗を促し、上手に体温調節しましょう。
・食欲増進
スパイスの辛味成分は、消化器の粘膜を刺激し、唾液や消化液の分泌を促す作用があります。さらに腸の蠕動運動を促進させるため、食欲を増進するのに効果的です。暑くなるとカレーが食べたくなるという人が多いのも、スパイスにこのような効用があるためと考えられます。
・防腐・抗菌作用
スパイスには防腐・抗菌作用があるため、料理が傷みやすい夏にはぴったりの食材といえます。また、腸菌の増殖を防ぐ作用もあるといわれています。食中毒予防のためにも、日々の食事にうまくスパイスを取り入れましょう。
◆夏バテ予防におすすめのスパイス3選
現代では調味料や香辛料としてさまざまな料理に使われているスパイス。実は、古くから薬として重宝されていました。中国やインドでは漢方として処方したり、体調に応じて料理に使うスパイスを変えたりして活用しているといいます。夏バテ予防に効果が期待できる、おすすめのスパイスを3種類ご紹介します。
・カルダモン
カルダモンは、さわやかな清涼感のある香りが特徴のスパイスです。カレーのなかでも大切なスパイスといわれており、チャイなどにも使用されます。唾液や胃酸の分泌を促し、消化の手助けをしてくれる働きがあるため、夏バテ予防にぴったりです。また、消臭効果もあるため、口臭や汗の臭いが気になりがちな夏におすすめできます。
・ターメリック
ターメリックは、ウコンという名前でもおなじみのスパイスです。明るくて濃い黄色が特徴で、ウコンドリンクやカレーに使われます。弱った肝臓の働きを助けたり、胃を活発にしたりする働きがあるため、食欲減退を抑える効果が期待できます。
・クローブ
クローブは、刺激的な味と香りが特徴のスパイスです。肉の臭み消しや風味付けとして、煮込み料理にも使用されます。胃腸を温める効果があるため、冷えからくる体の不調を解消したり消化を助けたりする効果が期待できます。相性のいいシナモンと組み合わせてホットワインやチャイなどのドリンクにすると、さらに温め効果がアップするためおすすめです。
◆スパイスの注意点
スパイスの中には、例えばナツメグのように大量に摂取すると中毒症状を起こしてしまうものがあります。どんなスパイスでも、原則として少量ずつ使うことを心がけましょう。また、スパイスには、薬の飲み合わせが悪いものや、体調によって避けた方がいいとされるものがあるので注意が必要です。持病のある方や妊娠・授乳中の方、アレルギー疾患のある方は、摂取を控えるか、主治医に相談してから摂取するようにしてください。
夏バテ予防に効果が期待できる、おすすめのスパイスをご紹介しました。夏バテ以外にも、消臭や美容、ダイエットなどにも効果的なスパイスを、日々の食事や生活にぜひ取り入れてみてください。おいしく食べて、体の中から元気に夏を乗り切りましょう。