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1年の健康は一歩から! ウォーキングのススメ(2005年1月)

 

     
 
1月のテーマ:
1年の健康は一歩から!

ウォーキングのススメ

 2005年、新しい年の幕開けです。皆さん『一年の計』はたてましたか?毎日ジョギングする、ダイエットする、禁煙する…健康に過ごすための目標を掲げた人も多いのではないでしょうか?でも早速三日坊主、なんてことになっていませんか?そこで今回は手軽にできるウォーキングについて紹介します。ウォーキングは特別な道具もいらず、誰でも、いつでもどこでもできる手軽な運動。さあ、まずは一歩、健康な1年に向かって歩き出しましょう。

 
     

 

ウォーキングの効果
 
<ダイエットに>

運動には大量の酸素を取り入れながらある程度の時間運動を行なう有酸素運動と、ほとんど呼吸をせず短時間で激しい運動をし、運動後急激に心拍や血圧があがる無酸素運動の2種類があります。

身体が脂肪を燃焼するのは、運動を始めて10~20分後、身体が温まり血液の流れがさかんになってから。短距離走や激しいスポーツと比べ、苦しい思いをせずに長時間続けられるウォーキングは、脂肪の燃焼にも効果的な有酸素運動の代表です。

<糖尿病の予防に>

厚生労働省研究班によると、1日平均1時間以上2時間未満歩くと、糖尿病にかかる割合が男性で13.3%、女性で12.4%減少することが発表されています。

<心臓疾患の予防に>

健康・体力づくり事業財団の資料によると、1日平均10,000歩以上歩くと、高脂血症(中性脂肪)の割合が15.3%減少するとされており、コレステロールの低下によって心臓病の予防効果が期待できます。

正しいウォーキングとは
 
ウォーキングと言っても、ただ歩けばいいというものではありません。骨や筋肉に負担をかけないよう、正しい姿勢で歩くことが大切。そして何より、無理せず自分のペースで歩くことが長続きさせるコツです。
<正しいフォーム>

背筋を伸ばし、上体をまっすぐにして立つ。腹部は引き締めてあごを引き、目は前方を見つめるようにする。

腰の位置を高くするよう意識して、地面を蹴り出すときはひざや足首を十分伸ばすようにする。

足の着地はかかとから柔らかく、離すときは足の裏全体に体重をのせてつま先を蹴り出すようにする。

荷物はなるべく持たずに両手を空け、効果的な腕振りを心掛ける。大きく振る必要はないが、自然に伸ばして前後にテンポ良く振るようにする。

高い姿勢で歩けば歩幅も広がり、伸び伸びとスピードにのって歩くことができます。

<正しい靴選び>
 

きちんとサイズをはかり、自分に合ったものを選ぶ。

つま先をつけて踏み出したとき、親指の付け根と小指の付け根を結んだ線に違和感がないこと。

歩いたとき、かかとの部分がすっぽりと包まれていること。

指先がきつくなく、クッションが適度にきいていること。

 
<歩くための10のアドバイス>
アメリカの厚生省が指摘する「歩くための10のアドバイス」。これを参考に、無理せず怠けず、続けられるウォーキングを目指しましょう

車に乗るよりも、歩く。

靴は底部に弾力があり、ひもで結ぶタイプのランニングシューズを履く。

一度に長時間よりも、分割して歩いてもよい。

昼休みを有効に使う。20~30分歩いた後は、食事もおいしい。

一週間のうち3日は、せめて20分間の速歩をする。

満腹時は歩かない。食後、1時間半経過が目安。

歩数計を腰に、1日1万歩を目標に。

途中で、決めた時間ごとに脈拍を測る。1分間の計測が好ましいが、10秒間計ったものを6倍にしてもよい。

歩く習慣とともに、栄養のバランスを考慮することも習慣づける。

自分のペースを守って歩く。犬を連れての散歩は、自分のペースを乱されることが多いので注意。

 

本格的なウォーキングは面倒で…という人も、会社やデパートではエレベーターを避けて階段を使う、入り口から遠い駐車場に停める、バスや電車の一駅分歩いてみる…。ちょっと気をつけるだけで普段の生活の中でも歩くチャンスは増やせます。万歩計をつけて、現在の生活でどのくらい自分の足で歩いているかを知っておくのもいいでしょう。万里の道も一歩から、今日から早速始めてみませんか。

 

 

胃腸にやさしい食事~正月明けで胃腸が疲れていませんか?~(2005年1月)

 

胃腸にやさしい食事

~正月明けで胃腸が疲れていませんか?~

社団法人 茨城県栄養士会
管理栄養士 小林君枝
 
 
 
     忘年会、クリスマス、お正月、新年会と食べたり、飲んだりすることが続いたのではないでしょうか?お正月明けの胃腸は疲れぎみ。正月明けになると、胃もたれや消化不良を訴える人が多くなります。胃や腸が不調な場合は、規則正しい生活と食事により、粘膜を保護し、胃酸の分泌量を適量に戻すようにし、早期治癒につとめましょう。

そこで今回は、年末年始の暴飲暴食、生活の乱れ、寝不足などで弱った胃腸にやさしい食事をご紹介します。

胃腸をいたわる食事のポイント
 
1. 固いものや繊維の多いものは控え、少量で栄養価が高く、消化のよい食品を選びましょう
 
牛乳・豆腐・白身魚

やわらかく煮た野菜などが最適

油の多いフライ・

天ぷら・中華料理

などは避けましょう

2.
 
酸味の強い食品・コーヒー・香辛料など胃液分泌を促進するような食品は避けましょう
 
3.

熱いもの、冷たいものは控えましょう

4.
過食・過飲を慎み、規則正しい食生活をしましょう
5. よくかんでゆっくり食べましょう
6. 食後はゆっくり休息をとりましょう
7. たばこ・アルコールは避けましょう
   
暴飲暴食で疲れた胃にやさしく、しかも体重増加が気になるあなたに低カロリーのメニューを紹介
 
 一年の無病息災を願って1月7日に食べる七草粥は、お正月のごちそうにそろそろ疲れてきた胃を休め、ビタミンやカロチンなどの栄養がとれる、体にやさしいメニューでもあります。七草粥の変わりに七色粥はいかがですか?
 
【材料】
米1カップ、水7カップ、大根100g、大根の葉80g、かぶ100g、ラデッシュ3個、せり50g、セロリ1本、貝割れ大根20g、塩昆布、塩少々
【作り方】
1.

大根はいちょう切り、かぶ、セロリは薄切りにする。

2.
ラデッシュは薄切り、せりと大根葉は細かく刻む。
3. 土鍋に米と水を入れ、弱火で炊き、30分したら1.入れ、さらに30分したら2.と貝割れ大根を入れて一煮たちさせ、塩で味を調える。
4. 器に盛り、塩昆布をのせる。
 
胃の不調は、食欲不振や胃もたれ、むかつきなどの症状ですぐにわかります。そのサインを見逃さず、思いやりの食生活で胃腸を守りましょう。
 
     
     

 

 

鍋物と栄養 ~ 免疫力を高めて風邪予防 ~(2004年12月)

 

鍋物と栄養 

~ 免疫力を高めて風邪予防 ~

社団法人 茨城県栄養士会
高 文江
 
 
 
     暖冬とは云え、寒さも本格化して来ました。

体を冷やさないための頭寒足熱を心掛けた、体外暖房管理は言うまでもありませんが、体内暖房を起こすための食事管理も、欠かす事が出来ません。

この時期に季節が体に及ぼす影響として、皮膚の乾燥や痒み、抜け毛、ひび、あかぎれ、静電気の影響などがあります。何と言っても”風邪”が心配です。疲労・心労は体力・免疫力低下に繋がりますので予防を心掛けましょう。

今回は、冬季の栄養補給源として持ってこいの献立としての鍋料理の話をします。

古来、日本人の食事形態は、男女はもとより身分や地位により皿数や食事時間および場所までが異なっていた事実が残されています。時代の錯誤はあるものの、竪穴式住居では「いろり」と称する吊した鍋の中に、あり合わせの食材を入れて下から薪を焚いて煮込んだ、ごった煮が、今に残る鍋料理として確立したとされています。

今や、わが国には北海道の石狩鍋やジンギスカン鍋から始まり、九州のふぐちり鍋、さつま汁まで、お国自慢とされる鍋料理が数々あります。一般的とされている湯豆腐やすき焼き、おでんについても、発祥地が示されており、お国自慢が伺えます。

茨城県の鍋料理といえば「あんこう鍋」。主役のあんこう魚については、吊して解体する、あんこうの七つ道具、捨てるところがない等々、知れば知るほど興味が沸いてきます。

    鍋料理はバランス料理
   
鍋料理には、
  1.水煮・・ 素材を出し汁で煮て、好みのたれやポン酢に薬味を加えて食べる
  2.汁鍋・・ 味噌、醤油、キムチなど味付けした汁で煮るなど食べ方はいろいろです
  3.すき鍋・ すき焼きなど濃い味の調味液で煮る
 
 鍋料理大半の栄養面の特徴は、ひとつの鍋に主菜材となる肉、魚介類、大豆製品からは、血や肉を作る蛋白質を摂り、たっぷり加える冬野菜をはじめ、きのこ・こんにゃく・海藻などの副菜からは、ビタミン、ミネラル、繊維が摂取出来ます。最後に少々の雑炊や煮込み麺を食べる事で、主食、主菜、副菜が揃います。

何といっても大きな魅力は、特に不足しがちな副菜がたっぷり摂れ、体内代謝の正常化に繋がる事です。素材の持つ色数や品数も栄養摂取に貢献しますので、好き嫌いなく偏らず食べましょう。

 濃い調味液や汁の飲み過ぎは、塩分や糖分の摂りすぎになりますので気をつけましょう。血圧管理中や高脂血症改善中の方は、特に注意をして下さい。

鍋料理の最大の特徴は、”ひとつの鍋をみんなで囲み食す”事です。個食化の進む中で、同じ鍋の食材を分け合い、おいしく食べる行為が体とこころの栄養吸収に役立つ良い機会になりますように・・

 

 

一年の締めくくりは 人間ドックで健康チェック(2004年11月)

 

     
 
11月12月のテーマ:
一年の締めくくりは

人間ドックで健康チェック

 2004 年も残すところあとわずか。色々あった 1 年を振り返るとともに、自分の身体の状態も今一度見直してみましょう。会社や学校などで定期的に健康診断を受けている人以外は、なかなか自分で受ける機会はないもの。

日ごろ自分では気付かない病気の予兆を発見したり、さまざまな器官の健康状態を確かめるためにも定期的な健康チェックは大切です。「元気だから大丈夫」「面倒くさい」なんて言わずに、この機会に自分の身体を総チェックしてみましょう。

 
     

 

健康診断と人間ドック
 
 

 病気の早期発見・早期治療、病気の予防や生活習慣の改善などに役立つメディカルチェック。代表的なものに「健康診断」と「人間ドック」があります。

 
 
健康診断
 

地方自治体や会社の健康保険組合などで行なわれるものが代表的。主なものに基本健康診査とがん検診があり、他にも骨粗しょう症検診、歯周疾患検診などが実施されることもある。

基本健康診査の主な項目は問診、診察、身体計測、尿検査、血液検査、血圧測定、心電図、眼底検査など。

人間ドック
 

健康診断より検査項目が多く、身体の状態をより総合的にチェックすることができる。数日間入院して内科をはじめ様々な専門医の検査を行う長期ドック、生活習慣病を主とした2~3日の短期ドック、検査から判定までの時間を短縮させた1日ドックや半日ドック
などがある。他にも、婦人病を主としたレディースドックや脳ドック、心臓ドックなど専門的なドックもある。

こんな病気を発見できる
 
 実際に健康診断で発見される病気の種類や発見率は検査の種類、担当医師などによって違いがあるものの、発見される疾患に多いものは糖代謝異常、高血圧、コレステロール高値、肝機能障害など、いずれも生活習慣病。他にも胃潰瘍の疑いや胆のうポリープ、子宮筋腫などさまざまな疾患が発見される。
生活習慣病の対策にも
 
 がん、心臓病、高血圧、糖尿病などの生活習慣病は、ほとんど自覚症状がなく、気が付かないうちに病気が始まってしまうのが怖いところ。自覚症状が出る頃には病気が進行していて、生活習慣の改善や治療で健康な状態に戻すことが難しくなってしまう場合も。

例えば健康診断で自覚症状がない程度の胃がんを早期発見した場合、手術5年後の生存率は83%なのに対し、異変を感じて外来にかかって発見された場合は55%と、かなりの違いが出ることが分かる。

実際、健康診断を行なうと約3人に1人は数値になんらかの異常が見つかるという報告もあり、このことからも生活習慣病の早期発見・生活習慣の改善のためにも定期的な健康診断は重要。

検査値の見方は?
 
 診断結果の数値を見るとき、よく耳にするのが「正常値」「異常値」という言葉。臨床検査ではたくさんの健康人を調べた場合にそのうちの95%の人が示す一定範囲内の値に基づくのが正常値(基準値)。つまり、正常値も異常値もあくまで統計的な数値であり、目安としてとらえる数値。それぞれの数値は気温・運動・食事などの環境因子の影響によって変動することもあり、正常範囲を超えていても健康な場合もある。そのため健康状態を正確に判断する物差しとまではいかないが、自分の検査データは保存しておき、健康時の値を知っておくことは大切。
いざ、人間ドックへ!
 
 健康診断の大切さが分かったら、早速受診を。かかりつけの病院に問い合わせてみましょう。また、茨城県メディカルセンターでも1日人間ドックを実施。80項目以上にわたる精度の高い総合検診で、専門施設ならではの効率的な流れで行なうため、検査にかかるのは3~5時間程度。検査結果は医師から直接説明し、生活面のアドバイスもしています。個人情報をコンピューターで累積管理することで長期的な健康管理のサポートも。
   1年の総決算に、自分の身体を中から総合チェック。生活習慣の改善など、新しい年の目標づくりにも役立てましょう。それでは来年も健康で元気な生活を!

 

 

きのこのはなし(2004年11月)

 

きのこのはなし
 
茨城県栄養士会  伊藤友子
 
 
 

 秋本番の今日この頃。食卓には秋の味覚が満載なのではないでしょうか。

秋の味覚の中でも「きのこ」は松茸を筆頭に季節を味わうにはもってこいの食材ではないでしょうか。最近では松茸の人工栽培が成功したとか。

今回は、ますます身近なものになりつつある「きのこ」についてご紹介したいと思います。

    Q:きのこって植物の仲間ですか?
    A:きのこは植物ではなく、カビと同じ真菌門に属する菌類の一種です。
    Q:きのこは何種類くらいありますか?
    A:

日本に自生するものは4000種類くらいあるといわれていますが、実際に図鑑などで紹介され、名前がついているものは1500種類くらいです。

    Q:どんなきのこをよく食べますか?
    ほぼ年中食べられるきのこは人工栽培をしているもので、国内ではエノキタケ、シイタケ、ブナシメジ、マイタケ、ナメコなどがあります。
    Q:きのこにはどんな栄養がありますか?
    成分は水分が最も多く、タンパク質、炭水化物、繊維質で構成され、栄養成分は種類によって違いはありますが、ビタミンB2、ナイアシン、エルゴステロールなどのビタミン類、カリウムやリンなどのミネラル類が含まれています。
栄養素
特 徴
ビタミンB2
人間の体の成長に必要なビタミンで、一般的に食べられているきのこに多く含まれています。
ナイアシン
口内炎などの皮膚炎や頭痛を予防するビタミンといわれており、主にヒラタケに多く含まれています。
エルゴステロール
きのこに多く含まれているもので、紫外線にあたるとビタミンDに変化します。主に干しシイタケや乾燥キクラゲなどがあります。
カリウム

カリウムは血中のナトリウムを体外に排出することで知られています。高血圧を予防するといわれています。

リン
骨や歯を作る材料となります。ビタミンDはリンの吸着を助ける作用をもっています。
繊維質
コレステロールの吸収を抑制したり、便秘の解消に役立つといわれています。そのため、動脈硬化やダイエットにも効果があります。
    Q:

きのこは抗ガンの他にどんな効果がありますか?  

(1)
コレステロールを下げる
  シイタケだけに含まれている特有の成分「エリタデニン」は、血液中の総コレステロールを下げる働きがあることが知られています。
(2)
血圧をコントロールする
  血小板の凝集をおさえる作用もありますので、血流がよくなります。
(3)
痴呆を改善する
  ヤマブシタケやキヌガサタケから神経成長因子の合成を促進する成分が見つかっていますが、残念ながらまだ実用段階にはありません。
(4)
血糖値を下げる
  霊芝には血糖値を下げる作用があり、セミタケには血糖値を下げる多糖体が見つかっています。
(5)
肥満を予防する
 

きのこは一般的に低カロリーでダイエット向きです。

マイタケには肝機能を活発にし、脂肪の代謝を促進することで、肥満の抑制効果があります。また、ヒラタケには食欲をおさえる「レクチン」が含まれています。

(6)
肝臓病の進行をおさえる
  シイタケ菌糸体から作られたエキスには肝臓内の免疫細胞を活性化させる作用があります。
(7)
活性酸素を消去する
  活性酸素を消去する栄養素で代表的なものはビタミンC、ビタミンE、β -カロチンなどがありますが、ヒラタケ、エノキタケ、マッシュルームにはビタミンCをはるかに上回る効果がでているそうです。煮すぎないで食べることが効果を高めるコツです。
<きのこ簡単レシピ>

きのこからでるエキスまで残さずいただくことができる簡単レシピをご紹介いたします。

● 土瓶蒸し

– 材料 –

松茸・鶏肉・ぎんなん・みつばなど

だし汁・塩・醤油

– 作り方 –

 

(1)
だし汁は塩・しょうゆで味を調える。
(2)
容器に松茸、鶏肉、ぎんなんなど好みの具を入れ、(1)を入れる。
(3)
蒸し器で15分~20分蒸す。(中火程度)
(4)
みつばを入れ、更に5分ほど蒸す。

 ※ きのこはマイタケなどもおすすめです。  

● 天ぷら
– 材料 –

マイタケ・天ぷら粉・揚げ油

 

– 作り方 –

 

(1)
マイタケは好みの大きさに手で裂く。
(2)
水溶きした天ぷら粉にからめて揚げる。

 

※ 天ぷらはきのこなら何でもおいしいです。

  

● きのこご飯
– 材料 –

マイタケ・にんじん・鶏肉・油揚げなど

だし汁・めんつゆ・焼きのり・みつば

 

– 作り方 –

 

(1)
なべに材料を入れ、だし汁を加えて火にかける。
(2)
材料に火がとおったら、めんつゆを加え、好みの味に整える。
(3)
炊き立てのごはんに(2)を混ぜる。
(4)
お好みで焼きのり、みつばをトッピングする。

 

※炊き込みごはんより簡単にきのこごはんが作れます。また、具を多めに作っておけば、いつでもおいしいきのこご飯がいただけます。

※きのこの風味を楽しみたいので、きのこは1種類で作った方がおいしいです。

 

 

目を大切に!(2004年10月)

 

     
 
10月のテーマ:
目を大切に!

10月10日は『目の愛護デー』。「10 10」を横に倒すと眉と目の形になることから制定されたそうですが、昭和38年のこの日にアイバンクが開設されるなど、目には縁のある日です。 

近年日本人に急増している近視。文部科学省の視力調査(平成 10年度)によると、裸眼視力が1.0未満の子供は小学生で4分の1、高校生では 3分の1にものぼり、テレビゲームなどの影響が大きいと言われています。また、パソコンの普及に伴い、大人になってから視力が低下する人も増えており、今までよりも一層目に対して気を使う必要があるのが現代の社会環境。目の愛護デーにちなみ、今月は「目の健康」について考えてみましょう。

 
     

 

目が悪くなるのはなぜ?
 
 そもそも目はなぜ悪くなるのでしょうか。まずは目の仕組みを知り、目が悪くなる原因を理解しましょう。
【目の仕組み】
目はよくカメラの構造にたとえられますが、目で物を見るときまずは光として認識し、瞳を通して入ってきた光は網膜に像を結びます。このときレンズの役割をしてピントを合わせるのが角膜や水晶体で、弾力性のある水晶体が厚みを増して光の屈折率を強くして、近くのものにピントを合わせます。このピント合わせがうまくできない原因のひとつには、疲れなどが関係しているとも言われています。
【近視、遠視、乱視の仕組み】
 
近視
 

網膜よりも前にピントが合ってしまう状態を言います。

「屈折性近視」は、水晶体が厚く膨らんだままピントの調節がうまくいかなくなった状態で、近視の多くはこのタイプが多いようです。

「軸性近視」は、眼球の長さが伸びすぎてしまい角膜から網膜までの距離が長すぎるために起こります。

遠視
 

近視とは逆に、網膜よりも後ろにピントが合ってしまう状態を言います。

「屈折性遠視」は、水晶体が薄く伸びきったままになってしまい、近くを見ようとしても厚く膨らまない状態です。

「軸性遠視」は、眼球の長さが短すぎるために起こります。

乱視
 

光の焦点が1点に合わず、ぼやけて見える状態を言います。

多くは角膜や水晶体の表面が一定の球面でなく歪んでいるために起こり、その歪み方により、倒乱視、斜乱視、直乱視または不正乱視に分かれます。

【その他の病気】
 
白内障
  水晶体が濁る病気で、視界がぼやけたりかすんだりして見えます。多くは老人性によるもので、老化現象のひとつでもあり、最近は手術など治療法も進んできたため、怖い病気ではなくなってきました。
緑内障
  目に栄養を運ぶ水の循環が悪くなる病気で、放っておくと眼圧(目の中の圧力)が高くなってしまい、目の機能に悪い影響を与えます。視野(見える範囲)が狭くなったり、視力が低下するなど、ついには失明にいたることもある怖い病気です。なかには、眼圧が正常なのにこのような症状になる正常眼圧緑内障と呼ばれるものもあります。
ドライアイ
 

パソコンやテレビなどに囲まれ、目が酷使される環境にいて疲れ目の原因となる目の乾きのことです。目が疲れやすい、目が痛い、光がまぶしく感じる、涙が出るなどの症状が起こり、放っておくと眼病のもとにもなります。

目をいたわる環境作りを
 
 視力低下につながる「疲れ目」。疲れ目を防ぐために、次のような対策をオススメします。
 
パソコンのモニタ・ディスプレイの位置を下げる
 

モニタは目よりも下に置くようにし、できれば机と同じくらいの高さにする。伏目がちにすることで眼球が露出する割合が減り、目が乾くのを防ぐことができます。

パソコンのモニタを見やすい環境にする
 

モニタの位置は直射日光を避けた明るい場所にし、照明も明るくする。角度を工夫したり、フィルターをつけるなどして画面に光が写りこまないようにして下さい。

また、モニタと周りの明るさが違うと目が疲れるので、画面も周囲に合わせて明るくして下さい。

部屋の湿度を保つ
  エアコンの効いた部屋は乾燥しがちです。風が直接眼に当たる場合は、特に眼が乾き疲れるため、加湿器などで部屋の湿度を調節して下さい。目安は最低でも 40%、好ましいのは60~80 %です。
遠くを見て目の緊張を解く
 

パソコンのモニタやテレビ画面など一定の距離にあるものばかり見つめていると、ピントの調節機能が固まり、いわゆる「ピントフリーズ」現象になります。

近い物を見つづけるほど目の筋肉は緊張して凝るため、時々遠くをぼーっと眺め、緊張を解すようにして下さい。

1時間行ったら 10分~15分の休憩をとりながら長時間続けて行わないようにしましょう。また、度の合った中間距離用のメガネが必要な場合もあります。

目の疲れをとる
 

目の周りを軽く押さえたり、ギュッと目を閉じてパッと開く、というような無意識のうちに行っている動作などは目の疲れをとるための行為です。

他にも、冷たいタオルと温かいタオルを交互にあてて緊張を解すなど、目の筋肉のケアもからだの他の部分の筋肉と同じです。目をなるべく疲れさせないように、疲れた時は緊張を解して休ませて下さい。

普段から気をつけて、目をいたわってあげましょう。

   

 

 

一日のスタートは朝食から~からだも心も元気な毎日のために ~(2004年10月)

 

一日のスタートは朝食から

~からだも心も元気な毎日のために ~

 
社団法人 茨城県栄養士会
 
 
 
    ご存知ですか
    -平成15年度 茨城県児童生徒の食生活状況調査から-
     朝食を「いつも食べる」と答えた小学生が、平日で89%、休日で74.1%で、中学生では、平日で82%、休日で57.1%でした。

朝食を食べない理由は、1.食欲がない 2.遅く起きるため時間がないです。

    朝食をしっかり食べるとこんなよい事が
   
頭がすっきりとさえます。  
朝のうちに排便(はいべん)ができ、気持ちよく登校できます。
眠(ねむ)っている間に下がった体温がもどり、元気に動けます。
    自分を励ましがんばろう!
 
・その1
リズムある生活習慣を身につけましょう。

早寝早起きに心がけ朝食の時間をGET!

・その2
夜食はできるだけひかえ、朝食をおいしく食べましょう。
 
・その3
朝食ももちろん主菜、副菜をそろえましょう。

主食、主菜、副菜をそろえると栄養バランスがよくなります。

 
   
子どもたちの元気は、未来の日本の元気です!
     健康の問題は、食習慣に起因することが多いと言われています。生涯の健康のためには、子ども一人一人が食習慣の基礎を体得することが必要です。

子どものすこやかな成長を、学校・家庭・地域が共に携え支援していきましょう。

 

 

秋の夜長、リラックスしてよい睡眠を(2004年9月)

 

     
 
9月のテーマ:
秋の夜長、リラックスしてよい睡眠を

4年に一度のスポーツの祭典アテネオリンピックが閉幕しました。日本代表選手の活躍に目が離せず、連日にわたる深夜の観戦で寝不足続き…なんて方も多かったのではないでしょうか。それでなくても寝苦しい熱帯夜の続いた今年の夏。生活のリズムが狂ったり、体調を崩したりしていませんか?徐々に秋めいて、過ごしやすくなってくる季節。カラダもココロもほぐしてリラックス、心地よい睡眠をとり、正常な生活リズムを取り戻しましょう。

 
     

 

安眠の大敵・不快ストレス
 
 睡眠不足は脳機能の低下を引き起こし、ストレスへの耐性も弱めてしまいます。そして自律神経やホルモンバランスをも乱し、結果として心身に不調を生じさせる原因となってしまうのです。 

ストレスを受けると分泌される副腎皮質刺激ホルモン( ACTH )には外敵から身を守るため睡眠を抑制させるはたらきがあり、このホルモンのためにストレスを感じるとなかなか寝付けなかったり、浅い眠りしか得られない、といった状態になります。

 しかもこのホルモンの ” 分解 ” は睡眠中に行なわれるため、ストレスを感じる→ ACTH が分泌される→分解するために身体が睡眠を要求する(眠気がおこる)→しかし ACTH のはたらきでよく眠れない…という悪循環に陥ってしまうのです。つまり十分な睡眠と正しい生活リズムを取り戻すには、ストレスを解消することが必要なのです。
上手にストレスを解消しよう
 
 ストレスとは医学的に言うと「なんらかの刺激が身体に加えられた結果、身体が示したゆがみや変調」のこと。窮屈な姿勢を続けていると身体が痛くなってしまうように、ストレスを受けつづけていると心が傷み、身体にまで影響を与えてしまいます。一般的に内気な人や真面目で几帳面な人などはストレスを受けやすく、溜め込みやすいと言われます。ストレスの解消法は人それぞれですが、趣味や好きなことをしたりのんびりすごしたり、自分なりのストレス解消法をみつけておきましょう。
 
ストレッチでストレス解消
 

頭や神経を使うとストレスが起こり、筋肉が緊張状態になります。筋肉をストレッチ( stretch :伸ばす、引っ張る)すると筋肉がほぐれて身体の疲れが和らぐように、ストレスでこってしまった筋肉をほぐすことはストレス解消にも役立ちます。また、軽い運動は眠りを誘う効果も期待できます。

お風呂でストレス解消
 

40 度くらいの少しぬるめのお湯にゆっくりつかると血行がよくなり、首や肩のこりがほぐれて身体が心地よく温まります。入浴後、徐々に身体が冷えていくにつれ眠気が訪れるため、寝る前の入浴は快眠にも効果的。お風呂に入れないときには、 40 度くらいのお湯をはった洗面器などに足を 15 分ほど浸す「足浴」がオススメ。

アロマでストレス解消
  アロマセラピー(芳香療法)で利用されるアロマオイルには、鎮静効果をもつものもあり、ストレスを和らげたり誘眠や睡眠の質を高める効果が期待できます。キャンドルやオイルマッサージ、入浴などに上手く取り入れてみましょう。
  <ストレス解消や安眠に効果のある香り>

ラベンダー:心地よい眠りを誘う

ネロリ:心を穏やかにして安眠を促す

スィートオレンジ:不安や緊張をほぐす

カモミールローマン:ストレスを和らげる

サンダルウッド:緊張を和らげる

フランキンセンス:心を落ち着かせる

クラリーセージ:緊張をほぐす

ゼラニウム:精神を安定させる

ローズ:不安や緊張を和らげる

マージョラム:神経を鎮静する

呼吸法でストレス解消
  ストレスによる緊張状態が続くと呼吸が浅くなり、全身に酸素が行き渡らないため、リラックスしたくてもできなくなってしまいます。そこで、ストレスや緊張を感じたら「腹式呼吸」を。椅子にゆったり腰掛け、お腹を膨らませながら鼻からたっぷり息を吸いこみ、吐く時はお腹をへこませながら口からゆっくり息を吐き出す。これを何度か繰り返すと緊張がほぐれ、心身ともにリラックスできます。
   
 「早寝早起き」ではなく「早起き」が「早寝」につながる、という言葉があります。眠りの浅いときはむしろ「遅寝早起き」と割り切り、同じ時刻に起床して生活リズムを作りましょう。すっきりとした寝覚めは快眠の証拠。気持ちよく起きて、元気な一日を過ごしたいものですね。

 

 

筋肉疲労・筋肉痛の回復促進栄養素(2004年9月)

 

筋肉疲労・筋肉痛の回復促進栄養素
社団法人 茨城県栄養士会
管理栄養士 近藤 郁文
 
 
 
食欲の秋到来!!また運動会シーズンにもなります。運動不足のため筋肉痛に悩まされた経験を、ほとんどの方が持っているのではないでしょうか?

筋肉疲労や筋肉痛の軽減、回復を手助けする食事、栄養素について紹介します。

    筋肉疲労が起こるメカニズム
     筋肉疲労の主な原因として、筋肉中のエネルギー源(主にグリコーゲン)が消耗すること、および乳酸などの疲労物質が蓄積することがあげられます。

筋肉中のグリコーゲンとは、筋肉に蓄積されているブドウ糖ですが、激しい運動をするとおよそ1時間ほどでほとんど使い切ってしまいます。からだ全体のエネルギー源としては脂肪を貯えていますが、グリコーゲンが枯渇すると筋肉は脂肪も使えなくなりますので、筋肉が上手く動かなくなります。

一方、激しい筋肉の収縮では、筋肉への酸素の供給が間に合わないので、主なエネルギー源であるブドウ糖は不完全燃焼します。その燃えかすが乳酸です。筋肉に乳酸が蓄積されると、筋肉の細胞内が酸性化され、エネルギーを生産できなくなってしまいます。すなわち疲労します。

    筋肉痛について
     筋肉に強い負荷がかかったり、普段使っていない筋肉を使うと、その翌日以降に筋肉痛が発生します。この筋肉痛の原因は、筋肉に負荷がかかることによって筋肉が損傷し、その部分に炎症が起こるためと考えられています。
    筋肉疲労の回復を促進する栄養素
 
運動後なるべく早く糖分とクエン酸(レモンや梅干しに含まれる酸味の成分)を摂取しましょう。

これによって、グリコーゲンの回復が促進され、また同時に乳酸の解消も促進されます。

ビタミンB群は、体内でエネルギーを生産するのに必須のビタミンで、豚肉(B1)、豆類(B1、B6)、牛や豚の肝臓(B2、B6、B12)、卵(B6)に比較的多く含まれています。
   
    筋肉痛を和らげる栄養素
     運動前後や運動中にアミノ酸を摂取しましょう。アミノ酸にはたくさんの種類がありますが、筋肉痛の軽減に効果的なアミノ酸としてBCAA(分岐鎖アミノ酸)が知られてます。正確な有効摂取量はわかっていませんが、4g程度のBCAA摂取が目安です。BCAAは、肉や魚、乳製品や卵などに多く含まれています。
 
 
 
○食品可食部100g当りのBCAA量 (mg/100g)
 
 
100g当り
たんぱく質
 
 
精白米
 6.8
糸引納豆
16.5
ほんまぐろ・

赤身 

28.3
あさり
 8.3
 
牛・ひき肉
17.9
豚・ひき肉
18.2
鶏卵・全卵・生
12.3
 
プロセスチーズ
22.7
 
トマト
 0.7
オレンジ
 0.9
 
BCAA
合 計
 
イソロイシン
ロイシン
バリン
 290
 570
 430
1,290
 260
 440
 290
 990
 
1,300
2,100
1,400
4,800
 300
 520
 330
1,150
 790
1,400
 850
3,040
 770
1,300
 870
2,940
 680
1,100
 830
2,610
1,200
2,300
1,600
5,100
  15
  24
  17
  56
  16
  28
  22
  66
 
[改訂 日本食品アミノ酸組成表]
 
BCAAとは・・・
 
私たちのからだの約18%はたんぱく質です。そのたんぱく質を構成しているのが約20種類のアミノ酸で、体内で合成できるものとできないものに分けられ、合成できないアミノ酸は食事から摂る必要があるので、必須アミノ酸といわれています。中でも、筋肉をつくるのに重要なアミノ酸はイソロイシン、ロイシン、バリンで、この3つのアミノ酸を総称してBCAA(Branched Chain Amino Acid)と呼んでいます。
    普段から全身運動を習慣的に行ない、からだの全体の血行を良くしましょう。血行が良ければ筋肉に乳酸がたまりにくくなりますし、乳酸の代謝も早くなります。十分な準備運動も心がけましょう。
 
 
 
     
     

 

 

気をつけよう、食中毒(2004年8月)

 

     
 
8月のテーマ:
気をつけよう、食中毒

近年最高の猛暑とも言われる今年の夏。気温が高いと食べ物も傷みやすく、食中毒の危険も当然高まります。食中毒自体は年間を通して発生するものですが、気温が高い上に食欲・体力が落ちて体の抵抗力が弱くなってしまいがちな夏場は特に注意が必要。

 
     

 

食中毒を引き起こす菌
 
 食中毒の原因の 90 %以上は、細菌やウイルスによるものだと言われています。ぶどう球菌やボツリヌス菌など、食中毒を起こす原因菌には様々なものがありますが、最も発生率が高いのが下の3つ。「3大食中毒」とも呼ばれ、数年前より世間を騒がせている O - 157 など、重症化すると死に至るケースもあるので、ただの腹痛などと油断は禁物。
 
病原大腸菌
 

牛・豚・鶏などの食肉や水を含むその他多種に及ぶ食品が原因となる。腸炎を起こす大腸菌。中でも O - 157 (腸管出血性大腸菌 O - 157 )は二次感染もあり、重症化すると死に至る危険もある。

サルモネラ菌
 

牛・豚・鶏などの食肉、玉子などの食品が主な原因。また、ネズミやハエ、ゴキブリなどの害虫やペットから感染することもある。腹痛や吐き気、下痢、発熱などの症状が出る。

腸炎ビブリオ菌
  好塩性で、魚や貝などの海産物が主な原因食品。増殖スピードが速く、海水の温度が上がる季節は特に注意が必要。生魚を調理した後のまな板からの二次感染も。激しい腹痛や下痢、吐き気・嘔吐、発熱、血便などの症状が出る。重症化すると意識障害やチアノーゼなどを引き起こし、ごくまれに死亡するケースもある。
 
 
とにかく清潔に!徹底して予防しよう。
 
 
買い物編
 

必ず製造年月日や消費期限をチェックし、新鮮なものを選ぶこと。生ものを買ったあとは他の店などに寄り道せず、まっすぐ帰りましょう。

保存編
 

冷蔵庫を過信せず、食品は早めに使い切ること。また、食品を詰め込みすぎると冷えにくくなり庫内の温度が上がる原因になるので、常に整理を心掛けましょう。残り物を保存する場合は手早く粗熱を取り、すぐに冷蔵庫へ。色、臭い、ねばりなど少しでも気になった物はくれぐれも食べないように!

調理編
  とにかく清潔第一で。調理前、生ものを扱う前後は必ず石鹸で手洗いを。まな板や包丁、ふきんなどの調理器具も清潔に保ち、熱湯や漂白剤などでこまめに消毒をしましょう。キッチン用のアルコールスプレーなどの使用も効果的です。