
激しい嘔吐や下痢といった症状を引き起こすノロウイルス。食中毒のなかでも最も年間の患者数が多く、特に冬期には急激に発生件数が増えるため注意が必要です。今回は、12月から翌年1月にかけてピークを迎える、ノロウイルスの予防についてご紹介します。健やかに冬を過ごすためにも、ご家庭でできることに取り組みましょう。
◆ノロウイルスは12月から翌年1月が発生のピーク
例年、冬になると急激に発生件数が増えるノロウイルスによる食中毒。毎年100万件前後の感染報告のうち、大部分が冬に発生しています。その理由は、ウイルスが低温で乾燥した環境を好むためだと考えられています。なかでも12月から翌年1月は、ノロウイルス食中毒のピークです。厚生労働省が公表している「ノロウイルスによる食中毒発生状況」の資料によれば、患者数は2018年12月で1,922人、2019年1月で1,054人となっています。また、ノロウイルスは1件あたりの患者数が多い傾向にあり、大規模な食中毒の事件になりやすい点でも注意が必要です。冬場の健康を守るため、各家庭でも対策を講じましょう。
◆ノロウイルスの症状や感染経路とは?
ノロウイルスによる食中毒は、感染から24~48時間で発症します。主な症状は、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・微熱などです。これらの症状が1~2日にわたり続くケースが多いものの、人によっては軽い風邪に近い症状で済む場合があります。ノロウイルスの感染経路には、主に「食品」と「人」の2種類があります。食品による感染は、汚染された食品を食べることで発生します。人による感染では、患者の嘔吐物や糞便から二次感染したり、飛沫から感染したりするのが特徴です。日頃から調理方法や身近な方の健康状態に注意しましょう。
◆適切な消毒で衛生的に調理をしましょう
食品を通して感染するノロウイルスの対策では、消毒を行うのが有効です。食器や調理器具、手指は正しい方法で消毒して、清潔に保ちましょう。
・食器や調理器具の消毒

食器や調理器具は、洗剤を使って洗うとともに、熱湯や消毒液を使って消毒します。消毒には、家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを薄めた消毒液を使用できます。200ppmの濃度の消毒液を用意し、食器や調理器具を浸したり、拭き取ったりするのに使いましょう。消毒液を作るときは、12%の濃度の製品5mlに対して3Lの水で薄めます。
・手指の消毒

石鹸を使用して手洗いを行うと、手指に付いたノロウイルスを減らす効果が期待できます。調理前には必ず手洗いをしましょう。一方で、ただちに水と石鹸を使った手洗いができない場合には、消毒用エタノールを使った消毒が有効です。その際は、3mlの消毒液を手に取り、指先から順番にすり込みましょう。最初に指先、次に手のひら・手の甲・指の間・親指・手首の順番で、消毒液が乾燥するまですり込むのがポイントです。
◆日常生活で注意したいノロウイルス対策
ノロウイルスが流行する冬場には、日常生活でも感染予防を意識して過ごしましょう。食事の場面では、可能な限り手で食べ物に触れないよう注意します。おにぎりは使い捨ての手袋やラップを使って調理し、袋入りの食品は袋から直接に食べると良いでしょう。
また、多くの方が利用するトイレが汚染されると、ノロウイルスの集団感染が起こるリスクがあります。使用前後には除菌クリーナーを使用して、必ず手洗いを行いましょう。石鹸を使った手洗いができない場合は、必要に応じて消毒用エタノールも使用してください。
12月から翌年1月にかけての冬場は、ノロウイルス発生のピークとなります。今回ご紹介した対策を参考に、ご家庭でも対策を意識してお過ごしください。



・運動不足
また、仕事とプライベートの切り替えは、意識的に行ってください。自宅のなかで仕事をするスペースを決めて、休憩時間や就業後にはその場を離れる方法もあります。就業時間外には、仕事で使うPCや端末を片付けても良いでしょう。オフィスで勤務する場合と同じように、就業時間や休憩時間を守り、こまめな休憩を取ってください。
さらには、社内のコミュニケーションを充実させることも大切です。チャットやビデオ通話は業務連絡での利用に限定せず、雑談も交えながら気軽に交流できる機会を増やします。同僚や部下の様子がおかしいと思われたら、必要に応じて声がけを行ってください。プライベートでも、親しい方とコミュニケーションを取る機会を設けましょう。




風邪の原因はウイルスや細菌による感染です。ウイルスや細菌は、私たちの手に付着し、そこから目や鼻などの粘膜を通して感染します。また、咳やくしゃみなどの飛沫に含まれるウイルスや細菌が、のどを通して感染する可能性もあります。手やのどに付いたウイルスや細菌を洗い流すためには、手洗いとうがいが有効です。日常生活では手洗いとうがいを実施し、ウイルスや細菌が体に侵入するのを防ぎましょう。
私たちの体にある粘膜には、体の外からのウイルスや細菌の侵入を防ぐ役割があります。粘膜のはたらきを保つには、体内に十分な量の水分が必要です。ウイルスや細菌の侵入を防ぎ、排出しやすくするために、こまめな水分補給を行いましょう。また、空気が感染すると粘膜も乾燥しやすくなります。風邪予防に適した湿度は60~80%といわれます。乾燥しやすい秋~冬は、加湿器を使用してお部屋の湿度を高めに保ちましょう。
栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動といった規則正しい生活は、風邪予防の基本といえます。特に、疲労がたまると風邪をひきやすくなります。風邪が流行る時期には、普段から体力を保つよう心がけてください。また、風邪予防では体を温めることも大切です。ウイルスや細菌は、低温低湿の環境を好みます。衣服や暖房により保温を行い、体から熱が奪われすぎないよう調整しましょう。
熱中症が引き起こされる仕組みをお伝えしました。それでは、熱中症を防ぐにはどんなポイントに気をつければよいのでしょうか? まず、大切なのはこまめな水分補給と、適度な塩分補給を行うことです。気温の高い屋外にいるときは、のどが渇いたと感じなくても、水分を摂るよう心がけてください。汗をたくさんかいたら、適量の塩分を摂ります。
熱中症を防ぐためには、外出時に日差しを防いだり、体を冷やしたりするグッズを使う方法もあります。日差しを防ぐグッズとして挙げられるのは、帽子や日傘などです。帽子や日傘には、頭や体が直射日光に当たるのを防ぎます。直射日光を避けるだけでも温度に差が出るため、ぜひご活用ください。また、体を冷やすグッズとして、保冷剤や冷却スカーフなどが挙げられます。太い血管が通る首筋を冷やすと、全身を効率よく冷やすことにつながるため、身につけて暑さの対策を行いましょう。
食中毒のピークは8~9月であり、大半は初夏から初秋にかけて発生しています。この時期によくある食中毒は、上述したO-157、カンピロバクター、サルモネラによる事例です。
・つけない
・増やさない
家庭向けの体温計には種類があります。一般的によく知られているのは、脇の下で体温を測る「脇式体温計」です。脇式体温計は、細長い棒状をした体温計の先端を脇へ当て、腕と体側で挟むように使います。体温を測り終えるまでにやや時間がかかるのが特徴です。ほかにも、耳の穴のなかで体温を測る「耳式体温計」もあります。耳式体温計は、本体を手で持ち、センサー部分を耳に入れて使います。たった数秒で体温を測れるのが特徴で、子どもの体温を測定するときにも役立ちます。ただし、値段は脇式体温計よりもやや高額です。
多くの家庭に常備されている脇式体温計を使った場合の、体温の測り方をご紹介します。まずは、体温計の電源を入れましょう。体温計が起動し、検温の準備ができたら、先端にあるセンサー部分を斜め下方向から脇の中心へ当てます。このとき、体温計のディスプレイが体の内側を向くようにしつつ、もっとも温度が高い脇の中心に挟むのが大切です。体温計の角度は30~45度を目安にしましょう。しっかりと腕を締めて、反対の手で軽く押さえた状態で検温が完了するまで待ちます。体温計の先端が脇からはみ出さないようご注意ください。
夏バテになると、主にだるさ・疲労感・食欲不振などの症状がみられます。これらは夏バテの症状の代表例です。体がだるいと感じる日が続いたり、休んでも疲れが取れにくかったりしたら、夏バテによる不調を疑ってみましょう。また、食欲がわかず食事を摂れないと、栄養不足につながるおそれがあります。消化器の調子もよくご確認ください。
・疲労回復につながる栄養を摂る
暑さで眠れないときや、眠りが浅いときは、意識して普段よりも眠りやすい状態を整えましょう。就寝前30~60分に入浴し、ぬるめの温度の浴槽に浸かります。どうしても暑さが気になるときは、入眠時に氷枕や冷房を活用しても良いでしょう。十分な睡眠で疲労を回復して、疲れを残さない習慣をつくれると理想です。
腸内環境を整えるために、朝~昼は活動的に過ごし、夕方~夜はリラックスして過ごしましょう。自律神経が自然と切り替わるような生活リズムが理想です。朝、目が覚めたら1杯の水を飲み、朝食を取ってください。腸に刺激を与えて排便を促しましょう。一方で、交感神経と副交感神経が切り替わる夕方以降には、軽い運動と軽い食事を心がけます。睡眠不足やストレスは、自律神経の乱れにつながるため、できるだけ解消につとめてください。
食生活から腸内環境を整えるうえでは、善玉菌を含む食品と、善玉菌のエサとなる食品をバランス良く摂ることが大切です。善玉菌を含む食品の例には、ヨーグルト・チーズ・納豆をはじめとした発酵食品が挙げられます。また、乳酸菌やビフィズス菌を含む整腸剤を摂る方法もあります。一方で、食物繊維やオリゴ糖を豊富に含む食品は、善玉菌のエサとなります。野菜類・果物・豆類をはじめとした食品も、併せて取り入れましょう。
もともと空気が乾燥しやすい冬。さらには、使用している暖房器具の影響でさらに湿度が低くなることがあります。このような環境で生活を続けていると、体の表面にある皮膚や粘膜、そして呼気から水分が失われてしまうのです。
寒い冬には、冷たい水を飲みにくいといえます。そのため、水分補給では温めた水である「白湯(さゆ)」を摂るのがおすすめです。お湯を沸かしたり、高温の水が出るウォーターサーバーを利用したり、温かくて飲みやすい温度の水を用意すると良いでしょう。