ハーブには血行を良くしたり、体を丈夫にしたりと、さまざまな健康効果があります。また、ハーブの香りには鎮静作用があるため、リラックスしたいときにもおすすめです。こちらでは、ハーブの持つ働きや、代表的なハーブの種類についてお伝えします。
◆ハーブの健康効果
ハーブにはさまざまな健康効果があります。ひとつ目は、抗酸化作用です。ハーブには、βカロテンやポリフェノールといった抗酸化成分が豊富に含まれています。そのため、血流が改善され、血液がサラサラになることが期待できるのです。
二つ目はリラックス効果を得られることです。ラベンダーやカモミールを始めとして、多くのハーブは鎮静効果を持っています。不安やイライラ、緊張を鎮めるのに効果的です。また、紅茶やコーヒーとは異なり、覚醒作用のあるカフェインが入っていません。ハーブの香りによっても精神が安定します。鼻から入った匂いは大脳辺縁系に届き、自律神経を整えます。
三つ目は、カルシウムが摂れることです。やや意外かもしれませんが、バジルをはじめとしたハーブには、骨を作るのに必要なカルシウムが豊富に含まれています。リラックスしたい方や体の調子を整えたい方は、ぜひハーブを活用してみましょう。ここからは代表的なハーブをいくつかご紹介していきます。
◆ローズマリー
集中力や記憶力を高めるハーブとして有名なのがローズマリーです。ローズマリーのハーブティーを飲むと、脳を刺激する香りによって意識がはっきりします。抗菌作用と酸化防止作用を持っているため、健康になりたい方にもおすすめです。
さらに、ローズマリーのお茶は、化粧水としても使えます。ローズマリーの精油には皮膚を引き締めて、若々しい肌にしてくれる働きがあるのです。
乾燥しても香りが続くため、切り取ってそのまま部屋に置いておくこともできます。ぜひ活用してみましょう。
◆ラベンダー
ラベンダーは「ハーブの女王」とも呼ばれる、もっとも有名なハーブのひとつです。花だけではなく、茎や葉っぱにも高い芳香成分が含まれています。
ラベンダーの香りには神経を鎮静する働きがあり、リラックスしたいときにおすすめです。また、頭痛やめまいを軽減することもできると言われています。
肌質を問わず塗れるため、ローションとしてもよく使われています。肌荒れが気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
◆カモミール
カモミールは、イギリスではもっとも古くから知られている薬用植物です。主に熱病や婦人病の治療薬として使われてきました。香りはりんごに似ています。
カモミールには、アズレンやノニル酸、カプリン酸といった有効成分が含まれており、肌を整えたりアレルギー症状を抑えたりする働きがあります。
また、鎮静や抗抑うつに活用できるため、伝統的にヒステリーや神経症に使われてきました。更年期の不快も改善できるとされています。
◆ペパーミント
ペパーミントは、食品や歯磨き粉によく使われる、もっとも親しまれているハーブのひとつです。世界の幅広い地域で栽培されています。精油の産出量が一番多いのはアメリカですが、イギリス産の精油がもっとも品質的に優れていると考えられています。
ミントには毛細血管を収縮させて体を冷ます働きがあり、皮膚をリフレッシュさせるのに効果的です。トニック剤にもよく使われています。また、夏にはバスオイルとして使い、体の熱を冷ますのに活用できます。
◆レモングラス
レモングラスは、全体から強いレモンの香りがする植物です。熱帯性の植物で、主に東南アジアに生息しています。
レモングラスのハーブティーには、消化を助けて発汗を促す働きがあります。胃もたれや胸焼けのときに飲んでみましょう。香りに清涼感があることから、眠気を覚まし、気持ちをリフレッシュさせるのにも役立ちます。