画像

まめ知識カテゴリ: 疲労回復・リフレッシュ

ダイエットや虫歯予防に!緑茶が持つ健康効果(2019年7月)

 

“緑茶は体に良い”とよく言われていますが、具体的にどのような働きがあるのでしょうか? 緑茶には、歯の健康をサポートしたり、ダイエット効果を高めたり、花粉症のアレルギー症状を穏やかにしたりと、さまざまな働きがあります。より健康を大切にしたいなら、緑茶を飲む習慣を作ってみましょう。こちらでは、緑茶の健康効果についてご紹介します。

 

 

◆歯の健康をサポートする

緑茶の健康効果のひとつとして挙げられるのは、歯の健康をサポートできることです。緑茶を毎日飲むと虫歯予防に役立つと考えられています。緑茶には、歯を強くする働きのあるフッ素が含まれており、虫歯に対する抵抗力を上げられます。また、タンニンの持つ殺菌作用で、虫歯菌を減らす効果も期待されています。

 

緑茶で虫歯予防する場合は、食後に緑茶うがいをしてみましょう。緑茶うがいをすることで、虫歯の原因菌の繁殖を抑えたり、歯の表面に虫歯菌を付きにくくしたり、酸の産生を抑制したりといった働きが期待できます。ぜひ食後に緑茶でうがいをする習慣を作ってみてください。

 

◆ダイエットをサポートする

緑茶に含まれるカテキンは、ダイエットを手助けしてくれます。カテキンはポリフェノールの一種で、抗菌作用や殺菌作用を持っています。さらに、近年は脂肪燃焼効果が期待できることも分かってきました。脂肪の吸収を抑えて排出を促してくれるため、ダイエットを効率的に進められます。また、緑茶には利尿作用があるため、老廃物を排出してむくみを改善する効果も期待できます。

 

ダイエットのために緑茶を飲む際は、タイミングに気をつけましょう。おすすめは、運動前・食前・食事中・食後です。運動前に緑茶を飲むと、カフェインが脂肪を分解してくれるため、効率的に脂肪を燃やせます。食前や食中に飲めば、食欲抑制効果が期待でき、食事量のコントロールが可能です。また、食後にお茶を飲むと、食事で摂った糖質や脂質の吸収を抑える働きが期待できます。適切なタイミングで緑茶を飲んで、ダイエット効果を高めましょう。

 

◆血糖値のコントロールにつながる

緑茶には、血糖値を下げる働きも期待されています。ペンシルヴァニア州立大学農学部の研究チームの調査によると、マウスに緑茶の成分を与えると、糖尿病に関連する検査値が低下することが分かりました。

 

緑茶の成分を糖尿病のマウスに摂取させると血糖値が下がり、体重やインスリン値も減少したという結果が出ています。一方、緑茶の成分を摂取しなかったり、運動をしなかったりしたマウスは、数値に改善が見られませんでした。この実験から、緑茶の摂取と運動を同時に行うことで、血糖値の改善が期待できると考えられています。

 

◆花粉症のアレルギー症状を穏やかにする

緑茶に含まれるカテキンには抗アレルギー作用があり、ヒスタミンの発生を抑えて皮膚や粘膜を保護してくれます。特におすすめなのは「べにふうき」という品種です。べにふうき緑茶を飲むことで、花粉やハウスダストによるアレルギー症状を和らげる効果が期待できます。

 

ただし、花粉症の症状を緩和するほどの高い効果を期待する場合、1日に2リットル近くの緑茶を飲む必要があります。この数値は現実的でなく、緑茶のみで花粉症の症状を抑えるのは難しいため、ほかの花粉症対策と合わせて緑茶を飲むようにしましょう。

 

◆肝臓の健康を守る

緑茶は肝臓の健康を守るのにも役立ちます。肝臓は体内の栄養分を蓄積したり、有害物質の解毒を行ったりする重要な臓器です。しかし、活性酸素に弱いという特徴を持っています。ストレスにも弱く、悩み事があると簡単にALTやASTの数値が上がってしまいます。

 

緑茶に含まれるカテキンには抗酸化作用があり、肝臓を攻撃する活性酸素の抑制が期待できます。さらに緑茶の持つテアニンにはリラックス作用があるため、ストレスの緩和にも効果的です。肝臓の健康が気になる方は、ぜひ緑茶を飲むようにしてみてください。

 

漢方薬で体の不調を改善しよう!(2019年4月)

 

漢方薬には、体質にかかわる症状や、検査には現れない不調に対処する働きがあります。病気というほどではないものの、不調に悩まされている方は、漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。こちらでは、漢方薬の種類や、使用する際の注意点をお伝えします。

 

◆漢方薬とは

漢方薬とは、中国から伝来して日本で独自の発展を遂げた「漢方医学」で使用される薬のことです。江戸時代中期、オランダから入ってきた医学は「蘭方」と呼ばれていました。それに対して従来の日本医学を「漢方」と呼び始めたのが由来です。

 

漢方薬は、自然界に存在する植物や鉱物、動物を元に作られます。これらの材料の薬効となる部分を複数組み合わせて、薬を作るのです。

 

漢方医学には、患者を心身両面から捉え、人間が持っている自然治癒力を高めることで治療するという考え方があります。そのため、冷え性のような体質にかかわる症状や、更年期障害をはじめとした検査には現れない不調の改善に役立ちます。体調不良に悩まされている方は、ぜひお試しください。

 

◆漢方を使うのにおすすめの症状

漢方を使うと効果を感じられる可能性があるのは、次のような症状です。

 

  • 冷え性

冷え性に悩む方は多くいらっしゃいますが、西洋医学では病気に分類されないため、明確な治療法がありません。漢方には血流を良くしたり、自律神経の動きを高めて体温調節を促したりする働きがあります。そのため、冷え性改善にも効果を期待できます。

 

  • 頭痛や動機

病気というほどひどくなくても、頭痛や動悸に悩まされる方は少なくありません。漢方薬を使うとホルモン分泌や自律神経のバランスを整える効果ができ、不快な症状を和らげられる可能性があります。

 

  • PMSや月経不順

月経に伴う症状の改善に、漢方が役立つケースもあります。PMSや月経不順にお悩みの方は、ぜひ漢方を使用してみましょう。だるさやイライラを感じた際に、漢方薬を飲むとホルモンバランスの改善が期待できます。

 

◆よく使われる漢方

よく使われる漢方は、葛根湯・芍薬甘草湯・加味逍遙散・五苓散といったものです。患者さんの体力に応じて、使われる薬が変わります。

 

  • 葛根湯(カッコントウ)

葛根湯は、風邪薬としてよく使われる漢方薬です。風邪の引きはじめの頭痛や発熱に働きかけます。体力がある方向けの薬で、熱がすでに上がった状態だとあまり効果は得られません。

 

  • 芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)

芍薬甘草湯は、筋肉のけいれんやけいれん予防に使われています。体力にかかわらず使用できる漢方薬です。

 

  • 加味逍遙散(カミショウヨウサン)

女性の更年期障害や、自律神経失調症によく使われます。体力があまりない方でも使用可能です。不定愁訴と呼ばれる心身の不調に活用されています。

 

  • 五苓散(ゴレイサン)

体内の水分が滞ると、めまいや頭痛、下痢といった症状が起こります。五苓散には、水分代謝を促す働きがあり、渇きに悩んでいる方におすすめです。

 

◆漢方薬の注意点

漢方を使用する際には、いくつかの注意点があります。まず、飲み合わせです。相性の悪い薬を一緒に飲んでしまうと、体に悪影響を与えるおそれがあります。たとえば、葛根湯に含まれる麻黄は血圧を乱高下させる作用があり、心疾患の薬や降圧剤を飲んでいる方には向きません。また、漢方にはさまざまな成分が含まれるため、アレルギーを持っている方は成分を確認してから飲む必要があります。

 

加えて、漢方薬のみで病気を治そうとすることは推奨されていません。漢方薬は西洋薬の補完的な存在として扱われています。たとえば、風邪で漢方薬を服用する際も、あまり症状が進行してしまうと、効果を期待できません。漢方薬のみで治療するのではなく、ほかの治療法と合わせて行うようにしましょう。

 

漢方薬は、単独で病気を治療するのには向きませんが、西洋医学では治しにくい体の不調への対処に役立ちます。冷え性・頭痛・PMSといった症状にお悩みの方は、ぜひ医療機関や薬局で専門家に相談してみてください。

リラックスしたいときにはハーブがおすすめ!(2019年1月)

 

ハーブには血行を良くしたり、体を丈夫にしたりと、さまざまな健康効果があります。また、ハーブの香りには鎮静作用があるため、リラックスしたいときにもおすすめです。こちらでは、ハーブの持つ働きや、代表的なハーブの種類についてお伝えします。

 

 

◆ハーブの健康効果

ハーブにはさまざまな健康効果があります。ひとつ目は、抗酸化作用です。ハーブには、βカロテンやポリフェノールといった抗酸化成分が豊富に含まれています。そのため、血流が改善され、血液がサラサラになることが期待できるのです。

 

二つ目はリラックス効果を得られることです。ラベンダーやカモミールを始めとして、多くのハーブは鎮静効果を持っています。不安やイライラ、緊張を鎮めるのに効果的です。また、紅茶やコーヒーとは異なり、覚醒作用のあるカフェインが入っていません。ハーブの香りによっても精神が安定します。鼻から入った匂いは大脳辺縁系に届き、自律神経を整えます。

 

三つ目は、カルシウムが摂れることです。やや意外かもしれませんが、バジルをはじめとしたハーブには、骨を作るのに必要なカルシウムが豊富に含まれています。リラックスしたい方や体の調子を整えたい方は、ぜひハーブを活用してみましょう。ここからは代表的なハーブをいくつかご紹介していきます。

 

◆ローズマリー

集中力や記憶力を高めるハーブとして有名なのがローズマリーです。ローズマリーのハーブティーを飲むと、脳を刺激する香りによって意識がはっきりします。抗菌作用と酸化防止作用を持っているため、健康になりたい方にもおすすめです。

 

さらに、ローズマリーのお茶は、化粧水としても使えます。ローズマリーの精油には皮膚を引き締めて、若々しい肌にしてくれる働きがあるのです。

 

乾燥しても香りが続くため、切り取ってそのまま部屋に置いておくこともできます。ぜひ活用してみましょう。

 

◆ラベンダー

ラベンダーは「ハーブの女王」とも呼ばれる、もっとも有名なハーブのひとつです。花だけではなく、茎や葉っぱにも高い芳香成分が含まれています。

 

ラベンダーの香りには神経を鎮静する働きがあり、リラックスしたいときにおすすめです。また、頭痛やめまいを軽減することもできると言われています。

 

肌質を問わず塗れるため、ローションとしてもよく使われています。肌荒れが気になる方は試してみてはいかがでしょうか。

 

◆カモミール

カモミールは、イギリスではもっとも古くから知られている薬用植物です。主に熱病や婦人病の治療薬として使われてきました。香りはりんごに似ています。

 

カモミールには、アズレンやノニル酸、カプリン酸といった有効成分が含まれており、肌を整えたりアレルギー症状を抑えたりする働きがあります。

 

また、鎮静や抗抑うつに活用できるため、伝統的にヒステリーや神経症に使われてきました。更年期の不快も改善できるとされています。

 

◆ペパーミント

ペパーミントは、食品や歯磨き粉によく使われる、もっとも親しまれているハーブのひとつです。世界の幅広い地域で栽培されています。精油の産出量が一番多いのはアメリカですが、イギリス産の精油がもっとも品質的に優れていると考えられています。

 

ミントには毛細血管を収縮させて体を冷ます働きがあり、皮膚をリフレッシュさせるのに効果的です。トニック剤にもよく使われています。また、夏にはバスオイルとして使い、体の熱を冷ますのに活用できます。

 

◆レモングラス

レモングラスは、全体から強いレモンの香りがする植物です。熱帯性の植物で、主に東南アジアに生息しています。

 

レモングラスのハーブティーには、消化を助けて発汗を促す働きがあります。胃もたれや胸焼けのときに飲んでみましょう。香りに清涼感があることから、眠気を覚まし、気持ちをリフレッシュさせるのにも役立ちます。

 

睡眠不足や血行不良につながることも。頭の凝りを解消しよう!(2018年12月)

 

肩こりに気を使う方は多くいらっしゃいますが、あまり意識されることがない頭の凝りにも注意が必要です。現代人は長時間スマホを触ったり、パソコンを見たりして、頭が凝りやすい生活を送っています。頭が凝った状態が続くと、眠りにくくなったり、血流が悪くなったりといった問題が出てきます。頭が凝っている方は、マッサージやストレッチで改善しましょう。

 

 

 

◆頭が凝ってしまう原因

人間の平均的な頭の重さは、体重の10%ほどだと言われています。体重50kgの方の場合、頭の重さは約5kgで、これは11ポンドのボウリング球に相当します。

 

頭を支えるために使われるのが首や頭の筋肉です。日常生活では、スマホを見たり、食べ物を噛んだりと、何度も頭を動かしていますが、そのたびに筋肉は使われ続けています。さらに、ストレスによっても頭の凝りは悪化します。現代人は、頭が凝りやすい生活を送っているのです。

 

◆頭の凝りによる影響

頭が凝ると、健康にさまざまな影響が出ます。そのひとつが睡眠です。人間は十分な睡眠を取ることによって疲労を回復させ、脳を休ませています。しかし、頭が凝っていると、脳が緊張して質の良い睡眠が取れなくなってしまいます。

 

ぐっすりと眠るためには、副交感神経を優位にしなければなりません。しかし、脳が緊張状態のときは交感神経が優位になっているため、熟睡が難しくなります。この状態が続くと、不眠症につながるおそれもあります。

 

もうひとつは、脳脊髄液の循環が悪化することです。人間の脳内では、脳脊髄液という体液が生成されており、睡眠中に脳内老廃物を排出したり、全身に栄養を補給したりしています。また、体のポンプ作用をサポートする役割も担っています。頭が凝っていると、脳脊髄液がうまく循環できません。その結果、血流が悪くなったり、脳の疲れが蓄積されたりしてしまいます。

 

さらに、顔にも影響が出てきます。頭部の血液やリンパの流れが悪いと、くすみや乾燥の原因になってしまうからです。顔色が悪くなり、不健康に見えてしまうことがあります。このように、頭の凝りを放置するとさまざまな問題が出てきます。頭の筋肉が固まっているように感じたら、早めにケアしましょう。

 

◆頭の凝りを改善するには?

頭の凝りを改善するには、マッサージやストレッチ、ツボ押しがおすすめです。頭のケアをして、健康な体を目指しましょう。

 

  • 首周りのストレッチ

頭の凝りをほぐしたいときは、首周りのストレッチを行うと改善しやすくなります。頭を巡る血液やリンパは、首を通過してくるからです。

 

まず、首をかしげる側の手を後ろに回し、もう片方の腕を掴みましょう。そして、肩が上がらないように首を傾けて伸ばします。終わったら反対側も行ってください。

 

次に両手を頭の後ろで組んで、重みをかけます。このとき、顎を引いて首の後がよく伸びるようにしましょう。

 

それから、天井に向かって円を描くように頭を回します。右と左に10回ずつ回してください。最後に首の後ろと後頭部にあるツボを押して凝りをほぐします。頭を後ろに傾けて行うと、押しやすくなります。

 

  • 頭部のツボ押し

頭部のツボ押しもおすすめです。まずは、指を頭皮に入れるようにして、髪の根元を掴んでください。掴んだ髪を痛くない程度に引っ張りながら揺らしていきます。

 

次にブラシを使って頭頂部・側頭部・後頭部を刺激しましょう。心地良く感じる程度の強さでリズミカルにツボを押してください。

 

最後にブラシで髪の生え際から、頭頂部・後頭部・襟足にかけてマッサージします。血や水が流れるイメージで行うのがおすすめです。

 

頭皮マッサージや首周りのストレッチを行うことで、頭の凝りがほぐれ、血の巡りが良くなります。不眠や血行不良にお悩みの方は、ぜひ頭をほぐしてみてください。

 

熱中症患者を見つけたら?いざというときに役立つ応急処置(2018年9月)

 

暑い中外で活動していると、どんな方でも熱中症にかかるおそれがあります。もしも近くにいる方に熱中症の症状が見られたらどうすれば良いのでしょうか? こちらでは、いざというときのために知っておきたい、熱中症の応急処置についてお伝えします。

 

 

◆意識があるか確認して涼しい場所へ

熱中症の方を見つけたら、最初に行うのは意識があるかどうかの確認です。話しかけても返事がなかったり、朦朧として受け答えがおかしかったりする場合は、速やかに病院で診てもらわなければなりません。この処置を誤ると後遺症が残る可能性があり、最悪の場合は死に至ることもあり得ます。病人に意識がないようなら、すぐに救急車を呼びましょう。

まだ意識がある場合は、速やかに涼しい場所に移動してください。可能であればクーラーの効いた室内に連れていくことが理想ですが、近くにないようなら日陰で風通しの良い場所に移動させます。

 

◆衣服を脱がせて体を冷やす

涼しい場所に移動できたら、衣服を脱がせます。服を着ていると中に熱がこもって体温が下がりにくくなるからです。特に、ネクタイやベルトといった体を締め付けるものは、必ず外しておきましょう。

次に体を冷やして体温を下げます。首やわき、足の付根といった部分には太い静脈が流れており、冷やすと体全体の温度を効率的に下げられます。これらの部分を優先的に冷やすようにしてください。タオルで巻いた保冷剤や氷が使えますが、ない場合は、皮膚に水をかけてうちわで扇ぐだけでも効果があります

 

◆水分補給をさせる

体を冷やすのと同時に、水分補給をさせましょう。可能であれば、水分と塩分が同時に摂取できるスポーツドリンクが理想です。味が濃いようなら水で薄めても構いません。スポーツドリンクが手に入らない場合は、水1リットルに対して1~2gの塩を加えた食塩水でも代用できます。水分を十分補給できれば、しばらく安静にしていることで、症状が落ち着く可能性が高くなります。

ただし、意識がない場合や嘔吐の症状が出ている場合は、水を飲ませると気道に入るおそれがあります。飲むのが難しいようなら、無理に飲ませないようにしましょう。このようなケースでは、病院に行って点滴をしてもらう必要があります。

 

◆症状が改善した後も安静に

めまいや吐き気といった症状が収まった後も、体が完全に回復したわけではないため、ご注意ください。熱中症にかかった後は、体温調節を始めとした自律神経の機能が正常に動いていません。軽度の症状でも、最低2~3日は安静にしている必要があります。また、重症化した場合は、3カ月前後入院して治療しなければならないケースもあります。

治りかけの状態で暑い場所に行くと、熱中症が悪化してしまうため、お気をつけください。症状が収まっても、完全に回復するまでは安静にしておきましょう。

 

◆熱中症を予防するには

熱中症は重症化すると大変危険な病気です。かからないように、あらかじめ対策を採っておきましょう。熱中症対策のポイントになるのは、水分と塩分をこまめに補給することや、よく眠ること、暑さを我慢しないことです。

夏場は体感以上に汗で水分が流れてしまっています。喉が渇いていなくてもこまめに水分を取るようにしてください。また、汗をかくと塩分も一緒に流れるため、スポーツドリンクで水分補給するか、塩飴や塩分タブレットと一緒に摂取するのがおすすめです。

ただし、お茶やコーヒーのようなカフェインを含む飲み物を飲むと、利尿作用によって反対に水分が失われてしまう可能性があります。熱中症対策には、カフェインの含まれていないものを飲むようにしましょう。

睡眠を取ることも熱中症対策に効果的です。毎日よく眠れている健康な状態だと、暑さに負けにくくなります。特に外で長時間活動する予定があるときは、前日によく眠っておくようにしてください。

また、暑さを我慢しないことも熱中症対策につながります。暑いと感じたら、無理せずエアコンの効いた部屋で休むようにしてください。

夏でもシャワーで済ますのはやめよう!湯船に浸かるメリット(2018年8月)

 

夏は湯船に入らず、シャワーを浴びるだけという方も多くいらっしゃいます。しかし、入浴にはさまざまな健康効果があり、可能であれば毎日湯船に浸かるのが理想です。こちらでは、入浴のメリットをご紹介します。

 

 

◆体を温められる

湯船に浸かると、体を芯まで温めることができます。暑い季節でも、クーラーの効いた部屋にいたり、冷たい飲み物を飲んだりすることで、体が冷えてしまうことがあります。冷えによって血行不良が引き起こされると、肌荒れやむくみの原因になります。シャワーだけでは、体を十分に温めることはできません。夏場でも、体が冷えたときには湯船に浸かって温まるようにしましょう。

体が温まると、血液が温まって、血の巡りが良くなります。汗をたくさんかくことから、老廃物が排出されやすくなり、デトックス効果も期待できます。暑い夏でも健康に過ごすには、体を冷やさないことがポイントです。

 

◆疲れが取れる

お風呂に肩まで浸かると浮力効果が働き、体重が10分の1以下まで減ります。入浴している間は筋肉や関節の負担がなくなり、リラックスした状態になれるのです。

また、水中では深さに応じて体に水圧がかかります。肩までお湯に浸かった状態だと、ウエストは3~5cm、ふくらはぎは1cmほど引き締まります。お風呂に浸かるだけで、マッサージをしたのと同じ効果が期待できるというわけです。

さらに、血流が良くなることから、肩こり・腰痛・むくみの改善にも役立ちます。疲労や体のこりに悩んでいる方は、毎日湯船に浸かるようにしましょう。

 

◆肌がきれいになる

湯船に浸かって全身が温まると、毛穴が開きます。そのため、汚れが奥から浮き出てきて、落としやすくなります。汚れをより効果的に落としたいときは、湯船に10分以上浸かるようにしましょう。

また、肌が清潔だと、皮膚呼吸がしやすくなり、新陳代謝も活発になります。ターンオーバーが促進され、肌を常に新しい状態に保てます。

さらに、お湯の温かさによって汗腺や皮脂腺が開くため、汗や皮脂が分泌されやすくなり、肌が潤います。角質も水分を含んで柔らかくなり、肌に弾力が生まれます。ゆっくり入浴することは、肌にとても良い影響を与えます。

 

◆免疫力が上がる

湯船に浸かると一時的に体温が上がりますが、そうすると免疫力がアップします。人間の体は体温が1度上がるごとに免疫力が5~6倍になり、基礎代謝も12%ほど上がるとされています。免疫力が上がると風邪や病気にかかりにくくなることはもちろん、肌もきれいになります。

肌には毛穴から菌やウイルスが侵入しないようにブロックする働きがありますが、免疫力が高まることで、乾燥やニキビといった肌トラブルを防ぐことができます。ぜひ、お風呂で温まって、免疫力を上げておきましょう。

 

◆ダイエットにもなる

お風呂に入るだけで、カロリーを消費できるため、ダイエット効果も期待できます。40度のお湯に10分間浸かると約40キロカロリー、42度のお湯に浸かると約80キロカロリーが消費できます

なかなか痩せられない方には、低体温(平熱が36度を下回ること)の方が多くなっています。体温の低い状態が続くと代謝が悪くなって、脂肪が燃えにくくなるためです。しかし、お風呂に入ることで、脂肪を燃やしやすくなり、ダイエット効果が期待できます。

効果を高めるには、40~42度のお湯に10分ずつ2回浸かるのがおすすめです。ただし、あまり長く浸かりすぎると皮膚の保湿力が弱まって乾燥してしまう恐れがあるため、お気をつけください。長くても15分ほどで出るようにしましょう。

 

お風呂で温まることにはさまざまなメリットがあります。夏でもできるだけ湯船に浸かるようにしましょう。

すっきり飲める青汁に期待される健康効果とは(2018年5月)

 

青汁には、ケール・大麦若葉・明日葉・にんじん・レタス・セロリ・ほうれん草といった、栄養豊富な食材が含まれています。飲むだけでさまざまな健康効果が期待できるのが魅力です。こちらでは、青汁を飲むとどのようなメリットが得られるのかお伝えします。青汁は飲むタイミングによって効果に違いがあるため、目的に合わせていつ飲むべきかを決めてみてください。すっきり飲める青汁を食生活に取り入れて、健康を心がけましょう!

 

◆足りない栄養を補える青汁

青汁には栄養が豊富に含まれているため、不足しがちな栄養を補うのに役立ちます。普段から野菜をあまり食べていない方は、ぜひ青汁を飲んで栄養を補給してみてはいかがでしょうか? 1日に必要な野菜をすべて食べ物から摂るのは難しいですが、青汁ならばコップ一杯を飲むだけで気軽に摂取できます。また、高齢者や妊婦は、食欲不振に悩まされることがありますが、青汁は食欲が出ない場合にもすっきり飲めるのがメリットです。

 

栄養補給を目的に取り入れるなら、青汁を朝一番に飲むのがおすすめです。人間は睡眠中にたくさんの汗をかくため、朝起きてすぐのときは体が栄養を吸収しやすい状態になっています。このタイミングで青汁を飲むと、体の隅々まで栄養を行き渡らせられると考えられているのです。さらに、青汁に含まれるビタミンCやビタミンEには、活性酸素を取り除く働きがあるため、体の疲れを軽減することにもつながります。

 

◆青汁は美肌を作るのに役立つ

青汁には、ビタミンC・ビタミンA・葉酸が豊富に含まれています。

 

「ビタミンC」はコラーゲンを作るために必要となる上、メラニンの生成を抑える働きがあります。お肌に潤いがほしい方や、シミやそばかすにお悩みの方におすすめです。「ビタミンA」は、お肌の潤いを保つ働きを持っています。レバーやうなぎにも多く含まれている成分ですが、これらの食材を毎日食べるのは簡単ではありません。しかし、青汁を飲めば栄養を無理なく摂取できます。「葉酸」はタンパク質の生成や合成に関わる成分です。新陳代謝が活発になることで、お肌を若々しく保つ効果が期待できます。

 

このほかにも、ビタミンK・カルシウム・ビタミンB1といったように、青汁にはお肌に良い成分が多く含まれています。人間のお肌は、眠ってから3時間後に成長ホルモンが分泌されて、新陳代謝が活発になります。そのため、美肌を目指して青汁を飲むのなら、夜に飲むのがおすすめです。ぜひ眠る前に飲んでみてください。

 

なお、お肌のターンオーバーは約28日周期となっています。そのため、青汁の効果は1カ月ほど飲み続けることで実感できると考えられます。飲み始めてすぐは効果をなかなか実感しにくいかもしれませんが、1カ月を目安に続けてみましょう。

 

◆青汁は便秘解消にも効果的

食物繊維が腸内環境を整えてくれるため、青汁は便秘の改善にも役立つと考えられています。青汁によく含まれる大麦若葉や明日葉は、食物繊維が豊富なことで有名な食材です。

 

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。水溶性食物繊維は腸内の善玉を増やし、腸内環境を整える働きを持っています。一方、不溶性食物繊維は水分を含んで膨らむという特徴があり、腸のぜんどう運動を高めてくれます。食物繊維を摂るときは、水溶性のものと不溶性のものを両方取り入れるのが理想です。青汁には、これらの成分がバランス良く含まれています。

 

便秘解消のために青汁を飲むなら、就寝前に飲むのがおすすめです。眠っている間に食物繊維により腸内環境が整えられるため、起床時に排便しやすくなります。便秘にお悩みの方はぜひ寝る前に飲んでみてください。

 

青汁を飲むことで、さまざまな健康効果が得られます。ただし、青汁だけで栄養補給をすると栄養が偏ってしまうため、あくまでも普段の食事の補助として飲むことをおすすめします。青汁を飲む習慣をつけて、健康な体を目指しましょう。

眠るときの姿勢は健康に影響する?(2018年4月)

 

間違った姿勢で眠ると、疲れが取れなかったり、体に負担がかかったりします。もっとも健康的だと考えられているのは、仰向けの姿勢です。寝返りが打ちやすく、体の一箇所だけに負担が集中しにくくなっています。今回は、睡眠時の正しい姿勢と、どうしたら良い姿勢で眠れるのかについてお伝えします。

 

◆眠るときの姿勢が健康に影響することも

いつも眠るときの姿勢は、健康に影響を与えることがあります。正しい姿勢で眠れば、日中の疲れが取れますが、間違った姿勢で眠るとあまり体が休まりません。

 

睡眠中、とても大切なのが寝返りです。健康な方の場合、一晩に20~30回寝返りを打つと言われています。それよりも少なかったり、多かったりする場合は、熟睡できていない可能性が高くなります。

 

人間は同じ体勢で長時間寝ていると、体重がかかる部分の血管が圧迫されて、血流が滞ります。そのため、寝返りを打つことで、一箇所に負担がかかるのを防いでいるのです。また、寝返りには肩や腰にかかる負担を分散させて、肩こりや腰痛を防ぐ働きもあります。

 

さらに寝返りは、睡眠リズムを整えるきっかけも作ってくれます。睡眠中は、レム睡眠とノンレム睡眠が交互に繰り返されますが、切り替わるのは寝返りを打つタイミングであることが多いのです。体が休まりやすい姿勢は、寝返りがきちんと打てる姿勢だと考えられています。

 

◆どんな姿勢で眠れば良い?

人は眠っている間に何度も寝返りを打つため、その姿勢は一定ではありません。しかし、眠り始めの姿勢は、睡眠の質に影響します。

 

もっとも健康的だと言われているのは、仰向けです。仰向けで眠ると、血液が無理なく全身を巡るため、血栓ができにくくなります。また、呼吸が深くなり、寝返りも打ちやすくなります。より健康に良いのは、仰向けの状態で手足を広げた体勢です。手足が広がっていると、スムーズに放熱ができ、深部体温が下がるため、寝付きが良くなります。ただし、仰向けのまま口を大きく開けて寝ると、舌が喉に落ちてきて、気道が圧迫されてしまうためご注意ください。いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因となります。

 

横向きは、一部の方にとっては適しています。たとえば、睡眠時無呼吸症候群の方は、横向きで寝たほうが、舌が落ちにくく症状が出にくくなります。また、腰痛がある方にとっても、足の曲げ方を調整して腰が楽な位置で眠れるため、眠りやすい体勢です。また、妊婦の方も、上になった足を軽く曲げて前に出して寝るシムス位ができるため、お腹が圧迫されず眠りやすくなります。ただし、寝返りをあまり打たない方は、横向きで寝ると左右どちらかに負担が偏ってしまいます。負担の偏りが続くと、体が歪んでしまうこともあるため、お気をつけください。

 

◆正しい寝方をする方法

正しい睡眠姿勢を取るために、枕や布団は自分の体に合う眠りやすいものを選びましょう。

 

枕は高過ぎても低過ぎても首に負担をかけてしまいます。枕を購入する際は、仰向けで寝たときと横向きで寝たときの両方で、丁度良いと感じるものを選びましょう。仰向けの場合は首が15度ほどに傾く形、横向きの場合は寝たときに頭と首が一直線になっている形が理想です。枕の硬さにもご注意ください。あまりに柔らか過ぎると、頭が沈み込んで寝返りが打ちづらくなります。

 

敷布団やマットレスも、寝返りを打ちやすいものがおすすめです。柔らか過ぎる敷布団は、睡眠中に体を動きづらくさせます。また、喉が圧迫されたり、腰が沈み込んで負担がかかったりすることもあり、注意が必要です。

 

掛け布団は、体を圧迫しにくい、軽い素材のものを選びましょう。綿布団は重みがあるため、軽くて暖かい羽毛布団がおすすめです。毛布を使う場合は、摩擦で寝返りが打ちづらくなるため、羽毛布団の上からかけてください。

 

睡眠時の姿勢や寝具に工夫すれば、体が休まりやすくなります。これまでの寝方を見直して、ぐっすり眠れる健康的な状態を目指しましょう。

風邪や花粉症対策になる?アロマの健康効果(2018年2月)

 

アロマはただ気分をリフレッシュできるだけでなく、ヘルスケアにも役立ちます。お好みのアロマオイルを用意すれば、あとはハンカチやマグカップを使うだけで、簡単にアロマテラピーを行えます。最近あまり体の調子が良くないという方は、ご自身をいたわるためにも試してみてはいかがでしょうか?

 

 

◆アロマとは?

「アロマ」とは、100%植物由来の香料のことを指します。植物の花・葉・茎・果皮・根には香り成分が凝縮されています。それを抽出したのがアロマです。そして「アロマテラピー」とは、アロマを使った健康法のことを指します。アロマがなぜヘルスケアに役立つと言われているのかといえば、以下のような仕組みがあるからです。

 

空気中の香り成分は、呼吸と一緒に鼻に入ります。鼻の中に入った香り成分は、嗅粘膜に溶け込み、嗅神経・嗅球・嗅索を通って大脳辺縁系に伝わります。大脳辺縁系とは、人間の記憶・感情・自律神経・ホルモン・免疫の調整を司っている部分です。しかし、ストレスを受けるとこれらの働きが弱まってしまいます。アロマの香りによって脳をリラックスさせると、この働きが弱まるのを防ぐと言われているのです。また、アロマトリートメントを行うと、香りが脳に伝わるだけでなく、精油成分が皮膚からも体内に浸透すると言われています。

 

アロマテラピーで重要なのは、自分が良い香りだと思えるアロマを使うことです。効果が高いと言われているアロマでも、良い香りだと思えなければヘルスケアになりません。実際に試供品の匂いを嗅いでみて、気に入ったものを使うようにしましょう。

 

◆アロマの使い方

アロマを使う方法はいくつもありますが、もっとも簡単なのは「芳香浴」という方法です。こちらの方法は、ハンカチやティッシュに精油を1~2滴染み込ませ、香りを嗅ぐだけで簡単に行えます。あるいはマグカップに熱めのお湯を入れて、精油を1~2滴入れても構いません。

 

より香りを長持ちさせたい場合は、アロマポットやオイルウォーマーといった専用の器具を使うのがおすすめです。使い方は、器具の上に水を8分目ほどまで入れたお皿を置き、精油を1~5滴たらします。それから下に置いたろうそくに火をつけると、水分が蒸発するのと同時に精油が空気中に広がります。また、アロマライトを使えば火を使わずに、水と精油を入れてスイッチを入れるだけでアロマを焚くことができます。

 

固まった体をほぐしたい場合は、アロマトリートメントがおすすめです。やり方はまず、アロマトリートメントオイルを手に適量とり、両手に良くなじませます。それから手足など体の先の部分から心臓に向かって、呼吸に合わせるようにゆっくり撫でます。手の平で揉みほぐしたり、指で押したりするのも効果的です。オイルはトリートメント後、肌に吸収されるため、そのままにしておいて構いません。ご自身にとってやりやすい方法を選んで、アロマテラピーをお楽しみください。

 

◆香りによって違うアロマの効果

アロマから得られる効果は、香りによって異なります。症状別にどんなアロマが適しているのかをご紹介します。

・風邪をなんとかしたい

風邪の原因はほとんどの場合がウイルスです。そのため、風邪の症状を和らげたい場合には、ウイルス対策ができるアロマが適しています。ラベンダー・レモン・ユーカリ・ローズマリー・サイプレス・サンダルウッド・ジンジャー・ペパーミントなどの香りがおすすめです。

・眠りやすくする

快適な眠りをサポートするには、ラベンダー・カモミール・クラリセージ・ネロリ・プチグレン・オレンジといった香りがおすすめです。最近眠りが浅いという方は、ぜひこれらのアロマを試してみてください。

・筋肉痛を和らげる

筋肉痛を和らげるには、血行を良くしたり、筋肉の疲れをほぐしたりできるアロマがおすすめです。レモングラス・ジュニパー・ローズマリー・ラベンダー・カンファー・ユーカリ・レモンといったアロマを使いましょう。

・花粉症対策

花粉症対策には、粘膜の腫れをケアしたり、炎症を防いだりしてくれる、ユーカリ・ペパーミント・ティーツリー・レモン・ラベンダーといったアロマが適しています。花粉が飛ぶ季節にはこれらの香りを使ってみてください。

 

ご自身の目的や、お好みの香りに合わせて、アロマを選んでみましょう。心が落ち着く香りに癒やされるだけでなく、体もすっきりとリフレッシュできるようになるかもしれません。

冬場は爪もみで健康対策をしてみよう(2018年1月)

 

寒い季節になると体が弱りやすくなります。この時期には、風邪を引きやすくなったり、アレルギーを起こしたりと、さまざまな問題が出てくるでしょう。そんな健康に気をつけたい方におすすめのマッサージが「爪もみ」です。1日にたった数分間指をマッサージするだけで、簡単にリラックスできると言われています。ぜひお試しください。

 

◆爪もみとは?

「爪もみ」とは、爪の生え際をマッサージすることで体内に働きかける、健康法のひとつです。爪の生え際には神経線維が密集しています。そのため、指先を刺激することで自律神経や血流を整えられると考えられています。

 

自律神経には、体を動かしたときに働く「交感神経」と、体の動きが少ないときに働く「副交感神経」の2種類があります。現代人は生活リズムや環境の影響から、交感神経が優位になりがちです。意識してリラックスするとともに、副交感神経の働きをサポートするようにしましょう。

 

爪もみは、自律神経を整えたいときにもおすすめの方法です。薬指を除いた4本の爪の生え際部分には、副交感神経が密集しています。そのため、爪もみをすることで副交感神経の働きを高められると考えられています。

 

また、爪の生え際は動脈と静脈の折り返し地点でもあります。血液は動脈を通って身体を巡った後、指先や足先、頭頂部を折り返し地点として静脈に入ります。このとき、折り返し地点の血管に老廃物が多いと、血液の流れが滞ってしまうのです。爪もみによって指先の血流を良くしておけば、全身の血行促進にもつながると考えられています。

 

◆指ごとに違う爪もみの効果

ケアしたい場所ごとに、もむ爪は異なります。まずは、どの指がどんな部位と関係しているのかご紹介します。

 

  • 親指……呼吸器(肺など)
  • 人差し指……消化器(胃や腸など)
  • 中指……耳
  • 小指……循環器(心臓や腎臓など)

 

親指は肺のような呼吸器、人差し指は胃や腸といった消化器、中指は耳、小指は心臓や腎臓のような循環器に対応しています。それぞれの爪をもむと、気になる症状のケアができると言われています。

 

ただし、薬指だけは、交感神経を活発にするツボがあるため、マッサージには注意が必要です。特に、リラックスを目的として爪もみをするのであれば、薬指だけはもまないのが適切でしょう。ある調査によると、薬指だけをもみ続けた被験者の免疫力が落ちたというデータが出たこともあるようです。マッサージをするのであれば、単独ではなく必ず他の指と組み合わせて行なってください。

 

また、足の指も合わせて爪もみしてもよいでしょう。足の指先は手の指先と同じように、血流の折り返し地点となっています。マッサージすることで、より血が巡りやすくなるため、よりリフレッシュしやすくなります。

 

◆爪もみの方法

爪もみでは、爪そのものを上から押すわけではありません。まずは、もみたい指の爪の両脇を、もう片方の手の親指と人差し指で挟みます。それから10~20秒間ぎゅっと押しましょう。力が弱すぎると効果を期待しにくくなるため、やや痛いくらい強めに押してください。指の腹よりも指先を使ったほうが力を入れやすくなります。なお、より副交感神経を優位にしやすくするためにも、腹式呼吸をしながらマッサージしてみてください。

 

体のどこかに不調がある場合は、その部分と対応している指を長めに押しましょう。1日に行う爪もみの回数は、2~3回が目安です。それ以上はもまないようにしてください。なかなか効果を実感しにくい場合は、回数を増やすのではなく、1回あたりの爪もみの時間を増やしてみましょう。

 

爪もみはいつでもどこでも簡単に行えるリフレッシュ方法です。寒い冬の季節を健康に過ごしたいという方は、ぜひお試しください。