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バランスの良い食事について(2008年11月)

 

バランスの良い食事について
 
 
  秋も深まり、朝晩の気温が下がる日も多くなってきました。風邪をひきやすくなるので、日ごろから食事をきちんと摂って、からだに抵抗力をつけておきましょう。
生活習慣予防のために、日本型の食生活が見直されています。
日本型食生活は、米や魚介、大豆製品、野菜を主材料に、肉や乳製品など欧米型の材料がバランスよく使われた食事内容のことです。
    今から20年ぐらい前までは、栄養バランスがよく健康的な食事であると世界的にも高く評価されていました。ところが、最近そのバランスが少し崩れてきました。手遅れになる前に、私たちの食事を見直しましょう。

バランスのよい食事のキーワードのひとつに、ひとつずつ体によい食べ物の頭文字になっている「まごはやさしい」があります。

   
 
「まごはやさしい」
 ご存知の方が多いと思いますが、医学博士吉村裕之先生が、提唱されているバランスの良い食事の覚え方です。
   
 
・・豆類  
 
  大切なたんぱく質の供給源です。ビタミンB群や食物繊維を多く含んでいます。
 
・・ごま  
 
  脂質、鉄、カルシウム、ビタミンB1などを豊富に含んでいます。
 
・・わかめ・海藻  
 
  無機質(カリウム・カルシウム・鉄等)や食物繊維を豊富に含んでいます。
 
・・野菜  
 
  ビタミン・無機質や食物繊維の供給源として重要な食品です。
 
・・魚類  
 
  たんぱく質のアミノ酸組成では、必須アミノ酸に富み、特に穀類に不足しているリジンを多く含んでいます。脂質は、イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸をおおく含んでいます。
 
・・椎茸・きのこ類  
 
  食物繊維が豊富で、低カロリーなのが特徴です。
 
・・いも類  
 
  主成分はでん粉です。ビタミンCや食物繊維を豊富に含んでいます。
   
  ごはんを主食(ごはんは和食・洋食のおかずどちらにもあいます)に、バランスの良い食事を心がけ、生活習慣病を予防しましょう!
   
茨城県栄養士会 住友 かほる

 

 

足の健康は靴選びから。足に合った靴で、ウォーキングに出かけよう!(2008年10月)

 

     
 
10月のテーマ:
足の健康は靴選びから。足に合った靴で、ウォーキングに出かけよう!
 季節は秋、過ごしやすい季節になりました。「食欲の秋」「実りの秋」と言われるように、秋は食べ物がおいしく、ついつい食べ過ぎてしまうこともあるのでご用心!運動するにも快適な季節です。このコーナーでも何度か紹介してきた「ウォーキング」を始めるにもぴったりのタイミング。この時、気をつけて欲しいのが「靴選び」。足に合わない靴は、思わぬトラブルの原因にもなるので軽視できません。今回は、正しい靴選びのポイントについてお話します。
 
     

 

足に合わない靴が引き起こすトラブル
 
 私たちの全体重を支える足は、歩行や運度をするだけでなく、血液の循環にも重要な役割を担っています。足にはなんと28個もの骨があり、これらの骨と、じん帯、筋肉、毛細血管で構成されていますが、歩行運動によって毛細血管を収縮して、ポンプのように血液の循環を助けてくれています。足が「第二の心臓」と呼ばれるのはこのためで、全身に血液を送る心臓の大切なサポート役として活躍しているのです。
そしてこのポンプ運動を助ける重要な部位が、歩行を助ける「土踏まず」です。土踏まずは一般的に知られる内側のアーチ状の部分(内アーチ)だけでなく、足の外側にある外アーチ、親指の付け根から小指の付け根にかけてある横アーチの3つがあります。この3つのアーチが、体重や衝撃を分散する天然のクッションの役割を果たしてくれるため、人間が長い時間二足歩行をすることが可能になったのです。この土踏まずのアーチ構造が崩れてしまうことで起こる、様々な足のトラブルを紹介します。
 
外反母趾
外反母趾は、足の親指の形が変形して小指に向かって曲がっている状態。親指の付け根が外側に飛び出して見えるため、この名前がついています。逆に、小指が親指側に向かって曲がってしまい、指の付け根が外側に張り出した状態を「内反小趾」といい、どちらも放っておくと痛みが出てきたり、ひどい場合は脱臼したような状態になることもあります。
開帳足
外反母趾になる一番の原因とも言われる足の変形が「開帳足」。じん帯や筋肉などの結合組織が低下し、横アーチが機能しなくなることで足の指の付け根部分の骨(中足骨)が横に開いてしまう状態です。足が幅広に変形し、柔らかい状態のため「こんにゃく足」とも呼ばれます。一番の原因は筋肉の低下で、運動不足の人や、足が疲れやすい立ち仕事の人に多いトラブルです。
ハンマートゥ
足の指が折れ曲がったままの状態になっているもので、間接の背が靴にあたるため、摩擦でタコができたり、指の腹に魚の目ができたりします。サイズの合わない靴を履いているのが大きな原因で、足指の長い人にも起こりやすいトラブルです。小さい靴や先端の細い靴を履くことで、靴の中で指が折れ曲がってしまい、その状態が長く続くとハンマートゥになってしまいます。
へん平足
足の裏に土踏まずのない状態で、アーチがつぶれ、足の裏全体が地面にくっついている足のトラブルです。幼児の足は足裏全体に脂肪がついているため土踏まずがなくて当たり前ですが、一般的に8歳前後で形成される土踏まずのアーチができていない状態がへん平足です。へん平足になると歩きづらく、足への負担が大きくなるため疲れやすくなります。
   
足の変形から起こる身体のトラブルと、予防のための正しい靴選び
 
 足のトラブルは、足自体の痛みやゆがみだけでなく、身体全体にも影響を及ぼします。例えば、歩き方に変な癖がついたために膝を痛めたり、腰が痛くなったり、さらには肩や首などのコリの原因にもなります。O脚やX脚などの関節の変形も、もとを正せば足のバランスの悪さに大きな原因が。また、土踏まずがしっかり機能しないことで足裏全体が圧迫され、血行不良からむくみや冷えなどの症状が引き起こされたり…と、足の変形は実に様々なトラブルの因子となります。
 土踏まずがしっかり形成されない大きな原因は、歩行(運動)不足による筋肉の低下。遺伝的な原因もありますが、ほとんどは生活の中で改善していけるものです。よく言われるのは裸足で砂場などを歩いて足裏を刺激するという方法ですが、一年中裸足で過ごすわけにはいきません。そこで、普段履いている靴を見直してみましょう。  
靴選びのポイント
  • 靴の中敷の、土踏まず(特に中アーチ)部分が盛り上がっているもの

    ただ平べったいものより、土踏まずのアーチ部分を支えてくれるためバランスが整います。

  • 足先が窮屈でなく、かつ余裕がありすぎてもいないもの

    窮屈な靴は足の変形を引き起こしますが、大きすぎる靴も、無意識に指をくの字に曲げて踏ん張ってしまうため、指が曲がるハンマートゥなどの原因となります。

  • 足にしっかりとフィットするもの

    紐靴など、細かい調整のできる靴がベストです。脱ぎ履きがしづらいと、紐を緩めたままで履く方も多いようですが、足をしっかり包んでフィットする靴を意識して選びましょう。

子供靴の選び方
  • 成長に合わせ、サイズの合った靴を選ぶこと

    靴に足を入れたとき、かかとをぴったりつけて指先に8mmから10mm程度の余裕があるサイズを目安に。

  • かかと周りがしっかりと固定されるもの

    かかとが左右にずれてしまうと、歩き方に変な癖がついてしまいます。かかと周りにホールド力のある靴を選びましょう。

  • 土踏まずを支えるパッドがあるもの

    市販の靴にはパッド入りのものが少ないため、購入後に足に合った補正パッドを取り付けると良いでしょう。

  • 足を甲から足首でしっかり固定できるもの

    紐靴やマジックタイプの靴で、足にしっかりフィットする動きやすいものを選びましょう。

   
  身体の健康は、足の健康から。普段からよく歩くことはもちろん、足に合った靴選びも心がけましょう。いくら歩いても、サイズや形の合わない靴を履いて、足を不自然な状態に押し込めたままでは却ってトラブルの原因となってしまいます。この機会に、普段履いている靴を見直して、サイズや形、中敷までチェックしてみましょう。足にあった靴は歩きやすく、ウォーキングをより快適にできるようになりますよ。

 

 

病気を防ぐ「あぶら」のとり方(2008年10月)

 

病気を防ぐ「あぶら」のとり方
茨城県栄養士会 佐藤 光恵
 
「あぶら」の種類は様々で、とり方によって、体にプラスにもマイナスにもなります。

健康によい「あぶら」を選んでとることは、メタボリック症候群を防ぐことにつながります。

   
 
「あぶら」の主成分「脂肪酸」にはさまざまな種類があります。
   
 
  サラダ油、ごま油、オリーブ油、肉、魚、乳製品、ナッツなどの食品から、私たちはさまざまな「あぶら」をとり入れています。「あぶら」は正式には脂質あるいは脂肪といい、たんぱく質、糖質とともに3大栄養素の一つです。

脂質は主に脂肪酸によって構成されています。脂肪酸は炭素、水素、酸素が結びついてできており、結びつき方で飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。また、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は体内での生理作用が異なります。

   
 
脂肪酸の種類と特徴
 
一つの食材や油脂には、複数の脂肪酸が含まれています。多く含まれる主な脂肪酸と食品の種類、その特徴は下表のようになります。
 
脂肪酸の分類と主な種類 不飽和脂肪酸

n-3系多価不飽和脂肪酸

 α-リノレン酸。

 EPA。DHA

不飽和脂肪酸

n-6系多価不飽和脂肪酸

(リノール酸)

不飽和脂肪酸

一価不飽和脂肪酸

(オレイン酸)

飽和脂肪酸

 パルミチン酸

ミリスチン酸

ラウリル酸

ステアリン酸

主な食品 しそ油、えごま油、青背の魚 サフラワー油、

ごま油、大豆油

ひまわり油、

くるみ、とうもろこし油

オリーブ油、大豆油、菜種油、アーモンド、へーゼルナッツ ラード、ヘット

バター、肉の脂身

ショートニング

ヤシ油、ココナツ油

特徴
悪玉のLDLコレステロールをある程度下げる。
中性脂肪を下げる。血栓防止をする。
酸化しやすい
悪玉のLDLコレステロールを下げる。
善玉のHDLコレステロールも下げる。
酸化しやすい
悪玉のLDLコレステロールを下げる。
多くとると悪玉のLDLコレステロールを上げる。
不足すると血管がもろくなる。
   
 
積極的にとりたい脂肪酸、減らしたい脂肪酸
  食事でとった脂肪は脂肪酸に分解後、吸収され、エネルギーとして使われます。エネルギーとして利用されなかった残りは空腹時に備えて脂肪組織に蓄えられます。余れば脂肪になる点では炭水化物もたんぱく質も同じです。コレステロールは脂質の一種で、細胞膜や各種のホルモンの材料としてある程度の量は体に必要です。

健康によいと言われる脂肪酸を含む「あぶら」でも1gで9キロカロリーと、高エネルギーですから、とり過ぎると肥満を招きます。

国民栄養調査では多くの人が「あぶら」をとり過ぎているという調査結果になっています。

一般に肉などに多い飽和脂肪酸の摂取が多く、魚に多いn-3系多価不飽和脂肪酸や、一価不飽和脂肪酸は不足傾向がみられます。

「あぶら」の総量が過剰にならないようにし、様々な不飽和脂肪酸を含む「あぶら」をバランスよくとることが大切です。

   
  油のヘルシーなとり方
  肉に多く含まれる飽和脂肪酸は少なくし、魚に多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸や、オリーブ油に多く含まれる一価不飽和脂肪酸を多くするように心がけることが健康的な「あぶら」のとり方です。

(1)   揚げ物にサラダ油。炒め物にごま油。パスタにオリーブ油とバランスよく料理に使い分け、1日の使用量を大さじ1~2杯までに抑える。
(2)   バラ肉、ベーコン、鶏肉の皮などはできるだけ控える。
(3)   魚の干物は酸化し易いので、新鮮なものを購入し、早く食べきる。
   
 
特定保健用食品に指定されている油
  「体に脂肪が付きにくい」「脂肪の吸収を抑える」などの表示がある食用油が市場に出回っています。あくまで、一般の食用油を使ったときと比べた場合に、表示されているような効果が得られると理解して使うことが必要です。特定保健用の油も1gは9キロカロリーなので、1日の使用量は普通の油と同程度にすることが勧められます。食べるほど効果が上がるものではないです。

 

 

緑に囲まれリフレッシュ、グリーンセラピーを採り入れよう(2008年9月)

 

     
 
9月のテーマ:
緑に囲まれリフレッシュ、グリーンセラピーを採り入れよう
 暦の上ではすっかり秋。夏の暑さが残ってはいるものの、朝夕は冷え込む日も多く、普段以上に体調管理に気をつけて欲しい季節です。さて、秋といえば実りの季節。果物をはじめ、雨期と夏の日差しを受けて豊かに実った秋の味覚が食卓を賑わせてくれます。実をつける草木だけでなく、一般的に植物にとって秋は春と並ぶ最盛期。ガーデニングや山歩きにも最適の時期です。そこで今回は、緑の癒し効果を生活に採り入れる、グリーンセラピーについてお話します。
 
     

 

グリーンセラピーとは?
 
 「グリーンセラピー」とは、その名のとおり植物の「緑」によって心身を癒す方法のこと。植物の緑にはリラックス効果や心を落ち着ける効果があることは良く知られていますが、視覚を通して緑を吸収するだけでなく、例えば森林、特に針葉樹から放出される「フィトンチッド」という物質にはさまざまな効果があるそうです。
 
「フィトンチッド」はいわゆる森の香りのもとで、植物が光合成でブドウ糖をつくる際に分泌されると言われています。フィトンチッドの発生している環境の中で過ごすことで、副交感神経のはたらきが活発になり、イライラした気分や不安感を鎮静させたり、アルファ波を増加させてくれるなどの効果が現れます。この香りの中で睡眠をとると疲労回復が早いという研究報告もあり、心を癒すばかりか身体へのメリットも期待できるのがグリーンセラピーなのです。
   
身近な場所で森林浴をしよう
   さて、植物の緑に満たされた環境というと、どうしても公園や森林などをイメージしてしまいます。「わざわざ出かけるのは面倒」「市街地で周りに緑が無い」など、今の環境ではグリーンセラピーの恩恵を受けるのは難しいと感じる方も多いかもしれません。
しかし、何も公園や森林へ出かけなくても“森林浴”は可能です。室内の観葉植物やベランダガーデンの花、庭木もれっきとした植物。大きな森林でなくても、身近にある植物の緑は言わば小さな森林。どんな小さな植物も、私たちの心を癒し、光合成によって新鮮な酸素とマイナスイオンを供給してくれるのです。
   
室内緑化を進めよう
   失われ行く地球の緑を守るため、社会規模での大規模な緑化運動が進められている現代。自宅やオフィスにおいても「室内緑化」の大切さが改めて注目されています。先に紹介したとおり、室内の緑も心を落ち着けてくれるのはもちろん、他にもさまざまな効用をもたらしてくれます。
テクノストレスや目の疲れの解消・緩和
   情報化が進み、パソコン等を使用する作業が増えたことで「テクノストレス」という弊害が生まれました。主な症例は視覚疲労やドライアイなど目に関するもので、その他、機器が発生する電磁波が身体に及ぼす悪影響などが挙げられます。室内緑化植物が視覚疲労を緩和させる効果については科学的検証がなされている途中ですが、昔から「緑は目にいい」と言われていることからも、その効果が期待されます。
シックビルディング・シックハウスシンドロームの解消
   建物の気密性が高まるにつれ、問題視されるようになったのが建材や塗料から発生する、ベンゼン、ホルムアルデヒド、トリクロロエチレンなどの揮発性有機化学物質です。これらは人体に悪影響を及ぼすとされ、室内の空気の汚染源となっています。植物にはこれらの有害物質を吸着・分解する作用があり、煙草の伏流煙などに対する有効性も注目されています。
室内のイオンバランスの調整
   パソコンやテレビなどから発生するプラスイオンが空間のイオンバランスを崩し、疲労感や肩こり・腰痛、冷え性などの原因になっていると考えられています。植物が光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を排出するのはご存知のとおりですが、植物は酸素の他にマイナスイオンも発生し、室内のイオンバランスを整えてくれます。
   
   一言に「グリーンセラピー」といっても、その方法はさまざま。庭がある家ならガーデニングや家庭菜園を楽しむのもお勧めです。ベランダガーデンや屋上ガーデンも人気が高まっていて、植物が直射日光や外気と建物の緩衝材となってくれるため、省エネ効果も期待できます。また、室内の観葉植物が元気になる秋は植え替えにも最適な季節。根が張ってきた鉢物があれば、この機会に植え替えてみてはいかがでしょうか。土に触れ、水をやり、植物の手入れをする。緑を眺めるだけでなく、身近なものとして積極的に触れて「癒し」を感じてください。

 

 

朝食を食べる習慣をつけましょう!(2008年9月)

 

朝食を食べる習慣をつけましょう!
朝食の役割~朝食はからだの目覚まし時計~
 

寝起きの直後は血糖値が低く、内臓や神経、脳の働きも低下した状態になっています。

こうした機能を正常に戻し、体をすっきり目覚めさせるのが朝食の大きな役割です。

 
[お通じがよくなる]
人間の体は食事を摂ると消化器系が刺激され、それに伴い肛門の筋肉が緩みやすくなるように できています。

朝食を食べた後にトイレに行く習慣をつけると、毎朝の便通も良くなって快便生活が期待できます。

[仕事も勉強もはかどる]
シャキッと起きられずに、ぼんやりダラダラ過ごしていませんか?

朝食には寝ている間に低下した体温を上げる作用があり、活動をするためのウォーミングアップの役割があります。また朝食を摂らないと、脳のエネルギー源であるブドウ糖が不足して昼食を摂るまでやる気や集中力が出にくくなってしまいます。また昼食を朝食抜きの反動でまとめ食いをしやすく、満腹感で午後も頭がボーっとしがちです。

朝食をしっかり食べることで、一日の元気なリズムを作りハツラツと過ごせます。

[ダイエットにも効果的]
朝食を抜いてダイエットをしよう!なんて思っていませんか?

食事回数が減り、食事と食事の間隔があく事で体がエネルギーを蓄えておこうと働きます。

基礎代謝も悪くなる事で、貯めた脂肪を分解する力が落ちていき、「太りやすい体質」に・・・

朝食で摂ったエネルギーは夕食よりも消費されやすくなっているので、同じ一日の食事でも朝食をしっかりめに食べ、その分夕食を軽めにする習慣をつけるだけでもシェイプアップ効果が期待できると思います。

 
 
 
どんな朝食がいいのか?
朝食こそバランスが大切です。
[体温を上昇させるたんぱく質(主菜)]
炭水化物の3倍、脂肪の5倍もの体熱生産力があるといわれます。

血のめぐりがよくなり、寝起きの体が十分にウォーミングアップされます。

 
[即効性のエネルギー源(主食)]
糖質が分解されて出来るブドウ糖は脳を働かせる唯一のエネルギー源になります。
 
 
[野菜をたっぷり(副菜)]
野菜に含まれるビタミンが糖質を燃えやすくします。

効率よくエネルギーが生まれ生活習慣予防の効果も期待できます。

 
[乳製品や果物]
ヨーグルトや果物を加えるとビタミンやミネラル、カルシウムが摂れます。

 

おすすめ朝食パターン
[洋食セット]
パンとコーヒーだけでなく卵料理やサラダも一緒に食べることがおすすめです。
[和食セット]
日本の伝統的朝食としてご飯・野菜たっぷり味噌汁・魚・お浸しなどの組み合わせがおすすめです。ただし塩分の摂り過ぎに注意が必要です。
 

食生活の結果は、すぐに表面に表れるものではありません。

忙しい朝でも食べ物を口にするという「習慣」が大切です。

将来も健康に過ごせるように、明日からの朝食を大切にしましょう。

 

 

 

 

プールに行こう!水中ウォーキングのススメ(2008年8月)

 

     
 
8月のテーマ:
プールに行こう!水中ウォーキングのススメ
 いよいよ夏本番。蒸し暑い日が続き、クーラーのきいた部屋でゴロゴロ夏休み…というご家族も多いのではないでしょうか。こんなに暑いのに外で身体を動かすなんてとても無理!と思うのももっともですが、夏バテしやすい季節だからこそ、身体を動かして食事もしっかり摂りたいものです。暑いからといって家の中でゴロゴロして冷たいものばかり飲んでいては、余計に身体がだるくなって悪循環です。そこで今回は夏にぴったりの運動法・水中ウォーキングについてお話します。
 
     

 

泳ぐだけがプールじゃない!?
 
 夏のレジャースポーツの定番といえば、海やプールでの水遊びです。学校の授業以来、プールから足が遠のいているという方も多いかもしれませんが、ご存知の通り水泳は効率よくエネルギーが消費できるスポーツです。泳ぐのは苦手という方も、ご心配なく。水中で歩いたり体操をしたりして身体を動かすだけでも、実は結構いい運動になるんです。水中でのエクササイズは、水の抵抗があるためどうしてもゆっくりとした動きになりますが、その運動効果は床の上で激しい運動をしたときにひけをとらないほど高いという説も。陸上での運動と水中での運動は、条件がまったく異なるため明確に「どちらがいい」とは言えませんが、同じ酸素消費量の運動を行う場合、水中で行ったほうが脈拍数が少ないというデータがあります。つまり、水中での運動は少ない脈拍数で陸上より多くのカロリーが消費できるのです。
   
水中ウォーキングの方法
   水中でのウォーキングは、先にお話したとおり、水の抵抗があるため陸上と同じ姿勢・ペースでは行えません。正しい姿勢で行うことで運動効果も上がるので、ただ前に進むのではなく、足や腕の動かし方にも注意して歩きましょう。また、プール遊びを楽しんでいる他の人迷惑にならないよう、周りの状況にも気を配って行うことが大切です。

ウォーキングの姿勢
 

胸を張り、頭のてっぺんを真上に引っ張り上げるようなイメージでまっすぐ立ちます。前に進むときは下腹部を引き締めながら骨盤を少し前に出すようにして、できるだけ頭が揺れないよう水平な視線を保ち、まっすぐ前を見ながら進みます。速く歩く必要はないので、前かがみになったり上体を反らせたりせず、垂直の姿勢を意識しながら行いましょう。手足はなるべく大きく動かし、ゆっくり水をかくようにして進みます。

足の動きは、かかとから底に着地するようにして、つま先で身体を押し出すように重心を移動させます。プールの底をすべるようなイメージで前に進み、身体を上下動させるのではなく、水平に進むような姿勢で行いましょう。

 

   
アクアビクスの方法
   ここでは水中で行うエアロビクスを「アクアビクス」と総称しますが、これも基本的に陸上で行うエアロビクスとは違う運動になります。陸上でのエクササイズを水中で同じように行おうとしても動きづらいだけで、高い運動効果は得られません。水の抵抗や浮力を上手に利用して、水中に適した運動を行いましょう。プールによってはアクアビクスなどの教室を行っているところもあるので、自己流で始めるよりも、まずは教室で正しい方法を学ぶのも良いでしょう。

アクアビクスの姿勢
 

プールの深さにもよりますが、水面が胸のあたりまである深さがベストです。手のひらと手首は自然に伸ばした状態で、腕全体で水の抵抗を受け止めるように動かします。腕の動きや角度で水の抵抗を調整し、指を広げないよう、強くゆっくりとした動作で水を大きくかくように動かします。

   
プールに入るときの注意
 
プールに入る前に
 

陸上でのエクササイズと同じく、水中での運動もウォーミングアップが大切です。水中での事故を防止するためにも、まずは陸上でストレッチを。空腹時や満腹時にプールに入るのは避け、プールに入る前や休憩中の喫煙も避けてください。公共の場を利用するマナーとして、身体を清潔にして、水泳キャップの着用が義務付けられていないプールでもなるべく着用するようにしましょう。

プールからあがるとき
 

ウォーミングアップと同じく、クールダウンも大切です。泳いだ後や運動を終えたあとはすぐにプールサイドに上がらず、そのまま水中でクールダウンして、脈拍が平常脈に落ち着いてから上がりましょう。

   
 

水中で行うエクササイズは、「重力」の面でも陸上での運動と大きく異なります。肥満気味の方など、陸上では膝などに負担がかかりすぎてしまう人でも水中では浮力で体重が軽くなるため、少ない負担で運動が行えます。腰のあたりまで浸かることのできる深さがあれば、水面から出た上体の重さだけを支えるだけで動けるので、腰や膝を痛めている人でも比較的安全に運動できるという利点もあります。「運動するぞ!」と気負って出かけるのではなく、水に涼を求めるくらいの軽い気持ちで出かけるだけでまずはOKです。暑いひこそ、プールで身体を動かしてみませんか?

 

 

食事で脳梗塞を防ごう!!~若い頃からの食事が大切~(2008年8月)

 

食事で脳梗塞を防ごう!!

~若い頃からの食事が大切~

社団法人 茨城県栄養士会

管理栄養士 石津 和男

脳梗塞を防ぐ食事は、脳梗塞を引き起こす因子となる、高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満等を予防する食事と共通しています。その基本となるのがいわゆる日本型の食事をすることです。青魚や適量の肉、大豆・大豆製品、ビタミン類や食物繊維が豊富な野菜や芋類、きのこ、海藻類を積極的に食べること、そして低塩の食事を心がけることです。

    ◆脳梗塞予防にはこんな食事 

(1)
青魚を積極的に食べる
 
魚は良質なたんぱく質供給源であり、青魚に多く含まれている不飽和脂肪酸には、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。青魚は脂肪が多いからエネルギーが高い、と避けてしまいがちですが、脳梗塞の予防には積極的にとりたい素材です。

(イワシ、サンマ、アジ、サバなど)

(2)
適量の肉を食べる
 
動物性脂肪を含む肉は血管壁などを構成する重要な成分である良質なたんぱく質供給源なので、毎日摂取する必要があります。だだし、部位によっては脂肪を多く含むので、脂肪の少ない部位を選ぶこと、適量を守り食べ過ぎないようにしましょう。個人差はありますが、1日100g以内におさえ、もの足りないと思う人は、低エネルギーの野菜やきのこなどと合わせて調理しましょう。野菜に含まれる抗酸化物質や食物繊維もいっしょにとれるので栄養的にも優れたコンビといえます。
(3)
大豆・大豆製品を毎日食べる
 
大豆は良質のたんぱく源で、抗酸化ビタミンであるビタミンEを多く含み、食物繊維も豊富な食品なので毎日欠かさずとりましょう。特におから、凍り豆腐、納豆は食物繊維の多い食品です。また、納豆のねばねばに含まれる酵素には血栓を溶解する作用があるといわれています。(豆腐、おから、納豆、凍り豆腐など)
(4)
野菜を毎食100g以上食べる
 
野菜はビタミン類やミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。緑黄色野菜には動脈硬化の原因となる活性酸素の働きをおさえる抗酸化ビタミン(βカロテン、ビタミンC,ビタミンE)が多く、淡色野菜にはビタミンCが豊富です。野菜は毎日しっかり食べたい食材です。1食100g以上、1日350g以上食べることを心がけましょう。
(5)
を一日1品食べる
 
芋には食物繊維とビタミンCが豊富です。芋のビタミンCは加熱してもこわれにくいのが利点です。また、さつま芋の皮の赤は抗酸化物質アントシアニンの色素です。皮つきのまま調理しましょう。(さつま芋、里芋など)
(6)
きのこ、海藻類、こんにゃくなどを食べる
 
きのこ、海藻類、こんにゃくなどには食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維にはコレステロールが腸から吸収されるのを抑制し、体外に排出して血中コレステロールを減らす働きがあります。また、低エネルギーなのでたっぷり食べられます。ただし調理に油は使いすぎないこと。

 

  

◆脳梗塞予防にはこんな運動(目安)
(1)
種類
有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水中歩行などが適しています)
(2)
目安
ウォーキングの場合、1回15~30分を1日2回が目安です。

1日1万歩を目標にしましょう。

(3)
頻度
出来れば毎日続けることが大切。ただし無理は禁物です。
 

 

これらは若い頃からの運動、毎日の食事で実践することが肝要になります。しっかり食べて、がっちり健康!!

 

 

 

 

お肌の露出が増える季節、むだ毛対策は安全に!(2008年7月)

 

     
 
7月のテーマ:
お肌の露出が増える季節、むだ毛対策は安全に!
 梅雨明けも間近、Tシャツ1枚でも暑いくらいの季節になりました。お肌の露出が多くなると、気になるのが腕や脚、ワキなどの「むだ毛」です。特に女性にとっては気になるものですが、最近では男性でも「オシャレ」や「身だしなみ」のひとつとして、体毛の濃さを気にする人も増えているようです。剃る、抜くなど様々な処理方法がありますが、場合によっては深刻な肌トラブルを引き起こすことも…。今回は、安全で正しい処理方法とむだ毛のメカニズムについてお話しします。
 
     

 

むだ毛は本当に「無駄」な毛?
 
  まずは「むだ毛」の役割について。辞書で「むだ毛」をひくと、

むだげ 【無駄毛/徒毛】 美容や化粧のじゃまになる、顔・えり足・足などの毛。/「大辞林 第二版」より

と書いてあります。人間の体毛は全身で150万本前後も生えていると言われますが、その全てに役割があり、本来「無駄」な毛はありません。それぞれ肌や身体を保護する大切な役割を持ち、例えばワキげは摩擦で皮膚がこすれるのを防いでいますし、顔や腕、脚を覆う産毛や体毛は紫外線を吸収したり皮脂を分泌したりして、私たちの肌を守ってくれているのです。

とは言え、むだ毛はやはりオシャレの大敵。自己処理を行う場合は、衛生面やその方法に注意して、安全な処理を行いましょう。

   
むだ毛が生えるメカニズム
   毛には生えてから抜け落ちるまでの毛周期(ヘアサイクル)があり、成長期・退行期・休止期のサイクルを一定の期間で繰り返しています。

成長初期
 

毛乳頭で細胞分裂が行われ、活発に毛が伸びます。成長期の期間は体の部位によって違い、毛が伸びる長さにも差があります。

退行期
 

毛乳頭の細胞分裂が止まり、毛の成長も止まります。この期間になると毛が毛乳頭から離れて自然に抜け落ち、毛が抜けた後の毛穴も収縮します。

休止期
 

毛乳頭が活動を休止している期間です。この期間は毛が生まれたり成長したりすることはありません。

ヘアサイクルには個人差がありますが、大体1ヶ月半から2ヶ月のサイクルになります。また、ヘアサイクルは身体の部位によっても違い、同じ部位の毛でも成長期にある毛や休止期にある毛が混在しています。皮膚の表面に出ている毛は全体の1/3~1/4で、残りは休止期の毛か、これから成長期に入る毛として皮膚の中に眠っています。現在生えている毛を処理しても、皮膚の中には次の毛が待機しているため、処理してもすぐに生えてくるように感じるのです。ちなみに、このサイクルを考えると、約150万本も生えている体毛のうち100本近くの毛が毎日抜け落ちていることになります。

   
毛の量や濃さには個人差がある?
   体毛の濃さには男性ホルモンの分泌量が影響すると言われています。一般的に男性の体毛の方が濃く太いことが多いのはそのためで、ホルモンの分泌量には個人差があるため、体毛の量や濃さにも個人差が出てきます。ホルモンの分泌量が多いと、刺激を受けた毛穴が成長して、毛も濃く太くなります。逆に、男性ホルモンが少ないと毛穴が退化し、毛も薄く細くなっていきます。ホルモンの分泌量は遺伝によるものも大きく、その他ストレスや生活習慣によっても変化します。ちなみに、生まれたときは男性も女性も毛穴の数は同じで、14歳くらいになるまでの間に毛の量や濃さがだいたい決まると言われています。
   
 
自己処理の方法と注意点
 むだ毛の処理には様々な方法がありますが、代表的なものを以下に挙げます。どの方法も、どうしてもお肌にダメージを与えてしまうため、肌の弱い人は特に注意が必要です。
カミソリで剃る(剃毛)  
 

カミソリなどで肌から伸びている毛を断ち切る方法で、どの部位にも適します。ただし、表面に出ている毛を切るだけなのですぐに伸び、伸びてきた毛の断面が目立つのでこまめな処理が必要になります。また、剃る際に皮膚の一部を切り取ることにもなるので、肌を痛めてカミソリ負けを起こしてしまう可能性があります。

※石鹸やシェービングジェルを塗って肌を保護しながら剃り、処理後はしっかりと石鹸やジェルを洗い流し、保湿ケアをしましょう。また、カミソリなどの器具は必ず清潔なものを使いましょう。

除毛クリームなどで毛を溶かす(除毛)
 

化学作用によって表面の毛を溶かす方法で、痛みをともなわない手軽な脱毛方法として知られています。一般的な除毛剤は、「チオグリコール酸カルシウム」という成分の働きで、むだ毛を構成するたんぱく質を分解し根こそぎ除毛します。毛穴の中に隠れているむだ毛も一部溶かすのでカミソリで剃るより少しだけ長持ちしますが、皮膚に対しても刺激が強く、使用方法に書いている時間以上放置したり、使用後の洗い残しがあると肌荒れをおこす可能性があります。

※薬剤を使用するため、体質や体調によってはかぶれたり炎症を起こすこともあります。使用前に少量を指定時間塗ってパッチテストを行い、かぶれや赤みが発生した場合は使用しないこと!また、目元や口元への使用は危険なのでやめましょう。

毛抜きやテープで毛を抜く(脱毛)
 

毛根を含めて毛を引き抜くので、うまく抜くことができれば再生までに3~4週間は次の毛が生えず、処理後の肌も比較的きれいに仕上がります。毛抜きの場合は1本ずつ抜くので根気がいる作業になり、部位によっては痛みを伴ないます。また、途中で切れた毛は皮膚内に残って黒ずみになり、カミソリよりも毛穴の化膿を引き起こす原因にもなります。

※皮膚と器具を清潔にし、脱毛する部位を蒸しタオルで温めて柔らかくし、毛穴を広げておきましょう。処理後に赤みのある場合は、冷たいタオルなどで冷やします。

毛を脱色し、目立たなくする(脱色)
 

表面に出ているむだ毛を、薬品で色を抜いて目立たなくする方法です。毛がなくなるわけではありませんが、痛みもなく、腕や脚、背中など広範囲のむだ毛を目立たなくするには適しています。

※除毛と同じく、薬品を使うので肌への刺激は強くなります。使用方法を守り、顔や目・口の周りには使用しないこと。パッチテストを行い、傷がある場合なども使用は避けましょう。

   
 

いずれの場合も、肌や皮膚を清潔に保って処理することが大切です。また、処理後は皮膚が弱っているので刺激を与えないよう注意も必要です。海水や強い日差しなどは刺激が強いため、水着を着るためにむだ毛を処理するなら数日前に済ませておくことが大切です。日焼け止めなども、処理直後には使用しないこと! 正しく安全なお手入れでむだ毛と上手に付き合い、夏のオシャレを楽しみましょう。

 

 

<1歳~2歳児の食事>(2008年7月)

 

<1歳~2歳児の食事>

 
 
 
 
 1歳半で与えてはいけない食品はほとんどありません。栄養素のバランスを考えて食べさせるためには、量をふやすより、品数をふやすことがコツです。

小さい頃から、多くの食品の味を覚えさせておくと、食事への興味が深まり、偏食の少ない食習慣がつくと考えられています。

 
     
 
1回の食事量の目安
 
   
  ◇ごはん
    子ども茶わん1杯前後、パンなら8枚切り食パン1枚。
   
  ◇肉・魚・卵
    これらのどれかを中心にしたおかずを毎回一皿。
   
  ◇野菜
    色の濃い野菜(ほうれん草や人参など)と色の薄い野菜(きゅうりやキャベツなど)を合わせて一皿。
   
  ◇果物
    1日1個。朝・昼・夕飯またはおやつのどこかで食べます。
   
  ◇油脂類
    バター・マーガリン・サラダ油・マヨネーズのどれかを1日のうちどこかで食べます。
   
  ◇おやつ
    牛乳やヨーグルト・イモ類など。
   
   
●料理のポイント
   
   子どもは色や型、舌ざわり、におい、味などの変化にとても興味をもちます。

同じ食品でも、目先を変えた料理にすると喜びますし印象にも残ります。

また、1歳半くらいでもおいしいものはよくわかります。まず、お料理づくりを楽しむことからスタートしましょう。そして、次のポイントをとり入れてみてください。

   
  ◇しゅんの材料を使う
    その季節の出盛りのものは、おいしく、安く、栄養価も高い。
     
  ◇糖分・塩分は控えめに
    小さいうちから生活習慣病予防。薄味でもおいしく食べます。
     
  ◇にがてな食品の工夫
    好きな料理と一緒に添え、少量でもよいから食べさせます。
     
  ◇好きな料理ばかり続けない
    栄養素の配分が偏る心配もあるし、飽きもきます。
     
  ◇まぜご飯も好評ですよ!
    肉・魚・野菜など同時に食べられ、嫌いなものも気がつきません。
     
  ◇カルシウム料理も忘れずに
    牛乳や小魚を使った料理は、子どもも大人も欠かせません。
     
  ◇舌ざわりのよい料理を
    シチュー・グラタン・ロールキャベツ・あんかけ料理は食べやすいです。
     
  ◇切り方やまとめ方は大人の半分くらいに
    子どもは口も胃も小さいのです!
     
  ◇肉は食べやすく調理
    ひと口大に切ったり、ひき肉料理にして大人もつきあいましょう。同じおかずで子どもも満足。
     
  ◇1杯の分量は少なめに
    おかわりをさせるつもりで少なく盛り付け。この方が食欲も増します。
     
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
<3歳~4歳児の食事>

 
 
 
 
 からだは小さくても、栄養素のバランスのとれたものを、たっぷりとらなければならない3歳児。といっても、胃の大きさには限界があります。子どもがほうっておいても食べそうな菓子類の取りすぎに気をつけ、魚・肉・牛乳・卵・大豆製品などは、心がけて食べさせるようにします
   
 
1回の食事量の目安
 
   
  ◇ごはん
    子ども茶わん1杯。パンなら8枚切り食パン1枚。
   
  ◇肉・魚・卵
    朝・昼・夕食でこれらの食品を中心とした料理を一皿ずつ。
   
  ◇野菜
    色の濃い野菜は煮炊きして、色の薄い野菜は炒めたりサラダで、どちらか一皿。
   
  ◇果物
    りんごやみかんなどを1日1個。
   
  ◇油脂類
    1日1回どこかで食べる。
   
  ◇豆類
    みそ汁なら1杯、煮豆なら大さじ1杯、豆腐なら1/5丁。
   
  ◇おやつ
    牛乳やヨーグルト・イモ類など。
   
   
●料理のポイント
   
   3歳になると、自我が目覚め、食べ物の好き嫌いがはっきりしてきます。

少し歯ごたえのわるいもの、匂いのつよいもの、食べるのが面倒なものを嫌がります。子どもの好きなものばかり与えていると、嫌いなものはますます食べなくなります。苦手なものも調理を工夫して乗り越えさせたいもの。また、味は薄味を守りましょう。

   
  ◇肉・魚・卵料理を交互に出しましょう。
     
  ◇野菜はまぜご飯やピラフ、みそ汁に入れるとよく食べます。
     
  ◇卵料理や焼き魚などは塩なしでOK。みそ汁は、大人がうすいと感じる位に。
     
  ◇魚は、バター焼きにしたり、あんでからめると、くさみが気になりません。
     
  ◇めん類は、肉・野菜を必ずつけあわせに。
     
  ◇ハム・ソーセージ・かまぼこ・ラーメンなど塩分の多い加工食品は控えめに。
     
  ◇牛乳・チーズ・ヨーグルトなどカルシウム分を料理でもとりましょう。
     
  ◇肉はひと口大に切ったり、よくたたいてやわらかく。
     
  ◇納豆・豆腐・油揚げなど大豆製品は、1日1回食卓へ。
     
  ◇わかめ・のりなど海藻類もみそ汁やあたたかいご飯と一緒に心がけて食べさせましょう。
   
 
茨城県栄養士会 栄養士 染谷悦子
   

 

 

ジメジメ季節は裸足で過ごそう!(2008年6月)

 

     
 
6月のテーマ:
ジメジメ季節は裸足で過ごそう!
 天気がすっきりせず、湿気の多い梅雨の時期。外出するのも億劫になってしまい、運動不足になりがちな季節です。こんなときこそ「裸足」で過ごしてはいかがでしょうか?足が蒸れないのはもちろん、健康効果も期待できる「裸足生活」。今回は、その効用やアドバイスについてお話します。
 
     

 

足裏は「第2の心臓」
 
  青竹踏みや健康サンダル、足裏マッサージなど、足裏を刺激すると身体の諸器官を活性化させる効果があるのはご存知のとおり。しかし、生活環境の変化とともに足裏への刺激は意識的に行わなくては与えられなくなっています。原因は裸足で過ごす時間が減ったことで、現代と昭和初期の日本人の足裏を比較すると、筋肉の発達にずいぶんと差が出ているそうです。脳をはじめ、身体中の器官に刺激を与えるツボが集まっている「足裏」。裸足で生活することで、常に足裏を刺激して各器官を活性化させ続けることができるのです。
   
裸足生活のススメ
   裸足で生活することは、足裏へ適度な刺激を与え続ける以外にも利点があります。履物による圧迫から開放されることで心が元気になり、皮膚呼吸も活発になって足の発達、ひいては怪我や疲れに強い身体づくりへとつながっていきます。また、普段陽を浴びない足裏の日光浴をすると血液の流れがよくなり、疲れやだるさがとれるという体験談も多く聞きます。子供たちに裸足で過ごすことを奨励している小学校や保育園などが増えているのも、これらの健康と心理効果を期待してのことでしょう。もちろん、ガラスの破片や小石など怪我をする恐れのある場所では注意が必要ですし、熱いアスファルトやコンクリの上、寒い冬場に無理をして裸足で過ごすことはありません。普段の生活の中で、裸足で過ごす機会を増やすのが「裸足生活」の第一歩。公園などに出かけた際には、履物を脱いで裸足で歩くのも気持ちがいいですよ。
   
土踏まずをチェックしてみよう
   ここで、みなさんやお子様の足の裏をちょっと見てみてください。内側の中央部、いわゆる「土踏まず」はしっかり形成されていますか?2足歩行をするヒトは、4本の足で歩く動物に比べて上半身(特に頭)が重く、非常にアンバランスです。そのバランスをとるのに重要な役割を果たしているのがこの土踏まずなのです。立って歩く前の赤ちゃんの足がぺたんとしたいわゆる扁平足なのは、足裏が未発達なしるし。立って歩くようになるにつれ、徐々に骨がアーチ型になって土踏まずが形成されていくのです。

しかし、最近では大きくなっても扁平足のままの子供が増えています。土踏まずが未発達なためにバランスがとりづらく、転んで怪我をしたり足の骨を折る子供も以前より増加しています。高校生の多くが腰痛をかかえているのも、足裏の発達に関係があると見られています。土踏まずはバランスをとるだけでなく、足の裏への刺激をうまく吸収して疲れにくい歩き方ができたり、高い場所から飛び降りたときなどの衝撃を和らげる役目も果たしているのです。土踏まずをしっかり形成するためにも、裸足で過ごして足裏を鍛えることが大切です。

   
裸足で行うエクササイズ
   心臓から一番遠い場所にある足は、全身の血液循環をよくするポンプの役目も果たしています。足裏への刺激が少ないと下半身の血行が悪くなって老廃物がたまり、むくみや冷え、腰痛や生理痛、便秘などの原因となることも。意識的に足裏を刺激し、足と全身に「刺激」を与えましょう。

まずは1日数時間、裸足で過ごす習慣を
 

 室内はもちろん、土の上や芝生の上などを裸足で歩いてみましょう。また、砂利道やでこぼこの多い道を歩くのもお勧めです。

足指じゃんけん
 

 お子様や家族と一緒に、足の指を使ってじゃんけんをしてみましょう。普段あまり使わない足指のエクササイズになります。

タオルで綱引き
 

 足の指でタオルをつかみ、綱引きのようにひっぱりっこをします。じゃんけんと同じく、足指のエクササイズになります。

足指で物をつかむ・拾う
 

 足の指で物を拾い上げるのもちょうど良い運動になります。ちょっとお行儀は悪いですが、消しゴムやリモコンなど、つかみやすい形と重さのもので試してみましょう。読書やテレビを観ながらできるのでお勧めです。

   
 

蒸し暑くなるこれからの季節、裸足で過ごすのは気持ちがいいものです。また、外出時はソールのやわらかい靴やサンダルを選んで、裸足に近い環境で歩くだけでも効果が望めます。ウォーキングシューズには、裸足に近い感触で歩けるものも販売されているので、こちらも活用を。裸足生活を、代謝のいい身体作りに役立ててくださいね。