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正しく使おう、日焼け止め(2009年8月)

 

     
 
8月のテーマ:
正しく使おう、日焼け止め
  海開きも済み、子供たちはいよいよ夏休みに突入しました。海やプール、炎天下で長時間遊ぶ機会も増え、皮膚ガンや肌の老化の原因となる紫外線の影響が気になる季節です。女性は特に、日焼けしないよう普段から気をつけている方が多いものですが、子供や男性にとっても過度の日焼けは考え物。真っ黒に焼けた肌は元気で健康なイメージではありますが、身体への影響を考えて、日焼け止めを上手に使う習慣をつけましょう。
 
     

 

日焼け止めの種類
 
 ドラッグストアなどへ行くと、実にたくさんの種類の日焼け止め剤が並んでいます。紫外線が肌に浸透するのを防いでくれる日焼け止め剤ですが、肌に直接塗るものなので、メーカーや価格だけでなく、成分や肌との相性を考えて選びましょう。
SPF値とは
  日焼け止めには、その性能を表すためにSun Protection Factor(サン プロテクション ファクター)という値が用いられています。このSPF値は紫外線B波(UV-B)を防ぐ力を示しており、何も塗らない状態と比べてサンバーン(皮膚が赤くなってヒリヒリする状態)が始まるまでの時間を何倍に延ばすことができるか、ということの目安です。例えば、「SPF2」と表示してあれば、サンバーンが始まる時間を約2倍に延ばすことができるという意味です。ちなみに、個人差はありますが、成人が夏の日差しの下にいた場合、サンバーンを起こすほどの紫外線を浴びるには約20分かかるといわれています。ただし、一般的にSPF値が高いほど肌への負担が増え、通常の洗顔剤やボディソープでは落としにくくなるので、お天気や時間帯、用途によって使い分けましょう。
PA値とは
  PAとはProtection Grade of UVA(プロテクション グレイド オブ UVA)の略で、UV-A防御指数とも言われます。

これはUV-Aに対する効果を表しており、SPFは肌が赤くなるのを防ぐのに対し、PAは皮膚の黒化を防ぎます。PAは、効果によって次の3段階に分けて表示されています。

○PA+ :PFA2以上4未満・UV-A防御効果がある。

○PA++ :PFA4以上8未満・UV-A防御効果がかなりある。

○PA+++:PFA8以上・UV-A防御効果が非常にある。

また、PA値もSPF値と同じように、数値が高いほど肌への負担や落ちにくさが増します。

 

日焼け止めの成分と選び方
 
 日焼け止め剤には、紫外線防止剤という成分が含まれていますが、紫外線の一部を吸収する「吸収剤」と紫外線を反射する「散乱剤」の2種類があり、これらを単独、もしくは組み合わせて用いられます。
紫外線吸収剤とは
  紫外線吸収剤は、紫外線吸収剤が紫外線を吸収し、熱エネルギーに変えることで、肌への浸透を防ぐというものです。熱エネルギーに変えるという化学変化を起こすことで皮膚への浸透を防いでいるため、肌への負担にもなります。また、紫外線を吸収することにより酸化による肌への影響が高いため、使用頻度が高くなると肌のもつ基礎体力を損なっていきます。ちなみに、紫外線吸収剤はSPFやPAの高い日焼け止めに多く使用されているため、日焼けに対しては非常に有効ですが、長時間使用することで紫外線吸収剤が肌へ与える影響も大きくなります。
紫外線散乱剤とは
  紫外線散乱剤は、 紫外線散乱剤が肌を覆い、紫外線を反射して日焼けを防ぐものです。主な成分は酸化チタン、酸化亜鉛で、紫外線吸収剤に比べて肌への負担が少ないのが特徴です。SPFやPAの低い日焼け止めは、紫外線吸収剤を控えて主に紫外線散乱剤で構成されているものが多いため、ちょっとした買い物や子供の送り迎え、洗濯物を干したりする程度なら、紫外線吸収剤が少ないものや含まれていないSPFやPAの低い日焼け止めを利用することで肌への負担を考慮した日焼け対策ができます。
   
日焼け止めの上手な使い方
 
パッチテストをする
  日焼け止めは紫外線から肌を守るメリットを持つと同時に、その成分によって肌を傷めるデメリットも持っています。肌質や体質によっては炎症等を起こしてしまう場合もあるので、使用前にパッチテストを行うことをおススメします。テストの方法は、皮膚の内側などの目立たない部分に少量の日焼け止め剤を塗り、かゆみやほてりなどが起こらないかチェックします。なるべく使用する2日前までに行っておきましょう。
適量を塗り、こまめに塗りなおす
  ほとんどの日焼け止め剤は塗ると肌に白く残ってしまいますが、白浮きが嫌で薄くのばしてしまうと十分な効果が得られなくなります。SPFとPAの値は、日焼け止め剤を1平方センチあたり2ミリグラムずつ塗った状態を基準にしているため、白く残るのが適量なのです。また、汗などで落ちてしまうため、2~3時間おきに塗りなおし、水遊びをした後にも塗りなおすようにしましょう。ウォータープルーフのものも、皮脂が混じると落ちやすくなるため、一度塗っただけで安心するのは禁物です。
日焼け止め+αの紫外線対策を
  肌のことも考えると、日焼け止めをたっぷり塗るより帽子や日傘を併用した紫外線対策が安心。帽子はつばの広いものを選び、衣服は紫外線をカットしやすい羊毛やポリエステル素材のもので、黒くて肌の露出の低いものがベストです。
日焼け後のアフターケアと洗浄をしっかりと
  いくら日焼け対策をしても、紫外線を完全に防ぐことはできません。焼けてきたと感じたら、すぐに冷水で冷やすなどしてお肌をクールダウンしましょう。帰宅後はローションやパックでの水分補給と保湿も、シミやしわ、肌の老化を防ぐために効果的です。また、肌に残った日焼け止め剤をしっかり落とすのも忘れずに!SPFやPA値の強いもの、ウォータープルーフなど“落ちにくい”タイプのものには専用のクレンジングもあります。
 
 母子手帳からも「日光浴」という言葉が消え、日焼けは身体に害を及ぼすというイメージがすっかり定着してしまいました。とは言え、一日中紫外線の届かない室内で過ごすより、やはり太陽のもとで身体を動かすほうが、身体にも心にも健康的。日焼けと上手に付き合って、楽しく夏を過ごしましょう。

 

 

ベトベト汗を防いで、夏をサラッと快適に!(2009年7月)

 

     
 
7月のテーマ:
ベトベト汗を防いで、夏をサラッと快適に!
  梅雨があければ、いよいよ夏本番。夏休みを楽しみにしている子供たちのために、レジャーの計画をたてているご家庭も多いのではないでしょうか。たくさんの人で賑わう観光地や電車の中、ショッピングセンターなど、むっとする人いきれの中に出かけると、汗や体臭が気になるもの。夏に汗をかくのは当然の生理現象ですが、実はこの汗も健康のバロメーターなんです。生活習慣の改善で、さらっとしてにおいのない、快適な汗をかける身体づくりを目指しましょう。
 
     

 

汗の種類とメカニズム
 
 汗はベタベタしてくさいもの、というイメージがありますが、体質や生活習慣によってそのベタつき具合やにおいが異なります。そもそも汗は体内にたまった熱を放出するためにかくもので、汗を分泌する「汗腺(かんせん)」にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
エクリン腺
  運動をしたり暑いときにかく汗がでるところで、全身に約230万本あると言われています。体外へ熱を放出する大切な役割を担っており、基本的にこの汗腺から出る汗はさらさらしていてにおいもほとんどありません。
アポクリン腺
  脇の下、陰部、乳首やおへその周り、耳の中など特定の部位にある汗腺。ここから出る汗は、脂肪、鉄分、尿素などの成分を含み、乳白色で独特の臭気があります。わきがの主な原因となるのはここから出る汗で、この汗腺が大きかったり多かったりすると起こりやすくなります。

 

あなたの汗はどのタイプ?
   通常全身のエクリン腺からかく汗はさらさらしてにおいも少ないものですが、エアコンに頼りすぎた生活や運動不足などで汗腺の機能が鈍ると、ベタベタした汗をかくようになります。また、汗に含まれている成分によって皮膚の常在菌が繁殖することで、いやなにおいが発生することも。まずは以下のチェック項目から、ベタベタ汗の危険度をチェックしてみましょう。

<ベタベタ汗診断>

入浴はシャワーですますことが多い
運動はほとんどしない
室内ではいつもクーラーをかけている
汗をかいてもそのままにしている
耳垢が湿っている
便秘がち、あるいはくさいおならがよく出る
食事は肉が中心で野菜はあまり食べない
ストレスがたまりやすい、いつもイライラしている
煙草を吸う
お酒が好き

6個以上の項目に当てはまる方は、ベタベタ汗の持ち主、あるいは予備軍の可能性大です。ベタつきやにおいの少ない快適な汗をかけるよう、生活習慣の改善を心がけましょう。

   
生活習慣改善のポイント
 
1. ぬるめのお風呂にゆっくり浸かり、湯上りのクーラーは控える。
  汗腺の機能を回復するためには、「ゆっくり汗をかく」ことが大切。岩盤浴もおススメです。
2. 水分補給と有酸素運動を心がける。
基礎代謝が高まると、血液だけでなく汗もサラサラしてきます。水分補給とともにミネラルの摂取も心がけて。
3. エアコンに頼り過ぎない。
冷房の効いた部屋と蒸し暑い屋外への行き来を繰り返すと、汗腺や脳に変調が起き、ベタベタ汗の原因になってしまいます。
4. 食生活を見直し、腸も健康に。
肉をはじめとする高タンパクな食事を減らし、食物繊維や発酵食品を積極的に摂りましょう。
5. ストレスをためないよう、上手に気分転換を。
ストレスによって交感神経が緊張すると汗をかきやすくなり、におい物質を発生させる原因にもなります。
6. お酒・煙草は控えめに。
お酒を飲む量や回数が多いと肝機能が低下し、血中の遊離脂肪酸濃度が高まりくさい汗の原因に。また、煙草に含まれるにおい物質もくさい汗の原因となります。
 
 このように、健康的な生活、バランスのとれた食生活を送っている人ほど汗のべたつきやにおいが気にならない、サラサラ汗をかけるようになると言えます。もちろん体質など個人差があるので一概には言えませんが、ベトベト汗やにおいの強い汗が気になる場合は、生活習慣や食生活を見直して、快適な汗をかけるよう心がけましょう!

 

 

「治療」よりも「予防」。予防接種のススメ(2009年6月)

 

     
 
6月のテーマ:
「治療」よりも「予防」。予防接種のススメ
  雨が多く、過ごしやすいとは言いがたい季節ですが、梅雨も四季がある日本の豊かな風土の特徴のひとつ。雨だからとダラダラ過ごすのではなく、読書や芸術鑑賞など、心の栄養を蓄える絶好のチャンスと考えて楽しんでみてはいかがでしょうか?

さて、未だ猛威を振るう新型インフルエンザ。感染症・伝染病の恐ろしさを改めて実感した方も多いと思います。そこで今回は、転ばぬ先の杖・予防の大切さについてお話します。

 
     

 

まずは自分自身の健康管理を!
 
 インフルエンザに限らず、あらゆる病気に対する「予防」の第一は、病原体に負けない強い身体を作ること。そのためには、規則正しい生活、適度な運動、バランスのとれた食事など、普段から健康的な生活を心がけることが大切です。「そんなの当たり前」と言わず、まずは当然のことからはじめましょう。
また、今回の新型インフルエンザの流行に伴い、手洗いやうがい、マスクの着用などの大切さが改めてクローズアップされました。風邪やインフルエンザの流行する季節は「冬」に限らないということも、痛い教訓として実感できたのではないでしょうか。これからの季節も、油断せずに体調管理と身近な予防を心がけていきましょう。
予防接種を受けよう!
   予防接種とは、一般的に「ワクチン(不活性化もしくは無毒化したウイルスや病原菌)を接種することにより、病原体に対する免疫をあらかじめ成立させておくことで病気にかからないか、症状を軽くできる」ものです。
◎予防接種の種類

生ワクチン

生きたままの病原菌の毒性を弱めて作ったワクチンのこと。これを接種することでその病気にかかったときと同じ状態にし、免疫を作り出します。ただし、きちんと免疫ができるまでは時間がかかるので注意が必要です。また、接種後は発熱、発疹などが起きやすくなります。

例)BCG、ポリオ、麻疹(はしか)、風疹(ふうしん)など

不活化ワクチン・トキソイド

ウイルスや細菌をいったん死滅させ、必要な成分だけを抽出して作ったもの。病原菌は体内で増殖しないので、何度か接種することで、細胞に抗原を記憶させ免疫を作る狙いで接種されます。

例)日本脳炎、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風の混合ワクチン/3種混合)など

予防接種の多くは、生後数ヶ月の乳幼児から中学生までの子供が対象のものですが、ことインフルエンザに関しては、毎年流行が予測される型に応じたワクチンの予防接種が、子供から高齢者までを対象にして行われています。また、海外旅行に行く際も、訪問先に応じて積極的に予防接種を受け、感染を未然に防ぐよう心がけましょう。

予防接種を受ける前に!

持病や体調などによっては、予防接種が受けられない(受けるべきでない)ケースもあります。以下のような方は予防接種を避けてください。また、服用中の薬等がある場合も事前に必ず担当医に相談してください。

発熱など、体調不良の人
妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある人
アレルギーを持っている、もしくは持っている可能性がある人

 

 予防接種はこれまで、天然痘の根絶をはじめ、ポリオの流行等、多くの疾病の流行の防止に大きな成果をあげ、感染症による患者の発生や死亡者の大幅な減少をもたらすなど、わが国の感染症の対策に重要な役割を果たしてきました。しかし、忘れられた感染症が突然流行することもあり、油断は禁物です。予防接種はあくまで任意のものですが、その意義を正しく理解し、面倒がらずに予防接種を受けるようにしましょう。

 

 

サンダル履きの素足に注目!巻き爪、大丈夫?(2009年5月)

 

     
 
5月のテーマ:
サンダル履きの素足に注目!巻き爪、大丈夫?
  肌寒い夜もありますが、日中は半そで一枚で過ごせる陽気も多くなり、木々の新緑にも初夏を感じる季節になりました。大型連休もあり、キャンプや川遊びなど、アウトドア・レジャーに出かけるご家族も多いのではないでしょうか。そんな時、水辺で遊ぶには欠かせないのがビーチサンダル。レジャー以外でも、夏に向けて素足にサンダルを履く機会も増える季節です。以前にも「外反母趾」や「靴の選び方」など、足に関するお話を何度かしましたが、今回は足の「爪」についてお話します。
 
     

 

巻き爪とは
 
元々季節の変わり目は、気候の変化やホルモンバランスの変化によって、体調を崩しやすい傾向があります。特に春は、風が強く、花粉やホコリなどが大気中に舞うため、肌にとっては決して優しい季節ではありません。そして、夏に向けて紫外線も多くなる時期。まずはトラブルの原因を知りましょう。
巻き爪の原因
    生まれつき巻き爪という人を除き、日常生活を過ごす中で巻き爪になってしまうのは、爪に何らかの負担がかかっている証拠。爪が薄いとその分変形しやすく、巻き爪になりやすい傾向はありますが、一般的に考えられる主な原因は以下のとおりです。

外部からの圧迫
  足の巻き爪の原因として、一番多いと考えられるのが「靴」による圧迫。例えば、つま先が細くなっているデザインの靴や、ヒールの高い靴などを日常的に履いていると、足の指先(特に親指)が圧迫される状態が続き、爪を変形させてしまいます。また、窮屈な靴ではなく、サイズの合わないぶかぶかの靴も指に体重が集中してしまうため、巻き爪の原因となることもあります。
爪の切り方
  いわゆる「深爪」が原因となるケースも多く見られます。普段から深爪がちな場合はもちろん、巻き爪の初期段階で、爪が肉に食い込むのを防ぐために短く切ってしまうのも、実は巻き爪を悪化させる原因となります。これは、爪がどこまで伸びればいいのかを知らせる「爪のアンテナ」を、深爪によって切り落としてしまうしまうためと言われ、深爪を続けた結果、本来なら伸びない皮膚に向かって爪が食い込むように伸びてしまう原因となります。
スポーツや怪我など
  足をふんばるスポーツやサッカーなど、足の指に負担や衝撃が加わる場合にも、巻き爪になることがあります。これは靴と同じく外部からの圧迫で爪に負担がかかるためです。また、足の指を強くぶつけたり、足の上に重いものを落としてしまった場合なども、足の指が腫れて両側から爪を圧迫し、巻き爪の原因となります。
体重の増加
  妊娠などで、急激に体重が増加した場合も、足の指に普段以上の負担がかかることになり、巻き爪を引き起こす恐れがあります。こういう場合は特に、ヒールの低い靴を履くなどして、足の指に負担がかからないよう注意して過ごしましょう。
巻き爪を防ぐには
    巻き爪を放っておくと、指の肉に爪がどんどん食い込み激しい痛みを伴うだけでなく、ひどいケースでは巻き込まれた皮膚が化膿してしまうこともあります。また、巻き爪による足の痛みをかばうため、歩き方が不自然になり、足首や膝、腰などを痛めてしまう場合も。その他、重心を無意識に小指側にかけるためにO脚になってしまったり、巻き爪が身体全体のバランスを崩してしまうこともあります。そうなる前に、正しいケアで巻き爪を防ぎましょう。

爪は「スクエアカット」に
  爪を短く切りすぎる「深爪」が良くないことは先にお話しましたが、爪を切るときは先端に丸みをもたせる「ラウンドカット」ではなく、先が四角くなる「スクエアカット」にしましょう。爪の先の左右を伸ばすことで支えができ、爪が巻きにくくなります。ただし、あまり長すぎると先端が圧迫されて変形を助長してしまうため、白い部分を1ミリ程度残す長さを目安に。また、左右の角がとがっているとストッキングなどに引っかかってしまうため、やすりで少し丸く整えると良いでしょう。
靴選びも重要!
  つま先に負担や圧迫をかけないよう、足に合った靴を履くよう心がけましょう。また、パンプスなど、ヒールの高い靴や先の細い靴でなくても注意が必要です。靴の中で足が遊んでしまうような場合は、サイズや形が合っていない証拠。巻き爪だけでなく、外反母趾など足の変形の原因にもなるので、普段履いている靴もこの機会に見直してみましょう。また、仕事などでどうしても窮屈な靴を履かなくてはいけない場合は、時々靴を脱いで足をマッサージするなどの工夫をして、足先への負担を減らしましょう。
 
  巻き爪は、サンダルの足元がスマートに決まらないばかりか、痛みや身体のゆがみなどのトラブルの原因にもなります。靴選びや爪の切り方など、普段からできるケアをしっかり行い、巻き爪にならないよう気をつけてくださいね。また、子供や赤ちゃんの爪を切るときにも、深爪にはご注意を!

 

 

素肌美人を目指せ!春の肌トラブル対策(2009年4月)

 

     
 
4月のテーマ:
素肌美人を目指せ!春の肌トラブル対策
  桜の花が咲き始め、季節は春を迎えました。入学や入社など、新生活がスタートする4月ですが、「春一番」に代表されるように風の強い春は、実はお肌のトラブルが起こりやすい季節。新しい生活の始まりに心躍らせる時期に、肌の悩みを抱えていては楽しい気持ちも半減してしまいます。正しい対処法を知り、美しい肌で自信を持って新生活に臨みましょう。
 
     

 

春に肌トラブルが起こりやすい理由
 
元々季節の変わり目は、気候の変化やホルモンバランスの変化によって、体調を崩しやすい傾向があります。特に春は、風が強く、花粉やホコリなどが大気中に舞うため、肌にとっては決して優しい季節ではありません。そして、夏に向けて紫外線も多くなる時期。まずはトラブルの原因を知りましょう。
大気中の汚れ
  風の強い春は、ホコリやチリ、細かい砂など様々な汚れが大気中に含まれます。春は皮脂の分泌が増加する季節でもあるため、これらの細かい汚れが皮膚に付着しやすくなります。この汚れが、肌荒れやニキビなどのトラブルを引き起こしてしまうのです。
アレルゲンの増加
  花粉症の人には辛い季節ですが、花粉症の症状が出ていない人にとっても、花粉のアレルゲンは油断できないものです。また、ダニなどの活動が活発になる季節なので、花粉だけでなくダニの死骸などもアレルゲンとなります。アレルゲンが皮膚に付着すると、その刺激から肌を守ろうと防御システムが働き、肌が赤くなったりかゆくなったりする、アレルギー症状を引き起こすこともあります。
紫外線
  紫外線に注意するのは、日差しの強い夏の間だけでいいと思っている人も多いかもしれませんが、実は春から初夏にかけての季節のほうが、紫外線は強く降り注いでいます。しかも、冬の間日光に当たる機会が少なかった肌は、紫外線への抵抗力が弱まっています。そのため、いつも以上に紫外線の刺激を受けやすく、痛みや赤み、乾燥などを引き起こしてしまいます。
 
春の肌を守るには
    このように、春は過ごしやすく見えて、お肌にとっては厳しい季節。新生活が始まると生活リズムが変化し、また、昼夜の温度差も大きいため、いつもよりもしっかりとした意識で体調管理をすることも大切です。新しい生活の始まりに合わせ、生活習慣の改善を含めてお肌のケアを行いましょう。

洗顔・保湿をしっかりと!
  まずは、毎日のスキンケアの見直しを。春は肌に汚れがつきやすい季節なので、朝晩の洗顔をきちんと行い、洗顔後は化粧水や保湿液をつけて乾燥や汚れから皮膚をガードしましょう。また、洗顔時や洗顔後には、併せてマッサージをするのもおススメ。血行がよくなり、新陳代謝を促すために、肌が活性化されます。
紫外線対策は万全に!
  夏のように強い日差しを感じることが少ないため、つい忘れがちな紫外線対策ですが、この季節こそ注意が必要。ちょっとした買い物や散歩、洗濯物を干す間も、油断は大敵です。日焼け止め効果のあるクリームなどを常に塗る習慣をつけ、出かけるときには帽子や日傘を持つようにしましょう。また、顔だけでなく、薄手の長袖をはおるなどして身体への紫外線にも注意してください。
旬の野菜を食卓に!
  旬の食材は、栄養分が豊富でおいしいもの。さらに、旬の季節に合わせて食べると、健康面にも良いとされています。春菊や竹の子、春キャベツ、山菜など、春が旬の食材を積極的に食事に採り入れ、身体を内側からキレイに元気にしていきましょう。また、春は身体の中の老廃物が排出されやすい季節でもあります。ハーブティーなど、デトックス効果のある食材も意識的に摂りましょう。
 
  漢方の古典 「黄帝内経(こうていだいけい)」 には、春は花や草木の芽が吹き、それまで静かにしていた動物や昆虫が外に飛び出し、川や海に住む生き物まで自然の全てが活き活きと栄えてくる季節として、春の3ヵ月を発陳(はっちん)と呼ぶと書かれています。そして、「この季節には少し早起きし、楽な格好で外に出てゆったりと歩き、春に芽生えた万物と同じように心身ともに活き活きと活動的な気持ちで過ごすと良い」とされているそうです。草花が芽吹くこの季節は、ウォーキングにも最適です。春の明るい景色を眺めながら身体を動かせば、ストレスによる肌トラブルも防ぐことができるはずです。

 

 

「鼻うがい」でスッキリ、花粉症対策(2009年3月)

 

     
 
3月のテーマ:
「鼻うがい」でスッキリ、花粉症対策
 朝晩は冷え込むこともありますが、温かい日差しや桜のつぼみに、春の訪れを感じる季節になりました。しかし、花粉症に悩む方々にとっては、春の訪れは憂鬱なもの。インフルエンザや風邪の予防に引き続き、外出時にはマスクを手放せないという方も多いのではないでしょうか。今回は、花粉症の症状を少しでも楽にするための対策「鼻うがい」についてお話します。
 
     

 

花粉症とは?
 
 花粉症とはそもそもアレルギー反応の一種で、アトピーや食物アレルギーなどを持っているアレルギー体質の人は、特にかかりやすいと言われています。ウイルスや細菌などが侵入してくると、その「敵」のタイプを覚え、次の来襲に備えてぴったりの「抗体」を作っておくというのが免疫のシステムですが、それが過剰な反応を起こして本来は毒でもないスギなどの花粉にまで抗体を作り出してしまい、鼻や目についた坑原(花粉)を取り去ろうと、くしゃみ・鼻水・かゆみなどの防御システムが働く、というのが花粉症のメカニズムです。
 現在10人に1人が発症していると言われ、日本特有の現代病とも言える「花粉症」。その大きな原因となっているスギ花粉が飛散するのが今の季節です。予防のためには、原因となる花粉を吸い込まないことが第一なので、外出時のマスクやメガネの着用はもちろん、花粉の付きにくい素材の服を着る、外出後はすぐに着替える、こまめな掃除を心がけるなどして、花粉を室内に持ち込まない工夫も大切です。
 
「鼻うがい」の効果
   人間の身体には、目や耳、口などの孔があいていますが、常に孔が開いていて、外の空気を取り込んでいるのは鼻の孔だけです。そのため、鼻は空気中の花粉も取り込みやすく、また、鼻の前方には綿毛細胞がないので、ここに付着した花粉は長く残ってしまうことになります。「鼻うがい」は、鼻の中を洗浄し、花粉を洗い流すことで、花粉症の原因となる花粉そのものを取り去る効果を持っています。その他、アレルギー性鼻炎や口内炎、にきびやじんましんなどの症状改善にも効果があるという報告もあり、もちろん風邪の予防にも有効です。
   
「鼻うがい」のやり方
  ◎用意するもの

ぬるま湯100cc

(刺激を少なくするため、体温と同じくらいの37℃前後の温度を目安に)

食塩1g(血液とイオン構成が同じの天然塩を用意しましょう)
人間の体液と同じ、0.9%の濃度の食塩水を使用することで、刺激を最小限に抑えられます。水道水をそのまま使うと、鼻の粘膜を刺激してしまうので注意してください。

◎やり方

1.   お湯に食塩を入れ、よくかき混ぜます。(濃度0.9%の生理食塩水を使用してもOKです)
2.   顔を上に向け、片方の鼻の孔に少しずつ食塩水を流し込みます。(一方の鼻の孔を押さえ、コップの淵からゆっくり吸い上げるようにしてもOK)
3.   鼻の奥に食塩水が流れていくのを確認したら、前かがみの姿勢になって鼻か口から食塩水を出します。(このとき、鼻をかんで出すのではなく、自然に流れ出てくるままにまかせます)
4.   これをもう一度繰り返し、反対側の鼻の孔も同じように行います。
5.   慣れてきたら、食塩水を入れたあとに顔を傾け、鼻の奥の右側、左側も洗うようにします。(顔を傾けすぎて、耳に水が入らないように注意しましょう)

慣れてくれば、両方の鼻の孔を同時に洗浄しても大丈夫ですが、耳の方へ食塩水が入らないよう注意して行ってください。また、鼻うがいの最中や後に、鼻の中に食塩水が残った状態で鼻をかむと、耳に水が回ってしまうので、鼻をかまないよう注意しましょう。(中耳炎などの耳の病気の原因になることがあります) 最後に頭を下に向け、左右にゆっくり振るようにすると残った食塩水が鼻や口から出てくるので、ティッシュ等で拭き取るようにしてください。

   
   「鼻うがい」は、基本的に1日1回、帰宅後や夕食後、入浴前などに行うのがおすすめです。鼻の中を刺激するため、かえって鼻水が増えてしまうこともあるので、慣れるまでは外出前や就寝前などは避け、余裕のある時間帯を選ぶといいでしょう。「痛そう」「難しそう」というイメージを持っている方が多いかもしれませんが、「すっきりした」「楽になった」という感想を持つ鼻うがい経験者も多いので、花粉症の方は是非試してみてください。

 

 

インフルエンザに備える!うがいと手洗い方法(2009年2月)

 

     
 
2月のテーマ:
インフルエンザに備える!うがいと手洗い方法
 新型インフルエンザ流行の危機が報じられた昨年以来、マスクの着用やうがい・手洗いの徹底が呼びかけられています。今年に入り、1月の2週目には国内のインフルエンザ発生件数は1週目から倍増。本県でも、潮来、古河、ひたちなかの3市でインフルエンザ警報が発令されるなど、確実にその猛威をふるっています。予防接種を受けた方も、受けていない方も、今回のお話を参考に、まずは基本の「うがい・手洗い」で、インフルエンザの予防につとめましょう!
 
     

 

インフルエンザとは?
   ご存知のとおり、インフルエンザはインフルエンザウイルスの感染によっておこり、通常「風邪」と呼ばれる普通感冒とはちがう特徴を持っています。「風邪」の場合は、のどや鼻(せき・くしゃみ・鼻水など)に症状が出るのに対し、インフルエンザは1日から5日(平均で3日)の潜伏期間を経て急に38~40度の高熱が出て、倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状も強く出るのが特徴。これらの症状が4~5日ほど続き、重症化したり合併症を発症すると、命の危険に関わる恐れもある感染症です。

インフルエンザは、感染者のくしゃみや咳などを介して、空中に飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染する「飛沫感染」の危険性が高く、インフルエンザが流行している期間は感染の危険が高まりますが、ウイルスを吸い込んだからといって、すぐに感染・発症するわけではありません。ウイルスが身体の中に入り込む前に洗い流してしまえば感染を防ぐことができるので、外出時のマスクの着用、および外出後のうがい・手洗いが大切なのです。

 
正しい「手洗い」の方法
 
1. 手を水で濡らし、石鹸をつけて両手の手の平をこすり合わせてよく泡立てます。

(石鹸を泡立てることで界面活性作用が生まれ、消毒の効率が高まります)

2. 手の甲をもう片方の手の平でよくこすり洗いします。反対の手も同様に。
3. 指を組み、両手の指の間をこすり洗いします。
4. 親指をもう片方の手で包み、こすり洗いします。反対の親指も同様に。
5. 手の平を、もう片方の手の指先でこすり洗いします。反対の手の平も同様に。

(細かいしわの間も、意識してしっかり洗いましょう)

6. 爪の隙間を洗います。爪ブラシなどを使うとより効果的です。
7. 流水でよくすすぎ、石鹸をきれいに洗い流します。
8. 乾いた清潔なタオル、ペーパータオルなどで手を拭き、よく乾かします。
仕上げにアルコール殺菌スプレーなどをすりこむと、更に効果的です。
朝起きたとき、会社や学校に着いたとき、食事の前、トイレの後、掃除の後、そして帰宅後と、こまめに「手洗い」を行いましょう!
正しい「うがい」の方法
 
1. 清潔なコップに水を入れます。

(うがい薬があれば記載の量で希釈して使用。お茶の成分「カテキン」には殺菌作用があるため、お茶でのうがいもOKです)

2. 口にふくみ、まずはブクブクうがいをします。

(口の中の細菌や食べかすを除去するため、ガラガラうがいの前に必ずブクブクうがいをしましょう!目安は15秒以上、しっかりと)

3. 水やうがい薬を口に含んで上を向き、のどの奥まで液が回るようにガラガラうがいをします。

(こちらも、15秒以上を目安にしっかりと!)

4. ガラガラうがいを何度か繰り返します。
手洗いと同じく、外出後や食事の前後など、こまめに行いましょう!
 
インフルエンザの予防には、うがい・手洗いが基本ですが、普段からの健康管理も大切です。また、ウイルスは湿度を嫌うため、加湿器などを利用して、室内の湿度を50~60%に保つのも有効です。規則正しい生活、栄養バランスのとれた食事、じゅうぶんな睡眠を心がけ、この冬も元気に過ごしましょう!

 

 

ビタミンやミネラル・・・微量栄養素が不足していませんか?(2009年2月)

 

ビタミンやミネラル・・・微量栄養素が不足していませんか?
  現在日本では、エネルギー摂取量は過剰であるものの、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素は不足する傾向にあります。ビタミンやミネラルが不足すると、炭水化物やタンパク質、脂質を効率的に利用することができなくなってしまいます。肥満はもちろん、脂質異常症や糖尿病にはこの代謝異常が大きく関わっています。代謝のメカニズムに負担をかけないためにも、ビタミンやミネラルは毎日きちんと摂取することが必要です。
   
  【微量栄養素のはたらき】
 
エネルギー産生に複合的に作用するビタミンB群
  ビタミンB群は食事で体内に入ってくる3大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)を分解・燃焼するのを助け、からだに必要なエネルギーを作り出します。
   
 
心筋梗塞のリスクを下げるビタミンEとC
  抗酸化ビタミンのビタミンA、C、Eは動脈硬化の予防に役立つビタミンです。米国での研究によると、ビタミンEのサプリメント服用が心筋梗塞による死亡率の低減に役立つこと、また、ビタミンEとCの併用でリスクはさらに低減することがわかっています。
   
 
動脈硬化を促すホモシステインを抑える葉酸とビタミンB群
  動脈硬化を引き起こすといわれているホモシステイン。血中の濃度が増えると、LDL(悪玉)コレステロールを酸化させて、血栓の元を作ります。葉酸やビタミンB12、B6にはホモシステインの過剰生成を抑える働きがあることがわかってきました。
   
  バランスをとりながら働くミネラル
  ナトリウムはカリウムと調節しあって血圧や浸透圧の調整を行います。このほか、ミネラルは相互にバランスをとりながら働きます。そのため、ミネラルの摂取バランスが悪いと、体内で上手く働かなくなり、だるい、疲れやすい、風邪を引きやすいなどの症状があらわれます。
   
 
からだに必要な栄養素は、食事からとることが基本です。ビタミンには水に溶ける性質の水溶性ビタミンと、水には溶けにくい脂溶性ビタミンがあるなど、栄養素には様々な特徴があります。最近ではサプリメントなどで手軽に効率よく補給することもできますが、特定の栄養素だけをとるのではなく、毎日のバランスのよい食事から美味しく、無理なく、栄養素をとりたいものです。

 

 

エコであったか!保温グッズ活用のススメ(2009年1月)

 

     
 
1月のテーマ:
エコであったか!保温グッズ活用のススメ
 みなさま、新年明けましておめでとうございます。今年も一年、病気や怪我をすることなく健康な日々を過ごしていきましょう!さて、初詣や親戚参りにバーゲンと、新年は何かと外出する機会の多い時期です。インフルエンザの脅威から身を守るためにマスクの着用やうがい手洗いなどの予防を徹底するのはもちろんのこと、普段から身体を冷やさない工夫をしておきましょう。そこで今回は、エアコンやストーブに頼らない”エコ”効果も抜群の保温グッズをご紹介します。
 
     

 

まずは保温のポイントを押さえましょう
 
 身体を温める(冷やさない)ためには、第一に寒い外気を遮断し、体温を逃がさないことが重要です。例えば防寒・保温に優れているといわれるダウンジャケットは、生地の間に水鳥の羽毛をたっぷり入れることで外気との間に空気の壁を作り、抜群の保温効果を発揮してくれます。重ね着にも同じような効果があり、特に冷えやすいお腹を温める腹巻や下半身をぴったり包む股引(ももひき)は、まさに日本人の知恵から生まれた保温グッズの代表です。
お腹と下半身を温める
下半身には発熱源となる筋肉や太い血管が集中しているため、下半身を重点的に冷えから守ることで全身を効率よく温めることができます。お腹は腹巻で、足元はタイツや靴下でしっかりカバーし、下半身の冷えを防ぎましょう。
 
腰と太ももを温める
太ももの筋肉量は全身の3分の1から4分の1を占めるといわれ、発熱源である筋肉が最も多い部分。太ももを湯たんぽなどで温めると、温かい血液が全身に行きわたり、効率よく身体を温めることができます。また、腰には体温調節をつかさどる自律神経のスイッチがあるため、湯たんぽやカイロを使うときは太ももと腰を交互に温めると良いでしょう。
 
首を温める
首には寒さを感じるセンサーがあり、首を温めると手足の血流量がアップするといわれています。温感・冷感を感じ取るセンサーが集中している首を温めると、脳は「身体が温まった」と判断し、冷えて収縮していた手や足の先の血管が緩んで温かくなります。また、首の後ろには「風門」「風池」「風府」などのツボがあり、このツボを温めると体中がぽかぽかしてきます。
 
電気を使わない、エコな保温グッズ
 
保温下着
いつもの洋服の下に、保温効果の高い下着を1枚着るだけでずいぶん暖かく感じることができます。昨年はより保温効果の高いあったか下着が大ブームとなりましたが、腹巻やももひきと聞くと「かっこ悪い」「恥ずかしい」と感じる方も多いかもしれませんが、最近ではオシャレなデザインの商品もたくさん販売されているので、ファッション感覚で楽しんでみてはいかがですか?
 
マフラー
先にお話したとおり、首の保温は身体全体の保温につながります。オシャレのアクセントとしても活用できるマフラーが1本あると、寒い日の外出も楽しくなりますね。また、冷えてなかなか眠れないという夜には、首周りにタオルを巻くのもおススメです。布団の間から入ってくる冷気を防ぎ、身体を優しく温めてくれます。
 
湯たんぽ・カイロ
湯たんぽやカイロは、身体の一部分を直接温めてくれる即効性のあるアイテム。湯たんぽを太ももの上に置いたり、カイロで腰を温めると、その部分だけでなく全身を温めてくれる効果もあります。外出時に冷えを感じたときは、温かいペットボトル飲料や缶コーヒーなどで代用することもできます。
 
ひざ掛け・ブランケット
冷えやすい下半身を温めるのに便利なのが、ひざ掛けやブランケット。職場や車に1枚常備しておくと、足元の冷えを防いでくれます。先にお話したとおり、太ももの保温も全身の保温に効果があります。手元にひざ掛けがないときは、上着などで代用してもOKです。
   
温性食品で身体を中から温める
 
 温性食品とは、その名のとおり身体を温める機能を持つ食品のことで、代表的なものに秋冬が旬の食材(薬味、根菜類)などがあります。例えばニンジンやレンコン、ネギ、ニンニク、タマネギ、ショウガなど。根菜の煮物やショウガ湯などは、身体を中から温めてくれます。中でもショウガとシナモンは特に即効性が高いといわれ、ショウガは漢方の処方にもよく使われる食材です。ショウガはチューブ入りのものでも生と変わらない効果が得られるので、バッグに入れて持ち歩けば外出先でもスープや紅茶などに入れて飲むことができます。また、シナモンも小瓶入りのパウダータイプなら手軽に持ち歩くことができ、コーヒーやココアに入れておいしく身体を温めることができますよ。
   
寒い季節はついつい暖房器具に頼ってしまいますが、室内と外気の温度差や空気の乾燥が体調を崩す原因となることも。そして何より、CO2の排出を少しでも抑えるために、エコな保温グッズを上手に活用し、身体にも地球にも優しいあったか生活を送りましょう。

 

 

糖尿病を予防する食生活(2009年1月)

 

糖尿病を予防する食生活
 
  ○糖尿病になる人が増え続けています。
   日本人の多くは体質的に糖尿病になりやすい遺伝子をもっていますが、この半世紀余りの間に食生活が急速に豊かになりすぎたことなどが皮肉にも、糖尿病患者数を20倍にも増やす事態をまねきました。

2007年に厚生労働省が発表した糖尿病実態調査の結果によると、糖尿病予備軍を含めて、全国で「糖尿病が強く疑われる」あるいは「糖尿病の可能性を否定できない」人が、2210万人もいるのです。5年前の調査に比べて600万人も増えています。

 血糖値が少々高くても、自覚症状はまったくありません。しかし、血糖値が高い状態が続くと、さまざまな合併症をまねきます。成人の失明の原因の第1位、人工透析を受けなければならなくなる原因の第1位はいずれも糖尿病です。

血糖値が高めと指摘されたら、生活習慣の見直しを始めましょう。糖尿病の誘因は、肥満、食生活の偏り、運動不足などの生活習慣と深く関わります。したがって、糖尿病は一人ひとりの生活習慣の見直しと改善によって予防し、進行を遅らせることが可能になります。

   
 

日本人は糖尿病になりやすい!?

日本人は2型糖尿病になりやすいと言われています。これは、日本人のインスリン(血液中の糖を細胞に取り込み、血糖値を下げる働き)分泌能力が、欧米人に比べ低いからです。欧米人の中には高カロリー、高脂肪の食生活をしている為に、日本では考えられないくらいの肥満体をした人を見かけることがありますが、欧米人のインスリン分泌能力はその高カロリーの食生活に対応でき、過剰に摂取した栄養は脂肪として体につき、血中に糖として残る事はないそうです。ところが日本人はインスリン分泌能力が欧米人よりも低いために、過剰に取った栄養が糖として血中に残ってしまいます。つまり、私たち日本人は欧米人よりも太りにくいかわりに、糖尿病になり易いのです。

もう一つの理由としては、飢餓に強い遺伝子的な要因を持っている為とされています。栄養状態が悪い状態が長く続いた時代に、飢餓に強い遺伝子が残り、子孫に伝わったと考えられていますが、現在では、この節約遺伝子が裏目にでてしまい、高カロリー、高脂肪の食事に対応できず、肥満や糖尿病に陥ってしまうのです。

   
  糖尿病を予防する食事
  ○野菜はたっぷりとろう
  野菜に含まれる食物繊維は、肥満を防ぐ働きをします。野菜は1日に350g以上とり、このうち緑黄色野菜を120g以上とるようにしましょう。
   
  ○食事は決まった時間に、時間をかけて食べよう
 
朝食を抜いたり、食事時間が不規則だったり、寝る前3時間の間に食べるのはよくありません。ゆっくりよくかんで、一家団らん、会話を楽しみながら、時間をかけて食べましょう。
   
  ○甘いものや脂っぽいものは食べ過ぎない
  甘いものや脂っぽいものは太りやすい食品です。食べ過ぎに気をつけましょう。
   
  ○ひとり分ずつ、取り分けて食べよう
  大勢で大皿から食べると、どのくらい食べたかわかりづらいため、たくさん食べてしまいがちです。
   
  ○薄味にしよう
  濃い味のおかずはごはんをたくさん食べてしまいがちです。素材の味をいかした薄味料理を。
   
  ○ながら食いはやめよう
  テレビを見ながら、新聞を読みながらといったながら食いも、食べた量がわかりづらいもの。またよく味わえないため、満足感もありません。
   
  ○多いときは残そう
  多いと感じたら、無理せずに残しましょう。
   
  ○お茶碗は小ぶりのものを
  お茶碗を小さくすると、1膳の量が少なくなるため、食べ過ぎを防げます。
   
  ○調味料はかけずにつける
  マヨネーズやドレッシングは、油が多く、太りやすい食品。お醤油などの塩分は、高血圧の原因になり、糖尿病を悪化させます。直接料理にかけず、小皿にとってつけましょう。
   
  ○食品のエネルギーを知ろう
 

毎日食べるものがどのくらいのエネルギーなのかを知り、食品を選ぶときや食べるときの参考にしましょう。