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「竹の子・筍(たけのこ)の季節」(2005年4月)

 

 
「竹の子・筍(たけのこ)の季節」
社団法人茨城県栄養士会
 
 
 
   
 入学、入社など、新しいスタートの季節。そんなイメージにぴったりの春らしい食材と言えば、「たけのこ」ではないでしょうか。独特の旨味、苦味のある、なんとも言えない味は、中国料理、日本料理で広く使われています。
 
   
    「たけのこ」の特徴
   
イネ科
成長が早く、一旬(10日)で竹になるところから「筍」の字があてられました。

成長は猛烈に早く、1日で1m以上も伸びることがあります。

    「たけのこ」の旬と種類
   
旬は4~5月で、種類は約70種類ほどありますが、一般的な食用の「たけのこ」は、孟宗竹(もうそうちく)の若芽です。 たけのこ
代表的な種類として、孟宗竹(もうそうちく)、淡竹(はちく)、真竹(まだけ)、根曲がり竹(ねまがりたけ)があり、孟宗竹が一番早く3月中旬~5月頃まで、淡竹がそれに続き、真竹や根曲がり竹が5~6月頃に出回ります。
    「たけのこ」の選び方
   
形はずんぐりしていて、ずっしりと重いもの。
大きさの割に軽いものは水分が無くなり、鮮度が落ちています。
穂先は黄色く開いていないものが新鮮で、緑色になっているものは、育ちすぎでえぐみが強くなっています。

根元は、赤いイボイボが小さくて少ないものほどやわらかい。

    「たけのこ」の下処理
   
皮付きのまま穂先を斜めに切り落とし、さらに切り口から皮の部分を縦半分に1本の切れ目を入れます。
とうがらし
たっぷりの水にぬか2カップと赤唐辛子2~3本を入れて強火にかけ、沸騰したら落し蓋をして、中火で1時間以上ゆでます。 たけのこの切り方
根元に竹串がすっと通るようになったら火を止め、ゆで汁の中でそのまま冷まします。
冷めたらよく水洗いし、切り目から皮を開くようにして皮を剥きます。
    「たけのこ」の栄養
   
食物繊維が豊富で、便秘や大腸がんなどの予防に効果的。
旨味の成分はグルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸などのアミノ酸によるもので、「ゆでたけのこ」の白い粉はチロシンで害はありません。
えぐみのもとはシュウ酸やホモゲンチジン酸で、掘り出してから時間が経つごとに増加します。
    「たけのこ」の効果
   
大腸がんの予防や便秘の改善

食物繊維は便秘の改善、大腸がんの予防やコレステロールの吸収を抑え、体外に排出してくれるという効果があります。

腹痛の男の子
高血圧予防

カリウムが含まれており、体内の余分な塩分を排出する効果があります。

 
疲労回復、ストレス解消

グリーンアスパラにも含まれるアスパラギン酸は、疲労回復に効果が、チロシンは脳に働きストレスの解消にも効果があります。

イライラしている女の子
    「たけのこ」シンプルに食べよう!
   
まずは、頑張って今年こそ新鮮な「たけのこ」の下処理に挑戦!!
先のやわらかい部分を縦にスライス。シンプルに「わさび醤油」、「しょうが醤油」や、マヨネーズも意外に合います。
「わさびマヨネーズ」、「七味マヨネーズ」などいろいろ試してみてはいかがでしょうか。
とうがらし わさび しょうゆ マヨネーズ

 

 

”お付き合い”の多い季節、 お酒と上手に付き合おう(2005年3月・4月)

 

     
 
3月・4月の

テーマ:

”お付き合い”の多い季節、

お酒と上手に付き合おう

歓送迎会やお花見など、お酒を飲む機会の多い季節になりました。適度なアルコールは楽しい気分を盛り上げ、会話も弾ませてくれます。しかし、飲み過ぎてしまうと話は別。酔いつぶれて仲間に迷惑をかけたり、次の日二日酔いでダウンしてしまってはせっかくの楽しいお酒が台無し。アルコールと上手に付き合って、楽しく飲みましょう!

 
     

 

お酒の上手な飲み方って?
 
 お酒を飲んだら、アルコールを順調に代謝すること。そのためには丈夫な胃と肝臓が必要です。飲む前、飲んでいる最中、飲んだ後、それぞれに合わせて胃と肝臓をアルコールから守る成分を摂っておきましょう。
 
 

<飲む前には>

効果的な成分:クルクミン
  代表的な食物:ウコン
 

期待できる効果:胆汁の分泌を促進し、肝臓全体の解毒作用を高めるといわれている。サプリメントやお茶など様々な商品が出ているので、普段から摂取し、肝機能を高めておこう。

効果的な成分:セサミン
  代表的な食物:ゴマ
 

期待できる効果:活性酸素を取り除き、肝機能を高めてアルコールの代謝を促すといわれている。サプリメントも活用しよう。

効果的な成分:脂肪
  代表的な食物:ヨーグルト、牛乳など
  期待できる効果:乳製品に含まれる脂肪は胃に膜を張り、アルコールの吸収を穏やかにしてくれる。お酒を飲む 30 分~1時間前に摂取しておくと効果的。
 
 
   
   
 
<飲んでいる最中には>
「飲みながら食べる」のが、飲み過ぎ・二日酔い防止術の鉄則。アルコール代謝を助ける成分をおつまみで補給しましょう。
効果的な成分:たんぱく質
  代表的な食物:肉、魚、チーズ、豆腐、枝豆など
  期待できる効果:動物性・植物性たんぱく質は、肝臓がアルコールを代謝するのに必要な成分。枝豆や冷奴、焼き鳥や刺身などが肴の定番になっているのにも深~い理由があったのです。
効果的な成分:ビタミンB1
  代表的な食物:ネギ、ニラ、にんにくなど
  期待できる効果:こちらも肝臓のアルコール代謝を助ける成分。臭いが気になるという人も、肝臓のために積極的に食べましょう。
効果的な成分:ビタミンC
  代表的な食物:イモ類、小松菜、ブロッコリー、ピーマンなど
  期待できる効果:アルコールの代謝に不可欠なだけでなく、ビタミンCはアルコールによって腸管からの吸収が阻害されてしまいます。しっかり食べて、十分に補いましょう。
効果的な成分:ビタミンE
  代表的な食物:ナッツ類
  期待できる効果:アルコール代謝を促進する働きが。ただし、高カロリーなので食べすぎには注意!
 
<二日酔いになってしまった時は>
二日酔いの時はアルコールの代謝を促進することと、アルコール分解の途中で生じたアセトアルデヒドの分解を促すこと。まずは水分を補給し、食欲が出てきたら栄養を補給しましょう。
効果的な成分:水分
  代表的な食物:スポーツドリンク、ミネラルウォーターなど
  期待できる効果:アルコール代謝で消費された水分をたっぷり補いましょう。ビタミンやミネラルも同時に補給できるスポーツドリンクがおススメ。
効果的な成分:果糖
  代表的な食物:オレンジジュース
  期待できる効果:果糖がアルコールの分解を高め、ビタミンCがアセトアルデヒドの分解を促進してくれる。
効果的な成分:タンニン、カタラーゼ
  代表的な食物:柿
  期待できる効果:タンニンが胃の粘膜を収縮させてアルコールの吸収を穏やかにし、カタラーゼなどの酵素がアルコールの代謝を活発にしてくれる。更に柿はビタミンCも豊富。
効果的な成分:タウリン
  代表的な食物:シジミの味噌汁
  期待できる効果:肝臓の解毒作用を促し、アセトアルデヒドの分解も促進してくれる。
効果的な成分:クエン酸
  代表的な食物:梅干
  期待できる効果:飲んだ後は体の栄養素がアルコール分解に使われ、細胞がエネルギー不足に。クエン酸でエネルギーを生み出す回路(クエン酸回路)を活発にさせましょう。
効果的な成分:カフェイン
  代表的な食物:コーヒー
  期待できる効果:カフェインの覚醒作用で、二日酔いの頭をシャキッとさせましょう。アセトアルデヒドの代謝を促進させたり、利尿作用によって老廃物を体内から追い出す作用もあります。
 
 
二日酔いはなぜ起こる?
 
 
二日酔いの犯人といわれるのが「アセトアルデヒド」。体内に入ったアルコールが酸化され、炭酸ガスと水に分解される過程で生じる猛毒で、これが血液にのって身体中を駆け巡り、脳の血管を刺激して頭痛などの症状を引き起こすといわれています。また、アルコールのもつ脱水作用によって脳の細胞に含まれる水分が少なくなり、細胞や血管が縮むことでも激しい頭痛が起こったり、全身が脱水状態になることで疲労感や脱力感がうまれるといわれます。
二日酔いにならないためには「飲みすぎない」ことが第一ですが、二日酔いになってしまったときには、上に挙げた栄養素や成分を積極的に摂って、早めの回復を心掛けましょう。また、運動はアルコール血中濃度を下げてくれるので、二日酔いだからといっていつまでも寝ていないで体を動かすよう心掛けましょう。ただし、激しい運動や熱いお風呂に入るのは、心臓に負担がかかりすぎるので厳禁。軽いウォーキングや、シャワー程度に済ませましょう。
アルコールの上手な飲み方「 10 カ条」
 
 

社団法人アルコール健康医学協会の定める「適正飲酒10カ条」。

・ 笑いながら、共に楽しく飲もう

・ 自分のペースでゆっくりと

・ 食べながら飲む習慣を

・ (お酒は)自分の適量にとどめよう

・ 週に2日は休肝日を

・ 人に酒の無理強いをしない

・ 薬(睡眠薬、安定剤、糖尿病薬など)と一緒には飲まない

・ 強いアルコール飲料は薄めて

・ 遅くとも夜12時で切り上げよう

・ 肝臓などの定期検査を

盛り上げるためといっても、一気飲みをしたりさせたりも厳禁です。当然ですが、飲酒運転も絶対禁止。楽しく飲んだあとは、タクシーや代行で安全に帰りましょう。酒は別名「百薬の長」。上手に飲めば、心と体の健康に役立つ”薬”になるのです。

 

 

「行 事 食」(2005年3月)

 

「行 事 食」
茨城県栄養士会 管理栄養士
廣木 智子
 
 
 
    3月(桃の祭り)
   

 「雛祭り」は桃の枝と柳の枝とを、銚子か瓶子に立て、菱餅に白酒を供えるのが慣わしでした。桃は邪気不祥を払う仙木「御酒古草(みきこぐさ)」という名もあります。

食材には鰈(カレイ)・烏賊(イカ)・田螺(タニシ)・浅蜊(アサリ)などがあります。

節句料理には、田螺の和え物(ぬた)、蛤はなくてはならぬ祝儀もの、蒸蛤・焼蛤・蛤汁・蛤飯・蛤鍋などがあります。

季節の野菜には、わらび、根干・土筆(つくし)・蓼・葉生姜・久年母・木の芽・春筍・蕗のとう・嫁菜・萵苣(ちさ)・鶯菜・あさづき・春菊などがあります。

草餅のいわれは周の国、幽王の時、草餅を作って王に献じたところ、その味がたいへんよかったので、祖霊を慰めるため宗廟に献じたところ、天下が治って民は泰平を喜んだと記されています。

草餅の形も、菱に切られるのが古習で、女の子が生まれると、初節句には菱形、2年目は扁平にした米の粉の団子に小豆餡を入れたものです。

雛壇にみる干菓子は「寒食」かんじきと言われた。冬至から百五日目、 3月節には、清明を尊ぶ心から、終日煙を上げない為、その前日から各種の食物を準備したことから干菓子が生まれたといわれている。雛あられの由来も理解できるはずです。

   
―参考図書 日本の食文化体系 3より―
    雛祭りの料理
   

散らし寿司(ご飯の具:ごぼう・干ぴょう・レンコン・干し椎茸・人参・白らす干

  トッピング:金糸卵・きぬさや・イクラ・甘酢生姜
蛤の清まし汁(蛤・菜の花・柚子)
葉ねぎのぬた(葉ねぎ・海老・砂糖・みりん・柚子)
ヨーグルトゼリーとイチゴ添え(ヨーグルト・ゼラチン・イチゴ)
    クリニカルポイント
   

ごぼう・干ぴょう・レンコン・きのこ類・・・食物繊維が多く含まれ便通を整え、またコレステロールの改善につながります。

ヨーグルト・・・・・腸内細菌が含まれ、便秘の改善につながります、またカルシウムを含み骨形成や血圧の改善に関与します。
果物・野菜・・・カリウムを多く含み、血圧の改善に関与しています。特にバナナ・キューイフルーツ・メロンは豊富です。

散らし寿司はあり合わせの具をご飯に混ぜ、金糸卵を(薄焼き卵を千切りにしたもの)をトッツピングし、きぬさや・みつば・水菜・切りのりなどを散らし、手軽にできる家庭料理です。

葉ねぎのぬたにはアオヤギ・鶏のささみ・イカなどにコンニャク・きのこを加えるのもよいでしょう。

【エネルギー562kcall たん白質 25.2g 脂肪26.5g】
   

 糖尿病の方・・・主食調整 15単位ご飯100g 18単位ご飯150g 20~23単位200g

高血圧の方・・・イクラを花人参(人参を花形にカット)、具の白すをイカなどに変更し、蛤の吸い物のスープは半分にしましょう

コレステロールの高い方・・・イクラを高血圧の方と同じ花人参に、金糸卵は 1/2個は良いでしょう

 

 

寒い季節、冷え症にご用心(2005年2月)

 

     
 
2月のテーマ:
寒い季節、冷え症にご用心

 朝晩の冷え込みが辛い季節。それでなくても冷え症の人は「手足が冷え切ってなかなか眠れない」という経験もあるのではないでしょうか?

そこで、今回は指先まで暖かい生活がおくれるよう、身体を暖める方法などをご紹介します。

 
     

 

「冷え症」の原因は何?
 
人間の身体には本来体温を一定に保つ機能が備わっているもの。しかしこの体温調節機能にトラブルが起こると「冷え症」になってしまいます。その代表的なトラブルを以下に挙げます。
【皮膚神経の低下

周囲の気温が下がると、皮膚から脳に「寒い・冷たい」という情報が伝達され、体温を調節しようとする。しかし暖房のきいた室内と外との気温差が激しく、そこを出入りする生活が続くことで気温の変化を感じる神経が鈍くなってしまう。また、季節を問わず冷たい飲み物や食べ物をとることで、内臓内の温度調節機能も鈍くなってしまい、体全体で温度を感じる神経の機能が鈍くなる。
【自律神経の機能低下

体温調節は、脳内の自律神経から各器官に指令が送られることで行なわれる。この自律神経は喜怒哀楽などの感情をコントロールする神経中枢(交感神経、副交感神経)の影響を受けているため、強いストレスが続く生活を送っているとうまく機能しなくなってしまうことがある。
【血液の流れの低下

「寒い・冷たい」と感じると、皮膚の毛細血管は一時的に収縮し、皮膚からの放熱を防ぐように働く。しかし血液の流れが悪いと身体の末端まで温かい血液が流れなくなり、指先などが冷えてしまう。また、静脈の流れが悪いと動脈の血液が身体中に行き渡る前に冷えてしまうため、手足だけでなく下腹部も冷え、腰の冷えの原因となる。貧血や低血圧も、温かい血液が毛細血管まで届かないため「冷え」の原因のひとつ。
冷えたら温める
 
 

「冷え」を感じたら、とにかく温めるのが一番。冬場は靴下を2枚履く、重ね着をする、外出時は手袋を着ける、ひざ掛けを持ち歩くなど、身体を温める工夫をしましょう。また、お風呂はシャワーだけで済まさず、湯船につかって身体を温めてあげましょう。

【芯から身体を温める入浴法

 
少しぬるめのお湯にゆっくり入る
 

体温より少し高め、38~40℃くらいのお湯にゆっくりつかる。胸から下だけを湯につける半身浴で20~30分入浴すると効果的。

入浴剤を使う
 

入浴剤を入れると香りや色でリラックス効果もあがり、湯あたりもよくなりお風呂に入るのが楽しみになる。薬用成分が配合されている入浴剤は、湯上りの身体が冷えにくくなるという検証結果もある。

湯船の中でマッサージを
  ただのんびりお湯につかるのもいいが、足指のマッサージをすると血流がさらに良くなる。足の指の付け根には自律神経の通り道があるため、マッサージすることで活性化させることができる。
   
   入浴後すぐは身体中がポカポカと温かく、つい薄着で過ごしてしまいますが、これでは湯冷めのもと。温まった身体が急速に冷えるとかえって冷え症を悪化させてしまうこともあります。特に冷えやすい足元には注意して、お風呂上りにも靴下を履くようにしましょう。お風呂に入れないときは深いバケツなどにお湯をはって足湯をするだけでも温まります。このときは少し熱めの42~43℃くらいのお湯がよいでしょう。

ちなみに、身体を温める食べ物もあります。かぼちゃ、にら、ねぎ、にんじん、みょうが、にんにく、とうがらし、いわし、えびなどが身体を温める食べ物。ビタミン E には血液の流れを良くする働きがあるため、ビタミン E を多く含む食品やサプリメントをとるのも「冷え」対策のひとつに。身体の外と内、両方から温めて「冷え」のない生活を送りましょう!

 

 

「日本型食生活」(2005年2月)

 

「日本型食生活」
社団法人 茨城県栄養士会
 
 
 
 
    日本型食生活
     日本人は、古来から「米・魚・豆・野菜・海草」を基本とした和食(日本型の食生活)の食文化を作りあげてきました。

ごはんに、具だくさんの汁、野菜・海草・きのこ・大豆製品のおかずを中心に、魚や肉・卵を組み合わせる食事が健康づくりに役立っています。

長寿世界一を誇る日本の食生活が、世界的に注目されています。

しかし、日本人の食生活は、高エネルギー、高たんぱく、高脂肪の欧米型へ変わってきました。生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧症など)の増加など健康上の問題が指摘されるようになりました。

    食生活指針
     食生活のあり方を見直し、健やかな食生活を取り戻すことが、健康づくりの基礎になります。
 
■ 食生活指針 
     
食事を楽しみましょう。
1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。
主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
ごはんなどの穀物をしっかりと。
 
穀物を毎食とって、糖質からのエネルギー接種を適正に保ちましょう。
 
日本の気候・風土に適している米などの穀類を利用しましょう。
野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
食塩や脂肪は控えめに。
適正体重を知り、日々の活動に見合った食事量を。
食文化や地域の産物を活かし、ときには新しい料理も。
調理や保存を上手にして無駄や廃棄を少なく。
自分の食生活を見直してみましょう。
     

平成12年3月23日

文部省決定、厚生省決定、農林水産省決定

 
    主食、主菜、副菜をそろえましょう
     毎日の食事を考えるときに、料理の組合せをそろえることで栄養バランスのとれた食事をすることができます。

主食・主菜・副菜を上手にそろえることにより、食品のバランスがよくなり、また、バラエティーに富んだ栄養バランスのよい食事をすることができます。

 
 
     
   
主食とは―穀類(ごはん・パン・麺・もちなど)を主材料とする料理
   
エネルギーや各種の栄養素を提供します。
必要なエネルギーの5割程度を主食からとることで、望ましい栄養バランスになります。
   

主菜とは―肉・魚・卵・大豆製品などを主材料とする料理

   
たんぱく質、脂質をはじめ、各栄養素の供給源となります。
目安量は、1食60~80gです。
   
副菜とは―野菜・いも・海草・きのこなどを主材料とする料理
   
ビタミン、ミネラル、食物せんい等を豊富に含みます。
材料の種類が多く、色、形、歯ざわりが多彩です。食事に変化をつけることができます。
毎食50g程度のものを2品以上とることが目安になります。
   
その他―汁物・漬け物・果物・牛乳など
   
ビタミン、ミネラル、食物せんい等を含んでいます。
とりすぎると塩分、糖分などの過剰摂取になりやすいのもや、栄養のバランスを崩すおそれのあるものですので、各々1日1回程度にしましょう。
    季節の産物(旬のもの)を組み合わせましょう
     日本は、四季の変化があり、時節に出来る「旬のもの」があります。特に野菜・きのこ類は季節を代表するものがあります。
 
 
   
春・・・筍、山菜、さやえんどう
 
夏・・・茄子、きゅうり、とうもろこし
 
秋・・・きのこ、里芋、さつま芋
 
冬・・・柚子、白菜、大根、れんこん
   
 
自然の恵みを食材として組み合わせた食事を作りましょう
 
 
 
 
     
     

 

 

1年の健康は一歩から! ウォーキングのススメ(2005年1月)

 

     
 
1月のテーマ:
1年の健康は一歩から!

ウォーキングのススメ

 2005年、新しい年の幕開けです。皆さん『一年の計』はたてましたか?毎日ジョギングする、ダイエットする、禁煙する…健康に過ごすための目標を掲げた人も多いのではないでしょうか?でも早速三日坊主、なんてことになっていませんか?そこで今回は手軽にできるウォーキングについて紹介します。ウォーキングは特別な道具もいらず、誰でも、いつでもどこでもできる手軽な運動。さあ、まずは一歩、健康な1年に向かって歩き出しましょう。

 
     

 

ウォーキングの効果
 
<ダイエットに>

運動には大量の酸素を取り入れながらある程度の時間運動を行なう有酸素運動と、ほとんど呼吸をせず短時間で激しい運動をし、運動後急激に心拍や血圧があがる無酸素運動の2種類があります。

身体が脂肪を燃焼するのは、運動を始めて10~20分後、身体が温まり血液の流れがさかんになってから。短距離走や激しいスポーツと比べ、苦しい思いをせずに長時間続けられるウォーキングは、脂肪の燃焼にも効果的な有酸素運動の代表です。

<糖尿病の予防に>

厚生労働省研究班によると、1日平均1時間以上2時間未満歩くと、糖尿病にかかる割合が男性で13.3%、女性で12.4%減少することが発表されています。

<心臓疾患の予防に>

健康・体力づくり事業財団の資料によると、1日平均10,000歩以上歩くと、高脂血症(中性脂肪)の割合が15.3%減少するとされており、コレステロールの低下によって心臓病の予防効果が期待できます。

正しいウォーキングとは
 
ウォーキングと言っても、ただ歩けばいいというものではありません。骨や筋肉に負担をかけないよう、正しい姿勢で歩くことが大切。そして何より、無理せず自分のペースで歩くことが長続きさせるコツです。
<正しいフォーム>

背筋を伸ばし、上体をまっすぐにして立つ。腹部は引き締めてあごを引き、目は前方を見つめるようにする。

腰の位置を高くするよう意識して、地面を蹴り出すときはひざや足首を十分伸ばすようにする。

足の着地はかかとから柔らかく、離すときは足の裏全体に体重をのせてつま先を蹴り出すようにする。

荷物はなるべく持たずに両手を空け、効果的な腕振りを心掛ける。大きく振る必要はないが、自然に伸ばして前後にテンポ良く振るようにする。

高い姿勢で歩けば歩幅も広がり、伸び伸びとスピードにのって歩くことができます。

<正しい靴選び>
 

きちんとサイズをはかり、自分に合ったものを選ぶ。

つま先をつけて踏み出したとき、親指の付け根と小指の付け根を結んだ線に違和感がないこと。

歩いたとき、かかとの部分がすっぽりと包まれていること。

指先がきつくなく、クッションが適度にきいていること。

 
<歩くための10のアドバイス>
アメリカの厚生省が指摘する「歩くための10のアドバイス」。これを参考に、無理せず怠けず、続けられるウォーキングを目指しましょう

車に乗るよりも、歩く。

靴は底部に弾力があり、ひもで結ぶタイプのランニングシューズを履く。

一度に長時間よりも、分割して歩いてもよい。

昼休みを有効に使う。20~30分歩いた後は、食事もおいしい。

一週間のうち3日は、せめて20分間の速歩をする。

満腹時は歩かない。食後、1時間半経過が目安。

歩数計を腰に、1日1万歩を目標に。

途中で、決めた時間ごとに脈拍を測る。1分間の計測が好ましいが、10秒間計ったものを6倍にしてもよい。

歩く習慣とともに、栄養のバランスを考慮することも習慣づける。

自分のペースを守って歩く。犬を連れての散歩は、自分のペースを乱されることが多いので注意。

 

本格的なウォーキングは面倒で…という人も、会社やデパートではエレベーターを避けて階段を使う、入り口から遠い駐車場に停める、バスや電車の一駅分歩いてみる…。ちょっと気をつけるだけで普段の生活の中でも歩くチャンスは増やせます。万歩計をつけて、現在の生活でどのくらい自分の足で歩いているかを知っておくのもいいでしょう。万里の道も一歩から、今日から早速始めてみませんか。

 

 

胃腸にやさしい食事~正月明けで胃腸が疲れていませんか?~(2005年1月)

 

胃腸にやさしい食事

~正月明けで胃腸が疲れていませんか?~

社団法人 茨城県栄養士会
管理栄養士 小林君枝
 
 
 
     忘年会、クリスマス、お正月、新年会と食べたり、飲んだりすることが続いたのではないでしょうか?お正月明けの胃腸は疲れぎみ。正月明けになると、胃もたれや消化不良を訴える人が多くなります。胃や腸が不調な場合は、規則正しい生活と食事により、粘膜を保護し、胃酸の分泌量を適量に戻すようにし、早期治癒につとめましょう。

そこで今回は、年末年始の暴飲暴食、生活の乱れ、寝不足などで弱った胃腸にやさしい食事をご紹介します。

胃腸をいたわる食事のポイント
 
1. 固いものや繊維の多いものは控え、少量で栄養価が高く、消化のよい食品を選びましょう
 
牛乳・豆腐・白身魚

やわらかく煮た野菜などが最適

油の多いフライ・

天ぷら・中華料理

などは避けましょう

2.
 
酸味の強い食品・コーヒー・香辛料など胃液分泌を促進するような食品は避けましょう
 
3.

熱いもの、冷たいものは控えましょう

4.
過食・過飲を慎み、規則正しい食生活をしましょう
5. よくかんでゆっくり食べましょう
6. 食後はゆっくり休息をとりましょう
7. たばこ・アルコールは避けましょう
   
暴飲暴食で疲れた胃にやさしく、しかも体重増加が気になるあなたに低カロリーのメニューを紹介
 
 一年の無病息災を願って1月7日に食べる七草粥は、お正月のごちそうにそろそろ疲れてきた胃を休め、ビタミンやカロチンなどの栄養がとれる、体にやさしいメニューでもあります。七草粥の変わりに七色粥はいかがですか?
 
【材料】
米1カップ、水7カップ、大根100g、大根の葉80g、かぶ100g、ラデッシュ3個、せり50g、セロリ1本、貝割れ大根20g、塩昆布、塩少々
【作り方】
1.

大根はいちょう切り、かぶ、セロリは薄切りにする。

2.
ラデッシュは薄切り、せりと大根葉は細かく刻む。
3. 土鍋に米と水を入れ、弱火で炊き、30分したら1.入れ、さらに30分したら2.と貝割れ大根を入れて一煮たちさせ、塩で味を調える。
4. 器に盛り、塩昆布をのせる。
 
胃の不調は、食欲不振や胃もたれ、むかつきなどの症状ですぐにわかります。そのサインを見逃さず、思いやりの食生活で胃腸を守りましょう。
 
     
     

 

 

鍋物と栄養 ~ 免疫力を高めて風邪予防 ~(2004年12月)

 

鍋物と栄養 

~ 免疫力を高めて風邪予防 ~

社団法人 茨城県栄養士会
高 文江
 
 
 
     暖冬とは云え、寒さも本格化して来ました。

体を冷やさないための頭寒足熱を心掛けた、体外暖房管理は言うまでもありませんが、体内暖房を起こすための食事管理も、欠かす事が出来ません。

この時期に季節が体に及ぼす影響として、皮膚の乾燥や痒み、抜け毛、ひび、あかぎれ、静電気の影響などがあります。何と言っても”風邪”が心配です。疲労・心労は体力・免疫力低下に繋がりますので予防を心掛けましょう。

今回は、冬季の栄養補給源として持ってこいの献立としての鍋料理の話をします。

古来、日本人の食事形態は、男女はもとより身分や地位により皿数や食事時間および場所までが異なっていた事実が残されています。時代の錯誤はあるものの、竪穴式住居では「いろり」と称する吊した鍋の中に、あり合わせの食材を入れて下から薪を焚いて煮込んだ、ごった煮が、今に残る鍋料理として確立したとされています。

今や、わが国には北海道の石狩鍋やジンギスカン鍋から始まり、九州のふぐちり鍋、さつま汁まで、お国自慢とされる鍋料理が数々あります。一般的とされている湯豆腐やすき焼き、おでんについても、発祥地が示されており、お国自慢が伺えます。

茨城県の鍋料理といえば「あんこう鍋」。主役のあんこう魚については、吊して解体する、あんこうの七つ道具、捨てるところがない等々、知れば知るほど興味が沸いてきます。

    鍋料理はバランス料理
   
鍋料理には、
  1.水煮・・ 素材を出し汁で煮て、好みのたれやポン酢に薬味を加えて食べる
  2.汁鍋・・ 味噌、醤油、キムチなど味付けした汁で煮るなど食べ方はいろいろです
  3.すき鍋・ すき焼きなど濃い味の調味液で煮る
 
 鍋料理大半の栄養面の特徴は、ひとつの鍋に主菜材となる肉、魚介類、大豆製品からは、血や肉を作る蛋白質を摂り、たっぷり加える冬野菜をはじめ、きのこ・こんにゃく・海藻などの副菜からは、ビタミン、ミネラル、繊維が摂取出来ます。最後に少々の雑炊や煮込み麺を食べる事で、主食、主菜、副菜が揃います。

何といっても大きな魅力は、特に不足しがちな副菜がたっぷり摂れ、体内代謝の正常化に繋がる事です。素材の持つ色数や品数も栄養摂取に貢献しますので、好き嫌いなく偏らず食べましょう。

 濃い調味液や汁の飲み過ぎは、塩分や糖分の摂りすぎになりますので気をつけましょう。血圧管理中や高脂血症改善中の方は、特に注意をして下さい。

鍋料理の最大の特徴は、”ひとつの鍋をみんなで囲み食す”事です。個食化の進む中で、同じ鍋の食材を分け合い、おいしく食べる行為が体とこころの栄養吸収に役立つ良い機会になりますように・・

 

 

一年の締めくくりは 人間ドックで健康チェック(2004年11月)

 

     
 
11月12月のテーマ:
一年の締めくくりは

人間ドックで健康チェック

 2004 年も残すところあとわずか。色々あった 1 年を振り返るとともに、自分の身体の状態も今一度見直してみましょう。会社や学校などで定期的に健康診断を受けている人以外は、なかなか自分で受ける機会はないもの。

日ごろ自分では気付かない病気の予兆を発見したり、さまざまな器官の健康状態を確かめるためにも定期的な健康チェックは大切です。「元気だから大丈夫」「面倒くさい」なんて言わずに、この機会に自分の身体を総チェックしてみましょう。

 
     

 

健康診断と人間ドック
 
 

 病気の早期発見・早期治療、病気の予防や生活習慣の改善などに役立つメディカルチェック。代表的なものに「健康診断」と「人間ドック」があります。

 
 
健康診断
 

地方自治体や会社の健康保険組合などで行なわれるものが代表的。主なものに基本健康診査とがん検診があり、他にも骨粗しょう症検診、歯周疾患検診などが実施されることもある。

基本健康診査の主な項目は問診、診察、身体計測、尿検査、血液検査、血圧測定、心電図、眼底検査など。

人間ドック
 

健康診断より検査項目が多く、身体の状態をより総合的にチェックすることができる。数日間入院して内科をはじめ様々な専門医の検査を行う長期ドック、生活習慣病を主とした2~3日の短期ドック、検査から判定までの時間を短縮させた1日ドックや半日ドック
などがある。他にも、婦人病を主としたレディースドックや脳ドック、心臓ドックなど専門的なドックもある。

こんな病気を発見できる
 
 実際に健康診断で発見される病気の種類や発見率は検査の種類、担当医師などによって違いがあるものの、発見される疾患に多いものは糖代謝異常、高血圧、コレステロール高値、肝機能障害など、いずれも生活習慣病。他にも胃潰瘍の疑いや胆のうポリープ、子宮筋腫などさまざまな疾患が発見される。
生活習慣病の対策にも
 
 がん、心臓病、高血圧、糖尿病などの生活習慣病は、ほとんど自覚症状がなく、気が付かないうちに病気が始まってしまうのが怖いところ。自覚症状が出る頃には病気が進行していて、生活習慣の改善や治療で健康な状態に戻すことが難しくなってしまう場合も。

例えば健康診断で自覚症状がない程度の胃がんを早期発見した場合、手術5年後の生存率は83%なのに対し、異変を感じて外来にかかって発見された場合は55%と、かなりの違いが出ることが分かる。

実際、健康診断を行なうと約3人に1人は数値になんらかの異常が見つかるという報告もあり、このことからも生活習慣病の早期発見・生活習慣の改善のためにも定期的な健康診断は重要。

検査値の見方は?
 
 診断結果の数値を見るとき、よく耳にするのが「正常値」「異常値」という言葉。臨床検査ではたくさんの健康人を調べた場合にそのうちの95%の人が示す一定範囲内の値に基づくのが正常値(基準値)。つまり、正常値も異常値もあくまで統計的な数値であり、目安としてとらえる数値。それぞれの数値は気温・運動・食事などの環境因子の影響によって変動することもあり、正常範囲を超えていても健康な場合もある。そのため健康状態を正確に判断する物差しとまではいかないが、自分の検査データは保存しておき、健康時の値を知っておくことは大切。
いざ、人間ドックへ!
 
 健康診断の大切さが分かったら、早速受診を。かかりつけの病院に問い合わせてみましょう。また、茨城県メディカルセンターでも1日人間ドックを実施。80項目以上にわたる精度の高い総合検診で、専門施設ならではの効率的な流れで行なうため、検査にかかるのは3~5時間程度。検査結果は医師から直接説明し、生活面のアドバイスもしています。個人情報をコンピューターで累積管理することで長期的な健康管理のサポートも。
   1年の総決算に、自分の身体を中から総合チェック。生活習慣の改善など、新しい年の目標づくりにも役立てましょう。それでは来年も健康で元気な生活を!

 

 

きのこのはなし(2004年11月)

 

きのこのはなし
 
茨城県栄養士会  伊藤友子
 
 
 

 秋本番の今日この頃。食卓には秋の味覚が満載なのではないでしょうか。

秋の味覚の中でも「きのこ」は松茸を筆頭に季節を味わうにはもってこいの食材ではないでしょうか。最近では松茸の人工栽培が成功したとか。

今回は、ますます身近なものになりつつある「きのこ」についてご紹介したいと思います。

    Q:きのこって植物の仲間ですか?
    A:きのこは植物ではなく、カビと同じ真菌門に属する菌類の一種です。
    Q:きのこは何種類くらいありますか?
    A:

日本に自生するものは4000種類くらいあるといわれていますが、実際に図鑑などで紹介され、名前がついているものは1500種類くらいです。

    Q:どんなきのこをよく食べますか?
    ほぼ年中食べられるきのこは人工栽培をしているもので、国内ではエノキタケ、シイタケ、ブナシメジ、マイタケ、ナメコなどがあります。
    Q:きのこにはどんな栄養がありますか?
    成分は水分が最も多く、タンパク質、炭水化物、繊維質で構成され、栄養成分は種類によって違いはありますが、ビタミンB2、ナイアシン、エルゴステロールなどのビタミン類、カリウムやリンなどのミネラル類が含まれています。
栄養素
特 徴
ビタミンB2
人間の体の成長に必要なビタミンで、一般的に食べられているきのこに多く含まれています。
ナイアシン
口内炎などの皮膚炎や頭痛を予防するビタミンといわれており、主にヒラタケに多く含まれています。
エルゴステロール
きのこに多く含まれているもので、紫外線にあたるとビタミンDに変化します。主に干しシイタケや乾燥キクラゲなどがあります。
カリウム

カリウムは血中のナトリウムを体外に排出することで知られています。高血圧を予防するといわれています。

リン
骨や歯を作る材料となります。ビタミンDはリンの吸着を助ける作用をもっています。
繊維質
コレステロールの吸収を抑制したり、便秘の解消に役立つといわれています。そのため、動脈硬化やダイエットにも効果があります。
    Q:

きのこは抗ガンの他にどんな効果がありますか?  

(1)
コレステロールを下げる
  シイタケだけに含まれている特有の成分「エリタデニン」は、血液中の総コレステロールを下げる働きがあることが知られています。
(2)
血圧をコントロールする
  血小板の凝集をおさえる作用もありますので、血流がよくなります。
(3)
痴呆を改善する
  ヤマブシタケやキヌガサタケから神経成長因子の合成を促進する成分が見つかっていますが、残念ながらまだ実用段階にはありません。
(4)
血糖値を下げる
  霊芝には血糖値を下げる作用があり、セミタケには血糖値を下げる多糖体が見つかっています。
(5)
肥満を予防する
 

きのこは一般的に低カロリーでダイエット向きです。

マイタケには肝機能を活発にし、脂肪の代謝を促進することで、肥満の抑制効果があります。また、ヒラタケには食欲をおさえる「レクチン」が含まれています。

(6)
肝臓病の進行をおさえる
  シイタケ菌糸体から作られたエキスには肝臓内の免疫細胞を活性化させる作用があります。
(7)
活性酸素を消去する
  活性酸素を消去する栄養素で代表的なものはビタミンC、ビタミンE、β -カロチンなどがありますが、ヒラタケ、エノキタケ、マッシュルームにはビタミンCをはるかに上回る効果がでているそうです。煮すぎないで食べることが効果を高めるコツです。
<きのこ簡単レシピ>

きのこからでるエキスまで残さずいただくことができる簡単レシピをご紹介いたします。

● 土瓶蒸し

– 材料 –

松茸・鶏肉・ぎんなん・みつばなど

だし汁・塩・醤油

– 作り方 –

 

(1)
だし汁は塩・しょうゆで味を調える。
(2)
容器に松茸、鶏肉、ぎんなんなど好みの具を入れ、(1)を入れる。
(3)
蒸し器で15分~20分蒸す。(中火程度)
(4)
みつばを入れ、更に5分ほど蒸す。

 ※ きのこはマイタケなどもおすすめです。  

● 天ぷら
– 材料 –

マイタケ・天ぷら粉・揚げ油

 

– 作り方 –

 

(1)
マイタケは好みの大きさに手で裂く。
(2)
水溶きした天ぷら粉にからめて揚げる。

 

※ 天ぷらはきのこなら何でもおいしいです。

  

● きのこご飯
– 材料 –

マイタケ・にんじん・鶏肉・油揚げなど

だし汁・めんつゆ・焼きのり・みつば

 

– 作り方 –

 

(1)
なべに材料を入れ、だし汁を加えて火にかける。
(2)
材料に火がとおったら、めんつゆを加え、好みの味に整える。
(3)
炊き立てのごはんに(2)を混ぜる。
(4)
お好みで焼きのり、みつばをトッピングする。

 

※炊き込みごはんより簡単にきのこごはんが作れます。また、具を多めに作っておけば、いつでもおいしいきのこご飯がいただけます。

※きのこの風味を楽しみたいので、きのこは1種類で作った方がおいしいです。