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健康まめ知識

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野菜を食べましょう(2005年7月)

 

野菜を食べましょう
社団法人 茨城県栄養士会
管理栄養士 入江三弥子
 
 
 
(1)
食物繊維の効用について
食物繊維には、以下のような効用があると言われています。
 
1
 
食物繊維摂取によって糖吸収の遅延がおこり、血糖値上昇を抑制します。またインスリンの急激な分泌をふせぎます。
2  便秘の予防・解消(整腸作用)があります。

理想的な便の量は150g位 大きさで言うと小振りのバナナ一本くらいですが、食物繊維が足りないと便の腸内での停滞時間が長くなり、毎日排便しなかったり、便の量が少なくなったりします。 しかし、摂取することによって便通の改善が行われ、ガンの予防をする可能性が高まります。それは、発ガン性物質などの有害物質の排出を促しているからだと言われています。また、母乳中のダイオキシンなどが減少傾向になるそうです。

3  高脂血症の予防改善に効果的です。

食物繊維の多い食事を取ることによって食物繊維がコレステロールや胆汁酸を吸着し便として排泄されます。そのことによって血中のコレステロールが使われ胆汁酸になりますので、血清コレステロール値が下がると言われています。

4  高血圧の予防効果があります。

ナトリウムと結合し、排出させるようです。 ただし、カルシウムも吸着し、排泄する働きもありますので、カルシウムを含む食品を、目標量摂る事が必要です。

5  胆石の予防などに効果的と報告されています。
6  咀嚼(そしゃく)の増加と唾液分泌を促進します。
7  食物繊維の摂取量が多い人は心筋梗塞のリスクが低いと言われています
 
  《 現代の食生活では食物繊維の摂取量が減少傾向です。 》
 

 平成 15 年の国民栄養調査の結果では、食物繊維源として重要な野菜の摂取量は、全国の平均で
277.5 gでした。

年齢が増えると増加傾向にあり、最も多い 60 歳代では、平均で 339 gでした。しかし、若年の摂取量が少なく 20 歳代では 249 gでした。

このような結果が出た原因を考えてみると、重要な供給源だった穀物(米)の摂取量も減ってきていますし、加えて精製された穀物は、食物繊維をあまり含んでいないのです。

若い人は、年々野菜を食べなくなってきているようなので、野菜の摂取量の多少が食物繊維量に関係しているようです。

食物繊維の総量は、 20 歳代では 12.4 g 60歳代では、 17.5 gでした。

特に 20 歳代の女性は、 12 gと少ない結果でした。ちなみに 1951 年の結果では 23 g、 1960 年には 20 g摂取されていました。現在の食事摂取基準では 20 g程度の食物繊維を摂ることを進めています。ちょうど 1960 年当時と同じく野菜や穀物を食べるように勧めていることですね。

このように、 50 年の年月を経て8gも少なくなった食生活ですが、さてどうすれば、食物繊維を十分に摂ることができるでしょうか。 1960 年代に戻るのは、至難の業でしょうか。生活習慣病の予防のためにも、米や麦を主食に芋や野菜類をたくさん摂るようにお勧めいたします。そして 規則正しい食事が健康への早道だと思います。

茨城県は、日本でも有数の農業が盛んな地域です。新鮮な地場産の野菜をたくさん召し上がって食物繊維の不足を解消しましょう。表のように食物繊維量の多い食品を上げてみました。参考にしてください。

 
表1  食物繊維の多い野菜 一覧表
食品名 食物繊維

(g)

食品名 食物繊維

(g)

食品名 食物繊維

(g)

なばな
4.2 
切り干し大根
20.7 
芽キャベツ
5.5 
あしたば
5.6 
かんぴょう
30.1 
モロヘイヤ
5.9 
5.8 
大根葉
4.0 
山ごぼう
7.0 
アスパラガス
5.3 
ごぼう
5.7 
よめな
7.8 
パセリ
6.8 
こごみ
5.2 
らっきょう
21.0 
枝豆
5.0 
しその実
8.9 
わらび
3.0 
のびる
6.9 
ささげ
4.2 
しめじ
3.2 
グリーンピース
8.6 
春菊
3.2 
なめこ
3.3 
オクラ
5.0 
ズッキーニ
4.3 
エリンギ
4.3 
からしな
5.0 
ゼンマイ(干)
5.2 
わかめ
5.1 
西洋カボチャ
4.1 
蕗のとう
6.4 
昆布(干)
27.1 
「五訂日本食品標準成分表」による

 
野菜を使った料理例 

4品合計で 11.26 gです。

野菜のごま酢和え

1人分食物繊維量 1.8 g

材料 (5人分)
キャベツ・・・250g 
塩蔵わかめ・・・35g
きゅうり・・・80g
あら塩・・・0.8g
白練りごま・・・20g
砂糖・・・12g
しょうゆ・・・20g
酢・・・22g
だし汁・・・20g    
作り方
1

塩蔵わかめは塩抜きし食べやすい大きさに切る。キャベツはざく切りにし、茹でてさます。きゅうりは輪切りにし、あら塩で水だしをする。

2
鍋に水・だしを入れ沸騰させ、だし汁をとり冷ます。調味料を加え調味液を作る。
3 わかめ・キャベツ・きゅうりを調味液とあえる。
 

【サラダうどん】 1人分食物繊維量 1.1 g
材料 (5人分)
うどん ( 冷凍 ) ・・・250g
錦糸卵・・・100g
きゅうり・・・80g
乾わかめ・・・3g
カニカマボコ・・・20g
サニーレタス・・・60g
長ネギ・・・20g
白すりごま・・・5g
おろし生姜・・・10g
おろしにんにく・・・3g
しょうゆ・・・30g
酢・・・30g
酒・・・6g 
ごま油・・・10g
豆板醤・・・2g 
砂糖・・・6g
だし汁・・・30g    
作り方
1

わかめを戻す。うどんをボイルし冷ます。きゅうりは輪切り、サニーレタスはざく切り、長ネギはみじん切りにする。
錦糸卵を作る

2
鍋でだし汁をとる。調味料・長ネギを加え、味を調え冷ます。
3 わかめ・うどん・錦糸卵・カニカマ・きゅうり・サニーレタスを混ぜ合わせ、調味液であえる。

【かぼちゃのいとこ煮】 1人分食物繊維量 5.22 g
材料 (5人分)
かぼちゃ・・・400g
ゆで小豆缶・・・120g
作り方
1

かぼちゃは種を取り除き、1かけら40g程度の大きさに切る。

2

鍋に水を入れかぼちゃをを茹でる。

かぼちゃに火が通ったら、茹で小豆を加えさっと絡める。


【切り昆布の煮物】 1人分食物繊維量 3.14 g
材料 (5人分)
切り昆布・乾燥・・・15g
がんもどき 25g ・・・250g
にんじん・・・150g
こんにゃく・・・150g
サラダ油・・・6g
だし汁・・・300g
酒・・・15g
砂糖・・・15g
しょうゆ・・・40g    
作り方
1

にんじんは乱切り、こんにゃくは短冊切りにし、昆布は戻す。

2
こんにゃくは下ゆでする。
3 鍋にサラダ油を熱し、にんじん・こんにゃくを炒め、だし汁を入れ沸騰させる。
4 にんじんに火が通ったら、がんもどき・切り昆布・調味料を加え煮る。
 
     
     

 

 

”ぽっこり”お腹にサヨナラする、便秘すっきり解消法(2005年6月)

 

     
 
6月のテーマ:
”ぽっこり”お腹にサヨナラする、便秘すっきり解消法
 日差しが強くなり、日中はTシャツ1枚で充分過ごせる季節になりました。薄着になるにつれ、女性には特に気になってくるのが余分なお肉。下腹部のぽっこりの原因のひとつに便秘が挙げられます。それだけでなく、便秘を放っておくと様々な病気を引き起こす原因となることもあり、いずれにしても解消しておきたいもの。今回はそんな便秘でお悩みの方へ、便秘のメカニズムとすっきり解消法をご紹介します。
 
     

 

便秘はなぜ起こる?
   便秘には大きく分けて、毎日のお通じがない便秘(腸管移送時間遅延型)と便がうまく出せない便秘(便排出障害型)の2種類があります。

<毎日のお通じがない便秘>

食べ物を摂取すると、便として排出されるまでに通常24~48時間かかりますが、3日以上排便のない状態が続く場合がこのタイプ。食べ物は胃や小腸で消化・吸収され、約6時間で大腸の入り口である盲腸に達します。この大腸の働きが弱いと便として排出されるまでに時間がかかるようになり、便が大腸に貯まるため、お腹が張ってきます。大腸の終わりの直腸に便が貯まると便意が起こりますが、この場合大腸に貯まってしまうため便意をあまり感じません。

<便がうまく出せない便秘>

直腸に便が貯まると便意が起こり、トイレで肛門の筋肉を緩めると便が出るのが排便の仕組みです。しかし、このタイプでは排便のときに直腸のポケットのような所に便が貯まってしまったり、肛門の筋肉がうまく緩まなかったりして、便意はあるのに便が出ないという状態になります。力んでも便が出なかったり、便が残っている不快感も長く続きます。

これらの”便秘”が起こる要因はいくつか考えられますが、大きく分けて物理的障害がある場合(器質制便秘)と排便機能がうまく働かないメカニズムそのものに障害がある場合(機能性便秘)とがあります。

<物理的な障害>
便の通り道である腸などの消化器官に物理的な障害があるもので、腸の腫瘍や炎症、閉塞などにより腸の通りが悪くなるために起こります。嘔気、腹痛、下血などの症状を同時に引き起こすことも多く、このような場合は病院での検査と治療が必要。

<排便のメカニズムの障害>

●急性

偏食などで食物繊維の摂取が少ない場合や、体内の水分が少ない場合、便の成分・水分が足りなくなり便が出なくなります。また、運動不足や寝たきりの状態が続くと、腸の運動も低下するため便が排出されず、腸内に長時間貯まることになります。

●慢性

高齢者やお産の回数が多い女性に多いのが「弛緩性便秘」で、便を押し出す腸の力や、りきむ力の低下によるもの。他にも下剤の乱用や過敏性大腸炎が原因で腸が引きつったようになり便の通りが悪くなる「ケイレン性便秘」、便意を我慢したり浣腸を常用するために起こる「直腸性便秘」などがあります。

便秘の弊害
 
 便秘になる=便が腸の中に長時間貯留する、ということになるので、便が腐敗し多くの有害物質を生み出します。腸には本来善玉菌と悪玉菌がバランス良く保たれているものですが、便秘によって生まれた有害物質は毒素が腸内の悪玉菌の増加を助け、様々な病気を引き起こす原因となります。

<便秘が引き起こす症状>

●腹部膨満

腐敗した便が発酵し、ガスが発生するため起こる。

●腹痛

便秘によって出口を塞がれた腸管が、便を出そうと動く時に痛みが生じるもの。腸のたるみが多い部分に起きやすい。

●食欲不振

腸全体の働きが悪くなると食欲がわかなくなる。

●吐気

腸の働きが悪くなると消化液が消化管に貯留しやすくなり、嘔気が起こる。

●肌荒れ・ニキビ

腸内で発生した毒素が肌に影響を与え、荒れたり吹き出物やニキビ、シミなどの原因となる。新陳代謝も低下するため血行が悪くなり、ハリやツヤも失われてくる。

●頭痛・肩こり・めまいなど

腸内の毒素が自律神経の乱れをよび、頭痛、肩こり、めまいが起こりやすくなる。

●腰痛

腹部が便によって圧迫され血流の流れが滞ることで腰痛が起こる。

●動脈硬化

胆汁として分泌されたコレステロールを大腸が吸収してしまい、体内のコレステロールが増加。血液中に溶けたコレステロールが血管内に蓄積されやすくなり、動脈硬化の原因になる。

●痔

固くなった便が無理に肛門を通過する際、肛門の出口付近が切れて裂肛(切れ痔)になる。軽度なら軟膏で改善するが、繰り返し起こると肛門粘膜が繊維化して肛門が狭くなる(肛門狭窄)ため、手術が必要になることもある。

便秘改善のために
 
 大腸の働きを良くするために、生活習慣の改善、食生活の改善を心掛けましょう。

<生活習慣の改善>

起きたらまず水や牛乳などをコップ2杯ほど飲み、腸に刺激を与えましょう。そして朝食は必ず取ること。食後20~30分後に(便意がなくても)トイレに行き排便動作をする習慣を。毎日の規則的な排便のリズムをつくることで便意が起こるようになり、便秘解消に効果的。また、運動も便秘解消に役立ちます。血液循環が良くなることで大腸の動きも活発になるのです。

<食生活の改善>

朝、昼、晩の食事を規則正しく取ることで排便もスムーズになります。偏った食事は避け、栄養バランスにも気をつけましょう。食物繊維を多く含む野菜(豆類、芋類など)やきのこ類、果物(バナナや栗など)、海藻類をたっぷりとり、水分も充分に摂取するよう心掛けましょう。ちなみに1日に必要な食物繊維は20~25gと言われています。

それでも解消されない場合は、軽めの下剤を使用して排便習慣をつける手助けとしてみましょう。また、お腹のマッサージも効果的。おへその周りを右下腹部から時計回りにゆっくりと圧迫し、大腸に沿って押していくようなイメージで。お腹が張っているときや就寝前、便座に腰掛けたときなどにやってみましょう。蒸したタオルやカイロをお腹や腰に当てて腸を温める温罨法も効果的といわれています。

便秘は健康と美容の敵。便秘気味な方はこの機会に生活習慣、食習慣を見直し、すっきり解消させましょう。

 

 

よくかんで食べよう(2005年6月)

 

 
よくかんで食べよう
社団法人茨城県栄養士会
 
 
 
   
 歯を健康に保ち,丈夫な歯でなんでもよくかんでバランスのよい食事をとることが長生きの秘けつです。でも,近頃ではよくかんで食べることができずに「かまない」「かめない」人が増えているそうです。4日から『歯の衛生週間』ですから,よくかむことの大切さについて改めて見直してみましょう。
 
   
    かまなくなった現代人
   
 昔の人に比べて現代人のかむ能力は低下しているといわれています。よくかむことが必要な昔ながらの伝統食が敬遠され,やわらかくて食べやすい食品が好まれるようになったためともいわれています。食べるのが楽なかみごたえのないものばかり食べていると,かまない習慣がついてあごの筋肉が十分に発達しません。
食べ方にも注意
   朝ぎりぎりまで寝ていて朝食など急いで食べる習慣がついてしまったことも1つの原因のようです。よくかまないで急いで食べる「早食い」や一口ごとに飲み物を飲んで食べ物を流し込みながら食べる「流し食べ」では食べ物とだ液がよく混ざり合う前に飲み込むので,胃に負担をかけたり,食べ過ぎになってしまいます。
    かむことの効果
   
・食べ物をかみくだきだ液と混ぜ,食べ物の消化を助けます
・あごや顔の筋肉が大きく動くことにより,脳にしげきをあたえ,頭のはたらきをよくします
・あごの発達をよくしたり,歯ぐきを丈夫にします
・歯並びをよくして,虫歯になりにくくなります
・肥満の予防になります
・かめばかむほど食べ物の味がよくわかります
かむ習慣をつけましょう
   ごぼう,れんこんなどの根菜類や,骨まで食べられる魚,繊維のあるものやかみごたえのある食品をとるようにしましょう。また,食事の時間をゆっくりとりましょう。会話を楽しみながら時間をかけて食事をすると心も豊かになります。
 

 

 

ストレスに負けない心と身体作り~5月病を撃退しよう~(2005年5月)

 

     
 
5月のテーマ:
ストレスに負けない心と身体作り~5月病を撃退しよう~
 就職、転勤、入学など、大きな環境の変化がある季節。新入社員や新入生のみなさんは、難しい試験を乗り越えてようやく入った会社や学校での生活にもう慣れた頃でしょうか?さて、この時期になると緊張感が途切れて急に無気力になったりするのがいわゆる”5月病”。特にGW明けの頃からこの状態になることが多いようです。

この五月病という病名は医学用語ではなく、決まった概念や定義があるものではありませんが、今回は一般的な症状や傾向、憂鬱な気分を快復させるためのアドバイスについてご紹介します。

 
     

 

5月病とは
 
 よく言われるのは、新しい環境に適応できないことで心に焦りが生まれ、”何とかしなければ”という気持ちがストレスになって気分が落ち込んだり無気力になってしまう状態=5月病、ということです。入試を終えようやく入った大学で自分の新たな目標や居場所が見つけられず、GW明け頃からうつ気味になったり無気力な状態になることからこの名前がついたと言われています。ただし、これは五月に限ったことでも新入学生に限ったことでもなく、一般的に見られる症状なのです。
5月病の原因
 
 なんと言ってもストレスを貯めないのが一番。落ち込んだり無気力になっても焦らず、上手に気分をリフレッシュするようにしましょう。そして元気な自分に戻ったあと、新たな目標や関心事を見つけるのも大切。人生の目標など、大きなものでなくてもスポーツや趣味などでもいいのです。新しいものに目を向けたりチャレンジするということが刺激となり、生活の活性化につながります
ストレスの上手な解消法
 
 ストレスをためてしまうと、うつ気分や無気力状態だけでなく、睡眠障害や食欲不振、ひどくなるとそのままうつ病になってしまったりと良くないことばかり。解消法として米デトロイト医療センターが挙げているものを紹介します。

・自分ひとりだけでできることをする

他人と接したり、物を頼んだりすることがストレスになる場合も。自分だけで成し遂げられることを選ぶのも一案。

・友人や家族に自分の気持ちを相談する

悩みは自分の中に溜め込まず、話すことで楽になります。

・週に最低3回運動する

軽い運動はリフレッシュに最適です。

・食事・アルコールは控えめに

食べ過ぎ、飲み過ぎは体調を壊す原因にもなります。

・少なくとも1日に1回は温かい食事をとる

温かい食事は気分を和やかにしてくれます。夕食くらいはゆっくりととりましょう。

・カフェインを含有する飲料を減らす

覚醒作用のあるカフェイン。ぼんやりしてしまう時、気分をキリっとさせるためコーヒーなどを飲む程度なら良いのですが、摂りすぎや就寝前は避けましょう。

・瞑想やリラックス運動を覚えて実践する、ヨガや太極拳を始める

筋肉の緊張緩和や神経の鎮静に役立ちます。

・面白い映画を鑑賞しに行ったり、コメディビデオを借りたりする

笑いは心の活力剤。また、泣ける映画で泣いて心のモヤモヤを洗い流すのもひとつの手です。

・定期的に健康診断を受ける

自分の身体の状態を知っておくのも大切。定期的に診断を受ける、という行為自体が心に安定をもたらす効果も。

ストレスに効く食べ物
 
 過敏になった神経をリラックスさせたり鎮静させるのに効果的な食べ物にタマネギ、ニラ、しそ、レタス、ごま、ユリ根、くるみなどがあります。これらの野菜やカルシウムを多く含む小魚や牛乳の摂取を心掛けましょう。また、カルシウムの吸収に必要なのがビタミンDとマグネシウム。ビタミンDを多く含むきのこ類や魚類、マグネシウムを多く含む豆類も積極的に摂取を。

色々ご紹介しましたが、5月病の大半は放っておいても1,2ヶ月で治ると言われています。5月病はココロの病。特効薬はありませんが、イライラせずにのんびり構えることが予防策。そしていつも前向きな気持ちでいる人には、5月病は無縁なのです。せっかくの新生活、今の状態が不満でも先を見つめ、ポジティブに、元気に過ごしましょう

 

 

新入社員の健康管理(2005年5月)

 

 
新入社員の健康管理
社団法人茨城県栄養士会
 
 
 
   
 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

社会人としての自覚も新たに、希望に満ちたスタートをした事と思います。職場には慣れましたか?上司や諸先輩に囲まれた中、雰囲気を感じ取りながらの職務遂行は、気遣いも多い事でしょう。環境の変化に対し、上手なコントロール(適応)が出来ず、体調不良になる事も少なくありません。眠い・だるい・気合いが入らない・疲れが抜けないなど、活気のない状態が習慣化していませんか?また、肩凝り・筋肉痛・手足のしびれ・口内炎・肌荒れ・湿疹・貧血に陥っていませんか?

 
   
    ビタミンB群(B1 B2 B6 B12)とビタミンCの役割
   
 健康維持に備えたり、体調不良から身を守るために、体内では吸収された栄養素は、それぞれの役割分担のもとで、様々な生理作用を調整しています。特にビタミンB群とCは、免疫力を高め、ストレスや疲労からの脱出に効果を発揮します。
どのような食べ物に含まれているか
   普段、私たちが口にしている食材の中でビタミンB群の多いものは、肉(特に豚肉)、魚介(特
に青魚)、卵、大豆、緑の野菜、ピーナツに多く、“ビタミンは野菜から”との認識を改めたいところです。ビタミンCは新鮮な植物性食品に多く含まれており、鮮度の良い生野菜をはじめ、特にみかん等の柑橘類、いちごやキーウイなどの果物に含有量は多く、生で食べる食材は優れています。また、熱に強いCの持ち主も存在し、薩摩芋をはじめ、じゃが芋やかぼちゃ、大根には、加熱したことで、食材にしっかり封じ込まれ、破壊されないものもあります。味噌汁やおでん、シチュー、カレーのような、汁も一緒に摂れる献立は他の栄養素も無駄なく取り込む事ができます。貧血改善には、調理法により食べやすい献立を発見することです。カツオやマグロを使ったカルパッチョやひじきと緑菜のミモザサラダ、店頭で焼いている、アツアツの鶏レバーをチョイと1~2本・も良いものです。そこに果物を添えることで吸収力が高まります。
    蛋白質の役割
   
 一般に主菜とされる“おかず”は体内に入ると血や肉となり、元気な細胞の材料として体を構成していく上で欠く事は出来ません。内臓を丈夫にし、免疫力や抵抗力の強さにも関与します。
どのような食べ物に含まれているか
  たんぱく質 卵類、魚介類、肉類、大豆加工品(豆腐・納豆・油揚げ、)ですが、この4種類の中の食材を全
く食べない状態を何日間も続けると、自ら病気を呼び込んでいる状態と変わりません。
1日のスタートとしての朝食は、活力の源としてとても大切ですが、どうしても時間が取れない場合は、乳飲料や野菜・果物のジュースおよび果物、おむすび、調理パン、ゆで卵のような、手軽に口にできるものから補給し、栄養の大切さを認識して下さい。
栄養成分を阻害する食品の多量摂取により、体調不良になる事もある
   特にスナック菓子、炭酸飲料、インスタント食品、ファースドフード、タバコの過剰摂取は、ビタミンB,Cを多量に使い、不足になると機能のメカニズムを狂わせますので注意が必要です。
体内で貯えができません
   各自に適した必要量があり、余分は尿と一緒に排出されてしまいます。効果を期待したサプリメントの利用も一理ありますが、体内で消化、吸収に関与している機能を無駄にしない為にも、先ずは、食べる楽しみを味わいながら食事をし、はつらつした職務に励み、楽しく人生を過ごしましょう。

 

 

「竹の子・筍(たけのこ)の季節」(2005年4月)

 

 
「竹の子・筍(たけのこ)の季節」
社団法人茨城県栄養士会
 
 
 
   
 入学、入社など、新しいスタートの季節。そんなイメージにぴったりの春らしい食材と言えば、「たけのこ」ではないでしょうか。独特の旨味、苦味のある、なんとも言えない味は、中国料理、日本料理で広く使われています。
 
   
    「たけのこ」の特徴
   
イネ科
成長が早く、一旬(10日)で竹になるところから「筍」の字があてられました。

成長は猛烈に早く、1日で1m以上も伸びることがあります。

    「たけのこ」の旬と種類
   
旬は4~5月で、種類は約70種類ほどありますが、一般的な食用の「たけのこ」は、孟宗竹(もうそうちく)の若芽です。 たけのこ
代表的な種類として、孟宗竹(もうそうちく)、淡竹(はちく)、真竹(まだけ)、根曲がり竹(ねまがりたけ)があり、孟宗竹が一番早く3月中旬~5月頃まで、淡竹がそれに続き、真竹や根曲がり竹が5~6月頃に出回ります。
    「たけのこ」の選び方
   
形はずんぐりしていて、ずっしりと重いもの。
大きさの割に軽いものは水分が無くなり、鮮度が落ちています。
穂先は黄色く開いていないものが新鮮で、緑色になっているものは、育ちすぎでえぐみが強くなっています。

根元は、赤いイボイボが小さくて少ないものほどやわらかい。

    「たけのこ」の下処理
   
皮付きのまま穂先を斜めに切り落とし、さらに切り口から皮の部分を縦半分に1本の切れ目を入れます。
とうがらし
たっぷりの水にぬか2カップと赤唐辛子2~3本を入れて強火にかけ、沸騰したら落し蓋をして、中火で1時間以上ゆでます。 たけのこの切り方
根元に竹串がすっと通るようになったら火を止め、ゆで汁の中でそのまま冷まします。
冷めたらよく水洗いし、切り目から皮を開くようにして皮を剥きます。
    「たけのこ」の栄養
   
食物繊維が豊富で、便秘や大腸がんなどの予防に効果的。
旨味の成分はグルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸などのアミノ酸によるもので、「ゆでたけのこ」の白い粉はチロシンで害はありません。
えぐみのもとはシュウ酸やホモゲンチジン酸で、掘り出してから時間が経つごとに増加します。
    「たけのこ」の効果
   
大腸がんの予防や便秘の改善

食物繊維は便秘の改善、大腸がんの予防やコレステロールの吸収を抑え、体外に排出してくれるという効果があります。

腹痛の男の子
高血圧予防

カリウムが含まれており、体内の余分な塩分を排出する効果があります。

 
疲労回復、ストレス解消

グリーンアスパラにも含まれるアスパラギン酸は、疲労回復に効果が、チロシンは脳に働きストレスの解消にも効果があります。

イライラしている女の子
    「たけのこ」シンプルに食べよう!
   
まずは、頑張って今年こそ新鮮な「たけのこ」の下処理に挑戦!!
先のやわらかい部分を縦にスライス。シンプルに「わさび醤油」、「しょうが醤油」や、マヨネーズも意外に合います。
「わさびマヨネーズ」、「七味マヨネーズ」などいろいろ試してみてはいかがでしょうか。
とうがらし わさび しょうゆ マヨネーズ

 

 

”お付き合い”の多い季節、 お酒と上手に付き合おう(2005年3月・4月)

 

     
 
3月・4月の

テーマ:

”お付き合い”の多い季節、

お酒と上手に付き合おう

歓送迎会やお花見など、お酒を飲む機会の多い季節になりました。適度なアルコールは楽しい気分を盛り上げ、会話も弾ませてくれます。しかし、飲み過ぎてしまうと話は別。酔いつぶれて仲間に迷惑をかけたり、次の日二日酔いでダウンしてしまってはせっかくの楽しいお酒が台無し。アルコールと上手に付き合って、楽しく飲みましょう!

 
     

 

お酒の上手な飲み方って?
 
 お酒を飲んだら、アルコールを順調に代謝すること。そのためには丈夫な胃と肝臓が必要です。飲む前、飲んでいる最中、飲んだ後、それぞれに合わせて胃と肝臓をアルコールから守る成分を摂っておきましょう。
 
 

<飲む前には>

効果的な成分:クルクミン
  代表的な食物:ウコン
 

期待できる効果:胆汁の分泌を促進し、肝臓全体の解毒作用を高めるといわれている。サプリメントやお茶など様々な商品が出ているので、普段から摂取し、肝機能を高めておこう。

効果的な成分:セサミン
  代表的な食物:ゴマ
 

期待できる効果:活性酸素を取り除き、肝機能を高めてアルコールの代謝を促すといわれている。サプリメントも活用しよう。

効果的な成分:脂肪
  代表的な食物:ヨーグルト、牛乳など
  期待できる効果:乳製品に含まれる脂肪は胃に膜を張り、アルコールの吸収を穏やかにしてくれる。お酒を飲む 30 分~1時間前に摂取しておくと効果的。
 
 
   
   
 
<飲んでいる最中には>
「飲みながら食べる」のが、飲み過ぎ・二日酔い防止術の鉄則。アルコール代謝を助ける成分をおつまみで補給しましょう。
効果的な成分:たんぱく質
  代表的な食物:肉、魚、チーズ、豆腐、枝豆など
  期待できる効果:動物性・植物性たんぱく質は、肝臓がアルコールを代謝するのに必要な成分。枝豆や冷奴、焼き鳥や刺身などが肴の定番になっているのにも深~い理由があったのです。
効果的な成分:ビタミンB1
  代表的な食物:ネギ、ニラ、にんにくなど
  期待できる効果:こちらも肝臓のアルコール代謝を助ける成分。臭いが気になるという人も、肝臓のために積極的に食べましょう。
効果的な成分:ビタミンC
  代表的な食物:イモ類、小松菜、ブロッコリー、ピーマンなど
  期待できる効果:アルコールの代謝に不可欠なだけでなく、ビタミンCはアルコールによって腸管からの吸収が阻害されてしまいます。しっかり食べて、十分に補いましょう。
効果的な成分:ビタミンE
  代表的な食物:ナッツ類
  期待できる効果:アルコール代謝を促進する働きが。ただし、高カロリーなので食べすぎには注意!
 
<二日酔いになってしまった時は>
二日酔いの時はアルコールの代謝を促進することと、アルコール分解の途中で生じたアセトアルデヒドの分解を促すこと。まずは水分を補給し、食欲が出てきたら栄養を補給しましょう。
効果的な成分:水分
  代表的な食物:スポーツドリンク、ミネラルウォーターなど
  期待できる効果:アルコール代謝で消費された水分をたっぷり補いましょう。ビタミンやミネラルも同時に補給できるスポーツドリンクがおススメ。
効果的な成分:果糖
  代表的な食物:オレンジジュース
  期待できる効果:果糖がアルコールの分解を高め、ビタミンCがアセトアルデヒドの分解を促進してくれる。
効果的な成分:タンニン、カタラーゼ
  代表的な食物:柿
  期待できる効果:タンニンが胃の粘膜を収縮させてアルコールの吸収を穏やかにし、カタラーゼなどの酵素がアルコールの代謝を活発にしてくれる。更に柿はビタミンCも豊富。
効果的な成分:タウリン
  代表的な食物:シジミの味噌汁
  期待できる効果:肝臓の解毒作用を促し、アセトアルデヒドの分解も促進してくれる。
効果的な成分:クエン酸
  代表的な食物:梅干
  期待できる効果:飲んだ後は体の栄養素がアルコール分解に使われ、細胞がエネルギー不足に。クエン酸でエネルギーを生み出す回路(クエン酸回路)を活発にさせましょう。
効果的な成分:カフェイン
  代表的な食物:コーヒー
  期待できる効果:カフェインの覚醒作用で、二日酔いの頭をシャキッとさせましょう。アセトアルデヒドの代謝を促進させたり、利尿作用によって老廃物を体内から追い出す作用もあります。
 
 
二日酔いはなぜ起こる?
 
 
二日酔いの犯人といわれるのが「アセトアルデヒド」。体内に入ったアルコールが酸化され、炭酸ガスと水に分解される過程で生じる猛毒で、これが血液にのって身体中を駆け巡り、脳の血管を刺激して頭痛などの症状を引き起こすといわれています。また、アルコールのもつ脱水作用によって脳の細胞に含まれる水分が少なくなり、細胞や血管が縮むことでも激しい頭痛が起こったり、全身が脱水状態になることで疲労感や脱力感がうまれるといわれます。
二日酔いにならないためには「飲みすぎない」ことが第一ですが、二日酔いになってしまったときには、上に挙げた栄養素や成分を積極的に摂って、早めの回復を心掛けましょう。また、運動はアルコール血中濃度を下げてくれるので、二日酔いだからといっていつまでも寝ていないで体を動かすよう心掛けましょう。ただし、激しい運動や熱いお風呂に入るのは、心臓に負担がかかりすぎるので厳禁。軽いウォーキングや、シャワー程度に済ませましょう。
アルコールの上手な飲み方「 10 カ条」
 
 

社団法人アルコール健康医学協会の定める「適正飲酒10カ条」。

・ 笑いながら、共に楽しく飲もう

・ 自分のペースでゆっくりと

・ 食べながら飲む習慣を

・ (お酒は)自分の適量にとどめよう

・ 週に2日は休肝日を

・ 人に酒の無理強いをしない

・ 薬(睡眠薬、安定剤、糖尿病薬など)と一緒には飲まない

・ 強いアルコール飲料は薄めて

・ 遅くとも夜12時で切り上げよう

・ 肝臓などの定期検査を

盛り上げるためといっても、一気飲みをしたりさせたりも厳禁です。当然ですが、飲酒運転も絶対禁止。楽しく飲んだあとは、タクシーや代行で安全に帰りましょう。酒は別名「百薬の長」。上手に飲めば、心と体の健康に役立つ”薬”になるのです。

 

 

「行 事 食」(2005年3月)

 

「行 事 食」
茨城県栄養士会 管理栄養士
廣木 智子
 
 
 
    3月(桃の祭り)
   

 「雛祭り」は桃の枝と柳の枝とを、銚子か瓶子に立て、菱餅に白酒を供えるのが慣わしでした。桃は邪気不祥を払う仙木「御酒古草(みきこぐさ)」という名もあります。

食材には鰈(カレイ)・烏賊(イカ)・田螺(タニシ)・浅蜊(アサリ)などがあります。

節句料理には、田螺の和え物(ぬた)、蛤はなくてはならぬ祝儀もの、蒸蛤・焼蛤・蛤汁・蛤飯・蛤鍋などがあります。

季節の野菜には、わらび、根干・土筆(つくし)・蓼・葉生姜・久年母・木の芽・春筍・蕗のとう・嫁菜・萵苣(ちさ)・鶯菜・あさづき・春菊などがあります。

草餅のいわれは周の国、幽王の時、草餅を作って王に献じたところ、その味がたいへんよかったので、祖霊を慰めるため宗廟に献じたところ、天下が治って民は泰平を喜んだと記されています。

草餅の形も、菱に切られるのが古習で、女の子が生まれると、初節句には菱形、2年目は扁平にした米の粉の団子に小豆餡を入れたものです。

雛壇にみる干菓子は「寒食」かんじきと言われた。冬至から百五日目、 3月節には、清明を尊ぶ心から、終日煙を上げない為、その前日から各種の食物を準備したことから干菓子が生まれたといわれている。雛あられの由来も理解できるはずです。

   
―参考図書 日本の食文化体系 3より―
    雛祭りの料理
   

散らし寿司(ご飯の具:ごぼう・干ぴょう・レンコン・干し椎茸・人参・白らす干

  トッピング:金糸卵・きぬさや・イクラ・甘酢生姜
蛤の清まし汁(蛤・菜の花・柚子)
葉ねぎのぬた(葉ねぎ・海老・砂糖・みりん・柚子)
ヨーグルトゼリーとイチゴ添え(ヨーグルト・ゼラチン・イチゴ)
    クリニカルポイント
   

ごぼう・干ぴょう・レンコン・きのこ類・・・食物繊維が多く含まれ便通を整え、またコレステロールの改善につながります。

ヨーグルト・・・・・腸内細菌が含まれ、便秘の改善につながります、またカルシウムを含み骨形成や血圧の改善に関与します。
果物・野菜・・・カリウムを多く含み、血圧の改善に関与しています。特にバナナ・キューイフルーツ・メロンは豊富です。

散らし寿司はあり合わせの具をご飯に混ぜ、金糸卵を(薄焼き卵を千切りにしたもの)をトッツピングし、きぬさや・みつば・水菜・切りのりなどを散らし、手軽にできる家庭料理です。

葉ねぎのぬたにはアオヤギ・鶏のささみ・イカなどにコンニャク・きのこを加えるのもよいでしょう。

【エネルギー562kcall たん白質 25.2g 脂肪26.5g】
   

 糖尿病の方・・・主食調整 15単位ご飯100g 18単位ご飯150g 20~23単位200g

高血圧の方・・・イクラを花人参(人参を花形にカット)、具の白すをイカなどに変更し、蛤の吸い物のスープは半分にしましょう

コレステロールの高い方・・・イクラを高血圧の方と同じ花人参に、金糸卵は 1/2個は良いでしょう

 

 

寒い季節、冷え症にご用心(2005年2月)

 

     
 
2月のテーマ:
寒い季節、冷え症にご用心

 朝晩の冷え込みが辛い季節。それでなくても冷え症の人は「手足が冷え切ってなかなか眠れない」という経験もあるのではないでしょうか?

そこで、今回は指先まで暖かい生活がおくれるよう、身体を暖める方法などをご紹介します。

 
     

 

「冷え症」の原因は何?
 
人間の身体には本来体温を一定に保つ機能が備わっているもの。しかしこの体温調節機能にトラブルが起こると「冷え症」になってしまいます。その代表的なトラブルを以下に挙げます。
【皮膚神経の低下

周囲の気温が下がると、皮膚から脳に「寒い・冷たい」という情報が伝達され、体温を調節しようとする。しかし暖房のきいた室内と外との気温差が激しく、そこを出入りする生活が続くことで気温の変化を感じる神経が鈍くなってしまう。また、季節を問わず冷たい飲み物や食べ物をとることで、内臓内の温度調節機能も鈍くなってしまい、体全体で温度を感じる神経の機能が鈍くなる。
【自律神経の機能低下

体温調節は、脳内の自律神経から各器官に指令が送られることで行なわれる。この自律神経は喜怒哀楽などの感情をコントロールする神経中枢(交感神経、副交感神経)の影響を受けているため、強いストレスが続く生活を送っているとうまく機能しなくなってしまうことがある。
【血液の流れの低下

「寒い・冷たい」と感じると、皮膚の毛細血管は一時的に収縮し、皮膚からの放熱を防ぐように働く。しかし血液の流れが悪いと身体の末端まで温かい血液が流れなくなり、指先などが冷えてしまう。また、静脈の流れが悪いと動脈の血液が身体中に行き渡る前に冷えてしまうため、手足だけでなく下腹部も冷え、腰の冷えの原因となる。貧血や低血圧も、温かい血液が毛細血管まで届かないため「冷え」の原因のひとつ。
冷えたら温める
 
 

「冷え」を感じたら、とにかく温めるのが一番。冬場は靴下を2枚履く、重ね着をする、外出時は手袋を着ける、ひざ掛けを持ち歩くなど、身体を温める工夫をしましょう。また、お風呂はシャワーだけで済まさず、湯船につかって身体を温めてあげましょう。

【芯から身体を温める入浴法

 
少しぬるめのお湯にゆっくり入る
 

体温より少し高め、38~40℃くらいのお湯にゆっくりつかる。胸から下だけを湯につける半身浴で20~30分入浴すると効果的。

入浴剤を使う
 

入浴剤を入れると香りや色でリラックス効果もあがり、湯あたりもよくなりお風呂に入るのが楽しみになる。薬用成分が配合されている入浴剤は、湯上りの身体が冷えにくくなるという検証結果もある。

湯船の中でマッサージを
  ただのんびりお湯につかるのもいいが、足指のマッサージをすると血流がさらに良くなる。足の指の付け根には自律神経の通り道があるため、マッサージすることで活性化させることができる。
   
   入浴後すぐは身体中がポカポカと温かく、つい薄着で過ごしてしまいますが、これでは湯冷めのもと。温まった身体が急速に冷えるとかえって冷え症を悪化させてしまうこともあります。特に冷えやすい足元には注意して、お風呂上りにも靴下を履くようにしましょう。お風呂に入れないときは深いバケツなどにお湯をはって足湯をするだけでも温まります。このときは少し熱めの42~43℃くらいのお湯がよいでしょう。

ちなみに、身体を温める食べ物もあります。かぼちゃ、にら、ねぎ、にんじん、みょうが、にんにく、とうがらし、いわし、えびなどが身体を温める食べ物。ビタミン E には血液の流れを良くする働きがあるため、ビタミン E を多く含む食品やサプリメントをとるのも「冷え」対策のひとつに。身体の外と内、両方から温めて「冷え」のない生活を送りましょう!

 

 

「日本型食生活」(2005年2月)

 

「日本型食生活」
社団法人 茨城県栄養士会
 
 
 
 
    日本型食生活
     日本人は、古来から「米・魚・豆・野菜・海草」を基本とした和食(日本型の食生活)の食文化を作りあげてきました。

ごはんに、具だくさんの汁、野菜・海草・きのこ・大豆製品のおかずを中心に、魚や肉・卵を組み合わせる食事が健康づくりに役立っています。

長寿世界一を誇る日本の食生活が、世界的に注目されています。

しかし、日本人の食生活は、高エネルギー、高たんぱく、高脂肪の欧米型へ変わってきました。生活習慣病(糖尿病・高脂血症・高血圧症など)の増加など健康上の問題が指摘されるようになりました。

    食生活指針
     食生活のあり方を見直し、健やかな食生活を取り戻すことが、健康づくりの基礎になります。
 
■ 食生活指針 
     
食事を楽しみましょう。
1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。
主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
ごはんなどの穀物をしっかりと。
 
穀物を毎食とって、糖質からのエネルギー接種を適正に保ちましょう。
 
日本の気候・風土に適している米などの穀類を利用しましょう。
野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。
食塩や脂肪は控えめに。
適正体重を知り、日々の活動に見合った食事量を。
食文化や地域の産物を活かし、ときには新しい料理も。
調理や保存を上手にして無駄や廃棄を少なく。
自分の食生活を見直してみましょう。
     

平成12年3月23日

文部省決定、厚生省決定、農林水産省決定

 
    主食、主菜、副菜をそろえましょう
     毎日の食事を考えるときに、料理の組合せをそろえることで栄養バランスのとれた食事をすることができます。

主食・主菜・副菜を上手にそろえることにより、食品のバランスがよくなり、また、バラエティーに富んだ栄養バランスのよい食事をすることができます。

 
 
     
   
主食とは―穀類(ごはん・パン・麺・もちなど)を主材料とする料理
   
エネルギーや各種の栄養素を提供します。
必要なエネルギーの5割程度を主食からとることで、望ましい栄養バランスになります。
   

主菜とは―肉・魚・卵・大豆製品などを主材料とする料理

   
たんぱく質、脂質をはじめ、各栄養素の供給源となります。
目安量は、1食60~80gです。
   
副菜とは―野菜・いも・海草・きのこなどを主材料とする料理
   
ビタミン、ミネラル、食物せんい等を豊富に含みます。
材料の種類が多く、色、形、歯ざわりが多彩です。食事に変化をつけることができます。
毎食50g程度のものを2品以上とることが目安になります。
   
その他―汁物・漬け物・果物・牛乳など
   
ビタミン、ミネラル、食物せんい等を含んでいます。
とりすぎると塩分、糖分などの過剰摂取になりやすいのもや、栄養のバランスを崩すおそれのあるものですので、各々1日1回程度にしましょう。
    季節の産物(旬のもの)を組み合わせましょう
     日本は、四季の変化があり、時節に出来る「旬のもの」があります。特に野菜・きのこ類は季節を代表するものがあります。
 
 
   
春・・・筍、山菜、さやえんどう
 
夏・・・茄子、きゅうり、とうもろこし
 
秋・・・きのこ、里芋、さつま芋
 
冬・・・柚子、白菜、大根、れんこん
   
 
自然の恵みを食材として組み合わせた食事を作りましょう